JPS6219763B2 - - Google Patents

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JPS6219763B2
JPS6219763B2 JP54132119A JP13211979A JPS6219763B2 JP S6219763 B2 JPS6219763 B2 JP S6219763B2 JP 54132119 A JP54132119 A JP 54132119A JP 13211979 A JP13211979 A JP 13211979A JP S6219763 B2 JPS6219763 B2 JP S6219763B2
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JP
Japan
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ethylene
group
vinyl acetate
carbon atoms
polymerization
Prior art date
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Application number
JP54132119A
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English (en)
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JPS5655412A (en
Inventor
Takeshi Juki
Toshiaki Sato
Takenori Tanaka
Takuji Okaya
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP13211979A priority Critical patent/JPS5655412A/ja
Publication of JPS5655412A publication Critical patent/JPS5655412A/ja
Publication of JPS6219763B2 publication Critical patent/JPS6219763B2/ja
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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は陽イオン性エチレン−酢酸ビニル共重
合体水性分散液の製造方法に関する。さらに詳し
くは、第4窒素原子を含みかつ一般式 (ここにRおよびR′は炭素原子を1〜20個有する
アルキル基を表わし、R″は炭素原子を1〜20個
有するアルキル基または炭素原子を6〜15個を有
する含芳香族ないしは含脂環族基を表わし、R
は炭素原子を2〜6個有しかつエチレン結合を1
個有する脂肪族炭化水素基を表わし、X-は陰イ
オン基を表わす。)を有する重合性第4級アンモ
ニウム塩を少なくとも一重合成分とする陽イオン
性重合体の存在下に加圧下でエチレンと酢酸ビニ
ルとを水性媒体中で乳化共重合することを特徴と
する陽イオン性エチレン−酢酸ビニル共重合体水
性分散体の製造法に関する。 従来より、エチレン−酢酸ビニル共重合体水性
分散液はエチレンを30〜80Kg/cm2というような圧
力で圧入し、酢酸ビニルを一括または逐次添加し
て水溶性ラジカル開始剤を用いて乳化重合するこ
とによつて製造されている。このような乳化重合
系においては、単量体が疎水性であること、系が
不均一系であること、および上記したような大き
な圧力下での系であることのためと考えられる
が、その製造時における安定性および生成物の安
定性を保持するために、特定の陰イオン、非イオ
ン界面活性剤や部分ケン化ポリビニルアルコール
またはヒドロキシエチルセルロース等の特定の保
護コロイドが必須とされている。このような系に
おいてエチレン−酢酸ビニル共重合体水性分散液
が常圧下での酢酸ビニル単独重合体水性分散液の
製造と同様に、安定に製造されるが、得られた水
性分散液は酢酸ビニル単独重合体水性分散液に比
べてより内部可塑化しており、特に可塑剤を加え
なくとも室温で造膜し、柔軟な皮膜を形成するの
みならず、その耐水性も向上し、またポリ塩化ビ
ニルやポリエチレンテレフタレートの如き重合体
に対しても優れた接着性を示し、さらにはケイ
砂、炭酸カルシウム、セメント等の体積顔料とも
よく混和し、接着能も大きいなどのメリツトを有
