JPS62202425A - 真空バルブ用接点合金の製造法 - Google Patents

真空バルブ用接点合金の製造法

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JPS62202425A
JPS62202425A JP61043256A JP4325686A JPS62202425A JP S62202425 A JPS62202425 A JP S62202425A JP 61043256 A JP61043256 A JP 61043256A JP 4325686 A JP4325686 A JP 4325686A JP S62202425 A JPS62202425 A JP S62202425A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、しゃ断性能が改良されたホウ素(B、ボロ
ン)含有の真空バルブ用接点合金の製造法に関する。
(従来技術およびその問題点) 真空しゃ断器は、小型、軽量、メンテナンスフリー、環
境調和など、他のしゃ断器に比べ優れた特徴を有するた
め、近年、次第にその適用範囲が拡大され、従来より一
般に使用されている36KV以下の回路から、例えば7
2KV以上というような更に高圧の回路への適用が行な
われている。
また電流的にも10〜20KAUk回路から40KA級
というような更に大電流の回路への適用が行なわれてい
る。このような高圧化、大電流化に伴い、再点弧現象の
発生の少ないかつ、大容量しゃ断の可能な接点材料の開
発が望まれている。この要求に対しては、従来より高耐
圧、大容量真空しゃ断器用の接点材料として用いられて
いるBi、Pb、Te、Se、Sb等の溶着防止成分を
配合したCu基合金は必ずしも満足すべきものとは云い
難い。
上記した^圧下及び大電流下においても再点弧現象を起
しにくいかつ、大容量しゃ断の可能な接点材料を得るた
めには、一般に(1)耐圧的に欠陥どなりやすい脆弱な
溶着防止成分を極力少なくすること、(2)ガス不純物
やビンボール等を極力少なくすること、が望ましい。こ
れに対し、上記したようにB i 、Pb、Te、88
% Sbなどの蒸気圧の高い元素を含有する接点合金で
は、鋳塊に気泡が発生しやずく、特に径の小さな鋳型に
鋳込む際には、気泡が表面付近に多く発生したり、又内
部に引11巣を生じたりするなどの重大な鋳造欠陥が生
ずることも多い。このような欠陥を生じさせないために
、一方向凝固法も採用されているが、この場合も上記溶
着防止成分の添加に伴う弊害は十分には避けられない。
特に上記した溶着防止成分を含む接点合金は、これら成
分の母相への固溶度が低いためしばしば偏析を生ずるこ
と、脆く加工性が劣ること等の欠点がある。
一方、CUと溶着防止成分との合金に、0.0005〜
2%程度の極く少量のB(ボロン)含有させた接点合金
が上記問題点の軽減化に有益な合金であるという知見を
、本発明者は得ている。
しかし、上記合金は上記のようにB(ボロン)量が極め
て少量のため、合金中のB(ボロン〉含有fi (7)
ii’l tllが難しく、その結果素材特性並びに電
気特性のばらつきを招くことが多くB(ボロン〉を含有
した合金の製造方法の改善、確立が望まれている。
この発明は上述した背景にもとずいてなされもであり、
その目的とするところは、真空バルブ用接点合金中のB
(ボロン)含有ルを正確に制御して接点合金の素材特性
が改善されかつ電気特性のばらつきを解消した合金の製
造法を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らの研究によれば、上述の目的が、B(ボロン
)含有の真空バルブ用接点合金の製造工程において、B
(ボロン)源として厳密に管理されたものを用い、これ
を溶湯中に投入することによって達成されることを見出
された。
すなわち、本発明の真空バルブ用接点合金の製造法は、
0.0005〜2重量%の8(ボロン)を含有するCu
又は/及びAgの導電性成分と、B i 、Pb、Te
、Sc、Sbから選ばれた少なくとも1種の溶着防止成
分とを含む真空バルブ用接点合金を、合金材料の溶融に
よって製造するに際して、1μm〜4 mm %好まし
くは44〜300μmの範囲にある粒径を有するB粉と
、それと略同等の粒径を有するCu又は/及びへq粉と
