JPS6220977B2 - - Google Patents

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JPS6220977B2
JPS6220977B2 JP53107870A JP10787078A JPS6220977B2 JP S6220977 B2 JPS6220977 B2 JP S6220977B2 JP 53107870 A JP53107870 A JP 53107870A JP 10787078 A JP10787078 A JP 10787078A JP S6220977 B2 JPS6220977 B2 JP S6220977B2
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JP53107870A
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Seiichi Nakamura
Ichiro Hata
Tahei Mikami
Tetsuya Mizuno
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Neos Co Ltd
Original Assignee
Neos Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6220977B2 publication Critical patent/JPS6220977B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な含フツ素化合物およびその製造
法に関する。特にヘキサフルオロプロペンオリゴ
マーから誘導されるカルボニル基含有化合物に関
する。 パーフルオロアルケニル基を有する化合物は炭
化水素系化合物とは異つた様々な特異的性質を示
すため、種々の分野において今後の発展が期待さ
れている。本発明は特に界面活性剤として有用な
含フツ素化合物を得ることを目的になされたもの
である。 即ち本発明は 一般式: 〔式中、nは1〜4の整数、Qは一般式: −OR 〔〕 (式中、Rは水素、アルカリ金属、アンモニ
ア、アルカノールアミン、低級アミン、金属酸化
物残基、アルキル基またはアルアルキル基を表わ
す)で表わされる基、一般式: (式中、R1は水素または低級アルキル基、l
は1〜6の整数、Yはカルボキシル基、もしくは
その塩、スルホン酸基、もしくはその塩、リン酸
エステル残基もしくはその塩、ジアルキルアミノ
基、第四級アンモニウム塩残基またはベタイン残
基を表わす)で表わされる基、一般式: (式中、R2およびR3は水素、低級アルキル
基、ヒドロキシアルキル基、ポリオキシアルキレ
ン基、またはヒドロキシアルキル基もしくはポリ
オキシアルキレン基の酸エステル残基を表わす)
で表わされる基、ヒドロキシル基、ポリオキシア
ルキレン基もしくはそれらのモノアルキルエーテ
ルまたはそれらの酸エステル残基、もしくはそれ
らが酸残基を有するときはそれらの塩からなる群
より選ばれた基を表わす〕で表わされる含フツ素
化合物に関する。 本発明はヘキサフルオロプロペンオリゴマーと
ω―ハロアルキルカルボン酸エステルをフツ素イ
オンの存在下溶剤中で反応させるとパーフルオロ
アルキル基を有するカルボン酸エステルが非常に
高い収率で得られると云う事実の究明にその基礎
を置く。この含フツ素エステル化合物を原料とし
て種々の親水性の基を導入すると、界面活性剤と
して極めて有用な化合物を得ることができる。特
に該化合物はパーフルオロアルケニルアリールエ
ーテルから誘導されるフツ素系界面活性剤に比
し、耐アルカリ性等の化学薬品性や耐熱性に著る
しく優れている。 本発明における含フツ素エステル化合物は例え
ば次式のごとき反応によつて生成するものと考え
られる。 即ちヘキサフルオロプロペンオリゴマーとフツ
素イオン源(MF)とから可逆的な中間体パーフ
ルオロカルバニオン〔〕を生じ、これにω―ハ
ロアルキルカルボン酸エステル〔〕が求電子的
に反応し含フツ素エステル〔′〕が生成する。 ヘキサフルオロプロペンのオリゴメル化は自体
公知の方法によつて行う。ヘキサフルオロプロペ
ンオリゴマーの重合度は2〜4のいずれであつて
もよく、使用できる代表的化合物は (CF32CFCF=CFCF3 〔〕 (CF32C=CFCF2CF3 〔〕 〔(CF32CF〕2C=CFCF3 〔〕 (CF32C=C(CF2CF3)CF(CF32 〔〕 などが例示される〔〕および〔〕で表わされ
るトリマーは分解しヘキサフルオロプロペン一分
子が離れ〔〕を経由して中間体〔〕になつて
いるものと思われる。 ヘキサフルオロプロペンオリゴマーと結合する
ω―ハロアルキルカルボン酸エステルは一般式: X(CH2oCOOR′ 〔〕 〔式中、XはCl、Br、I、nは1〜4の整
数、R′はアルキル基またはアルアルキル基を表
わす〕で表わされる化合物である。含フツ素界面
活性剤を得る目的においてnは小さい方が好まし
く、典型的には1〜2である。ω―ハロアルキル
カルボン酸エステルの使用は本発明化合物の製造
において重要である。もしω―ハロアルキルカル
ボン酸をそのまま使用した場合、ヘキサフルオロ
アルケンオリゴマーとの反応の収率は極めて低く
なり工業的実用性に乏しくなる。したがつて、例
えばパーフルオロアルキル基含有カルボン残(化
合物〔I〕のQがヒドロキシル基を示す場合)で
ある場合においてもヘキサフルオロアルケンオリ
ゴマーとω―ハロアルキルカルボン酸エステルを
反応させた後加水分解を行う方が、ヘキサフルオ
ロアルケンオリゴマーとω―ハロアルキルカルボ
ン酸とを直接反応させるよりも工業的採算性にお
いて優れている。 エステルはアルキルエステル、アルアルキルエ
ステルいずれでもよいが水酸基やアミノ基、ハロ
ゲン等の置換基は有さない方がよい。一般的には