している。 しかしながら、この水性分散液の共重合体粒子
は陰イオンまたは中性イオン荷電しており、陰イ
オン性の強い顔料や被着体には吸着し難いもので
あり、せつかく上述した如きメリツトを有しなが
ら陰イオンに荷電しているものが多い自然界の物
を対象とする時には適用できない場合が多い。か
かる状況から陽イオン性に荷電したエチレン−酢
酸ビニル共重合体水性分散体の開発が種々の用途
に期待されている。確かに陽イオン性界面活性剤
の存在下にエチレンと酢酸ビニルを共重合するこ
とが考えられるが、工業的規模での生産は殆ど行
なわれていないのが現状である。その理由は色々
挙げられるが、その大きな理由のひとつには加圧
下の重合であるために重合工程全域にわたつて重
合系が不安定になりやすく、多量の凝固物の発生
をともない易いことがある。このような点を解決
するために使用される陽イオン性界面活性剤また
は保護コロイドと併用される際に選ばれる陽イオ
ン性界面活性剤は一般に毒性が強く、水性分散液
廃液の処理に問題が発生するばかりか場合によつ
ては水性分散液の応用される用途によつては陽イ
オン界面活性剤の遊離のための公害すら予想され
る。また、陽イオン界面活性剤の存在下にエチレ
ンと酢酸ビニルとを共重合することにより得られ
る陽イオン性水性分散液は、もしくは非イオン界
面活性剤の存在下または親水性高分子物質を保護
コロイドとしてエチレンと酢酸ビニルとを共重合
して得られた水性分散液に陽イオン界面活性剤を
添加することにより得られる陽イオン性水性分散
液は、その陽イオン特性を生かした使用に際し、
しばしば重大な欠陥が認められる。すなわち陰イ
オン性物質への吸着の際に水性分散液粒子表面か
ら陽イオン界面活性剤の脱離が優先し、水性分散
液粒子の不安定化を引き起す。その結果、陰イオ
ン性物質への水性分散液粒子の均質な吸着が起ら
ず、目的を達することができない。 本発明者らは上述した従来技術の欠点にかんが
み、エチレン−酢酸ビニル共重合体で、負に帯電
した物質への吸着能において著しく優れた、安定
性のある陽イオン性水性分散液を安定に製造する
方法について鋭意検討した結果、保護コロイド的
な作用をする特定の陽イオン性重合体の存在下、
すなわち第4窒素原子を含みかつ一般式 (ここにRおよびR′は炭素原子を1〜20個有する
アルキル基を表わし、R″は炭素原子を1〜20個
有するアルキル基または炭素原子を6〜15個を有
する含芳香族ないしは含脂環族基を表わし、R
は炭素原子を2〜6個有しかつエチレン結合を1
個有する脂肪族炭化水素基を表わし、X-は陰イ
オンを表わす。)を有する重合性第4級アンモニ
ウム塩を少なくとも一重合成分とする陽イオン性
重合体の存在下に加圧下でエチレンと酢酸ビニル
とを生成共重合体におけるエチレン含量が5〜40
重量%、より好ましくは8〜30重量%で酢酸ビニ
ル含量が95〜60重量%、より好ましくは92〜70重
量%となるように乳化共重合することにより、前
述した所期の目的を達成することができることを
見出し、本発明を完成するに至つた。なお、驚く
べきことに本発明においては前記陽イオン性重合
体の共重合組成単量体を種々変えることによつ
て、生成水性分散液の安定性を損なわない範囲に
おいて所望の粒子径の分散液を得ることができ
る。また、得られる水性分散液はエチレン含量が
5〜40重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体粒
子であつて、それは柔軟で耐水性の良好な皮膜を
常温で形成することができるものである。 本発明において使用される陽イオン性重合体と
は第4窒素原子を含みかつ一般式 (ここにRおよびR′は炭素原子を1〜20個有する
アルキル基を表わし、R″は炭素原子を1〜20個
有するアルキル基または炭素原子を6〜15個有す
る含芳香族ないしは含脂環族基を表わし、Rは
炭素原子を2〜6個有し、かつエチレン結合を1
個有する脂肪族炭化水素基を表わし、X-は陰イ
オン基を表わす。)を有する重合性第4級アンモ
ニウム塩の単独重合体、および前記重合性第4級
アンモニウム塩と他の重合性単量体との共重合体
を意味するが、これらは本発明の重合系において
は一種の保護コロイド的な作用を有するものであ
ることが必要であり、したがつて水溶性でないま
でも極めて親水性のものであることが必要であ
る。 ここでRおよびR′はメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、アミル基、ヘキシル基およ
びラウリル基等の炭素原子を1〜20個有するアル
キル基を意味し、R″は前記RおよびR′の如きア
ルキル基、またはフエニル基、ベンジル基あるい
