JPH1173830A - 真空バルブ - Google Patents

真空バルブ

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JPH1173830A
JPH1173830A JP9235699A JP23569997A JPH1173830A JP H1173830 A JPH1173830 A JP H1173830A JP 9235699 A JP9235699 A JP 9235699A JP 23569997 A JP23569997 A JP 23569997A JP H1173830 A JPH1173830 A JP H1173830A
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三孝 本間
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Takashi Kusano
貴史 草野
Hiromichi Somei
宏通 染井
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    • H01H1/0203Contacts characterised by the material thereof specially adapted for vacuum switches
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接触抵抗特性と遮断特性に優れ安定した真空
バルブを提供する。 【解決手段】 真空バルブの接点素材を、Cu等の高導
電性成分と、Crよりなり、粒子径が0.1〜150μ
mの範囲にある粒子が少なくとも90容積%を占める耐
弧性成分とからなるものとし、かつ、その接点素材の9
00℃の時の熱膨張率値α900 と50℃の時の熱膨張率
値α50との差の、900℃の時の熱膨張率値α900 に対
する比率[(α900 −α50)×100/(α900 )]
を、0.8%以上12%以下のものとする。このことに
より、ロウ付け工程を経た後にCr粒子とCuマトリッ
クスとの界面に生成する溝の生成を抑制し、静耐圧特
性、接触抵抗特性の安定化、遮断特性の安定化を図るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接触抵抗特性と遮
断特性とを安定化させた接点素材を備え、遮断特性に優
れた真空バルブに関する。
【0002】
【従来の技術】真空中でのアーク拡散性を利用して、高
真空中で電流遮断を行わせる真空バルブの接点は対向す
る固定、可動の2つの接点から構成されている。真空遮
断器には、大電流遮断特性、耐電圧性能、対溶着性能の
基本的3要件の他に、接点の対消耗特性が重要な用件と
なっている。
【0003】しかしながら、これらの要件の中には相反
するものがある関係上、単一の金属種によって総ての要
件を満足させることは不可能である。この為、実用化さ
れている多くの接点材料においては、不足する性能を相
互に補うような2種以上の元素を組み合わせることによ
って、例えば大電流用、高耐圧用等のように特定の用途
に合った接点材料の選択採用が行われ、それなりに優れ
た特性を持つ真空バルブが開発されているが、更に強ま
る要求を十分満足する真空バルブは未だ得られていない
のが実情である。
【0004】例えば、大電流遮断性を目的とした接点と
して、Crを50wt%程度含有させたCu−Cr合金
(特公昭45−35101号公報参照)が知られてい
る。この合金は、Cr自体がCuとほぼ同等の蒸気圧特
性を保持し、かつ強力なガスのゲッタ作用を示す等の効
果で高電圧大電流遮断性を実現している。即ち、Cu−
Cr合金は、高耐圧特性と大電流遮断とを両立させ得る
接点として多用されている。
【0005】この合金は、活性度の高いCrを使用して
いることから、接点素材の製造(焼結工程など)、接点
素材から接点片へと加工する時などにおいて、原料粉の
選択、不純物の混入、雰囲気の管理などに配慮しながら
製造しているが、真空バルブの高耐圧特性と大容量遮断
とを両立させるのに必要な耐圧特性と接触抵抗特性とを
同時に兼備した接点材料の供給に対して必ずしも完全な
技術とはなっていない。
【0006】このようなことから、本発明者らはCuC
r接点の組成的改良を検討した結果、耐圧特性と接触抵
抗特性とを兼備した好ましい接点片を具備した真空バル
ブを提供できるようになった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】CuCr接点は、両者
の高温度での蒸気圧特性が近似していることなどが主因
となって、遮断した後でも比較的平滑な表面損傷特性を
示し、安定した電気特性を発揮している。
【0008】しかし近年一層の大電流遮断やより高電圧
が印加される可能性のある回路への適応が日常的に行わ
れ、接点に著しい消耗や強固な溶着現象が見られるよう
になってきた。真空バルブにおいて、遮断によって異常
的に損傷・消耗した接点では、次の定常電流の開閉時の
接触抵抗の異常上昇や温度の異常上昇を引き起こした
り、耐電圧不良を示したりする為、接点の異常的損傷・
消耗は極力抑制する必要がある。
【0009】研究によれば、CuCr合金の接点特性
は、合金中のCr量の変動、Cr粒子の粒度分布、Cr
の偏析の程度、合金中に存在する空孔の程度などに依存
することが判明した。しかし、その最適化を進めている
にも拘わらず、上述した近年の適応状況では耐圧特性と
接触抵抗特性にばらつきが見られ、遮断特性をあるレベ
ルに維持した上で、両特性を兼備した真空バルブが必要
となってきた。この発明の目的は、接触抵抗特性と遮断
特性とを安定化した接点を備え、遮断特性に優れた真空
バルブを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、Cu,Agの
少なくとも1種よりなる高導電性成分と、Crよりな
り、粒子径が0.1〜150μmの範囲にある粒子が、
粒子全体の少なくとも90容積%を占める耐弧性成分と
からなる接点素材を備えた真空バルブに於いて、接点素
材は、900℃の時の熱膨張率値α900 と50℃の時の
熱膨張率値α50との差の、900℃の時の熱膨張率値α
900 に対する比率[(α900 −α50)×100/(α
900 )]が、0.8%以上12%以下であることを特徴
