JPS6216410A - 固型化粧料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は特定の板状粉体及び真球状酸化チタンを併用配
合することにより、使用時においては、パフ、ブラシ等
の□化粧用具への取れ並びに付着性が良く、また、皮膚
上においては塗布時には延展性が良好で、滑らか且つ伸
びが良く、また感触的続性、隠蔽力にも優れた固型化ｒ
ａｔ　Ｆ４、特にメークアップ化粧料を提供せんとする
ものである。

従来、ワックス、油脂類、乳化剤、保湿剤等と、粉体、
顔料等とを基本成分として配合してなる化粧料組成物は
、典型的な棒状口紅から固型おしろいまで、口紅、層目
化粧料、頬紅、ファンデーション等と多岐にわたり、現
代に至る迄、その簡便性、携帯性の良さ、形状の任意性
から来る外観の魅力とあいまって、固型化粧料の主流を
維持している。しかしながら、上記固型化粧料では、油
分を多く配合した場合は、皮膚に塗布した時の油っぼざ
、粘り気、塗布後の油分の浮きによる油光りや顔面収縮
筋の動きによる化粧膜の移動に伴なうよれ等の経時での
化粧持続性の悪さ、などの欠点を有していた。又、油分
が比較的少ない場合には皮膚に塗布した時の密着性やし
つとりした感触は良好であるが、成型体の凝集力が強い
為、使用時においてパフ、ブラシ等の化粧用具を繰返し
使用することにより、成型体の表面が油光りして上滑り
するようになり、皮膚及び化粧用具への付着性が著しく
悪化し、使用不能に至ることもあった。

これら上記の欠点のいずれかを回避する目的で、）環状
シリコーン、低沸点イソパラフィン等の揮発性を有する
油分を加えることは特開昭５４−２８８３２＠、特開昭
５５−７２６７号、特開昭５５−２０７３７号、特開昭
５５−２０７３４号、特開昭５１−１５１３３９号等に
おいて、数多く試みられ、それなりの所期の目的を達し
ている。しかしながら、成型体においては、これらの揮
発性を有する油分を添加する方法では、容器が完全に密
閉されていないこともあり、使用を続けるうちに、これ
らの揮発性を有する油分が揮散してしまい、成型体がや
せの現象を起こしたり、容器の形態によっては、収縮不
連続性によるひび割れを起こしたり、使用性が大きく変
化したりしてしまう傾向があり、著しい場合には成型体
が容器から脱落することもあり、品質管理上重大な欠点
を有していた。

そこで、本発明者は、このような現状に鑑み、かかる従
来技術の問題点を克服すべく鋭意研究を１行なった結果
、特定の板状粉体と真球状酸化チタ゛ンとを組合わせる
ことにより独特の層状延展性とせん断脆化性を得ること
ができ、固型化粧料における上記欠点を解決できること
を見出し、本発明を完成するに至った。

本発明を以下に、詳細に説明する。

本発明は、長径３μ〜５０μ、短径３μ〜５０μ、厚さ
０．１μ〜１μで、且つモース硬度３．０以上である板
状粉体と、平均粒子径１μ〜５０μの真球状酸化チタン
とを化粧料基剤成分中に総量で１０〜８５重量％配合す
ることを特徴とする固型化粧料好ましくはメークアップ
化粧料に関するものである。

本発明に適用し得る板状粉体としては、その粒子の大き
さの長短径それぞれが３μ〜５０μ、厚さが０．１μ〜
１μで且つモース硬度が３．０以上、好ましくは長短径
が５μ〜３０μ、厚さが０．２μ〜０．８μで且つモー
ス硬度が４．０以上の特定の粒子径範囲及び硬度を有す
る板状粉体であり、この様な条件を満足する板状粉体と
しては、例えば雲母チタン、酸化チタンコーチイツトタ
ルク、二酸化珪素コーチイツト雲母、二酸化珪素コーテ
ィッ）ドタルク、フルオライド、リンカイ石、セイチョ
ウ石、ネソ珪酸塩鉱物及びこれらの粉体に親油化処理及
び／又は顔料を被覆せしめるなどの表面処理をしたもの
などが挙げられるが、前記条件を充足するならば、上記
これらのものに限定されるものではない。ここで長径及
び短径３μ未満では、ランダム配向により、求める層状
延展性が得られず、せん断脆化性も十分ではなく好まし
くない。