はナフチル基等の炭素原子を6〜15個有する含芳
香族基ないしはシクロヘキシル基で代表される如
き炭素原子6〜15個有する含脂環族基を意味す
る。またRはビニル基、メチルビニル(1−メ
チルビニル)基、1−プロペニル基およびブチニ
ル基等の炭素原子を2〜6個有し、かつエチレン
結合を1個有する脂肪族炭化水素基を意味する。
さらに、X-は塩素イオン、臭素イオンおよびヨ
ウ素イオンのようなハロゲン陰イオン、酢酸イオ
ン、硫酸イオンおよびアジドイオン等の陰イオン
を意味する。 前記一般式で示される重合性第4級アンモニウ
ム塩の具体例としては2−ヒドロキシ−3−メタ
クリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、2−ヒドロキシ−3−アクリロイ
ルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキ
シプロピルトリエチルアンモニウムブロマイド、
2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロ
ピルトリブチルアンモニウムクロライド、2−ヒ
ドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルメ
チルエチルブチルアンモニウムクロライド、2−
ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル
ジメチルフエニルアンモニウムクロライド、2−
ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル
ジメチルシクロヘキシルアンモニウムクロライ
ド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシ
プロピルトリメチルアンモニウムメチルサルフエ
ートおよび2−ヒドロキシ−3−メタクリロイル
オキシプロピルトリメチルアンモニウムアセテー
トなどが挙げられる。これらは単独もしくは2種
以上併せ用いることができ、なかでも2−ヒドロ
キシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメ
チルアンモニウムクロライドが好ましく用いられ
る。 また前記重合性第4級アンモニウム塩と共重合
可能な重合性単量体は特に限定されるものでない
が、例えばアクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド、N・N−ジメチルアクリルアミド、
ヒドロキシエチルアクリルアミド、メタクリルア
ミド、N−メチロールメタクリルアミド、N・
N′−ジメチルメタクリルアミド、ヒドロキシエ
チルメタクリルアミド等のアクリルアミド系単量
体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プ
ロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヒド
ロキシエチル等のアクリル酸エステル系単量体、
スチレン、アクリロニトリル、ブタジエン、イソ
プレン、塩化ビニルなどをあげることができる。
しかしながら前述した如く、本発明で使用される
陽イオン性重合体はあくまで保護コロイド的な作
用を有するものであることが必要であるという理
由から、上述した共重合性単量体の使用量は陽イ
オン性重合体の水溶性を大きく損なわない範囲に
制限されることは言うまでもない。 本発明で使用される陽イオン性重合体は前記重
合性第4級アンモニウム塩単独または該重合性第
4級アンモニウム塩と他の共重合可能な前記重合
性単量体とを重合開始剤を用いてラジカル重合す
ることにより得られる。重合開始剤としては陽イ
オン性または中性フリーラジカルを発生する化合
物であればいずれも使用することが可能であり、
例えば2・2′−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)塩酸塩、過酸化水素あるいはこれと還元剤と
の組み合わせ、キユメンハイドロパーオキサイド
やt−ブチルハイドロパーオキサイドあるいはこ
れらと還元剤との組み合わせが挙げられる。その
他本発明の所期の効果を損わない限り公知の陰イ
オン性重合開始剤も使用可能な場合もある。重合
溶媒は通常使用されているものであればいずれの
ものも使用可能であるが、陽イオン性重合体の製
造後そのまま本発明の乳化重合に進み得るという
点で水が好ましく用いられる。 このようにして得られる陽イオン性重合体は極
めて親水性であり、好ましくは水性媒体にほぼ可