とする。
【0011】このような構成とすることにより、接点素
材が、ロウ付け工程を経た後にCr粒子とCuマトリッ
クスとの界面に生成する溝の生成を抑制し、静耐圧特
性、接触抵抗特性の安定化、遮断特性の安定化を図るこ
とができる。
【0012】この接点素材は、Cu,Agの少なくとも
1種よりなる高導電性成分と、Crよりなり、粒子径が
0.1〜150μmの範囲にある粒子が、粒子全体の少
なくとも90容積%を占める耐弧性成分とを各々均一に
混合して[高導電性粉末・耐弧性粉末]混合粉を製造し
た後、この混合粉に対して、非酸化性雰囲気中での加熟
処理によって相対密度を88%以上に調節した接点素材
とすることができる。
【0013】このような構成とすることにより、ロウ付
け工程を経た後にCr粒子とCuマトリックスとの界面
に生成する溝の生成の抑制にさらに効果を発揮する。ま
た、この接点素材は、高導電性成分としてCu又はAg
の少なくとも1種の量を40〜80(重量)%、第1補
助成分としてAl、Si、Feから選ばれた1つ以上の
元素の量を0.01〜1.0%、残部の所定量が耐弧性
成分としてCrを含有した[高導電性粉末・耐弧性粉末
・第1補助成分粉末]混合粉で構成され、この混合粉を
非酸化性雰囲気中で高導電性成分の溶融温度以上の温度
(例えば溶浸法の場合は溶融温度以上の温度とす
る。)、または800℃以上高導電性成分の溶融温度以
下の温度(例えば固相焼結法の場合は溶融温度以下の温
度とする。)(但し高導電性成分の溶融温度が800℃
以下の場合は高導電性成分の溶融温度以上の温度)で加
熱処理して得た接点素材であってもよい。
【0014】このような第1補助成分としての所定量の
Al、Si、Feの存在によりCr粒子とCuマトリッ
クスとの界面に生成する溝の状態が更に改善される。ま
た、接点素材は、第2補助成分として0.05〜5%の
Bi、Te、Sbの1つを含有した[高導電性粉末・耐
弧性粉末・第2補助成分粉末]混合粉または[高導電性
粉末・耐弧性粉末・第1補助成分粉末・第2補助成分粉
末]混合粉で構成され、この混合粉を非酸化性雰囲気中
で高導電性成分の溶融温度以上の温度、または800℃
以上高導電性成分の溶融温度以下の温度(但し高導電性
成分の溶融温度が800℃以下の場合は高導電性成分の
溶融温度以上の温度)で加熱処理して得た接点素材であ
ってもよい。
【0015】このようなBi、Te、Sb等の第2補助
成分により、耐溶着性を改善することができる。さら
に、接点素材は、混合粉に対して、混合粉自体の自重の
みによる圧力以上8トン/cm2 以下の圧力を与えて成
型体とした後、この成型体を非酸化性雰囲気中で高導電
性成分の溶融温度以上の温度、または800℃以上高導
電性成分の溶融温度以下の温度(但し高導電性成分の溶
融温度が800℃以下の場合は高導電性成分の溶融温度
以上の温度)で加熱処理して得た接点素材であってもよ
い。
【0016】また、接点素材は、Cuを含む材料(例え
ばCu粉末、Cu薄板、Cu合金板、AgCu合金板
等)と混合粉とを接触させて載置し(必要により加圧
し)た後、この混合粉をCuを含む材料と共に、非酸化
性雰囲気中で800℃以上高導電性成分の溶融温度以下
の温度(但し高導電性成分の溶融温度が800℃以下の
場合は高導電性成分の溶融温度以上の温度)で焼結して
得た少なくとも一面に高導電性成分層を持つ接点素材で
あってもよい。
【0017】更に、この接点素材は、Crの一部をCr
量に対して、0.1%以上50%未満のTi、V、N
b、Ta、Mo、Wより選ばれた1つによって置換して
得た接点素材であってもよい。
【0018】Crの一部をTi、V、Nb、Ta、M
o、またはWで置換することによりより、耐圧が改善さ
れる。また、この接点素材は、Crの表面を、厚さ0.
01〜50μmのFe、Ni、Coより選ばれた1つで
被覆して得た接点素材であってもよい。
【0019】この場合のFe、Ni、またはCoによる
被覆により、混合過程でのCr粉の変質を軽減できると
ともに、焼結の時の相対密度の調整(密度を高くする)
が可能となる。
【0020】さらに、この接点素材は、Crの表面を、
厚さ0.01〜50μmのTi、V、Nb、Ta、M
o、Wより選ばれた1つで被覆して得た接点素材であっ
てもよい。
【0021】この場合のTi、V、Nb、Ta、Mo、
またはWによる被覆により、混合過程でのCr粉の変質
を軽減できるとともに、、耐圧が改善される。また、こ
の接点素材は、Al、Si、Feから選ばれた1つ以上
の元素の所定量と、ほぼ同容量のCu、Ag、Crから
選ばれた1つ以上の金属とを予め1次予備混合し、1次
予備混合された1次予備混合粉と、残部の金属とを混合
して混合粉を得た後、この混合粉を成型、焼結して得た
接点素材であってもよい。
【0022】また、この接点素材は、Bi、Te、Sb
から選ばれた1つ以上の元素の所定量と、ほぼ同容量の
Cu、Ag、Crから選ばれた1つ以上の金属とを予め
1次予備混合し、1次予備混合された1次予備混合粉
と、残部の金属とを混合して混合粉を得た後、この混合
粉を成型、焼結して得た接点素材であってもよい。
【0023】更に、この接点素材は、1次予備混合粉
と、ほぼ同容量のCu、Ag、Crから選ばれた1つ以
上の金属とを2次予備混合し、必要によりこの予備混合
粉とほぼ同容量の残部のCu、Ag、Crから選ばれた
1つ以上の金属とを混合して予備混合粉を得る混合作業
を複数回繰り返し、得られた予備混合粉と残部の金属と
を混合し、混合粉を得た後、この混合粉を成型、焼結し
て得た接点素材であってもよい。以上のような予備混合
を行う混合方法により均一に混合された混合粉を用いる
ことにより溝の生成を抑制する効果を一層高めることが
できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。最新の開閉装置プラントや開閉シス
テムでも、その性能がたった1つの接点材料、接点部品
の品質欠陥によって、ばらつきが出たり機能発揮しない
ケースが存在する場合がある。本発明者らは、真空バル
ブに使用されている接点材料を検討し真空バルブ特性を
対比した結果、この発明を完成するに至った。すなわち
この発明は、下記の事項をもつことを特徴とするもので
ある。
【0025】上記した開閉装置プラントや開閉システム
の電気的(または機械的、化学的)性能のばらつきの一
部には、真空バルブに搭載された接点と密接に相関して
