JPH01258330A - 真空バルブ用接点材料の製造方法 - Google Patents

真空バルブ用接点材料の製造方法

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JPH01258330A
JPH01258330A JP8577588A JP8577588A JPH01258330A JP H01258330 A JPH01258330 A JP H01258330A JP 8577588 A JP8577588 A JP 8577588A JP 8577588 A JP8577588 A JP 8577588A JP H01258330 A JPH01258330 A JP H01258330A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、導電材料と耐弧材料とから構成される真空バ
ルブ用接点材料の製造方法に関する。
(従来の技術) 公知の真空バルブを第4図に、また、その電極部分を第
5図に示す。
第4図の真空バルブにおいては、絶縁材料によりほぼ円
筒状に形成された絶縁容器2と、この両端に封止金具3
a、3bを介して取付けた金属性の蓋体4a、4bとで
真空気密構成の遮断室1が形成されている。この遮断室
1内には、導電棒5゜6の対向する端部に取付けられた
1対の電極7゜8が配設され、上部の電極7を固定電極
、下部の電極8を可動電極としている。またこの可動電
極8の電極棒6には、ベローズ9が取付けられ、遮断室
1内を真空気密に保持しながら電極8の軸方向の移動を
可能にしている。また、このベローズ9上部には金属性
のアークシールド10が設けられ、ベローズ9がアーク
蒸気で覆われるのを防止している。電極7.8を包囲す
るように遮断室1内に金属性のアークシールド11が設
けられ、絶縁容器2がアーク蒸気に直接さらされるのを
防止している。電極7,8の対向面にはそれぞれ接点1
3a、13bが設けられている。さらに電極8は、第2
図に拡大して示すように、導電棒6にろう何部12によ
って固定されるか、または、かしめによって圧着接続さ
れる。接点13bは、電極8にろう何部14で固着され
ている。
本発明は、上記したような真空バルブにおける接点13
a、13bの双方またはいずれか一方を構成するのに適
した接点材料の製造方法に関するものである。
真空バルブ用接点材料に要求される特性としては、耐溶
着性、耐電圧性および遮断性能で示される基本三要件の
ほかに、温度上昇および接触抵抗が低く安定しているこ
とが重要な要件となっている。しかしながら、これらの
要件の中には相反する関係にあるものがあるので、単一
の金属材料によってすべての要件を満足させることは不
可能である。このため、実用されている多くの接点材料
においては、不足する性能を相互に補えるような2種以
上の元素を組合せ、かつ大電流用あるいは高電圧用等の
ように特定の用途に合った接点材料の開発が行われ、そ
れなりに優れた特性を有するものが開発されている。し
かしながら、さらに強まる高耐圧化および大電流化の要
求を充分満足する真空バルブ用接点材料は未だ得られて
いないのが実状である。
たとえば、大電流化を指向した接点材料としてBiのよ
うな溶着防止成分を5%以下の量で含有するCu−B1
合金が知られている(特公昭41−12131号公報)
が、Cu母相に対するBiの溶解度が極めて低いため、
しばしば偏析を生じ、遮断後の表面荒れが大きく、加工
成形が困難である等の問題点を有している。
また、大電流化を指向した他の接点材料として、Cu−
Te合金も知られている(特公昭44−23751号公
報)。この合金は、Cu−B1系合金が持つ上記問題点
を緩和してはいるが、Cu−B1系合金に比較して、雰
囲気に対し、より敏感なため接触抵抗等の安定性に欠け
る。
さらに、これらCu−Te5Cu−Bi等の接点の共通
的特徴として、耐溶着性に優れているものの、耐電圧特
性が従来の中電圧クラスへの適用には充分であるとして
も、これ以上高い電圧分野への応用に対しては、必ずし
も満足でないことが明らかとなってきた。
一方、Cu−Cr合金、Cu−W合金等、耐弧材料と導
電材料を複合化した接点材料も知られている。この種の
接点材料は、高温下で耐弧材料と導電材料の性能が好ま
しい状態で発揮されるため、種々の真空バルブ用接点材
料として使用されている。
しかしながら、この合金の製造上の問題点として、耐弧