メチル、エチル等の低級アルキルを用いるのがよ
い。もちろんそれより高級のアルキルエステル、
ベンジルエステル等のアルアルキルエステルを形
成させてもよい。具体的なω―ハロアルキルカル
ボン酸およびそのエステルを例示すれば、モノク
ロル酢酸、ブロム酢酸、ヨード酢酸、3―クロル
プロピオン酸、3―ブロムプロピオン酸、3―ヨ
ードプロピオン酸、4―クロル―n―酪酸、5―
クロル―n―吉草酸、5―ブロム―n―吉草酸、
クロル酢酸メチル、ブロム酢酸メチル、3―ブロ
ムプロピオン酸メチル、4―クロル―n―酪酸メ
チル、5―ブロム―n―吉草酸メチル、クロル酢
酸エチル、ブロム酢酸エチル、ヨード酢酸エチ
ル、3―クロルプロピオン酸エチル、3―ブロム
プロピオン酸エチル、4―クロル―n―酪酸エチ
ル、4―ブロム―n―酪酸エチル、5―ブロム―
n―吉草酸エチル、クロル酢酸―n―ブチル、ク
ロル酢酸―tert、ブロム酢酸―tert―ブチルなど
である。 フツ素イオン源としてはフツ化アルカリ、例え
ばフツ化ナトリウム、フツ化カリウム、フツ化セ
シウム等、酸性フツ化アルカリ、例えば酸性フツ
化ナトリウム、酸性フツ化カリウム、酸性フツ化
セシウム等を適宜使用すればよい。フツ素イオン
源の使用量は使用するω―ハロアルキルカルボン
酸エステルとほぼ当量ないしやゝ過剰である。フ
ツ素イオン源の溶解性を向上させるため反応溶剤
中にクラウンエーテル類、例えば18―クラウン―
6、ジシクロヘキシル―18―クラウン―6等を加
えてもよい。 溶剤は好ましくは非プロトン性極性溶剤を使用
する。特に好ましくはN,N―ジメチルホルムア
ミド(DMF)、ジメチルスルホキシド
(DMSO)、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル(Diglym)などである。反応温度は40〜180
℃、通常ヘキサフルオロプロペンオリゴマーの沸
点近くで行い、反応の進行に伴ない反応温度も高
くなる。反応圧力は大気圧でよい。 上記のごとき方法で得られるパーフルオロアル
キル基含有エステルは各種界面活性剤製造原料と
して重要である。誘導される化合物のうち界面活
性剤として特に好ましい性質を備えているものは
以下の通りである。 (1) 一般式〔〕で表わされる化合物のQが、一
般式: (式中、R1は水素または低級アルキル基、
lは1〜6の整数、Yはカルボキシル基、スル
ホン酸基、ジアルキルアミノ基、第四級アンモ
ニウム塩残基またはベタイン残基を表わす)で
表わされる化合物、特にlが1または2、R1
が水素またはメチルの場合である。しかしなが
らこれらの基は親水性を調整する上で重要であ
り、必らずしも限定的ではない。 (2) 一般式〔〕で表わされる化合物においてQ
が一般式: (式中、R2およびR3は水素、低級アルキル
基、ヒドロキシアルキル基、ポリオキシアルキ
レン基またはヒドロキシアルキル基もしくはポ
リオキシアルキレン基の酸エステル残基を表わ
す)で表わされる化合物、特にR2およびR3
ヒドロキシエチル基またはポリオキシエチレン
基である化合物である。ポリオキシエチレン基
の場合の重合度は2〜100程度のものが実用的
であり、これによつて親水性を調整する。低級
アルキル基としてはメチル基やエチル基が適当
である。R2とR3は同一であつても異つていて
もよく、R2が水素またはアルキル基で、R3
ヒドロキシアルキル基またはポリオキシアルキ
レン基であつてもよい。ヒドロキシアルキル
基、ポリオキシアルキレン基はその末端のヒド
ロキシル基をりん酸または硫酸等でエステル化
し適当なアルカリで塩にしてもよい。 (3) 一般式〔〕で表わされる化合物においてQ
がヒドロキシル基である化合物。前記のごとく
この化合物はヘキサフルオロプロペンオリゴマ
ーと遊離のω―ハロアルキルカルボン酸とを直
接反応させても製造することができる。しかし
ながらω―ハロアルキルカルボン酸のエステル
からパーフルオロアルキルカルボン酸エステル
を得、これを加水分解する方が収率がよい。 生成物は適当なアルカリにより、塩にして用
いてもよい。 (4) 一般式〔〕で表わされる化合物においてQ
がポリオキシアルキレン基、それらのモノアル
キルエーテルまたはそれらの酸エステル基を表
わす化合物。特にポリオキシエチレンまたはそ
の末端モノアルキルエーテルとのエステルが好
ましく、その重合度は1〜100程度が実用的で
ある。この化合物は更にりん酸、硫酸等でエス
テル化し、適宜のアルカリで中和し塩としても
よい。 上記(1)から(4)に示した化合物は以下に示す方法
により製造することができる。 即ち、ヘキサフルオロプロペンオリゴマーをフ
ツ素イオン存在下にω―ハロアルキルカルボン酸
あるいはそのエステルと反応させ含フツ素カルボ
ン酸あるいは含フツ素エステルを得、エステルは
加水分解してカルボン酸にする。更に得られたカ
ルボン酸をハロゲン化チオニールで処理すること
によつて含フツ素カルボニルハライド類を得、こ
れらを原料とする。 Qが一般式: (式中、R1、l、Yは前記と同意義)で表わ
される化合物〔〕の製造は次の方法で行えばよ
い。 (1) Yがカルボキシル基である化合物は、アミノ
酸またはその塩もしくはそのエステル類と、前
記含フツ素エステル、カルボン酸またはカルボ
ニルハライドとを直接または必要により塩基特
に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナ
トリウムまたは第三アミンなどの存在下、水も
しくは有機溶媒中で反応させることによつて得
られる。ここに用いられるアミノ酸としては、
N―置換アルキル基の炭素数5以下、アミノ酸
のアルキレン基炭素数5以下が好ましいが、特
にグリシン、ザルコシン、N―エチルグリシ
ン、β―アラニン、N―メチル―β―アラニ
ン、N―エチル―β―アラニン、3―アミノプ
ロピオン酸、N―メチル―3―アミノプロピオ