いる傾向にあることが判明した。特に、ロウ付け工程を
経た後にばらつきが発生している場合が認められた。
【0026】すなわち、種々の条件・状態にあるCuC
r接点片に於いて、その表面粗さの平均値Rave.を
0.1μm程度に十分平滑に表面仕上げした状態にある
接点の針/平板電極を対向させた静耐圧特性、接触抵抗
特性を調査すると、原料Crの粒子直径や粒度分布、C
uCr合金の組成成分、焼結条件又は焼結・溶浸条件な
どがある程度一定ならば、同じ条件・状態グループ間で
はほぼ同じ静耐圧特性、接触抵抗特件を示す。しかし、
これらの接点片を使用しロウ付け工程を経て真空バルブ
として組立てた後、再度静耐圧特性、接触抵抗特性を詳
細に調査すると、前記静耐圧値の低下とばらつき幅の拡
大、接触抵抗特性の上昇とばらつき幅の拡大が発生する
ことがある。
【0027】ロウ付け工程を経た直後の接点表面を走査
型電子顕微鏡によって観察すると、Cr粒子とCuマト
リックスとの界面には、幅が主として0.1〜10μm
程度の溝が連続状または不連続状に存在していることが
観察され、かつこの溝のエッジ部分には静耐圧測定時の
放電の痕跡が集中する傾向があるのが観察された。この
様な場合には、前記静耐圧特性、接触抵抗特性の低下が
見られ、真空バルブとしての遮断特性にも好ましくない
影響を示している。すなわち前記したロウ付け工程を経
た直後に認められた溝の存在など表面状態と前記ロウ付
け工程を経た後の静耐圧特牲、接触抵抗特性のばらつき
とが関連し、また遮断特性にも影響を与えたと推察され
た。
【0028】更に、ロウ付け工程を経た直後の接点表面
のCr粒子とCuマトリックスとの界面に見られた前記
した連続状または不連続状に存在している溝の状態に対
して、CuCr中のAl、Siの量とも密接に相関して
いる傾向にあることが判明した。すなわち一定量範囲以
内のAl、Si量の存在によって幅、連続の長さ、深さ
など溝の状態が改善され、ロウ付け工程を経た直後の静
耐圧特性、接触抵抗特性に好影響が見られている。
【0029】以上の様に、上記したロウ付け工程を経た
直後の接点表面のCr粒子とCuマトリックスとの界面
に見られた前記した連続状または不連続状に存在する前
記した溝の状態を所定範囲に制御する事が不可欠であ
る。
【0030】すなわち本発明の実施形態では、上述した
様にロウ付け工程を経た直後のCuCr接点のCr粒子
とCuマトリックスとの界面に生ずる連続状または不連
続状に存在する溝の生成欠陥を抑制したCuCrとす
る。
【0031】前記した溝の生成を制御する為に、原料粉
として0.1〜150μmの粒子直径のCr粉を選択し
て製造し、CuCr中の0.1〜150μmの範囲にあ
る粒子直径のCrを少なくとも90容積%とした上で、
しかもそのCuCr合金は、ロウ付け温度として900
℃の時の熱膨張率値α900 と50℃の時の熱膨張率値α
50との差の、900℃の時の熱膨張率値α900 に対する
比率[(α900 −α50)×100/(α900 )]が、
0.8%以上12%以下の素材とすることによって、前
記した溝の生成を抑制する。その結果ロウ付け工程を経
た後でも、Cr粒子とCuマトリックスとの界面に生成
する溝の生成を抑制し、静耐圧特性、接触抵抗特性の安
定化、遮断特性の安定化に寄与する。更に上述した様に
CuCr合金中のAl,Si量の制御も溝の生成の抑制
に対して、効果を発揮する。
【0032】なお、900℃の時の熱膨張率値α900
50℃の時の熱膨張率値α50との差の、900℃の時の
熱膨張率値α900 に対する比率[(α900 −α50)×1
00/(α900 )]が、12%を大きく越えるCuCr
素材では、ロウ付け工程を経ることによって接点表面の
荒れなどで静耐圧特性、接触抵抗特性、遮断特性の不安
定化を招き好ましくない。
【0033】また、上記Al、Si量が一定量以下
(0.01%以下)では、上記溝の状態の改善が少な
く、一定量範囲以上(1.0%以上)では、CuCr合
金素材自体の機械的特性の変化で、逆に静耐圧特性、接
触抵抗特性は低下傾向を示している。CuCr接点中の
Al、Siの量のばらつきも前記した界面に見られた連
続状または不連続状に存在した溝の状態に影響を与え、
これらも一因となって、真空バルブとしての静耐圧特
性、接触抵抗特性の安定化に対して不具合を示してい
る。
【0034】一方、有益な上記溝抑制手段を実施した上
で、あらかじめCuマトリックス中のCr粒子の分散を
均一化したり、Cuマトリックス中Cr、Al、Siな
どの分散を均一化したCuCr合金では、前記ロウ付け
工程を経た後の、Cr粒子とCuマトリックスとの界面
に生成する溝の抑制に有益となる。
【0035】例えば、Cuマトリックス中のCr粒子の
分散を均一化したCuCr合金を得るには、75%Cu
−25%Crの時には、25%Crとほぼ同量のCuと
をあらかじめ混合(1次混合)し、得られた1次混合粉
と残部Cuとを再度混合(2次混合)した原料粉を用い
てCuCr合金とする。
【0036】また、Cuマトリックス中Cr、Al、S
i等の分散を均一化したCuCr合金を得る手段は、A
l、Si、Fe、Bi、Te、Sbから選ばれた1つ以
上の元素の所定量と、ほぼ同容積のCu,Ag,Crか
ら選ばれた1つ以上の金属とをあらかじめ1次予備混合
し、この1次予備混合した1次予備混合粉と残部のC
u、Ag,Crとを十分混合する。
【0037】このようにして混合した後、この混合粉を
成型、焼結して得た接点素材を得る。以上説明したよう
に、CuCr合金の静耐圧特性、接触抵抗特性、遮断特
性の安定化には、ロウ付け工程を経た直後の接点表面の
Cr粒子とCuマトリックスとの界面に見られる連続状
または不連続状に存在する溝の制御する事が不可欠であ
る。
【0038】溝の制御の効果を、以下具体例によって説
明する。実際に試作した、実施例及び比較例の試作の条
件を図1乃至図3に、またこれらの実施例及び比較例の
評価結果を図4乃至図6に示す。なお、図4乃至図6に
おける「熱膨張値の比率」は、900℃の時の熱膨張率
値α900 と50℃の時の熱膨張率値α50との差の、90
0℃の時の熱膨張率値α900 に対する比率[(α900
α50)×100/(α900 )]のことである。
【0039】ここで、まず、これらの実施例及び比較例
に係る接点の評価条件及び結果について説明する。接触
抵抗特性、温度上昇特性、温度上昇特性及び遮断特性
は、次の通りである。