材料の偏析および導電材料中への耐弧材料の固溶、場合
によっては、耐弧材料中への導電材料の固溶という問題
がある。耐弧材料の偏析は、局所的な導電率の低下やヒ
ートショックに対する強度低下を引き起こす。また、導
電材料中への耐弧材料の固溶は、接点素材自体の導電率
の低下を引き起こす。
さらに、耐溶着性の面からCu−B1.Cu−Te合金
と、耐弧材料−導電材料合金とを比較すれば、後者が前
者に比して、大幅に劣っていることも広く知られている
事実である。
以上述べたように、耐弧材料と導電材料から構成される
真空バルブ用接点材料には、均一な特性、言い換えれば
均一組織を有する接点材料を製造するという信頼性の面
、および耐溶着性を考慮し、Cu−B1に比して大きい
引き離し力を備えた操作機構が不可欠である、という小
型化・経済性の点で不十分なところがある。
(発明が解決しようとする課題) 導電材料と耐弧材料かから構成される従来の真空バルブ
用接点材料には、素材の均一性と耐溶着特性の改良が問
題点として挙げられる。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、素
材の均一性および耐溶着特性に優れた、信頼性の高い、
導電材料と耐弧材料から構成される真空バルブ用接点材
料の製造方法を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために本発明の真空バルブ用接点材
料の製造方法は、導電材料のすべておよび耐弧材料の少
なくとも一部分を溶融した後、急冷凝固させ、耐弧材料
を過飽和に含有した導電材料および/または導電材料を
過飽和に含有した耐弧材料を含む微細な組織を形成する
第1の工程と、前記過飽和成分を熱処理によって排除す
る第2の工程とを備えたことを特徴とする。
(作 用) 一般に、導電材料と耐弧材料から構成される接点材料の
製造方法には、固相焼結法と溶浸法の2通りがある。固
相焼結法で製造される接点において100%の充填率を
得ることは困難であり、より確実な方法として溶浸法が
用いられる。しかし、この溶浸法においても、耐弧材料
の粒径が細かい場合、溶浸材である導電材料が十分に浸
入できない箇所が発生する場合が多い。これを防止する
ために、耐弧材料に導電材料の一部を添加してスケルト
ンを製作し、その後、導電材料を溶浸する方法も考えら
れている。この方法を用いれば、スケルトン全域にわた
って導電材料を溶浸することができる。しかしながら、
この方法によれば、スケルトン製作時に混合した導電材
料の塊がそのまま残存し、これが不均一組織を生じさせ
、アーク集中時等に発生する高温加熱による熱膨張差が
接点内部にクラックを発生させる原因となる。
研究によれば、耐弧材料および導電材料から構成される
接点組織の不均一化は、超微粒子耐弧材料を主成分とす
るスケルトンを製造する時点において、導電材料をある
程度添加することに起因する。しかし、この導電材料の
添加は次工程の溶浸工程を行う上において必要不可欠な
ものであり、溶浸工程を伴う製造方法にとって、致命的
なものである。この組織の不均一化が前述したようなヒ
ートショックによる接点材料の割れ等を発生させ、接点
機能を著しく低下させる。
本発明においては、この問題を解決するため導電材料の
みならず、耐弧材料をも少なくとも一部溶融させ、その
後、冷却・凝固させる。これによれば、導電材料および
耐弧材料の双方とも自由度が増加し、充分な充填率が得
られる。さらに付は加えれば、素材全体の自由度が増加
すれば良いのであるから、耐弧材料の一部が固体のまま
存在していても、全体の自由度に多大な影響を与えない
のは容易に理解できよう。
しかし、この製造方法には、2つの欠点がある。
1つは、導電材料と耐弧材料の分離および偏析という問
題であり、もう一つは接点素材としての導電率の低下に
よる耐溶着性の低下という問題である。
本発明においては、この分離・偏析に対しては、溶融後
の冷却条件を制約することにより防止する。
研究によれば、103℃/秒以上の冷却速度で溶融素材
を冷却することにより導電材料と耐弧材料の分離・偏析
が開始される前に素材全体を凝固させることができるこ
とが判明した。この時の耐弧材料を主成分とする粒子の
径は最大20μm程度であった。103℃/秒より遅い
冷却速度の場合は、耐弧材料を主成分とした粒子の径は
20μmを超え、かつ、組織全体を観察すると、耐弧材
料と導電材料の偏析・分離も認められ、接点材料として
の機能を充分に果せるものではなかった。