ン酸、N―エチル―3―アミノプロピオン酸、
ε―アミノカプロラクタムなどが適当である。
一方、前記含フツ素エステル、カルボン酸、カ
ルボニルハライド誘導体にアンモニアもしくは
モノアルキルアミンを反応させた後、直接また
は金属ナトリウムの存在下でモノクロルカルボ
ン酸塩もしくはそのエステルと反応することに
よつても製造することができる。生成したカル
ボン酸類は所望により、他の塩基で中和もしく
は置換する。中和に使用する塩基としては、ア
ルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウ
ム、ジルコニウム、アンモニア、アルキルアミ
ン、アルカノールアミンなどがある。 (2) Yがスルホン酸基である化合物は、前記含フ
ツ素エステル、カルボン酸またはカルボニルハ
ライド誘導体と、アミノスルホン酸類とを直接
または必要により塩基の存在下、水または有機
溶媒中で反応させることにより得ることができ
る。アミノスルホン酸類としてはN―置換アル
キル基の炭素数5以下、アルキレン基の炭素数
6以下、特にアミノメタンスルホン酸、タウリ
ン、N―メチルタウリン、N―エチルタウリ
ン、3―アミノプロパンスルホン酸、N―メチ
ル―3―アミノプロパンスルホン酸、N―エチ
ル―3―アミノプロパンスルホン酸などが好適
である。その他の方法としては、先ず、前記含
フツ素エステル、カルボン酸、カルボニルハラ
イド誘導体とアンモニアまたは第一アミンを反
応させ、相当するアミンまたは酸アミドを得、
それにホルムアルデヒドと亜硫酸ソーダを反応
させる方法、あるいは、上記の方法で得られる
第一または第二アミンとヒドロキシアルカンス
ルホン酸もしくはプロパンサルトンとの反応に
より得られる。 (3) Yが第二アミン基である化合物は、前記含フ
ツ素エステル、カルボン酸またはカルボニルハ
ライド誘導体とN,N―ジアルキルジアミン類
とを反応させることによつて得られる。反応は
直接または必要により塩基の存在下、水または
溶媒中で進行する。用いられるN,N―ジアル
キルジアミン類としては、N―置換アルキル基
として炭素数5以下、アルキレン基として炭素
数6以下、特に好ましくは、N―置換アルキル
基としてメチルまたはエチル基、アルキレン基
としてエチレン、トリメチレン基である。 (4) 上記の反応によつて得られた一般式: (式中、n,R1,lは前記と同意義、Y′は
ジアルキルアミノ基を表わす)で示される第三
アミン誘導体は更にこれをハロゲン化アルキル
もしくはハロゲン化ベンジル、ジアルキル硫酸
等と反応させて第四級アンモニウム誘導体とす
ることもでき、あるいは必要によりハロカルボ
ン酸類もしくはその塩、β―プロピオラクト
ン、プロパンサルトンを反応させてベタイン型
の誘導体とすることもできる。(なお、ここで
云うベタイン型とは、プロパンサルトンなどと
化合物〔XI〕との反応によつて生成されるもの
を含む広い概念で規定する。) (5) Qが一般式: (式中、R2,R3は前記と同意義)で表わさ
れる化合物〔〕を得るためには、前記含フツ
素エステル、カルボン酸またはカルボニルハラ
イド誘導体にアミン類を反応させ、あるいはこ
のアミン誘導体にアルキレンオキシドを反応さ
せればよい。アミン類は例えばメチルアミン、
エチルアミン、プロピルアミン、ジメチルアミ
ン、ジエチルアミン、メチルエチルアミンその
他の低級ジアルキルアミン類、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、モノプロパノー
ルアミン、ジプロパノールアミン、N―メチル
エタノールアミン、N―エチルエタノールアミ
ンなどである。反応は直接または必要により塩
基の存在下で水または有機溶媒中で行うことが
できる。なおアルカノールアミン誘導体は前記
含フツ素エステル、カルボン酸またはカルボニ
ルハライド誘導体とアンモニアまたは第一アミ
ンとを反応させた後、酸化エチレン、酸化プロ
ピレンまたは酸化ブチレンなどを反応させて得
ることもできるが、前記の方法の方が副反応を
生じない点、反応時間が短い点で好ましい。こ
れらのアルカノールアミン誘導体は必要によ
り、クロルスルホン酸、硫酸、オキシ塩化リ
ン、無水リン酸などと反応させてそれらの硫酸
エステルまたはリン酸エステルを得ることがで
き、有機または無機の塩基で中和し各種の塩と
することもできる。 (6) アミノ誘導体がアルカノールアミン類から得
られたものであるときは、生成物に更にアルキ
レンオキシドを反応させてポリオキシアルキレ
ン誘導体を製造することができる。触媒として
は水酸化ナトリウムなどアルカリ金属塩基ある
いは第三アミンを用いるのがよいが、フツ化ホ
ウ素のごとき酸触媒を使用してもよい。一般に
アルカリ触媒を使用するときは常圧または加圧
下で100〜200℃、酸触媒のときは100℃前後で
反応するのがよい。またアミン類としてアンモ
ニアまたはモノアルキルアミンを使用したとき
は、それに直接酸化エチレンを付加させてもよ
い。この場合、上記触媒が使用できるのはもち
ろんである。これらのポリオキシアルキレン誘
導体は、クロルスルホン酸、硫酸、オキシ塩化
リン、無水リン酸などでエステル化することも
可能である。 (7) Qがアルキレングリコールもしくはポリアル
キレングリコールまたはそれらのモノアルキル
エーテル類で表わされる化合物〔〕を得るた
めには、これらと前記含フツ素エステル、カル
ボン酸、またはカルボニルハライド誘導体を無
触媒、または酸あるいは塩基触媒を使用しエス
テル化反応やエステル交換反応を行う。また、
グリコール類とアルカリ金属とのアルコラート
も使用できる。ここでアルキレングリコール類
はアルキレン基の炭素数2〜4のものが使用で
きるが好ましくは2でる。またアルキルエーテ
ルのアルキル基の炭素数は1または2が好まし
い。また場合によつては、上記グリコール類と
脱酸剤、例えば炭酸カリウムとを溶媒に分散