の均一混合物との集合体、例えば、成形体または導電材
料で収納包括したものを、前記合金のB源として用いる
ことを特徴とするものである。
の   なキロ 以下、この発明を、図面を参照しつつ具体的に説明する
真空しゃ断器 第1図は、本発明の製造方法によって得た接点材料を適
用する真空しゃ断器の一構成例を示す正断面図であり、
第2図はその要部拡大図である。
図面を参照して、真空じゃIli器を説明する。しゃ断
器1は、セラミック等の絶縁材料によりほぼ円筒状に形
成された絶縁容器2と、この両端に密閉機構3,3aを
介して設けた金属製蓋体4および5とで真空気密に区画
されている。しかして、このしゃ新字1内には、一対の
電極棒6,7の互いに対向する端部にそれぞれ固定電極
8および可動電極9が配設されている。また上記可動電
極9の電極棒7には、ベローズ10が取イ」けられ、し
ゃ新字1内を真空気密に保持しながら、電極9の往復動
による一対の電極8.9の開閉を可能にしている。また
このベローズ10はフード11により覆われ、アーク蒸
気の被着を防止しており、またしゃ新字1内には更に円
筒状金属容器12が設けられ、絶縁容器2へのアーク蒸
気の被着を防止している。
一方、可動電極9は、その拡大構造を第2図に示すよう
に、導電環7にロウ材13によって固定されるか、又は
かしめによって圧着接続(図示せず)されており、その
上には可動接点14がロウ材15によって接合されてい
る。また固定電極8の詳細構造(図示せず)も向きが逆
となるのみでほぼ同様であり、これには固定接点14a
が設けられている。本発明の製造方法によって製造した
前記接点材料は、上記したような接点14.14aの双
方まIζはいずれか一方を構成するのに適したものであ
る。
真空バルブ用接点合金 この発明の製造方法が適用される接点合金は、0.00
05〜2重量%の8を含有するCu又は/及びAgの導
電性成分ど、Te、Se、B i等より選ばれた少なく
とも1種の溶着成分とからなる接点合金である。以下、
「%」は特記しない限り重量%を示すものとする。
この高1j電性成分としては、Cu又は/およびAgが
通常、主成分として用いられるが、必要に応じてこれら
の一部を5%(高81電性成分基準)未満のFe、5%
未満のGoまたは1%未満のCrr置換することもでき
る。また、この溶着防止成分としては、B i 、Pb
、Te1Se、Sbの一種以上が用いられる。これら元
素は本発明の製造方法を適用した接点材料中に0.1〜
15%の量で用いられる。0.1%未満では、大電流に
対する耐溶着性が劣り、また15%を超えると、製造時
に偏析等を起こし、健全な接点素材が得がたいからであ
る。
本発明の製造方法の適用によって、加工性ならびに再点
弧防止特性等に優れた接点材料を得るために、上記した
高導電性成分および溶着防止成分に加えて、接点材料に
は0.005〜2%、好ましくはo、oi〜2%のB(
ボロン)を含有せしめる。これは、0.005%未満で
は、添加効果が乏しいからである。一方、2%を超えて
添加しても、溶着防止成分との併用において認められる
上記した効果のそれ以上の改善は得られず、溶解により
接点材料を得る場合、B(ボロン)が高導電性成分との
間で偏析を起すようになるからである。
なお、使用される高導電性成分材料および溶着防止成分
材料の品位、溶解作業温度、真空度の変動等の影響を考
慮すると、上記B(ボロン)量の範囲、特に下限は、添
加量でなく、接点材料中の含量として満されるべきであ
る。
接点合金の製造法 次いで接点合金を製造する方法について説明する。この
合金の製造は、たとえば、真空度約1×1  0   
 〜 I   X  1  0−6mHQ  、  1
 000〜1 300℃の条件で高導電性成分を溶解し
た後、所定条件で調製されたB(ボロン)源および溶着
防止成分を溶解し、均一に溶解した侵鋳型中で冷却固化
するが、必要によって指向性凝固を行なう。B(ボロン
)および溶着防止成分の添加順序は任意であり、蒸発、
飛散を防止するためにこれら成分の添加はArによって
増圧後に行なうこともできる。
B(ボロン)II!の調製 この発明の特徴の一つは、B(ボロン)源が所定条件の
下で調製されることである。
ここで言う所定条件とは、B(ボロン)の粒径が1μm
〜4MR1好ましくは44μm〜300μmの範囲にあ
ることと共に、その範囲から選択したB(ボロン)と、