このように溶融素材の冷却速度を制御することにより均
一な素材を製作することが可能になるが、この製造方法
によって製作された素材の導電率が、従来の同一成分の
素材よりも著しく低いという現象が発生した。この原因
は、導電材料中に多量の耐弧材料成分が含有されている
ためであると判断された。例えばCu−Cr系合金の場
合、Cu中に約5〜10wt%のCrが固溶しているこ
とが分った。そのために著しい導電率の低下が見られる
ことになる。この状態では接点材料として使用するには
特に耐溶着性の点から無理がある。この導電材料中の耐
弧材料成分を排除するために種々検討した結果、溶解後
の急冷凝固により微細な組織を得た後の冷却工程におい
て、温度制御を施すことにより解決できることを発見し
た。すなわち、溶融後の急冷凝固によって得られた素材
を、その凝固後の冷却において、好ましくは、800℃
〜400℃の温度区間のうち少なくとも100℃の温度
差間を0.6〜6.0℃/分の冷却速度で行うことによ
り導電材料中の耐弧材料成分をほとんど排除できること
が判明した。ここで6℃/分を超える冷却速度では、導
電材料中の耐弧材料成分の排除は充分でなく、導電率の
大幅な回復は期待できず、0.6℃/分未満の冷却速度
では、導電率特性に対する悪影響は無いが、製造時間が
長時間化し、経済的に不利になる。
さらに本発明においては、溶融後の急冷凝固によって得
られた素材を、その凝固後の冷却工程において、800
℃から400℃の温度区間において、いずれかの温度で
少なくとも0.25時間加熱保持することによっても導
電率の回復がなされることが見い出された。加熱保持に
よる耐弧材料の析出を利用したものであり、実験によれ
ば、最低0.25時間の保持が析出に必要であった。こ
の加熱保持は、耐弧材料の析出を目的としたものである
から、溶融・急冷凝固素材について前述した2通りの温
度制御を行わず、例えば室温まで冷却したとしても、再
加熱により400℃〜800℃の温度区間で少なくとと
も0.25時間加熱保持することによって導電率を回復
させることができる。
次に耐溶着性の改善作用について述べる。
一般に耐弧材料と導電材料から構成される接点材料の耐
溶着特性は、耐弧材料の粒径の小さい方が良好である。
ただし、Cu−Cr系接点において遮断時等に発生する
CuおよびCrから構成される微細層は例外である。な
ぜならば、CuとC「がお互いに固溶しているために、
CuとCrの界面が非常に強固なものとなっているから
である。
以上のような背景のもとに、本発明においては、耐弧材
料の少なくとも一部および導電材料のすべてを溶融し、
急冷することにより、偏析がなく、耐弧材料を主成分と
する粒子の細かい接点素材を製造することができる。こ
の方法によれば、急冷の速度により、耐弧材料を主成分
とする粒子の大きさを制御することができ、103℃/
秒の急冷速度にすることによって、偏析のない20μm
程度の耐弧材料を主成分とする粒子が得られる。さらに
冷却速度を向上させると粒子径はさらに小さくなり、よ
り良好な耐溶着特性を有する接点素材を製造することが
できる。しかしながら、前述したように、急冷したまま
では良好な接点材料を得ることは困難である。なぜなら
ば、導電材料中に多大な耐弧材料成分が過飽和状態で存
在し、導電率の低下を引き起すからである。この過飽和
の耐弧材料成分を除去するために、溶融・凝固後に適当
な温度制御を施すことが必要になるのである。
この温度制御の効果は前述した均一組織を得る条件のそ
れと一致する。
また、耐溶着性をより一層向上させる方法として、Bi
、Pb、Sb、Se、Teのうち少なくとも1つ以上を
合計で0.1−5wt%添加して、同様な製法で接点を
製作することも有効である。
上記添加元素は高導電材料への固溶度が低く、かつマト
リクスを脆化させる特徴を有しており、この元素の添加
により耐溶着性は一層大幅に向上する。ただし、これら
の元素は、いずれも蒸気圧が高いため、耐電圧特性を低
下させるおそれがあり、その添加量は微量な程良い。
(実施例) 次に、本発明による接点材料の製造方法の一例について
説明する。−例として、導電材料とじてCuを、耐弧材
料としてCrをそれぞれ原料とし、消耗電極アーク法を
用いた場合の製造方法について述べる。
第1図に示すように、平面方向から見て5mm(厚さ)
X30m+e(幅)の断面寸法を有する3枚のCr片1
5と7.5mu(厚さ)X30m+*(幅)の断面寸法