し、カルボニルハライド誘導体を滴下反応させ
ることも可能である。得られた化合物は、常法
によつて硫酸エステルやリン酸エステルに誘導
することができる。 以上の方法によつて得られる含フツ素カルボニ
ル化合物は特に界面活性剤として有用であり、特
に炭化水素系の界面活性剤に比較して優れた表面
張力の低下能をしめし、耐化学薬品性、耐熱性が
優れている。特に炭化水素系界面活性剤では得ら
れない撥油性、離型性、油の再付着防止作用、泡
の安定化作用など、特殊な性能を有している。し
たがつて、これらの性能を利用した撥油剤、離型
剤、防汚剤、防曇剤、浮遊選鉱剤、起泡剤、泡安
定剤、脱脂洗浄剤などの用途がある。その他特殊
性能を利用したものとして、泡消火剤、集油剤、
エマルシヨンブレーカー、染色助剤、メツキ浴添
加剤、フツ素樹脂乳化重合用乳化剤、蒸発抑制剤
など、極めて広汎な用途が期待できる。特に該含
フツ素カルボニル化合物を有効成分とする界面活
性剤はパーフルオロアルケニルアリールエーテル
誘導体に比較し、耐化学薬品性および耐熱性が著
るしく優れている。 以下実施例をあげて具体的に説明する。なお実
施中、C6F13―は一般式: で示されるパーフルオロアルキル基を示す。 実施例 1 C6F13CH2COOCH3の製造 乾燥したDiglym(ジエチレングリコールジメ
チルエーテル)30mlに使用直前によく焼いたフツ
化セシウム10.94g(0.072モル)、次いでヘキサフ
ルオロプロペン二量体〔〕18.00g(0.06モル)
を加え、撹拌しながら50〜55℃で1時間加熱す
る。ブロム酢酸メチル11.01g(0.072モル)を約
10分間で滴下し、還流下に撹拌すれば還流温度は
次第に上昇し73℃で最早還流しなくなる。この間
反応時間は7時間を要する。反応終了後、5%塩
酸、水、ピリジン、5%塩酸、水の順によく洗浄
し硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧蒸留すれば
沸点71〜72.5℃/25mmHgの透明液体18.48g(収
率78.55%)が得られる。該生成物は赤外吸収ス
ペクトルおよび元素分析により目的化合物である
ことが確認される。 赤外吸収スペクトル分析 C―Fに基く吸収:7.3〜9.2μ C=Oに基く吸収:5.67μ ―CH3に基く吸収:3.36μ ―CH2―に基く吸収:6.94μ 元素分析値 C H F 測定値:27.51% 1.33% 63.07% 計算値:27.57% 1.29% 62.99% 実施例 2 乾燥したDMF30mlに使用直前によく焼いて粉
砕したフツ化カリウム4.18g(0.072モル)、次い
でヘキサフルオロプロペン二量体〔〕18.00g
(0.06モル)を加え、撹拌しながら50〜56.5℃に
1時間加熱する。ブロム酢酸メチル11.01g
(0.072モル)を約10分間で滴下し、還流下に撹拌
すれば還流温度は次第に上昇し、68℃で最早還流
しなくなる。この間反応時間に6時間を要する。
反応終了後は常法で処理し減圧蒸留すれば71〜72
℃/25mmHgの透明液体20.62g(収率87.64%)が
得られる。該生成物のガスクロマトグラフイーお
よび赤外吸収スペクトルは実施例1における生成
物と同一である。 実施例 3 乾燥したDMF30mlに使用直前によく焼いたフ
ツルセシウム10.94g(0.072モル)、次いでヘキサ
フルオロプロペン二量体〔〕18.00g(0.06モ
ル)を加え撹拌しながら50〜52℃に1時間加熱す
る。ブロム酢酸メチル11.01g(0.072モル)を約
15分間で滴下し、還流下に撹拌すれば還流温度は
次第に上昇し88℃で最早還流しなくなる。この間
反応時間は8時間を要する。反応終了後は常法で
処理し減圧蒸留すれば沸点71〜72℃/25mmHgの
透明液体19.08g(収率81.10%)が得られる。該
生成物のガスクロマトグラフイーおよび赤外吸収
スペクトルは実施例1における生成物と同一であ
る。 実施例 4 乾燥したDMF30mlに使用直前によく焼き粉砕
したフツ化カリウム5.23g(0.09モル)、次いでヘ
キサフルオロプロペン三量体〔〕27.00g(0.06
モル)を加え撹拌しながら87〜101℃に1時間加
熱する。ブロム酢酸メチル11.01g(0.072モル)
を約10分間で滴下し、還流下に撹拌すれば還流温
度は次第に上昇し、127℃で最早還流しなくな
る。この間反応時間は48時間を要する反応終了後
は常法で処理し減圧蒸留すれば沸点74〜76℃/32
mmHgの透明液体12.58g(収率53.47%)が得られ
る。該生成物のガスクロマトグラフイーおよび赤
外吸収スペクトルは実施例1における生成物と同
一である。 元素分析値 C H F 測定値:27.49% 1.35% 63.04% 計算値:27.57% 1.29% 62.99% 実施例 5 乾燥したDMF30mlに使用直前によく焼いたフ
ツ化セシウム10.94g(0.072モル)、次いでヘキサ
フルオロプロペン三量体〔〕27.00g(0.06モ
ル)を加え撹拌しながら86〜104℃に1時間加熱
する。ブロム酢酸メチル11.01g(0.072モル)を
約15分間で滴下し、還流下に撹拌すれば還流温度
は次第に上昇し128℃で最早還流しなくなる。こ
の間反応時間は36時間を要する。反応終了後は常
法で処理し減圧蒸留すれば沸点74〜75℃/32mm
Hgの透明液体13.62。g(収率57.91%)が得られ
る。該生成物のガスクロマトグラフイーおよび赤
外吸収スペクトルは実施例1における生成物と同
一である。 実施例 6〜10 ヘキサフルオロプロペンオリゴマーとして二量
体〔〕(0.06モル)を使用し、溶剤(30ml)、フ
ツ素イオン源(0.072モル)およびω―ハロアル
キルカルボン酸エステル(0.072モル)の種類を
種々変え、実施例1と同様に操作した場合の目的
生成物の収率を表1に記す。 【表】 実施例 11 2,2―パーフルオロオクタン酸