【0040】(a)接触抵抗特性 曲率半径5Rの純銅製の針状電極と平板状の各接点片と
を、接触加重10Kgで対向させ、直流10Aを通電し
た時の両者間の電位降下から、接触抵抗を求めた。
【0041】(b)温度上昇特性 各接点片を真空バルブに組み込んだ後、バルブ端子部の
温度を、高感度赤外温度計を用いて表面温度を非接触的
に測定した測定値から、室温を差し引いた後の数値をも
って温度上昇特性とした。
【0042】(c)遮断特性 遮断テストも実施した。遮断テストは、接点間ギャップ
8mmに対向させた直径20mmの接点を、着脱可能な
簡易型真空バルブに組み込み、ベーキング、電圧エージ
ング等を与えた後、7.2KV、50Hzで1KAずつ
電流を増加させながら遮断限界を調べた。
【0043】なお、評価は、3本の簡易型真空バルブに
ついて測定したもので、図4乃至図6では実施例5に示
したCu−Cr接点のデータを1.0とした時の相対的
な値で比較した。図中の各例は比較例8を除き、耐弧成
分の粒径範囲を、0.1〜150μmの粒子を90容量
%又はそれ以上含有する接点とした。
【0044】次いで、実施するに当たっては、接点製造
には、例えば溶浸法、固相焼結法、アークメルト法等、
主として耐弧性成分量によって選択し適宜使用した。例
えば、固相焼結法を選択して本発明の実施例、比較例の
接点を製造するには、Cu粉、Cr粉、Al粉の各々を
所定の粒子範囲に調整する。
【0045】Cr粉では、粒子径を0.1μm以下、
0.1〜150μm、150μm以上に区分するととも
に、特に比較例8を除いて、0.1〜150μmの粒子
径のCr粉が90容量%となるように篩いわけなどで制
御した。その理由は、粒子径が0.1μm以下では接点
の微粉Crを均一分散させながら工業的規模で供給する
ことは、接点製造コスト上、また品質管理上不利となる
ので、本発明の対象から除外する。また150μm以上
では、接触抵抗値、温度上昇値がともに著しく上昇し好
ましくない為である。
【0046】これらの各々を均一に混合し[Cu・C
r]混合粉、又は[Cu・Cr・Al]混合粉を得る。
次いでプレス機にてこの混合粉を成型し、成型体を得た
後、例えば水素ガス、アルゴンガス、窒素ガスなどでは
露点を−70℃程度又は真空雰囲気では真空度を1×1
-3Pa.程度の雰囲気にて、850℃以上Cuの溶融
点以下の焼結温度(Agの場合には800℃以上Agの
溶融点以下の温度)で約1時間焼結し焼結体(供試接点
素材)とした。
【0047】なおプレス機にて混合粉を成型する時の圧
力は8トン/cm2 以下とすることが好ましい。混合粉
を8トン/cm2 以上で成型すると、型から取り出した
時に成型体に亀裂が入りやすいのみならず、これ以上高
い圧力で行うことは経済的にも好ましくない。
【0048】必要によりこの過程を複数回繰り返し(上
記成型、焼結を再度与える)、接点の相対密度を88%
以上に調整し供試接点とした。その理由は、相対密度が
88%未満では接点の耐消耗特性が著しく劣るととも
に、接点素材中にガス成分が多く残存し耐電圧特性を害
する為である。例えば、焼結温度、時間を適宜選択する
ことによっても接点密度を調整し供試接点とした。密度
が88%より低い時には、接点の対溶着性は、相対密度
がほぼ100%の接点の1/3〜2/3程度に改善され
るものの、接点の耐消耗性が、相対密度がほぼ100%
の接点の1.3〜3.5倍程度に増加(特性が劣化)す
るとともに、耐電圧値も0.8〜0.4倍に低下(特性
が劣化)する傾向にあり、更に800℃での銀ロウ付け
処理を行った時、5mmの厚さの接点内部の空隙を貫通
して接点表面層にまで銀ロウがしみ出てきて、耐電圧特
性の一層の低下が見られる。従って、相対密度を88%
以上とした接点を使用することによって後述する本発明
の効果の発揮に有益である。
【0049】また、溶浸法を選択した本発明の実施例の
接点の製造は、特に実施例6、実施例39〜40、比較
例3で示したCr量が例えば50%程度のCuCrの製
造に有効である。Cu粉、Cr粉、Al粉の各々を所定
の粒子範囲に調整する。まず必要により少量のCu粉を
混合したCr粉、またはCr・Al粉を所定の粒子範囲
に調整し、これを露点が−70℃程度の水素、アルゴ
ン、窒素などの雰囲気で又は真空度が1×10-3Pa.
程度の真空雰囲気にて、850℃以上Cuの溶融点以下
の焼結温度(Agの場合には800℃以上Agの溶融点
以下の温度)例えば950℃で約1時間仮焼結し、C
r、CrCu、CrAl、CrAlCu、CrAg、C
rAlAg等の仮焼結体を得る。次いで、これら仮焼結
体の残存空孔中にCu(導電成分がAgの場合にはA
g)をCuの溶融点以上の温度例えば1150℃(導電
成分がAgの場合にはAgの溶融点以上の温度例えば1
000℃)で1時間溶浸させ供試接点とした。一部の接
点では溶浸工程の後の冷却工程を凝固温度近傍から約6
50℃近傍の温度区間の冷却速度をCuマトリックス中
に(導電成分がAgの場合にはAgマトリックス中に)
Crが大量には固溶しないように制御しながら冷却し導
電率を調整し供試接点とした。
【0050】さらに、アークメルト法を選択した本発明
の実施例の接点の製造は、ラバープレスしたCr粉、C
uCr、CrAl、CuCrAl、CrAg等の混合粉
を水素中で例えば800℃で約1時間仮焼結して得た仮
焼結体、又はCu(又はAg)とCrとAlとを重ね合
わせたCuCrAl合せ板を製造した後これを電極とし
アルゴン中で例えば2000Aでエレクトロンビーム溶
解させながら水冷銅ルツボで凝固させ供試接点とした。
【0051】又、溶融吹付け法を選択した本発明の実施
例の接点の製造は、1〜10mm程度の厚さのCu板表
面上に溶融Cu(又はAg)、溶融Cr、溶融Alを同
時に又は溶融CuCrAl(又はAg)を吹付け凝固さ
せて供試接点とした。
【0052】さらに、直接溶融法を選択した本発明の実
施例の接点の製造は、Cu(又はAg)板表面上に設置
した固体状のCrAl混合体、Cu(又はAg)CrA
l混合体に直接例えばエレクトロンビームを照射し、C
u板(又はAg)の一部又は全部とともに溶融しCuC
rAl供試接点とした。
【0053】供試するCr粉は、上記のようにCr粉単
体でも良いが、実施例30〜38に示したように、その
表面を予め0.01〜50μmの厚さのFe、Ni、C
o、Ti、V、Nb、Ta、W、Mo等で被覆したもの
を使用することによって、混合過程でのCr粉の変質を