を有する2枚のCu片16を厚さ方向に交互に積層し、
30mmX30mmの断面寸法を有する角材を形成し、
これを消耗電極17とした。
この消耗電極17を、第2図に示すように、内径60m
+sの水冷銅るつぼ18内に挿入する。るつぼ18の内
壁面と消耗電極17の外面との間に絶縁板19を挿入し
て不必要な場所での放電を防ぐ。
次いで200 mm11gのアルゴン雰囲気中で消耗電
極17とるつぼ18との間に20Vの電圧を印加し、1
500Aの電流により、その間で発弧させ、Cu−Cr
の溶融状態の複合体20を得る。次に、この複合体20
を800℃XIHrの熱処理を施し接点材料を得る。
このようにして製造されたCu−Cr接点材料はCrを
主成分とする粒子の径が5μm程度で、かつCu中のC
r固溶量も0.02%以下であり、Crの粒子径および
Cuの導電率からも耐溶着性に優れた接点材料であり、
かつ、素材組織のバラツキも少ない。
したがって、上記製造方法により製造された接点材料に
おいては均一な組織が得られ、かつ耐溶着性にも優れて
おり、真空バルブ用接点材料として最適である。
以下に本発明の接点材料を評価したときの条件方法を第
1表に示す。
組織の均一性 製造された接点材料の断面を研摩し、鏡面仕上げした後
、光学顕微鏡で観察し、耐弧材料の凝集・導電材料の塊
が比較的少ないものを0印、それに比して著しく劣るも
のをX印、その中間をΔ印とした。したがって評価は、
相対評価である。
耐溶着性 外径25mmの一対の円板状試料に外径25mm。
先端が曲率半径100m+*の球面をなす加圧ロッドを
対向させ、100kgの荷重を加え10−5mmHgの
真空中において、50Hz、20KAの電流を20ミリ
秒間通電し、その時の試料とロッド間の引き外しに必要
な力を測定し耐溶着性の判断をした。なお、評価は、比
較例1と15に示した溶浸上りのCu−Cr合金および
Cu−W合金の溶着引き外し力を1.00としたときの
相対的な値で比較した。第1表には上記接点数3個の測
定値におけるバラツキ幅を示す。
耐電圧特性 耐電圧特性の低下が心配される第3元素を添加した試料
についてのみ実施した。各接点合金についてパフ研摩に
より鏡面仕上げしたNi針を陽極とし、同様に鏡面仕上
げした各試料を陰極とし、両極間のギャップを0.5m
mとし、10−6mmHgの真空において徐々に電圧を
上げていってスパークを発生させたときの電圧値を測定
し、静耐圧値を求めた。第1表に示す測定データは3回
の繰返しテストを行なった時のバラツキ値を含めて、溶
浸上りのCu−Cr合金(比較例1)との比較を、静耐
圧値を1.00としたときの相対的な値で示した。
導電率 製作した接点材料を粗さ番号300まで研摩した後、シ
グマメータによって測定し、焼鈍された純Cuに対する
導電率の比で示した。
なお、凝固速度は、以下のようにして求めた。
すなわち、電極17の下面とるつぼ18の底面との間隔
、電極素材の比熱、落下速度、および、るつぼ表面温度
から計算によって求めた。また、凝固速度を変化させる
場合には、電極17の下面とるつぼ18底面との間隔を
変化させることにより行った。
以上のようにして製造された各接点材料について検討し
、その最良値を求める。
※比較例1 従来の製造方法の1つである溶浸法を用いたCu−Cr
接点材料の例である。製造工程の概略を記すと、約10
0μmのCr粉末をプレスし、真空中で950℃X30
分の焼結を実施し、充填率約50%の成形体を得る。次
に1150℃×60分の加熱工程でCuを溶浸させ、所
定の成分のCu−Cr接点を製造する。このような工程
を経て製造されたCu−Cr接点は第1表に示すような
諸特性を示す。ただし、耐溶着性および耐電圧特性につ
いてはこの試料が基準であるため特性値を1.0とした
※比較例2 比較例1と同様に従来の製造方法の1つである固相焼結
法を用いたCu−Cr接点材料の例である。粒子径約1
00μmのC「粉末と粒子径約10μmのCu粉末を混
合し、圧カフt/c−のプレス加工および1000℃×
60分の焼結を数回繰り返すことにより所定成分のCu
−Cr接点材料を製造する。このような工程を経て得ら
れたCu−Cr接点材料は第1表に示すように比較例1
と同等の諸特性を示し、本発明に対する基準となるもの
である。なお、比較例1,2共に、Cr粉末径が大きい
ために組織の不均一は見られない。
※実施例1〜3、比較例3 凝固条件に対する諸特性の関係を調査するため、Cu−
Crを素材とし、前述の消耗電極アーク法により、凝固