(C6F13CH2COOH)の製造: 25%水酸化ナトリウム水溶液32g(0.2モル)を
100℃に加熱し、撹拌しながら2,2―パー
フルオロオクタン酸メチルエステル
(C6F13CH2COOCH3)39.21g(0.1モル)を約10
分間で滴下する。滴下後約30分で急激な分解反応
が起り液は均一になる。更に30分間95℃で撹拌し
反応を完結させる。反応の終点はガスクロマトグ
ラフイーにより原料エステルのピークの消滅をも
つて確認する。36%塩酸21g(0.2モル)で弱酸性
にすれば分層する。下層を分取し水洗後硫酸マグ
ネシウムで乾燥する。減圧蒸留すれば沸点73.5〜
74.5℃/3mmHgの透明液体35.76g(収率94.58
%)が得られる。該生成物は赤外吸収スペクトル
および元素分析により目的化合物であることが確
認される。 赤外吸収スペクトル分析 C―Fに基く吸収:7.3〜9.2μ C=Oに基く吸収:5.73μ ―CH2―に基く吸収:7.01μ ―OHに基く吸収:2.8〜3.3μ 元素分析値 C H F 測定値:25.38% 0.81% 65.35% 計算値:25.42% 0.80% 65.32% 実施例 12 2,2―パーフルオロオクタン酸
(C6F13CH2COOH)の製造: 乾燥したDMF30mlに使用直前によく焼いたフ
ツ化セシウム10.94g(0.072モル)、次いでヘキサ
フルオロプロペン二量体〔〕18.00g(0.06モ
ル)を加え、撹拌しながら50〜55℃に1時間加熱
する。乾燥したDMF10mlに溶解したブロム酢酸
10.00g(0.072モル)を約10分間で滴下する。還
流下に撹拌すれば還流温度は次第に上昇し、82℃
で最早還流しなくなる。この間反応時間は5.5時
間を要する。反応終了後、5%塩酸、水でよく洗
浄し硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧蒸留すれ
ば沸点73〜74.5℃/3mmHgの透明液体5.58g(収
率24.60)が得られる。該生成物のガスクロマト
グラフイーおよび赤外吸収スペクトルは実施例11
における生成物と同一である。 実施例 13 2,2―パーフルオロオクタン酸ジルコニ
ルの製造: (1) 2,2―パーフルオロオクタン酸ナトリ
ウム(C6F13CH2COONa)の製造: 2,2―パーフルオロオクタン酸11.34g
(0.03モル)をイソプロパノール15mlおよび水10
mlに溶解し、室温で撹拌しながら、水10mlに溶解
した水酸化ナトリウム1.32g(0.033モル)を滴下
する。2時間撹拌後、イソプロパノールおよび水
を留去し、更に完全に乾燥する。1,1,2―ト
リクロロ―1,2,2―トリフロロエタンで抽出
後、溶媒を留去すれば白色粉末の目的化合物
11.80g(収率98.32%)が得られる。 赤外吸収スペクトル分析 C―Fに基く吸収:7.3〜9.2μ COO-に基く吸収:6.25μ ―CH2―に基く吸収:7.07μ (2) 2,2―パーフルオロオクタン酸ジルコ
ニル〔(C6F13CH2COO)2Zr(O)〕の製造: 2,2―パーフルオロオクタン酸ナトリウ
ム8.00g(0.02モル)をイソプロパノール―水
(3:2容量)溶液100mlに溶解し、室温で撹拌し
ながら水25mlに溶解したオキシ塩化ジルコニウム
(ZrOCl2・8H2O)3.95g(0.0125モル)を滴下す
る。直ちに乳白色の沈澱が析出する。液のPHを
6.5に調整した後沈澱を取する。乾燥後1,
1,2―トリクロロ―1,2,2―トリフロロエ
タンで抽出する。抽出溶媒を留去すれば白色粉末
の目的化合物8.31g(収率96.47%)が得られる。 実施例 14 N―(2,2―パーフルオロオクタノイ
ル)ザルコシンナトリウムの製造: (1) 2,2―パーフルオロオクタノイルクロ
ライド(C6F13CH2COCl)の製造: 2,2―パーフルオロオクタン酸75.62g
(0.2モル)に塩化チオニール71.38g(0.6モル)
を加え、還流下(80℃)に撹拌すれば塩化水素お
よび亜硫酸ガスを発生し1.5時間で反応は終了す
る。反応の終点はガスクロマトグラフイーで原料
カルボン酸のピークの消滅をもつて確認する。反
応混合物からまず塩化チオニールを留去し、更に
減圧蒸留すれば54〜55.5℃/19mmHgの透明液体
73.36g(収率92.50%)が得られる。該生成物は
赤外吸収スペクトルおよび元素分析により目的化
合物であることが確認される。 赤外吸収スペクトル分析 C―Fに基く吸収:7.3〜9.2μ C=Oに基く吸収:5.49μ ―CH2―に基く吸収:7.04μ 元素分析値 C H F 測定値:24.26% 0.50% 62.22% 計算値:24.23% 0.51% 62.28% (2) N―(2,2―パーフルオロオクタノイ
ル)ザルコシンナトリウム〔C6F13CH2CON
(CH3)CH2COONa〕の製造: 2,2―パーフルオロオクタノイルクロラ
イド7.93g(0.02モル)をテトラヒドロフラン50
mlに溶解し、室温で撹拌しながら35%ザルコシン
水溶液6.3ml(0.02モル)と水酸化ナトリウム
0.88g(0.022モル)を最少量の水に溶解し滴下す
る。更に8時間撹拌反応を行なう。反応の終点は
ガスクロマトグラフイーで原料クロライドのピー
クの消滅をもつて確認する。反応混合物を飽和食
塩水に注ぎ、析出する沈澱を取する。乾燥後温
エタノールで抽出し、エタノールを留去すれば淡
黄色固体8.64g(収率91.72%)が得られる。該生
成物は赤外吸収スペクトルおよび元素分析により
目的化合物であることが確認される。 赤外吸収スペクトル分析 C―Fに基く吸収:7.3〜9.2μ C=Oに基く吸収:6.00μ COO-に基く吸収:6.29μ ―CH2―に基く吸収:6.90μ ―CH3に基く吸収:3.38μ 元素分析値 C H F 測定値:28.00% 1.53% 52.37% 計算値:28.04% 1.50% 52.42% 実施例 15 N―メチル―N―(2,2―パーフルオロ