溶であることがひとつの特徴であり、エチレンと
酢酸ビニルとの乳化重合の際にいわば一種の保護
コロイドとして作用する。使用される陽イオン性
重合体としては2−ヒドロキシ−3−メタクリロ
イルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロ
ライドの単独重合体、2−ヒドロキシ−3−メタ
クリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウ
ムクロライドと、アクリルアミド、N−メチロー
ルアクリルアミド、N・N−ジメチルアクリルア
ミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド、メタク
リルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、
N・N−ジメチルアクリルアミド、ヒドロキシエ
チルアクリルアミドからなる群より選ばれた1種
または2種以上のアクリルアミド系単量体とから
得られる共重合体、または2−ヒドロキシ−3−
メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモ
ニウムクロライドとアクリル酸エステル系単量体
あるいはスチレン1種または2種以上とからなる
単量体との共重合体などが目的とする安定性のあ
る水性分散液を得るうえで特に好ましく用いられ
る。なお、目的とする水性分散液の安定性を損な
わない範囲で所望の粒子径をもつた水性分散液を
得るためには使用する陽イオン性重合体の共重合
組成をかえることによつてそれを制御することが
可能であり、例えば2−ヒドロキシ−3−メタク
リロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム
クロライドの共重合成分としてアクリルアミド系
単量体を使用したものからは比較的大きな粒子径
のものが得られ、また共重合成分としてアクリル
酸エステル系単量体やスチレンなどを使用したも
のからは比較的小さい粒子径のものが得られる。
このように目的とする水性分散液の安定性を損な
わない範囲で具体的な用途との関係から所望の粒
子径をもつた水性分散液を得ることができること
も本発明方法の大きな特徴である。 重合性第4級アンモニウム塩と他の共重合可能
な重合性単量体との二元あるいは多元共重合体中
の重合性第4級アンモニウム塩の含有量は特に制
限されるものではないが、目的とする水性分散液
粒子に陽イオン性を付与する目的から水性分散液
中の全重合体あたり0.01重量%以上存在するのが
好ましい。 本発明においてエチレン−酢酸ビニル共重合体
組成は、エチレン含量が5〜40重量%、より好ま
しくは8〜30重量%で、酢酸ビニル含量が95〜60
重量%、より好ましくは92〜70重量%の範囲であ
る。エチレン含量が5重量%以下になると得られ
る水性分散液から調製した皮膜の耐水性が低下す
るし、またその柔軟性も失なわれることになる。
一方40重量%以上になると容易に製造し得ないば
かりか、接着性が大幅に低下するとともに、その
皮膜のタフネスが低下する。なお、このエチレン
−酢酸ビニル共重合体には5重量%以下の範囲で
酢酸ビニルの一部をかえて酢酸ビニル以外のビニ
ルエステルを共重合させることも可能である。そ
のビニルエステルとしては、蟻酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、酪酸ビニル、吉草酸ビニル、カプ
ロン酸ビニル、ヘプタン酸ビニル、カプリル酸ビ
ニル、ペラルコン酸ビニル、バーサチツク酸ビニ
ル(例えばシエル社製ベオバー10)およびラウリ
ル酸ビニル等が挙げられる。 また、本発明によつて得られるエチレン−酢酸
ビニル共重合体水性分散液の変性を目的としてト
リアリルシアヌレート、イソブテン、アクリルア
ミド、N−メチロールアクリルアミド、N・N−
ジメチルメタクリルアミド、メタクリロニトリ
ル、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメ
タクリレートなどが共重合されても何ら差し支え
ない。さらにジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、ジエチルアミノエチルメタクリレート、2−
ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル
トリメチルアンモニウムクロライドなどの陽イオ
ン性単量体も重合中少量加えることもできる。 本発明における乳化重合法としては重合性第4