速度を15X10 .7X103゜1X103.0,5
X103℃/秒と変化させた。
後工程の温度制御は800℃×1時間の再加熱とアルゴ
ン(Ar)雰囲気中での急冷凝固とした(実施例1〜3
.比較例4)。その特性を第1表に示す。その結果、導
電率はほぼ一定であるものの、耐弧材粒子径は冷却速度
と共に大きくなり(1,5,20,35μm)、耐溶着
性の改善率も低下してくる。ただし、その低下割合は冷
却速度103℃/秒、耐弧材粒子径20μmのものまで
は大きくなく、冷却速度0.5X103℃/秒、耐弧材
粒子径35μmのものでは明確な利点が得られず、かつ
バラツキが大きくなっている。これは組織の不均一さが
表面化されていることに起因していると推定できる。し
たがって、本実施例から、冷却速度は108℃/秒以上
であり、耐弧材径が20μm程度のものが良好な特性を
得られると言うことができる。
※実施例4.比較例4〜5 再加熱を施す場合の最適熱処理温度を考える。
実施例2と同一の製法で、再加熱時の保持温度だけを9
00℃、400℃、300℃としたものを試料とした(
比較例4.実施例4.比較例5)。
特性を第1表に示す。保持温度400℃のものが良好な
特性を示したのに対し、900℃のものは導電材料中へ
の耐弧材料の固溶、300℃のものは、耐弧材料の析出
不足のため、良好な特性を得ることができなかった。こ
れらの実施例および実施例2の結果から、再加熱を施す
場合の保持温度は400℃〜800℃が望ましいと言え
る。
栗実施例5.比較例6 再加熱を施す場合の最適保持時間を考える。
実施例2と同様な製法によって製作した。ただし、再加
熱時の保持時間を0.25時間、0.1時間とした(実
施例5.比較例6)。特性を第1表に示す。保持時間を
0.25時間としたものは、導電率・耐溶着性ともに良
好な値を示した。これに対し、保持時間0.1時間とし
たものは、不十分な耐弧材料の析出および質量効果のた
め良好な特性は得られなかった。したがって再加熱を施
す場合は、少なくとも0.25時間の保持時間を要する
※実施例6〜7.比較例7〜9 次に、溶融・凝固後の冷却工程において一時保持する場
合の最適値を求める。
まず、保持温度について考える。
素材を溶融・凝固した後、冷却する段階において、各々
1000℃、800℃、300℃X0.25時間の保持
を行った(比較例7.実施例6〜7.比較例8)。その
結果を第1表に示す。
再加熱の場合と同様に、900℃のものは、導電材料中
への耐弧材料の固溶、300℃のものは析出不足のため
、良好な特性を得ることができなかったのに対し、80
0℃、400℃のものは、導電率・耐溶着性ともに良好
な値を示した。
一方、保持時間について考える。
実施例6と同様な製法であるが、保持時間を0.1時間
と短縮した試料(比較例9)は、不十分な耐弧材料の析
出および質量効果のため、良好な特性を得ることができ
なかった。
以上の実施例により、溶融・凝固後、冷却工程の途中で
一定温度で保持し、導電率および耐溶着性を向上させる
には、保持温度範囲を400℃〜800℃、保持時間0
.25時間以上とするのが望ましい。
米実施例8〜10.比較例10〜14 次に、溶融・凝固後に冷却する段階において、温度制御
を施す場合の最適値を求める。
まず、温度制御に有効な温度範囲を求める。この最適値
を求めるために、溶融・凝固を施した素材を冷却の段階
においてそれぞれ1000℃から900℃、800℃か
ら700℃、500℃から400℃、400℃から30
0℃という温度範囲で、6℃/分の冷却速度で徐冷、他
の範囲では30℃/分の冷却を施し、試料製作を行った
(比較例10.実施例8〜9.比較例11)。その結果
を第1表に記す。800℃から700℃。
500℃から400℃の範囲で温度制御を行ったものは
耐弧材料の排除に成功し、良好な結果を得ている。これ
に対し、1000℃から900℃および400℃から3
00℃という温度範囲では耐弧材料の排除が十分に行な
われておらず、導電率・耐溶着性ともに劣っている。
また、温度制御範囲を800℃から750℃と短縮した
もの(比較例12)についても良好な結果が得られてい
ない。
次に、温度制御の際の冷却速度に注目する。
800℃から700℃の温度制御範囲において、冷却速
度を各々12℃/分、0.6℃/分、0.1℃/分とし
た試料を製作した(比較例13゜実施例10.比較例1
4)。その結果、冷却速度が12℃/分のものは耐弧材
料の排除を充分にはできなかった。0.6℃/分、0.