又、長径又は短径が５０μを越えると、皮膚上での異物
感、異和感が生じて好ましくない。そして、板状粉体の
粒子の厚さが０．１μ未満では、板状粉体としての硬さ
が十分でなく、求める層状延展性が得られないし、厚さ
が１μを超えると、皮膚上でのざらつき感や異和感が生
じて好ましくない。

更に、モース硬度が３．０未満では、成型体において、
板状粉体が屈曲性を示す為、求める層状延展性が得られ
ないのである。

は５〜２０μである。１μより小さい平均粒子径では、
本発明により得られる層状延展性効果において、真球状
酸化チタンの有する輪転効果が得られず、又５０μより
大きくなると粒子が大きすぎて層状延展効果が発揮され
ず、真球状酸化チタンのみを配合した状態に近く、しか
も皮膚上でのざらつき感や異和感が生じて好ましくない
。

もちろん、従来より化粧料に用いられている白色顔料で
ある二酸化チタンの粒子は、不定形又は多面体の形状で
あり、本発明に適用せられる真球状酸化チタンと°は根
本的にその性質を異にするものでみる。この両者の差異
は電子顕微鏡写真に於て顕著であり、復配第１図に真球
状酸化チタンを第２図に従来品である酸化チタンの拡大
写真を示す。第１図に示す如く、本発明に適用される真
球状酸化チタンは美しい真球状の粒子であり、このよう
なものは従来品の酸化チタン粉末を物理的方法等により
改質するなどして得ることは不可能である。もちろん上
記の真球状酸化チタンは完全な真球である必要はなく、
十分な転勤性が得られる４〜１：１の範囲であるものが
用いられる。

ここで、真球状の粉体であれば、上記の真球状酸化チタ
ンでなくとも、前述の板状粉体と組合せて、一応の効果
が得られるが、例えば、球状ナイロンパウダーやポリエ
チレンパウダーなどでは、粉体強度や隠蔽力の点で劣る
為、本発明では用いられないものである。ただし、これ
らの粉体が化粧料処方中に共存することは本発明の効果
を妨げるものではない。

次に、上記の真球状酸化チタンは既知のいくつかの方法
により得ることができ、例えば、氷冷した四塩化チタン
水溶液に希塩酸を攪拌しながら徐々に加えて強酸性四塩
化チタン溶液とし、ざらに硫酸ナトリウムを加えてチタ
ン硫酸塩とする。次に、この溶液をゆっくりとｒＩ０温
して温度約９０°Ｃざらに放冷する。このようにして得
られた球状の含水酸化チタンゾルをデカンテーション等
により水洗し、必要ならば超音波処理等を行ない分散さ
せた後、ろ過、水洗してイオン性物質を除去した後、得
られた酸化チタンを乾燥させ、ざらにこれを約８００℃
ではい焼して真球状酸化チタンを得る方法。この他にも
、噴霧造粒法や流動造粒法などにより製造することが可
能である。

以下に真球状酸化チタンの製造例を示す。

製造例−１ 氷冷した０、５Ｎ希塩駿１０Ωに四塩化チタン１９０ｇ
を攪拌しながら少しづつ加えて均一に溶解し、ざらにこ
れに硫酸ナトリウム１００ｇを少しづつ加えて溶解する
。次にこの溶液をゆっくりと加温して約９８℃とし、そ
のまま２０日間放置した後放冷して球状の含水チタンゾ
ルを生成させ、デカンテーションによりＣ１−及びｓｏ
４”−イオンが微量となるまで洗浄し、超音波処理によ
り分散させた後、減圧ろ過、洗浄して含水酸化チタンを
ろ取する。次に、これを１２０’Ｃで１日乾燥した侵、
製造例−２ 氷冷した０、５Ｎ希塩酸１０ρに四塩化チタン１９０ｇ
を攪拌しながら少じづつ加えて均一に溶解し、さらにこ
れに硫酸ナトリウム２００９を少しづつ加えて溶解する
。次にこの溶液をゆっくりと加温して約９８°Ｃとし、
そのまま４０日間放置した後放冷して球状の含水チタン
ゾルを生成させ、デカンテーションによりＣ１−及び５
０４２−イオンが微量となるまで洗浄し、超音波処理に
より分散させた復、減圧ろ過、洗浄して含水酸化チタン
をろ取する。次に、これを１２０℃で１日乾燥した後、
８００℃で５時間ぽい焼して白色粉末状の真球状酸化チ
タン（平均粒子径４．１μｍ）７８ｇを得た。