軽減できる為、必要により適宜採用した。
【0054】又、Al等第1の補助成分や、Bi等第2
の補助成分の量は、Cu等の高導電性成分やCr等の耐
弧性成分の量に比べて著しく微量な為、これらの混合に
は十分な管理の下で実施したが、より確実にする為にま
ず第1の補助成分や第2の補助成分の量とほぼ同量の高
導電性成分や耐弧性成分とを1次混合し、得られた1次
混合粉と残部の高導電性成分や耐弧性成分とを混合する
ことが、均一分散混合に対して有効である為必要により
適宜採用した。
【0055】また、各製法によって得た接点に対しても
更に非酸化性雰囲気中で少なくとも350℃の熱処理を
追加することは、接点の硬さ、加工性、導電率等の調整
に対して有益である為必要により適宜採用した。上記い
ずれの方法を選択しても900℃と50℃との熱膨張率
比を所定範囲に制御した接点素材の効果を一層発揮させ
発明の目的を達成するのに有益である。各実施例及び比
較例の評価結果は、以下の通りである。
【0056】(実施例1〜3、比較例1)接点素材の9
00℃の時の熱膨張率値α900 と50℃の時の熱膨張率
値α50との差の900℃の時の熱膨張率値α900 に対す
る比率[(α900 −α50) ×100/(α900 )]値を
所定値に制御することによって、諸特性に及ぼす効果を
明らかにする為に、まず、70〜100μmの範囲の対
弧成分Crの粒径のものが90容量%以上となるように
篩選別し、Cu量を75%、Al量を0.05%とした
上で、[(α900 −α50)×100/(α900 )]値
を、0.8〜35(%)の範囲に変化させた75%Cu
−Cr−Al接点を製造した。この製造にあたっては、
原料Cr粉中のAlの量を0.002%近傍〜0.1近
傍に調製したCr粉を出発粉として適宜採用するととも
に、上記[(α900 −α50)×100/(α900 )]値
の制御に際しては、使用するCr粉に対して、0.1〜
150μmの粒子径範囲の中での粒度分布、低温度での
揮発性物質の添加とその量の調整、成型圧力、焼結(溶
浸)温度、焼結時間、冷却速度等の調整を適宜実施し
た。なお、[(α900 −α50)×100/(α900 )]
値が12%近傍のものを得るには、成型圧力、焼結温度
を低目に設定すると容易に得られる。
【0057】製造した接点を前記した着脱式の簡易型真
空バルブに装着し、前記した温度上昇特性及び遮断特性
を評価した。また組立て式の接触抵抗測定装置に半径5
Rの純銅製の針状電極と平板状の各接点片とを装着し、
接点間に接触加重10Kgで対向させ、直流10Aを通
電した時の両者間の電位降下から求めた接触抵抗特性も
評価した。その結果を図4に示す。
【0058】標準試料とした実施例5の特性と比較し
て、接触抵抗特性、温度上昇特性、及び遮断特性におい
て、[(α900 −α50)×100/(α900 )]値を
0.8%〜12%(実施例1〜3)とした時、後述する
標準接点とした実施例5とほぼ同等の好ましい値の範囲
にあった。しかし、[(α900 −α50)×100/(α
900 )]値を35%(比較例1)とした時には、諸特性
が著しく低下した。
【0059】従って、上述した実施結果から[(α900
−α50)×100/(α900 )]値を所定値に制御した
時の効果は、0.8%〜12%の範囲とすることが好ま
しい。
【0060】更に、銀ロウ接合処理後の接点、遮断テス
ト後の接点について、走査型電子顕微鏡により表面を観
察すると、比較例1の接点では、Cr粒子とCuマトリ
ックスとの間に、連続状又は不連続状の溝がCr粒子を
取囲むように存在するのが観察され、特に遮断テスト後
の接点では、その溝は幅が広くかつ深く、しかも溝はC
r粒子の周囲を連続化した状態で存在している。更に溝
の淵部は盛り上がりも見られ、接点面の平滑性をミクロ
的に損なっている。この状態が図4に示した特性と関係
しているものと考えられる。
【0061】これに対して、実施例1〜3では、銀ロウ
接合処理後の接点の溝は幅が狭くかつ溝の淵部は盛り上
がりもなく平坦であり、好ましい表面状態を呈し、接触
抵抗特性、温度上昇特性の安定化に寄与している。
【0062】(実施例4〜6、比較例2〜3)上述した
実施例1〜3、比較例1では、CuCr中の導電成分C
uを75%、使用した耐弧成分Crの粒子直径を70〜
100μm、第1補助成分としてAlを例として選択
し、その量を0.05%とした時の[(α900 −α50
×100/(α900 )]値の効果を検討した結果を示し
た。
【0063】ここでは、[(α900 −α50)×100/
(α900 )]値を2.5%とした上で、導電成分Cuの
量を30〜95%の範囲とした時の調査結果を述べる。
導電成分Cuの量が75〜80%(実施例4〜5)で
は、接触抵抗特性、温度上昇特性、更に遮断特性におい
て、標準接点とした実施例5の特性と比較して、好まし
い特性を発揮した。なお実施例5は標準接点としてい
る。更に40%(実施例6)においては、接触抵抗特
性、温度上昇特性ともやや上昇の傾向は示すものの、ほ
ぼ同等の好ましい特性を発揮した。
【0064】これに対して、導電成分Cuの量が30%
(比較例3)では、接触抵抗特性、温度上昇特性とも著
しくばらつきの傾向を示すとともに、遮断特性が著しく
低下し好ましくない特性を示している。
【0065】従って、上述した結果から、Cu−Cr−
Al接点中のCuの量は、40〜80%の範囲の接点に
おいて、本発明における[(α900 −α50)×100/
(α900 )]値を所定値に制御した時の効果が発揮され
ることがわかった。
【0066】なお、実施例6に示した40%Cu−Cr
−Al接点は、所定比率のCu板とCr板とを複数組重
ね合わせたCuCrを消耗電極としたアーク溶解法によ
っても製造供給して、固相焼結法、溶浸法によって各々
製造した接点と比較したが、アーク溶解法による接点で
は特に耐消耗特性に、また固相焼結法による接点では特
に耐溶融特性に、溶浸法よる接点では特に遮断特性に優
位にある傾向を示したが、互いに許容範囲の特性を示
し、本発明における第1の補助成分のAl又は/及びS
iの添加効果を発揮させる製造方法として、いずれも実
用上有益な製造方法であることがわかった。
【0067】更に、内径50mmの水冷るつぼの中に、
外径が約50mm、厚さ約6mmのCu板と、ほぼ75
%Cu粉、0.1%Al粉、残部Crの比率となるよう