1℃/分のものは、ともに良好な値が得られた。しかし
、0、 1℃/分という冷却速度は経済的面から非合理
的であることは言うまでもない。
以上、溶融・凝固後に冷却する段階において温度制御を
施す場合は、その温度制御範囲を400℃から800℃
とし、その区間は最低でも100℃を要し、かつ、冷却
速度は経済性をも考慮し、0.6〜b 米実施例11〜13 前述したようにBi、Te等の低融点元素を微量添加す
ることにより耐溶着性を向上させることができる。
Cuに0.3%Bi、 0.5%Te、 0.3%Se
と0. 5%Te(それぞれwt%)を各々添加したC
u基材のブロックとC「ブロックを交互に組み合わせ、
前述したような寸法の電極を作成した。これを消耗電極
アーク法により溶融・凝固した。この時の凝固速度は各
々6.5X103゜6.5xlO,6xlO3℃/秒と
した。これに800℃×1時間の再加熱を施すことによ
りCu−Cr接点材料を製作した(実施例11〜13)
。なお、低融点成分は製造中に蒸気化しゃすいため、第
1表に示すような成分に減少した。
このようにして得られた接点材料は、組織も均一であり
、導電率・耐電圧の低下も少なく、耐溶着性は大幅に向
上した。
※実施例14 消耗電極アーク法以外の高エネルギー密度を照射する方
法としてエレクトロスラグ溶解を利用したものを、第3
図を参照して説明する。
消耗電極アーク法と同様な電極21を用いる。
この先端を直径60mmの水冷銅るつぼ22に充填した
スラグ23中に埋入し、電極21とるつぼ22間に20
V、150OAの電流を電源Eから印加し、スラグ23
を媒体として溶融・凝固を行った。凝固速度は6X10
3℃/秒であった。その後、800℃×1時間の再加熱
を施した(実施例14)。
このようにして製造されたCu−Cr接点材料は組織も
均一であり、導電率・耐溶着性とも良好であることが確
認された。
次にCu−Wの例で調査する。
※比較例15 従来の製造方法である溶浸法によって製造されたCu−
W合金の例である。3μm粒径のW粉末と10μm粒径
のCu粉末を5:1の割合で混合、プレス成形し、10
00℃×60分の条件で焼結し、80%の充填率の成形
体を得る。次いで1150℃×60分でCuを溶浸し、
Cu −W接点材料を得る。このようにして得られた諸
特性をCu−W基準とする。ただし、このようにして得
られたCu−Wの接点の組織にはCuの凝集が見られる
不均一組織となっている。このため耐溶着性は0.9−
1.2の間でバラライでいる。
栗実施例15〜17.比較例16 5+mX30mmの断面寸法を有する3枚のW片と5m
mX30mmの断面寸法を有する2枚のCu片とを交互
に積層し、25omX30mmの断面寸法を有する角材
を形成し、これを消耗電極とした。これをCu−Crの
消耗電極アーク法と同様な製法で溶融・凝固した。電気
条件は20V、1800Aである。凝固速度は、17X
103,7X103゜lX103.0.7X103℃/
秒の4通りとした。その後、800℃×1時間の再加熱
を行った(実施例15〜17.比較例16)。
このようにして得られたCu −W接点材料のW粒径は
各々1,7,20.40μmであった。
Cu−WはCu−Crに比して耐溶着性は良好であるた
め、本製造法において、顕著な耐溶着性の向上は見られ
なかったが、バラツキは小さくなった。また、凝固速度
が遅くなり、W粒径が大きくなるに従い、耐溶着性能は
低下し、40μmのものでは1.4−1.6と実機への
適用が困難となる。
次に組織の均一性について比べると、従来法である溶浸
法に比して、本方法によるものは均一性に富んでいる。
しかしながら冷却速度が遅い40μmのものでは徐々に
偏析が始まっている。以上の実験結果から、凝固条件は
103/秒以上の冷却速度で、耐弧材粒径が20μm以
下のものが組織の均一性を示し、耐溶着性も従来と同様
でかつバラツキが小さいと言える。これによりヒートシ
ョック等による接点材料の割れを解消することができる
来実施例18 導電材料がAgである場合について確認する。
Cu−Wの消耗電極の構成要素のCuをAgに置き換え
ることにより消耗電極を作製した。これを20V、18