はぼ同等の粒径を持っCU(又は/及びAg)とを使用
することが第1である。その理由は、B(ボロン)粒径
が1μm以下では、比表面積が大きいことに起因する表
面の酸化の程度が大きく、保管管理の条件によってその
状態が変動し、素材特性に対しB(ボロン)の効果を発
揮するに際し、ばらつきを呈するので好ましくないから
である。
所定条件の第2は、前記粒径のほぼ揃った肉粉末、すな
わちB(ボロン)とCu(又は/及び八g)とを特に充
分よく、混合した混合体を作ることである。充分よく混
合するためには、例えばボールミル中で4時間程度回転
、撹拌混合を与える。混合体とする理由は、溶解作業の
効率を上げることと得られた合金の均一性すなわち溶解
作業条件のばらつぎに起因する合金特性のばらつきを最
少限に防ぐために重要であり、前記所定条件の第1で述
べた肉粉末の粒径をほぼ揃える効果と相まって各合金間
のばらつき及び1(i!lの合金内部のばらつきも、最
少限に管理するために必要である。
これらの細かい管理はB(ボロン)が活性であり、かつ
粒径が小さい粉末を取扱う為に重要な条件である。
所定条件の第3は、上記の混合粉体を一定の集合体とし
て用いる。その理由は、細かいこれら肉粉末を効率よく
合金組成として添加するための作業管理に重要である。
この集合体は、一定の形状に成型して得ることができる
。また、成型体とせず混合体を他の導電性金属や箔、好
ましくは合金の主成分であるCu(又は/及びAg箔)
箔で包むことも、同じ目的を達し得る。
本発明lllll法に用いる8(ボロン)源は、上記し
た第1、第2、第3の所定条件を満すものである。これ
は、B(ボロン)−Cu(又は/及びAo)合金の前述
した数多くの利点を効率的に得るのに必須である。
このようにして得たB(ボロン)源を溶融中のCu又は
/及びAg (Cuに対しては1100℃以上、Agに
対しては1000℃以上、真空度は好ましくは10 ’
Torr以下)溶湯へ投入するか、又は更に溶着防止成
分も含有した溶湯中へ投入し、約15分撹拌し、加熱保
持後鋳型中ヘキャストするが、堆堝中で冷却固化し、溶
着防止成分を含有したB(ボロン)−Cu(又は/及び
Ag>合金素材を得る。
またB(ボロン)源のなかの8(ボロン)は、B(ボロ
ン)単体のみならず、たとえばCu−Bのような母合金
あるいはFe−Bのようなホウ素化物の形態を有する粉
末であって、これとCu(又は/及びAg)粉とでB(
ボロン)源を形成してもよい。
本発明製造方法によって得られた接点材料について、必
要に応じて、切削、研摩等の機械加工を行ない、あるい
は圧延等の塑性加工を行なうことにより所望の形状の接
点が得られる。
(実施例) 以下、この発明を、実施例および比較例によって更に具
体的に説明する。
実施例1〜4、比較例1 び5 平均粒径が44μmの金属ボロンとほぼ同じ粒径を有す
る還元電解銅粉とを夫々50りずつ秤量後、乳ばちで予
備混合した。それをステンレス製ポットで約4時間、充
分撹拌混合作業を行ないB−Cu混合体を得た。
上記混合粉体の一部を取り出し、直径5IlllI+の
金型を使用し3.5トン/ ciで成型し、成型体(ボ
ロン源)を得た。
−・方、直径82IIIIIIの黒鉛堆渦中で約5.2
89の銅を1250℃で溶解J゛る。この溶湯中に前記
成型体の一個全部、その一部、又は複数個を適宜投入し
合金中のB(ボロン)聞が、0.0005wt%(実施
例1)〜2wt%(実施例4)の約112s長の8(ボ
ロン)を含有したCuW合金を得た。尚この合金には、
溶着防止成分としてTeを選択しその予は約3.8wt
%を目標としたもので、B(ボロン)源を投入後、溶着
防止成分を投入したものである。後述する評価方法、条
件によってこれらの接点合金の評価結果を第1表に示し
た。
第1表から明らかなように、合金中のB(ボロン)の量
が0.0005%(実施例1)、0.005%(実施例
2)、0.1%(実施例3)2.0%(実施例4)の場
合は本発明製造方法を適用すると、再点弧発生率を低く
押えた上で所定のしゃ所持性の確保が可能であったのに
対し、B(ボロン)量がゼロ(比較例1)の場合には、
本発明製造方法の適用によっても、前記特性への寄与が
なかった。従って本発明製造技術の適用可能な接点合金
は、合金中の8(ボロン)のMが0.0005%〜2%
に限定される。
特に、合金中の8(ボロン)の徂が0.005%〜0.