に混合した混合粉を成型した直径50mm、厚さ約1m
mの成型体とを重ねるようにして設置した後、Cu−A
l−Cr成型体の表面に、エレクトロンビームを、下部
に配置したCu板の表面一部が同時に溶融するようビー
ム深さ、ビームの焦点、照射時間、照射速度を調整しな
がら照射し溶融させて接点素材を得た。所定形状に加工
後、同様の電気的評価に供したが、本発明における
[(α900 −α50)×100/(α900 )]値を所定値
に制御した効果が十分発揮され、標準試料とした実施例
5の特性と比較して、接触抵抗特性、温度上昇特性及び
遮断特性においてほぼ同等の好ましい値の範囲にあっ
た。
【0068】(実施例7〜9、比較例4〜5)上述した
実施例1〜6、比較例1〜3では、使用した耐弧成分C
rの粒子直径を70〜100μmとした時の効果を示し
た。しかし、本発明ではこれに限ることなく粒子直径を
所定範囲に変化させても効果があることが確認された。
【0069】即ち、諸特性に及ぼす効果を明らかにする
為に、まず、Cu量をほぼ75%と一定とし、第1補助
成分としてAlを0.05%とした上で、耐弧成分Cr
の粒径を0.1μm以下、0.1〜150μm、150
μm以上の範囲に変化させた75%Cu−Cr−Al接
点を製造した。(実施例7〜9、比較例4〜5)。
【0070】接点素材の製造にあたっては、原料Cr粉
中のAlの量が少量の為、前記実施例の場合と同じ配慮
をしたCr粉を出発粉として採用した。製造した接点を
前記した着脱式の簡易型真空バルブに装着し、前記した
接触抵抗特性、温度上昇特性及び参考として遮断特性を
評価した。その結果を図4に示す。
【0071】図4から明らかなように、75%Cu−C
r−Al接点中で用いた耐弧成分Crの粒径が0.1μ
m以下(比較例4)では、標準試料とした実施例5の特
性と比較して、接触抵抗特性、温度上昇特性とも好まし
い範囲であったが、活性な性質を有する微粉を均一分散
させながら工業的規模で供給することは、接点製造コス
ト上、また品質管理上不利となり本発明の対象から除外
する。
【0072】150μm以上(比較例5)では、標準試
料とした実施例5の特性と比較して、接触抵抗値におい
て平均値、最大値とも大きな増加とばらつきが見られた
上、さらに温度上昇特性においても著しい特性低下が見
られた。特に遮断テスト後の接点断面の金属顕微鏡的観
察によると、150μm以上の巨大Cr粒子とCuとの
界面が起点となった長く連続した亀裂が多数発生した。
【0073】他の粒子直径のCrを使用した接点では、
同じCr量であっても亀裂発生が少ないことがわかっ
た。耐弧成分Crの粒径が0.1〜20μm、70〜1
50μm、100〜150μm(実施例7〜9)では、
標準試料とした実施例5の特性とほぼ同等の好ましい範
囲であった。
【0074】従って、上述した結果から、本発明におけ
る[(α900 −α50)×100/(α900 )]値を所定
値に制御した効果が十分発揮させるには、耐弧成分Cr
の粒径は0.1〜150μmの範囲の接点とするのが好
ましい。
【0075】(実施例10〜12、比較例6)第1補助
成分(Al量)が諸特性に及ぼす効果を明らかにする為
に、まず、Cu量をほぼ75%とした上で、Al量を
0.01〜4.5%の範囲に変化させた75%Cu−C
r−Al接点を製造した(実施例10〜12、比較例
6)。製造にあたっては、原料Cr粉中のAlの量を
0.002%近傍〜0.1%近傍に調製したCr粉を出
発粉として適宜採用した。
【0076】本発明の実施においては、実施例1〜4
0、比較例1〜5、7〜8(比較例6を除く)のよう
に、Al量が0.01〜0.1%の如く、きわめて少量
のAl量を含有させた接点を製造するには、目標とする
Al量から原料Cr粉(出発粉)中のAlの量を差引い
た量だけを、混合工程で追加する方法を採用した。
【0077】また、具体的には、Al量が量的に極めて
微量である為、Al量とほぼ同量(同容積)のCu、C
rのいずれか1つを1次混合し(1次混合粉)、得られ
た1次混合粉とほぼ同量(同容積)のCuとを2次混合
する(2次混合粉)方式によって均一混合粉を得た。こ
のようにして得た均一混合粉の所定量とCu、Crとを
十分混合後、例えば7トン/cm2 で成型し、真空中1
000℃で焼結して75%Cu−Cr−Al接点素材を
得た後、所定接点形状に加工し接点とした。
【0078】一方、目標とするAl量が4.5%(比較
例6)のように前記より多い時には、上記したような1
次混合粉、2次混合粉を作っても良いが、必ずしもこの
方法でなく、直接Cu、Cr、Al粉を混合する通常の
方法でも目標成分量を得る。
【0079】図4から明らかなように、接点中のAl量
が0.01〜1.0%(実施例10〜12)では、標準
試料とした実施例5の特性と比較して、接触抵抗特性、
温度上昇特性、及び7.2KV、50Hzで1KAずつ
電流を増加させながら調査した遮断特性においてほぼ同
等の好ましい値の範囲にあった。
【0080】しかし、接点中のAl量が、4.5%(比
較例6)では、標準試料とした実施例5の特性と比較し
て、接触抵抗特性、温度上昇特性とも大きな増加とばら
つきが見られ、さらに遮断特性において著しい劣化が見
られた。
【0081】従って、上述した結果から、[(α900
α50)×100/(α900 )]値を所定値に制御した効
果は、接点中のAl量が0.01〜1.0%(実施例1
0〜12)の範囲において、発揮されることがわかっ
た。
【0082】(実施例13〜15)前記実施例10〜1
2では、Cu量をほぼ75%、使用した耐弧成分Crの
粒子直径を70〜100μmとし、かつ[(α900 −α
50)×100/(α900 )]値も2.5%と、一定とし
た上で、第1補助成分(Al量)の効果を検討し、Al
量が0.01〜1.0%含有させたCuCrAl接点に
おいて、[(α900−α50)×100/(α900 )]値
を所定値に制御した効果が有効に示されることを示し
た。
【0083】上記した[(α900 −α50)×100/
(α900 )]値を所定値に制御した効果は、第1成分が
Alの場合のみに発揮されるのはなく、Si、Si+A
l、Feを含有した接点の場合(実施例13〜15)で
も、標準とする実施例5と比較してほぼ同等の接触抵抗
特性、温度上昇特性を発揮し、遮断特性も良好であっ
た。
【0084】(実施例16〜21、比較例7)上記した
実施例1〜15、比較例1〜6では、Cu(高導電成