00A(7)電気条件で、7X10”℃/秒の凝固速度
で凝固させた。次いで800℃×1時間の再加熱を施し
た(実施例18)。この製造工程によって得られたAg
−W接点材料も均一な組織が得られることが判明した。
なお、上記実施例で記述しなかったMo、Ti。
Nb、Ta、V、Feの耐弧材料、pb、sbの低融点
元素の添加についても同様な結果を得られることは容易
に想像できよう。
〔発明の効果〕
上記実施例の結果からも理解されるように本発明に係る
真空バルブ用接点材料の製造方法によれば、耐溶告性の
向上および組織の均一化を同時に達成することができる
【図面の簡単な説明】
第1図は接点素材を製造するための素材の斜視図、第2
図は消耗電極アーク法の模式図、第3図はエレクトロス
ラグ法の模式図、第4図は本発明の接点材料が適用され
る真空バルブの断面図、第5図は第4図の接点部の拡大
断面図である。 1・・・遮断室、2・・・絶縁容器、3a、3b・・・
封止金具、4a、4b・・・蓋体、5,6・・・導電棒
、7・・・電極(固定電極)、8・・・電極(可動電極
)、9・・・ベローズ、10.11・・・アークシール
ド、12・・・ロウ付は部、13a、13b・・・接点
、14・・・取付は部、15・・・Crブロック(耐弧
材料)、16・・・Cuブロック(導電材料)、17・
・・電極、18・・・るつぼ、19・・・絶縁板、20
・・・複合体、21・・・電極、22・・・るつぼ、2
3・・・スラグ、24・・・複合体。 出願人代理人  佐  藤  −雄 為1図    為2図 り1 地3図 為4図 も5図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、導電材料と耐弧材料とから構成される真空バルブ用
    接点材料の製造方法において、 導電材料のすべておよび耐弧材料の少なくとも一部分を
    溶融した後、急冷凝固させ、耐弧材料を過飽和に含有し
    た導電材料および/または導電材料を過飽和に含有した
    耐弧材料を含む微細な組織を形成する第1の工程と、前
    記過飽和成分を熱処理によって排除する第2の工程とを
    備えたことを特徴とする真空バルブ用接点材料の製造方
    法。 2、第1の工程において溶融から凝固までの急冷を10
    3℃/秒以上の冷却速度で行い、耐弧材料を主成分とす
    る高融点材料を直径20μm以下の微細なものとした後
    、 (a)冷却温度区間800℃から400℃のうち少なく
    とも所定温度差間100℃を冷却速度が0.6〜6.0
    ℃/分で冷却する、 (b)冷却温度区間800℃から400℃のうちいずれ
    かの温度で少なくととも0.25時間加熱保持する、 (c)冷却温度区間800℃から400℃のうちいずれ
    かの温度で少なくとも0.25時間再加熱する、 の3熱処理工程のうち少なくとも1つからなる第2の工
    程を施すことを特徴とする請求項1記載の真空バルブ用
    接点材料の製造方法。 3、導電材料は、Cuおよび/またはAgであることを
    特徴とする請求項1記載の真空バルブ用接点材料の製造
    方法。 4、耐弧材料が素材中に20〜80wt%含有され、そ
    の成分はCr、W、Mo、Ti、Nb、Ta、Vおよび
    Feのうちの少なくとも1つを含有していることを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれかに記載の真空バルブ
    用接点材料の製造方法。 5、第1の工程における溶融は高エネルギー密度を有す
    るビーム照射により行われることを特徴とする請求項1
    ないし4のいずれかに記載の真空バルブ用接点材料の製
    造方法。 6、溶融金属中にBi、Pb、Sb、Se、Teのうち
    の少なくとも1つ以上の元素を合計で0.1〜5wt%
    含有していることを特徴とする請求項1ないし5のいず
    れかに記載の真空バルブ用接点材料の製造方法。
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