JPS6216928Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシステム家具、例えばシステムキツチ
ンの１ユニツトとして使用される隅柱処理用コー
ナーフイラーに関する。

従来この種の隅柱処理用コーナーフイラーとし
て実公昭56−39398号公報のものがある。

このものは直角方向に隣接する２個のウオール
キヤビネツト（組込み収納家具）を前板（化粧前
板）の一側面と前面に取付けているため、両ウオ
ールキヤビネツトが取付壁の角部を中心軸として
左右対称にならなかつた。

一方、システム家具、特にシステムキツチンに
おいてはウオールキヤビネツトの下方に同じ間口
寸法を有するフロアキヤビネツトを上下の間口寸
法モジユールを合わせて連設することにより使用
に供される場合が多く、この場合フロアキヤビネ
ツトはその奥行寸法をウオールキヤビネツトの奥
行寸法より長く形成されている。従つて、隅柱の
ない平面Ｌ形の取付壁の場合には直角方向に隣接
する２個のウオールキヤビネツトの間に、平面Ｌ
形で左右対称であるコーナー用キヤビネツトを設
けることによつて、ウオールキヤビネツトとフロ
アキヤビネツトの間口寸法モジユールを上下で合
わせていた。

しかし、このものは隣接するウオールキヤビネ
ツトを左右対称に位置させることができないため
に、取付壁の一面においては上下の間口寸法モジ
ユールを合わせることができても、他面では一致
させるのが不可能であつた。

更に、このものは底板（奥行化粧板）が予め平
面Ｌ形に切欠かれているため、隅柱（コーナー
柱）の径が切欠れた部分より大きい場合は施工現
場で更に切欠すれば良いが、逆に径の小さい場合
には底板と隅柱の間に隙間が開いてしまうという
欠点があつた。

本考案はこれらの欠点を解消し、ウオールキヤ
ビネツトの下方にフロアキヤビネツトを設置して
も上下の間口モジユールを簡単に一致させること
ができると共に、隅柱の径が小さくても隙間が開
くことなく取付けられるようにすることを目的と
するものである。

本考案の基本的な構成は前面側に、直角方向に
隣接する２個のウオールキヤビネツトと夫々面一
状に連続するように前板を平面Ｌ形に設け、その
下面にウオールキヤビネツトの下面と連続する底
板を設けることによつて、両ウオールキヤビネツ
トを取付壁の角部を中心軸として左右対称にさせ
ると共に、隅柱の径に合わせて切欠するようにさ
せるものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

この実施例は第１図に示すようにシステムキツ
チンの場合を示し、角部に角柱１を有する平面Ｌ
形の取付壁Ａに沿つて複数のウオールキヤビネツ
トａを２段並列状に連設すると共に、その下方に
複数のフロアキヤビネツトｂを並列状に連設し、
取付壁Ａの角部に隅柱処理用コーナーフイラーｃ
を直角方向に隣接する２個のウオールキヤビネツ
トa′，a′の間に夫々連続して設けたものである。

ウオールキヤビネツトａは前面を開口した四角
形の箱体２とその前面を開閉する扉３からなり、
上記箱体２の背面に備えた吊金具（図示せず）に
よつて取付壁Ａに固定されている。

フロアキヤビネツトｂは上記ウオールキヤビネ
ツトａと同様に形成され、その間口寸法をウオー
ルキヤビネツトａの間口寸法に同一長さにする
が、奥行寸法をウオールキヤビネツトａの奥行寸
法より長くしており、その底面が台輪４を介して
床面に水平に固定されると共に上面にカウンター
５を載置固定している。

そして取付壁Ａに設置したウオールキヤビネツ
トａ及びフロアキヤビネツトｂにはその所定位置
に図示せる如く同じ間口寸法を有した換気扉用フ
ード６及びレンジ等のビルトイン機器７を夫々連
続して設置する。

隅柱処理用コーナーフイラーｃは上記ウオール
キヤビネツトａと同材質で同じ高さを有する前板
８とこの前板８の下面に設けられる底板９とより
なり、上記底板９は前板８を取付ける前面側をＬ
形に切欠した平面Ｌ形に形成され、この切欠１０
を挾む両辺１１の寸法をウオールキヤビネツトａ
の奥行寸法と同じ長さに形成すると共に後面側即
ち、後方角部を上記隅柱１の径に対応させて切欠
する。

上記前板８は直角方向に隣接する２個のウオー
ルキヤビネツトa′の箱体２前面と夫々面一状に連
続するように平面Ｌ形に２枚設けられ、その間口
寸法を図示せる如く、ウオールキヤビネツトａと
フロアキヤビネツトｂとの間口寸法モジユールが
上下で一致する長さにしており、その左右両縁に
は上記底板９に渉つて連結板１２を直角状に夫々
備えている。

連結板１２はＬ形状に形成され、その適宜位置
には連結孔１３が複数開穿されており、この連結
孔１３と連通するように隣接するウオールキヤビ
ネツトa′の箱体２側面に取付孔１４を開穿して、
該連結孔１３と取付孔１４をボルトナツト１５に
より連結することによつて両者が連続状に取付け
られるようになつている。

また上記前板８の前面にはウオールキヤビネツ
トａの扉３と同材質で同じ高さ及び厚さを有する
化粧板１６が設けられており、この化粧板１６は
前板８の背面から木ネジ１７によつて固着してい
る。

従つて、化粧板１６の前面とウオールキヤビネ
ツトａの扉３が面一状になる。

而して斯る隅柱処理用コーナーフイラーｃは、
底板９の後方角部を隅柱１の径に合わせて切断
し、左右両連続板１２，１２を直角方向に隣接す
る両ウオールキヤビネツトa′，a′の箱体２側面に
当接させ、それらを開穿した連続孔１３と取付孔
１４を介してボルトナツト１５により固定して３
者を連結してから上記切欠部１８を隅柱１に当接
するように固定する。

本考案は上記の構成であるから、以下の利点を
有する。

平面Ｌ形に前板を設けたので、ウオールキヤ
ビネツトの下方に奥行寸法の異なるフロアキヤ
ビネツトを設置しても従来のもののように上下
の間口寸法がずれたりせず、見栄えが良いと共
に、またそれらを合わせるために別に間口調整
を行う必要がない。

底板を隅柱の径に合わせて切欠するようにし
たので、どのような径の隅柱にも合わせること
ができるから、従来のもののように隅柱と底板
との間に隙間が開かない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案隅柱処理用コーナーフイラーを
システムキツチンに組込んだ状態を示す斜視図
で、第２図はその取付状態を示す拡大斜視図、第
３図は第２図の−線に沿える断面図である。 Ａ……取付壁、ａ……ウオールキヤビネツト、
ｃ……隅柱処理用コーナーフイラー、１……隅
柱、８……前板、９……底板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 角部に隅柱を有する平面Ｌ形の取付壁に沿つて
   複数のウオールキヤビネツトを設置するシステム
   家具において、取付壁の角部に直角方向に隣接す
   る２個のウオールキヤビネツトの前面に連続して
   設けられる隅柱処理用コーナーフイラーであつ
   て、上記ウオールキヤビネツトの高さ及び奥行き
   に相当する高さ及び奥行きを有し、前面側に、隣
   接する両ウオールキヤビネツトの前面と夫々面一
   状に連続するように前板を平面Ｌ形に設けると共
   に、その下面にウオールキヤビネツトの下面と連
   続する底板を設けたことを特徴とする隅柱処理用
   コーナーフイラー。