1%(実施例2〜3)の場合には、7.2KV−12K
AL、、や断テストに於いて、所定の4号責務(しゃ断
電流12KAをO−CO−スト以外に、追加したCOテ
ストも30@以上可能であった。
E  15〜7  較例2〜3 平均粒径が0.2μm(比較例2>、1μm。
300μm14InII4(実施例5〜7)の金属ボロ
ンを60yと、はぼ同じ粒径を有する電解銅粉を240
gとを夫々用意し、これらをステンレス製ボールミルで
充分混合し、各粒径を有するB(ボロン)−Cu混合体
を得る。この混合体の一部を取り出し直径5#11の金
型を使用し3トン/ cdで成型し、成型体を得てボロ
ン源とした。
一方、直径82mの黒鉛坩堝中で約5 Kgの銅を真空
度5 X 10−5Torr、1gff1300℃で約
10分間溶融した後、この溶湯中に銅−テルル母合金(
Cu2Te)を合金中の最終組成がほぼ4wt%近傍に
なるよう調整しながら投入しCu −Te溶揚を得た。
この溶湯中に前記B(ボロン)源の所定量を適宜投入し
Teを約3,8wt%、B(ボロン)を0.005wt
%含有したCu基B−Te合金(比較例2.3、実施例
5〜7)を得た。摂述する方法、条件によってこれらの
接点合金の製造方法を適用するのに有効なり(ボロン)
粉の粒径の検討を行なった。第1表にその評価結果を示
した。
第1表から明らかなように、本発明製造方法を適用する
に於いてその効果を有効的に発揮させるためには、B(
ボロン)源中のB粒の粒径も関与することが判った。す
なわちB(ボロン)源中のB(ボロン)の平均粒径が0
.2μm程度に細かすぎると例え本発明の製造方法を適
用しても得られた接点合金には、再点弧発生が多く見ら
れかつ、特性にばらつきが見られ好ましくないことが判
った(比較例2)。その理由は明らかでないが、先にも
述べたようにB(ボロン)が活性な為、微細なものは安
定して保管する管理技術が難しく、表面状態の例えば酸
化の程度にばらつきが生じていることが考えられる。そ
の証拠に比較例2に示したB(ボロン)粒径が0.2μ
mの合金評1西結果のなかには、極めて低い再点弧発生
を示したケースもある。しかし、多くのロットを安定し
て品質を確保する観点からは、経済性、作業性の点で8
(ボロン)粒径が0.2μm(比較例2)は、除外する
ことが得策である。逆に8(ボロン)粒径の上限はB(
ボロン)添加後の撹拌技術、溶融中の温度、溶融時間の
合理的選択で、得られた合金中での偏析ちなり41II
I11の場合(実施例7)に対しても本発明の製造方法
を適用することは効果を発揮する。しかし必要とするB
(ボロン)聞が少量のため、大ぎな径の8(ボロン)で
は、添加時の作業技術上すなわち、合金中のB(ボロン
〉量の制御の点に問題を生じ4e程度を用いるべきで、
好ましくは300μm程度であれば本発明の製造方法に
よる利点が効果的に発揮される。
一方、B(ボロン)源中のB(ボロン)粒径が、1μm
に対してCu粒径が4mの如く、両者の粒径に大きな差
があるときやはり、得られた合金は、再点弧特性にばら
つきが見られ好ましくなく(比較例3)、逆にB(ボロ
ン)粉のみで、Cu粉を使用しないB(ボロン)源も、
同じような現象が見られ好ましくない(比較例5)。
以上によってB(ボロン)源中の8(ボロン)の粒径は
本発明の製造方法に於いて適正値が存在し、その量は1
μm〜4mの範囲、好ましくは44μm〜300μmの
範囲がよく、更に肉粉末の粒径の大きさに大きな開きが
あるのは好ましくなく、はぼ同等の大きさが特に好まし
い。
以上示した実施例1〜7及び比較例1〜3.5は溶着防
止成分としてTeを選定した場合の本発明の製造方法の
適用状況を示したものであるが、他の溶着防止成分Bi
 (実施例8)、Pb(実施例9)、Se(実施例10
)、Sb(実施例11)についても同等の効果を発揮し
、同じく、溶着防止成分がTe、3eの2成分であって
も同等の効果を発揮した。更にAg基合金に対しても同
等の効果を得た(実施例13)。
Lll上 上1)シゃ断性能及び再点弧性能 接点径45姻、厚さ5馴の円板状接点片を、ディマンウ
タブル型の真空しf+断装置に装着し、接触力30 K
rtで7.2KVx12.5KAのしゃ断電流につき、
O”→゛CO”→“’ c o ”及びその後110 
II→110 IT→″゛O″の責務を与えたときの状
況(しゃ語中に再点弧の発生があるかどうか)を観察し
、再点弧なしでしゃ断が成功したときを合格とした。特
性のよい場合には、更に10回程度のCO”を追加しそ
の状況を観察する。11011はオープンを意味し、投
入された状態の12.5KAのしゃ断電流を開く。“G
O”は、クローズオーブンを意味し、12.5KAの回
路を閉じて、かつ開く。