分)、Cr(耐弧成分)と第1補助成分(Al、Si、
Fe)とで構成された接点合金について、[(α900
α50)×100/(α900 )]値を所定値に制御した効
果を示したが、本発明における[(α900 −α50)×1
00/(α900 )]値を所定値に制御した効果は、上記
構成に限ることなく、更に第2補助成分を添加した接点
材料に対しても有効であることがわかった。
【0085】即ち、Bi、Te、Sb等耐溶着性を改善
する第2補助成分を含有したCu−Cr−Al系接点に
おいては、耐溶着性効果が発揮され、著しい向上が見ら
れている。その上、図5に示した如く標準試料とした実
施例5の特性と比較して、接触抵抗特性、温度上昇特
性、及び遮断特性においてほぼ同等の好ましい値の範囲
にあった(実施例16〜21)。
【0086】しかし、第2補助成分の量が15%(比較
例7)の時には、耐溶着性は良好であったが、標準試料
とした実施例5の特性と比較して、高い接触抵抗値とそ
の大きなばらつき幅を示すとともに、高い温度上昇値を
示した。更に遮断特性の低下と耐電圧の著しい低下が見
られ、本発明における[(α900 −α50)×100/
(α900 )]値を所定値に制御した効果は消失し好まし
くなかった。
【0087】従って、第2補助成分の量は、その値を
0.05〜5%とした時に、本発明における[(α900
−α50)×100/(α900 )]値を所定値に制御した
効果が発揮される。
【0088】(実施例22〜29)上記した実施例1〜
21ではCrを耐弧成分の代表材料として使用したが、
本発明における[(α900 −α50)×100/(α
900 )]値を所定値に制御した効果は、Crに限ること
なく発揮される。
【0089】即ち、Crに代替して99.9%Cr−T
i、95%Cr−Ti、50%Cr−Ti、95%Cr
−V、95%Cr−Nb、95%Cr−Ta、95%C
r−Mo、95%Cr−Wにおいて、標準試料とした実
施例5の特性と比較して、接触抵抗特性、温度上昇特
性、及び遮断特性においてほぼ同等の好ましい値の範囲
にあった(実施例22〜29)。
【0090】(実施例30〜38)上記した実施例1〜
21ではCrを耐弧成分の代表材料として使用したが、
本発明における[(α900 −α50)×100/(α
900 )]値を所定値に制御した効果は、Cr又はCr合
金に限ることなく発揮される。
【0091】即ち、Cr表面にFe、Ni、Co、T
i、V、Nb、Ta、Mo、またはWを被覆したCrに
代替しても、標準試料とした実施例5の特性と比較し
て、接触抵抗特性、温度上昇特性、及び遮断特性におい
てほぼ同等の好ましい値の範囲にあった(実施例30〜
38)。なお、被覆方法は電気メッキ法、スパッタリン
グ、イオンプレーティング等通常の技術を利用した。
【0092】(実施例39〜40)上記した実施例1〜
38ではCuを高導電成分の代表材料として使用した例
について示したが、本発明における[(α900 −α50
×100/(α900 )]値を所定値に制御した効果は、
これに限ることなく発揮される。
【0093】即ち、高導電成分がAgであっても、標準
試料とした実施例5の特性と比較して、接触抵抗特性、
温度上昇特性、及び遮断特性においてほぼ同等の好まし
い値の範囲にあった(実施例39〜40)。
【0094】(比較例8)上記した実施例1〜40で
は、Cr(CrTi合金、Ti被覆Cr)等の粒子直径
を0.1μm〜150μmとした時に本発明における
[(α900 −α50)×100/(α900 )]値を所定値
に制御した効果が十分発揮されることを示した。接点合
金中の全耐弧成分の粒子直径が0.1μm〜150μm
のものが90容量%以下の時には、接触抵抗値と温度上
昇特性及び遮断特性に著しいばらつきが見られ、前記し
た本発明における[(α900 −α50)×100/(α
900 )]値を所定値に制御した効果は十分に発揮されな
い。
【0095】(変形例1)所定のCu板(Cu粉末、C
u薄板、Cu合金板、AgCu合金板など)と前記混合
粉とを接触させて載置(必要により加圧して)した後、
この混合粉を前記Cu板とともに、非酸化性雰囲気中8
00℃以上CuまたはAgの溶融温度以下の温度範囲で
焼結し、少なくとも一面に高導電成分層を持つ接点素材
を得て、Cu板面を接合面とすることによって、銀ロウ
付け性を改善するのに有益となる。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば接
触抵抗特性と遮断特性に優れ安定した真空バルブを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る真空バルブの接点素材の実施例
1〜12及び比較例1〜6の試作の条件を示す表図。
【図2】 本発明に係る真空バルブの接点素材の実施例
13〜29及び比較例7の試作の条件を示す表図。
【図3】 本発明に係る真空バルブの接点素材の実施例
30〜40及び比較例8の試作の条件を示す表図。
【図4】 本発明に係る真空バルブの接点素材の実施例
1〜12及び比較例1〜6の評価結果を示す表図。
【図5】 本発明に係る真空バルブの接点素材の実施例
13〜29及び比較例7の評価結果を示す表図。
【図6】 本発明に係る真空バルブの接点素材の実施例
30〜40及び比較例8の評価結果を示す表図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C22C 1/04 C22C 1/04 P (72)発明者 関 経世 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 山本 敦史 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 草野 貴史 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 染井 宏通 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Cu,Agの少なくとも1種よりなる高導
    電性成分と、Crよりなり、粒子径が0.1〜150μ
    mの範囲にある粒子が、粒子全体の少なくとも90容積
    %を占める耐弧性成分とからなる接点素材を備えた真空
    バルブに於いて、 前記接点素材は、900℃の時の熱膨張率値α900 と5