級アンモニウム塩の単独重合体または共重合体を
まず合成し、これの存在下にエチレンおよび酢酸
ビニルを乳化重合するという明瞭に分離された工
程からなる方法が好ましいが、次に挙げる方法も
包含している。すなわち、例えば重合性第4級ア
ンモニウム塩と乳化重合される酢酸ビニルとを水
溶媒体中で共重合するとみかけ上水性分散液が得
られるが、重合の初期には重合性第4級アンモニ
ウム塩を比較的多く含む極めて親水性の共重合体
が生成し、さらに重合が進むにつれて新たに生成
する共重合体中の重合性第4級アンモニウム塩の
含有量が減少し、場合によつては最終重合物は実
質上エチレン−酢酸ビニル共重合体となるものも
ある。この場合によつては初期に生成した重合性
第4級アンモニウム塩を含む極めて親水性の共重
合体が一種の保護コロイドとなり、乳化重合が進
行するのである。その際ポリビニルアルコールな
どの親水性高分子物質やポリオキシエチレンアル
キル(フエノール)エーテルなどの非イオン界面
活性剤を存在させると重合中の安定性が向上する
ので好ましい。ここで使用される重合開始剤とし
ては重合性第4級アンモニウム塩の重合に用いた
ものと同じものが用いられる。なお、この乳化重
合はエチレンの加圧下で行なわれるが、その圧力
は30〜80Kg/cm2が好適である。この圧力の範囲か
らはずれると所望の性能をもつたものが得られな
いとか、製造上問題が生じたりする。また重合温
度は30〜80℃程度が好ましい。 本発明において使用される陽イオン性重合体と
しては乳化重合されるエチレンおよび酢酸ビニル
単量体100重量部あたり0.01〜20重量部、好まし
くは0.05〜10重量部の範囲で使用される。なお、
重合中の安定性を保つために必要に応じて、例え
ば部分ケン化ポリビニルアルコールおよびその誘
導体、ヒドロキシルエチルセルロース、メチルセ
ルロースのようなセルロース誘導体などの水溶性
高分子物質、ポリオキシエチレンアルキルフエニ
ルエーテルなどの非イオン界面活性剤を好ましく
重合系に加えることができる。また本発明の趣旨
を損わないかぎり公知の他の非イオン界面活性剤
や陽イオン界面活性剤を加えることができる。 本発明で得られる陽イオン性水性分散液は紙工
業における紙力増強剤、不織布のバインダー、織
物の風合改良剤、繊維処理剤、家庭用糊料、接着
剤、セメント混和剤、セメント打継剤およびシー
リング材などに有用である。なお最終目的に応じ
てこの水性分散液に可塑剤や造膜助剤等を適宜添
加することができる。 以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はそれら実施例に何ら限定さ
れるものではない。なお、実施例において「部」
は特にことわらない限り「重量部」を意味する。 実施例 1 加熱装置および冷却装置ならびに数個の計量装
置を備えているオートクレーブを窒素置換したの
ち、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシ
プロピルトリメチルアンモニウムクロライド単量
体(以下、単量体〔〕と略記する。)2部と、
あらかじめ窒素置換したイオン交換水70部を加
え、常温で溶解した。70℃に昇温したのち、2・
2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩
0.5部とイオン効換水10部の開始剤水溶液を添加
し、1時間重合して単量体〔〕の重合体水溶液
を得た。つづいて60℃に温度調節し、5部の酢酸
ビニル単量体を加え、エチレンを45Kg/cm2になる
まで圧入し1時間重合したのち、77部の酢酸ビニ
ル単量体を1時間にわたつて連続的に添加し、重
合した。途中酢酸ビニル単量体の添加開始後30分
してから、10重量%のポリビニルアルコール(部
分ケン化物、重合度500)水溶液20部の連続添加
をはじめ、酢酸ビニル単量体の添加と同時に終了
するようにした。連続添加が終了したのち70℃に
昇温し、残存単量体が0.5重量%になるまで反応
熟成を行なつた。残圧を利用して取り出した水性
分散液は良好な安定性を示し、固形分濃度51.3
%、粒子径0.3〜0.5μ、エチレン含量18.0重量%
のものであつた。 実施例 2 実施例1と同様のオートクレーブを窒素置換し
たのち、単量体〔〕0.5部およびアクリルアミ
ド0.75部にあらかじめ窒素置換したイオン交換水
70部を加え、常温で溶解した。70℃に昇温したの
ち、2・2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)
塩酸塩0.25部とイオン交換水5部の開始剤水溶液
を添加し、1時間重合して〔〕とアクリルアミ