(2)  第1表中の再点弧発生率は同一組成6組の接
点対を前記真空しゃ断装置に交互に着脱し評価したとき
のばらつき幅(最大と最小)で示した。
接点の装着に際しては、ベーキング加熱(450”C3
0分)を与えた。
(作用および発明の効果) 0.0005〜2重量%のBを含有するCLI又は/及
びAgの導電性成分と、Te、3e、3i等より選ばれ
た少なくとも1種の溶着防止成分とからなる接点合金は
、安定したしゃ所持性を有する。その理由は必ずしも明
らかでないが、接点材料の溶融鋳造における微細組織が
改善されることが一つの原因となっているものと思われ
ている。
すなわち、従来の真空しゃ断器用接点材料(合金)にお
いては、添加されるBi、pb、l−e、3b等の溶着
防止成分が、CIJ、Ag等よりなる高導電性成分マト
リクスに対する固溶度が低く、合金の結晶粒界に析出し
、結晶粒界の脆弱化を招く。
その結果、接点合金の加工時に、欠け、剥離等の加工欠
陥を起し、製品歩留りの低下を招くだけでなく、このよ
うに加工性が悪いことにより生ずる表面荒れが再点弧現
象の発生を促進していると考えられる。また、接点材料
が台金に対してロウ材により接合される場合には、ロウ
材料成分が粒界腐食(ペネトレーション)或いは亀裂を
起した結晶粒界を容易に拡散し、接点材料の接合面と逆
側の表面、すなわち接触面に浸出する現象(ロウ材のは
い上り)を起し、これまた再点弧発生の促進等により信
頼性の低下をJn <。これに対し、所定量のB(ボロ
ン)源を添加すると、高導電性成分と溶着防止成分との
相溶性が改善され、溶着防止成分の偏析が防止されると
ともに、結晶粒の微細化ならびに結晶粒界の強化などの
微細組織の改善が行なわれる。このため、加工性の改善
のみならず、加工性の改善に伴う表面精度の向上および
ロウ材のはい上り防止を通じ再点弧発生の防止及びしゃ
断性能の向上等の接点特性の改善が得られるものど考え
られる。本発明の製造方法にしたがい得られる接点材料
は、結晶粒界の強化のため、しゃ断時に接点が受ける機
械的、熱的衝撃により微細なりラックが進展することも
少なく、加工時の条件管理によっては、圧延又は鍛造加
工等の塑性加工も可能となり、更にはB(ボロン)の添
加により導電率が低下することもない。
以上に示したように、B(ボロン)を含有したCU又は
/及びAg合金は真空バルブ用接点合金として数多くの
利点を持っている。しかしながら、素材ロットによって
合金の電気特性にばらつきが見られ、B含有合金の利点
が充分発揮されない場合がある。
この発明において、B(ボロン)源として厳密に調製さ
れたものを、上記の8含有合金の製造に用いるので、合
金中の8(ボロン)含有量を正確に制御できる。したが
って、接点合金の素材ロットによって合金の電気特性が
変動するという従来法の欠点を解消し、B含有合金の利
点を十二分に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の接点材料を適用する真空しゃ断器の一
構成例を示す正断面図、第2図はその要部拡大図である
。 1・・・しゃ諸室、2・・・絶縁容器、6.7・・・電
極棒、8・・・固定電極、9・・・可動電極、14.1
48・・・接点、13.15・・・ロウ材。 出願人代理人  佐  藤  −雄 第2図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、0.0005〜2重量%のBを含有するCu又は/
    及びAgの導電性成分と、Bi、Pb、Te、Se、S
    bから選ばれた少なくとも1種の溶着防止成分とを含む
    真空バルブ用接点合金を溶融によって製造するにあたっ
    て、1μm〜4mmの範囲にある粒径を有するB粉と略
    同等の粒径を有するCu又は/及びAg粉との均一混合
    物の集合体を、前記合金のB源として用いることを特徴
    とする真空バルブ用接点合金の製造法。 2、前記B粉の粒径が、44〜300μmの範囲にある
    、特許請求の範囲1項記載の製造法。 3、前記B源としての集合体を溶融中の導電性成分の溶
    湯に投入する、特許請求の範囲第1項または第2項記載
    の製造法。 4、前記B源としての集合体を溶融中の導電性成分と溶
    着防止成分との溶湯中に投入する、特許請求の範囲第1
    項または第2項記載の製造法。 5、前記集合体が、均一混合物の成形体、または前記成
    形体もしくは前記均一混合物のいずれかを導電性箔で収
    納包括したものである、特許請求の範囲第1項ないし第
    4項のいずれか1項記載の製造法。
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