オクタノイル)タウリンナトリウム
〔C6F13CH2CON(CH3)CH2CH2SO3Na〕の製
造: 実施例14の(1)で得た2,2―パーフルオロ
オクタノイルクロライド7.93g(0.02モル)をテ
トラヒドロフラン50mlに溶解し、室温で撹拌しな
がらN―メチルタウリンナトリウム4.83g(0.03
モル)と水酸化ナトリウム1.20g(0.03モル)を
最少量の水に溶解して滴下する。更に7時間撹拌
反応を行う。反応の終点はガスクロマトグラフイ
ーで原料クロライドのピークの消滅をもつて確認
する。反応混合物を飽和食塩水に注ぎ、析出する
沈澱を取する。乾燥後温エタノールで抽出し、
溶媒を留去すれば淡黄色固体9.34g(収率89.64
%)が得られる。該生成物は赤外吸収スペクトル
および元素分析により目的化合物であることが確
認される。 赤外吸収スペクトル分析 C―Fに基く吸収:7.3〜9.2μ C=Oに基く吸収:6.01μ ―CH2―に基く吸収:6.94μ ―CH3に基く吸収:3.37μ 元素分析値 C H F 測定値:25.29% 1.71% 47.39% 計算値:25.35% 1.74% 47.38% 実施例 16 N―(2,2―パーフルオロオクタノイル
アミノプロピル)―N,N,N―トリメチルア
ンモニウム・アイオダイドの製造: (1) N―(2,2―パーフルオロオクタノイ
ルアミノプロピル)―N,N―ジメチルアミン
〔C6F13CH2CONH(CH23N(CH32〕の製造: N,N―ジメチル―1,3―プロパンジアミン
9.20g(0.09モル)をエーテル60mlに溶解し、室
温で撹拌しながら実施例14の(1)で得た2,2
―パーフルオロオクタノイルクロライド11.90g
(0.03モル)を40分間で滴下する。更に室温で3.5
時間反応を行う。反応の終点はガスクロマトグラ
フイーで原料クロライドのピークの消滅をもつて
確認する。反応混合物に10%水酸化ナトリウム水
溶液を加えれば分層するのでエーテル層を分取す
る。水洗し硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒を留去
すれば、黄色粘稠液体13.36g(収率96.33%)が
得られる。該生成物は赤外吸収スペクトルにより
目的化合物であることが確認される。 赤外吸収スペクトル分析 C―Fに基く吸収:7.3〜9.2μ C=Oに基く吸収:5.99μ ―NH―に基く吸収:2.99μ,6.45μ ―CH2―に基く吸収:6.89μ ―CH3に基く吸収:3.37μ (2) N―(2,2―パーフルオロオクタノイ
ルアミノプロピル)―N,N,N―トリメチル
アンモニウム・アイオダイド
〔C6F13CH2CONH(CH23N(CH33―I
〕の製造: N―(2,2―パーフルオロオクタノイル
アミノプロピル)―N,N―ジメチルアミン
6.93g(0.015モル)をエーテル30mlに溶解し、室
温で撹拌しながらヨウ化メチル4.26g(0.03モ
ル)を滴下すれば、直ちに沈澱が析出する。更に
1時間撹拌反応を行う。反応の終点はガスクロマ
トグラフイーで原料アミンのピークの消滅をもつ
て確認する。沈澱を取しエーテルで洗浄後減圧
乾燥すれば、淡黄色粉末8.57g(収率94.59%)が
得られる。該生成物は赤外吸収スペクトルおよび
元素分析により目的化合物であることが確認され
る。 赤外吸収スペクトル分析 C―Fに基く吸収:7.3〜9.2μ C=Oに基く吸収:6.01μ ―NH―に基く吸収:2.98μ、6.41μ ―CH2―に基く吸収:6.88μ ―CH3に基く吸収:3.31μ 元素分析値 C H F 測定値:27.84% 3.01% 40.85% 計算値:27.83% 3.00% 40.88% 実施例 17 N―(2,2―パーフルオロオクタノイル
アミノプロピル)―N,N―ジメチル―Nカル
ボキシエチルアンモニウムベタイン
〔C6F13CH2CONH(CH23N(CH32
CH2CH2COO〕の製造: 実施例16の(1)で得た。N―(2,2―パー
フルオロオクタノイルアミノプロプル―N,N―
ジメチルアミン4.62g(0.01モル)をエーテル25
mlに溶解し、室温で撹拌しながらβ―プロピオラ
クトン0.79g(0.011モル)を滴下すれば、直ちに
沈澱が析出する。更に1時間撹拌反応を行う。反
応の終点はガスクロマトグラフイーで原料アミン
のピークの消滅をもつて確認する。沈澱を取し
エーテルで洗浄後減圧乾燥すれば淡黄色粉末
4.63g(収率86.65%)が得られる。該生成物は赤
外吸収スペクトルおよび元素分析により目的化合
物であることが確認される。 赤外吸収スペクトル分析 C―Fに基く吸収:7.3〜9.2μ C=Oに基く吸収:6.00μ ―NH―に基く吸収:2.99μ、6.41μ ―CH2―に基く吸収:6.91μ ―CH3に基く吸収:3.37μ COO-に基く吸収:6.29μ 元素分析値 C H F 測定値:35.99% 3.58% 46.17% 計算値:35.97% 3.59% 46.22% 実施例 18 N,N―ビス(ポリオキシエチレン)―2
―パーフルオロオクタンアミドの製造: (1) N,N―ビス(ヒドロキシエチレン)―2
,2―パーフルオロオクタンアミド
〔C6F13CH2CON(CH2CH2OH)2〕の製造: ジエタノールアミン9.46g(0.09モル)をクロ
ロホルム50mlに溶解し、室温で撹拌しながら実施
例14の(1)で得た2,2―パーフルオロオクタ
ノイルクロライド11.90g(0.03モル)を10分間で
滴下する。更に2時間撹拌反応を行う。反応の終
点はガスクロマトグラフイーで原料クロライドの
ピークの消滅をもつて確認する。水洗しクロロホ
ルム層を分取し硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒を