    0℃の時の熱膨張率値α50との差の、900℃の時の熱
    膨張率値α900 に対する比率[(α900 −α50)×10
    0/(α900 )]が、0.8%以上12%以下であるこ
    とを特徴とした真空バルブ。
  2. 【請求項2】Cu,Agの少なくとも1種よりなる高導
    電性成分と、Crよりなり、粒子径が0.1〜150μ
    mの範囲にある粒子が、粒子全体の少なくとも90容積
    %を占める耐弧性成分とを各々均一に混合して[高導電
    性粉末・耐弧性粉末]混合粉を製造した後、この混合粉
    に対して、非酸化性雰囲気中での加熟処理によって相対
    密度を88%以上に調節した接点素材を備えた真空バル
    ブに於いて、 前記接点素材は、900℃の時の熱膨張率値α900 と5
    0℃の時の熱膨張率値α50との差の、900℃の時の熱
    膨張率値α900 に対する比率[(α900 −α50)×10
    0/(α900 )]が、0.8%以上12%以下であるこ
    とを特徴とした真空バルブ。
  3. 【請求項3】前記接点素材は、高導電性成分としてCu
    又はAgの少なくとも1種の量を40〜80(重量)
    %、第1補助成分としてAl、Si、Feから選ばれた
    1つ以上の元素の量を0.01〜1.0%、残部の所定
    量が耐弧性成分としてCrを含有した[高導電性粉末・
    耐弧性粉末・第1補助成分粉末]混合粉で構成され、 この混合粉を非酸化性雰囲気中で高導電性成分の溶融温
    度以上の温度、または800℃以上高導電性成分の溶融
    温度以下の温度(但し高導電性成分の溶融温度が800
    ℃以下の場合は高導電性成分の溶融温度以上の温度)で
    加熱処理して得た接点素材であることを特徴とした請求
    項1または請求項2に記載の真空バルブ。
  4. 【請求項4】前記接点素材は、第2補助成分として0.
    05〜5%のBi、Te、Sbの1つを含有した[高導
    電性粉末・耐弧性粉末・第2補助成分粉末]混合粉また
    は[高導電性粉末・耐弧性粉末・第1補助成分粉末・第
    2補助成分粉末]混合粉で構成され、 この混合粉を非酸化性雰囲気中で高導電性成分の溶融温
    度以上の温度、または800℃以上高導電性成分の溶融
    温度以下の温度(但し高導電性成分の溶融温度が800
    ℃以下の場合は高導電性成分の溶融温度以上の温度)で
    加熱処理して得た接点素材であることを特徴とした請求
    項1乃至請求項3のいずれかに記載の真空バルブ。
  5. 【請求項5】前記接点素材は、前記混合粉に対して、混
    合粉自体の自重のみによる圧力以上8トン/cm2 以下
    の圧力を与えて成型体とした後、この成型体を非酸化性
    雰囲気中で高導電性成分の溶融温度以上の温度、または
    800℃以上高導電性成分の溶融温度以下の温度(但し
    高導電性成分の溶融温度が800℃以下の場合は高導電
    性成分の溶融温度以上の温度)で加熱処理して得た接点
    素材であることを特徴とした請求項2乃至請求項4のい
    ずれかに記載の真空バルブ。
  6. 【請求項6】前記接点素材は、Cuを含む材料と前記混
    合粉とを接触させて載置し(必要により加圧し)た後、
    この混合粉を前記Cuを含む材料と共に、非酸化性雰囲
    気中で800℃以上前記高導電性成分の溶融温度以下の
    温度(但し高導電性成分溶融温度が800℃以下の場合
    は高導電性成分の溶融温度以上の温度)で焼結して得た
    少なくとも一面に高導電性成分層を持つ接点素材である
    ことを特徴とした請求項2乃至請求項5のいずれかに記
    載の真空バルブ。
  7. 【請求項7】前記接点素材は、前記Crの一部をCr量
    に対して、0.1%以上50%未満のTi、V、Nb、
    Ta、Mo、Wより選ばれた1つによって置換して得た
    接点素材であることを特徴とした請求項1乃至請求項6
    のいずれかに記載の真空バルブ。
  8. 【請求項8】前記接点素材は、前記Crの表面を、厚さ
    0.01〜50μmのFe、Ni、Coより選ばれた1
    つで被覆して得た接点素材であることを特徴とした請求
    項1乃至請求項7のいずれかに記載の真空バルブ。
  9. 【請求項9】前記接点素材は、前記Crの表面を、厚さ
    0.01〜50μmのTi、V、Nb、Ta、Mo、W
    より選ばれた1つで被覆して得た接点素材であることを
    特徴とした請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の真
    空バルブ。
  10. 【請求項10】前記接点素材は、Al、Si、Feから
    選ばれた1つ以上の元素の所定量と、ほぼ同容量のC
    u、Ag、Crから選ばれた1つ以上の金属とを予め1
    次予備混合し、1次予備混合された1次予備混合粉と、
    残部の金属とを混合して混合粉を得た後、この混合粉を
    成型、焼結して得た接点素材であることを特徴とした請
    求項3乃至請求項9のいずれかに記載の真空バルブ。
  11. 【請求項11】前記接点素材は、Bi、Te、Sbから
    選ばれた1つ以上の元素の所定量と、ほぼ同容量のC
    u、Ag、Crから選ばれた1つ以上の金属とを予め1
    次予備混合し、1次予備混合された1次予備混合粉と、
    残部の金属とを混合して混合粉を得た後、この混合粉を
    成型、焼結して得た接点素材であることを特徴とした請
    求項4乃至請求項9のいずれかに記載の真空バルブ。
  12. 【請求項12】前記接点素材は、前記1次予備混合粉
    と、ほぼ同容量のCu、Ag、Crから選ばれた1つ以
    上の金属とを2次予備混合し、必要によりこの予備混合
    粉とほぼ同容量のCu、Ag、Crから選ばれた残部の
    金属とを混合して予備混合粉を得る混合作業を複数回繰
    り返し、得られた予備混合粉と残部の金属とを混合し、
    混合粉を得た後、この混合粉を成型、焼結して得た接点
    素材であることを特徴とした請求項10または請求項1
    1に記載の真空バルブ。
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