ドとの共重合体を得た。つづいて60℃に温度調節
して3部の酢酸ビニル単量体を加え、30分間重合
したのち、45Kg/cm2になるまでエチレンを圧入
し、80部の酢酸ビニル単量体を2時間にわたつて
連続的に添加し、重合した。途中酢酸ビニル単量
体の添加開始後10分してから10%のポリビニルア
ルコール(部分ケン化物、重合度500)水溶液20
部を添加した。酢酸ビニル単量体の連続添加が終
了したのち70℃に昇温し、残存単量体が0.5%に
なるまで熟成を行なつた。エチレン圧を解放して
得られた水性乳化剤は安定であり、固形分濃度
52.1%、粒子径0.5〜1.0μ、エチレン含量17.1%
のものであつた。 実施例 3 実施例1と同様のオートクレーブを窒素置換し
たのち、単量体〔〕2.0部およびメタアクリル
酸メチル単量体0.5部にあらかじめ窒素置換した
イオン交換水70部を加え、常温で溶解した。70℃
に昇温したのち、2・2′−アゾビス(2−アミジ
ノプロパン)塩酸塩0.5部とイオン交換水5部の
開始剤水溶液を添加し、1時間重合して〔〕と
メタアクリル酸メチルとの共重合体水溶液を得
た。つづいて60℃に温度調節し、5部の酢酸ビニ
ル単量体を加え、30分間重合したのち、エチレン
を40Kg/cm2まで圧入し、80部の酢酸ビニル単量体
を2時間にわたつて連続的に添加し、重合した。
途中酢酸ビニル単量体の添加開始後10分してから
10%のニユーポールPE−68(非イオン性乳化
剤、三洋化成工業(株)製)水溶液を30部添加した。
酢酸ビニル単量体の連続添加が終了したのち、70
℃に昇温し、残存単量体が0.5以下になるまで反
応熟成を行なつた。エチレン圧を解放して得られ
た水性分散液は安定であり、固形分濃度50.7%、
粒子径0.1〜0.3μ、エチレン含量14.8%のもので
あつた。 実施例 4〜6 実施例1と同様のオートクレーブを窒素置換し
たのち、第1表に示した。単量体Aを加え、あら
かじめ窒素置換したイオン交換水70部を加え、常
温で溶解した。70℃に昇温したのち、2・2′−ア
ゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩0.5部と
イオン交換水5部の開始剤水溶液を添加し、1時
間重合して、陽イオン性重合体水溶液を得た。つ
づいて60℃に温度調節し、エチレンを50Kg/cm2
圧入し、5部の酢酸ビニル単量体を加え、30分間
重合したのち、単量体Bを第1表に示した条件で
連続的に添加し、重合した。途中単量体Bの添加
の開始後30分間してから、10%のニユーポール
PE−68水溶液20部を添加した。単量体Bの連続
添加が終了したのち70℃に昇温し、残存単量体が
0.5%以下になるまで熟成した。エチレン圧を解
放して得られた水性分散液はいずれも安定であつ
た。 なお実施例1〜6で得られた水性分散液の分散
粒子の荷電をオルガノ(株)製ゼーターメーターにて
確認したところ、いずれも正に荷電していた。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 第4窒素原子を含みかつ一般式 (ここにRおよびR′は炭素原子を1〜20個有する
    アルキル基を表わし、R″は炭素原子を1〜20個
    有するアルキル基または炭素原子を6〜15個を有
    する含芳香族ないしは含脂環族基を表わし、R
    は炭素原子を2〜6個有しかつエチレン結合を1
    個有する脂肪族炭化水素基を表わし、X-は陰イ
    オン基を表わす。)を有する重合性第4級アンモ
    ニウム塩を少なくとも一重合成分とする陽イオン
    性重合体の存在下に加圧下でエチレンと酢酸ビニ
    ルとを水性媒体中で乳化共重合することを特徴と
    する陽イオン性エチレン−酢酸ビニル共重合体水
    性分散液の製造法。
JP13211979A 1979-10-12 1979-10-12 Production of cationic ethylene/vinyl acetate copolymer aqueous dispersion Granted JPS5655412A (en)

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JPS5421485A (en) * 1977-07-19 1979-02-17 Dainippon Ink & Chem Inc Preparation of aqueous polymer dispersion
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