留去する。アセトンから再結すれば白色結晶
11.58g(収率85.55%)が得られる。該生成物は
赤外吸収スペクトルおよび元素分析により目的化
合物であることが確認される。 赤外吸収スペクトル分析 C―Fに基く吸収:7.3〜9.2μ C=Oに基く吸収:6.04μ ―OHに基く吸収:2.9μ ―CH2―に基く吸収:3.36μ、6.99μ 元素分析値 C H F 測定値:31.90% 2.65% 54.73% 計算値:31.94% 2.68% 54.74% (2) N,N―ビス(ポリオキシエチレン)―2
,2―パーフルオロオクタンアミド
C6F13CH2CON〔(CH2CH2O)pH〕2の製造 オートクレーブにN,N―ビス(ヒドロキシエ
チレン)―2,2―パーフルオロオクタンア
ミド9.02g(0.02モル)、水酸化ナトリウム0.08g
(0.02モル)および酸化エチレン22g(0.5モル)
を充填し、140±10℃で20時間振盪反応させれ
ば、褐色ワツクス状物質27.69gが得られる。酸化
エチレンの平均付加モル数は21.2モルである。 実施例 19 ポリオキシエチレン・2,2―パーフルオ
ロオクタン酸エステル〔C6F13CH2COO
(CH2CH2O)22.3H〕の製造: 実施例14の(1)で得られる2,2―パーフル
オロオクタノイルクロライド7.93g(0.02モル)
およびポリエチレングリコール(平均分子量
1000)30g(0.03モル)を80℃で撹拌し、塩化水
素ガスの発生が止まるまで反応を続ける。この間
5時間を要する。反応の終点はガスクロマトグラ
フイーにより原料クロライドのピークの消滅をも
つて確認する。1,1,2―トリクロロ―1,
2,2―トリフロロエタンで抽出し溶媒を留去す
れば、白色ワツクス状物質22.82g(収率83.90
%)が得られる。該生成物は赤外吸収スペクトル
により目的化合物であることが確認される。 赤外吸収スペクトル分析 C―Fに基く吸収:7.3〜9.2μ C=Oに基く吸収:5.67μ ―CH2―に基く吸収:3.35μ、6.92μ ―OHに基く吸収:2.9μ 実施例 20 N―ヒドロキシエチル―N―メチル―2,2
―パーフルオロオクタンアミドのリン酸エス
テルおよびその塩の製造: (1) N―ヒドロキシエチル―N―メチル―2
―パーフルオロオクタンアミド
〔C6F13CH2CON(CH3)CH2CH2OH〕の製
造: 実施例14の(1)で得られる2,2―パーフル
オロオクタノイルクロライド7.93g(0.02モル)
およびN―メチルエタノールアミン3.80g(0.05
モル)をエーテル50mlに溶解し還流下に3時間撹
拌反応を行う。反応の終点はガスクロマトグラフ
イーで原料クロライドのピークの消滅をもつて確
認する。反応混合物に10%水酸化ナトリウム水溶
液を加えれば分層するので、エーテル層を分取す
る。水洗し硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒を留去
すれば淡黄色粘稠液体7.95g(収率91.38%)が得
られる。該生成物は赤外吸収スペクトルにより目
的化合物であることが確認される。 赤外吸収スペクトル分析 C―Fに基く吸収:7.3〜9.2μ C=Oに基く吸収:6.02μ ―OHに基く吸収:2.9μ ―CH2―に基く吸収:6.90μ ―CH3に基く吸収:3.36μ (2) N―ヒドロキシエチル―N―メチル―2
―パーフルオロオクタンアミドのリン酸エ
ステルおよびその塩〔C6F13CH2CON(CH3
CH2CH2OP(O)(OH)2〕の製造: オキシ塩化リン4.60g(0.03モル)をベンゼン
50mlに加え室温で撹拌しながら、ベンゼン50mlに
溶解したN―ヒドロキシエチル―N―メチル―2
,2―パーフルオロオクタンアミド8.70g
(0.02モル)およびピリジン1.58g(0.02モル)を
滴下する。更に1時間反応を行う。反応の終点は
ガスクロマトグラフイーで原料アミドのピークの
消滅をもつて確認する。反応混合物からベンゼン
を留去後水に注入すれば、黄色粘稠液体8.97g
(収率87.09%)が得られる。該生成物は赤外吸収
スペクトルにより目的化合物であることが確認さ
れる。該生成物を水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、アンモニア、トリエタノールアミン、トリ
エチルアミン等の塩基で中和すればそれらの塩が
得られる。 赤外吸収スペクトル分析 C―Fに基く吸収:7.3〜9.2μ C=Oに基く吸収:6.03μ P―O―Rに基く吸収:9.35μ ―CH2―に基く吸収:6.91μ ―CH3に基く吸収:3.35μ 実施例 21 前記実施例13〜20で得られる本発明化合物の各
表面張力を測定した。(測定はウイルヘルミ法、
温度25℃、対象ガラス板)結晶を表―1に示す。 炭化水素系界面活性剤の表面張力が0.1%
(w/v)で、せいぜい30〜35dyne/cmであるの
に対し、本発明化合物は表―1に示すごとく
30dyne/cm以下の表面張力を示し、優れた界面
活性作用を有することが分かる。 【表】 実施例 22 幅5cm、長さ60cm、深さ10cmの水槽に海水1
を入れ、水面上にB重油20mlを静かに加え、自然
拡散させ温度を25℃に保つ。マイクロシリンジを
用いて実施例14〜19で得られる本発明化合物の
0.25%(w/v)水溶液50μを槽の一端に滴下
する。油面40cmを排除するに要する時間(集油速
度)を測定し、これから集油速度を算出する。結
果を表―2に示す。本発明化合物は優れた集油性
能を有する。 【表】 実施例 23 直径20cm、高さ10cmのメスシリンダーに塩化メ
チレン2を入れ、更にその上を水100mlあるい
は実施例16の(2)および17で得られる本発明化合物
を100ppm、500ppm含有する水溶液100mlでシー
ルし室温で10日間放置する。水層は毎日一度水を
補給し蒸発分を補う。10日後の塩化メチレンの蒸
発率を測定し、ブランクに対する蒸発抑制率を求
めた結果、100ppmの添加で20%以上、500ppm
の添加で50%以上の抑制率を示した。 実施例 24 実施例13の(1)、14の(2)、15,16の(2)、17,20の
(2)で得られる本発明化合物の0.1%(w/v)イ
ソプロパノール溶液に木綿を浸漬し、120℃で3
分間乾燥し試験布を作る。その上にピペツトでヌ
ジヨールの油滴を落とすと球状となり、10時間放
置しても透過しない。また、実施例13の(2)で得ら
れる本発明化合物の0.1%(w/v)1,1,2
―トリクロロ―1,2,2―トリフロロエタン溶
液に木綿および毛を浸漬し、120℃で3分間乾燥
後撥水撥油試験に供する。撥水試験はJISL―
1004(スプレー法)に準じて行い、木綿および毛
共に撥水度90(表面にわずかに付着湿潤を示すも
の)である。撥油試験は3M法に準じて行い、木
綿は撥油度90(n―ヘプタン:ヌジヨール=40:
60)、毛は撥油度100(n―ヘプタン:ヌジヨール
=50:50)である。 実施例 25 型枠の内面に離型剤として実施例13、18〜20で
得られる本発明化合物の0.5%(w/v)1,
1,2―トリクロロ―1,2,2―トリフロロエ
タン溶液を均一に噴霧し、溶媒の蒸発後試験に使
用する。型枠にアクリルゴム(アクリル酸エチ
ル:2―クロロエチルビニルエーテル:ジビニル
ベンゼン=93:5:2)を仕込み150℃で成型す
る。成型物が満足に離型しないことが認められる
まで同一型枠を使用する。この一連の操作を5回
繰返す。満足に離型した成型品の数の5回の平均
を表―3に示す。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式: 〔式中、nは1〜4の整数、Qは一般式: −OR 〔〕 (式中、Rは水素、アルカリ金属、アンモニ
    ア、アルカノールアミン、低級アミン、金属酸化
    物残基、アルキル基またはアルアルキル基を表わ
    す) で表わされる基、一般式: (式中、R1は水素または低級アルキル基、l
    は1〜6の整数、Yはカルボキシル基もしくはそ
    の塩、スルホン酸基、もしくはその塩、リン酸エ
    ステル残基、もしくはその塩、ジアルキルアミノ
    基、第4級アンモニウム塩残基またはベタイン残
    基を表わす)で表わされる基、一般式: (式中、R2およびR3は水素、低級アルキル
    基、ヒドロキシアルキル基、ポリオキシアルキレ
    ン基、またはヒドロキシアルキル基もしくはポリ
    オキシアルキレン基の酸エステル残基を表わす)
    で表わされる基、ヒドロキシル基、ポリオキシア
    ルキレン基もしくはそれらのモノアルキルエーテ
    ルまたはそれらの酸エステル残基、もしくはそれ
    らが酸残基を有するときはそれらの塩からなる群
    より選ばれた基を表わす〕で表わされる含フツ素
    化合物。 2 nが1〜2の整数である第1項記載の化合
    物。 3 Qが一般式: で表わされる化合物である場合においてR1が水
    素またはメチル基であり、lが1または2である
    第1項記載の化合物。 4 Qが一般式: で表わされる化合物において、R2およびR3がヒ
    ドロキシエチル基またはポリオキシエチレン基で
    ある第1項記載の化合物。 5 C6F13CH2COOM(Mは水素、アルカリ金
    属、アンモニア、アルカノールアミン、低級アミ
    ンを表わす)で表わされる第1項記載の化合物。 6 (C6F13CH2COO)2Zr(O)で表わされる第
    1項記載の化合物。 7 C6F13CH2CON(CH3)CH2COOM(Mは前
    記と同意義)で表わされる第1項記載の化合物。 8 C6F13CH2CON(CH3)CH2CH2SO3M(Mは
    前記と同意義)で表わされる第1項記載の化合
    物。 9 C6F13CH2CONH(CH23N(CH33・X
    (XはCl、BrまたはIを表わす)で表わされる第
    1項記載の化合物。 10 C6F13CH2CONH(CH23N(CH32
    CH2CH2COOで表わされる第1項記載の化合
    物。 11 C6F13CH2CONH(CH23N(CH32
    CH2COOで表わされる第1項記載の化合物。 12 C6F13CH2CON〔(CH2CH2O)pH〕2(pは
    1以上の数)を表わす第1項記載の化合物。 13 C6F13CH2COO(CH2CH2O)pH(pは以
    上の数)を表わす第1項記載の化合物。 14 C6F13CH2CON(CH3)CH2CH2OHである
    第1項記載の化合物。 15 C6F13CH2CON(CH3)CH2CH2OP(O)
    (OH)2である第1項記載の化合物。 16 ヘキサフルオロプロペンオリゴマーとω―
    ハロアルキルカルボン酸エステルをフツ素イオン
    の存在下、溶媒中で反応させることを特徴とする
    一般式: におけるnが1〜4の整数、Q′が−OR′(R′はア
    ルキル基またはアルアルキル基を表わす)で表わ
    される含フツ素化合物の製造法。 17 ヘキサフルオロプロペンオリゴマーがダイ
    マーである第14項記載の方法。 18 フツ素イオン源がフツ化ナトリウム、フツ
    化カリウム、フツ化セシウム、酸性フツ化ナトリ
    ウム、酸性フツ化カリウム、酸性フツ化セシウム
    のいずれかである第14項記載の方法。 19 溶剤が非プロトン性極性溶剤である第14
    項記載の方法。 20 溶剤がクラウンエーテルを含有する第14
    項記載の方法。
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