（収率９８％） 以上の様な方法等により真球状酸化チタンを得又、前述
の真球状酸化チタンは市販されているものであり、これ
らのものも使用可能である。この様なものとしては例え
ば、触媒化成ｖＡ製・真球状酸化チタンなどが挙げられ
る。

ここで、前述の真球状酸化チタンについて、その特性を
調べる為、安息角を測定し、下表−１に示す。このとぎ
参考品として従来の酸化チタンを用いた。安息角が小ざ
いほど粉体の流動性すなわち転勤性が高いことを意味す
る。試験方法はＪＩＳ試験法に準じて注入法により行な
う。

く試料〉 ＊１　製造例−１の真球状酸化チタン （平均粒子径１．８μｍ） ＊２　真球状酸化チタン（触媒化成■製）（平均粒子径
１０μｍ） ＊３　従来品の酸化チタン （平均粒子径０．４μｍ） （以下余白） 以上の如く、本発明に適用される真球状酸化チタンは従
来品と比較して、その安息角が格別に低くすなわち優れ
た転勤性を有しており、従来品とは根本的に異なる特性
を有するものである。

以上本発明では前記特定の硬性板状粉体と真球状酸化チ
タンを固型化粧料中に併用配合することにより、硬性板
状粉体と真球状酸化チタンがワックスと油分とのカード
ハウス構成によるオイルゲル構造の最密化を阻害し、化
粧料使用時に、従来対ない構造破壊挙動を示すようにな
る。即ち、使用時においてパフ、ブラシ等の化粧用具を
用いる々風又は、直接に皮膚に塗布する場合に、構造破
壊挙動すなわちせん断読化性を有するので、化粧用具又
は皮膚へのとれが良好なのである。又、硬性板状粉体と
球状粉体との組合わせによるローリング効果により、独
特の層状延展性が得られ、これにより皮膚上において延
展性が良好で、滑らかな、伸びの良い、密着性の良い固
型化粧料が得られるものである。さらに油分の角層拡散
による皮膚表面化粧膜の移動性消失により、よれ等の問
題が解決でき、化粧持続性が飛躍的に向上し、油っぽさ
のないパウダリーな感触の固型化粧料が得られたのであ
る。

しかしながら、本発明に特徴的な上記効果を十分に発現
させるには、板状粉体と真球状酸化チタンとの配合比は
、重量比１：９〜９．５　：　Ｇ、５であり、好ましく
は３ニア〜８：２の範囲である。板状粉体と真球状酸化
チタンとの配合比が１：９〜９．５　：　０．５以外の
場合は、求める層状延展性が得られない。

本発明により提供される固型化粧料としてはアイシャド
ウ、アイブロウ、アイライナー、ファンデーション、口
紅、リップライナー、頬紅、固型おしろい、防臭剤、ソ
リッドパヒ１−ム、その他、薬用基剤等が上げられる。

上記、板状粉体及び真球状酸化チタンを配合するに際し
ては、従来の無機顔料を配合するのと同様の方法により
、固型化粧料に配合することができる。また、板状粉体
及び真球状酸化チタンの配合量は、化粧料の性質に応じ
て任意に選択され、化粧料基剤に対して、総量で１０〜
８５重足％であり、好ましくは２０〜６０重量％である
。

これは本発明の板状粉体と真球状酸化チタンとの組合せ
による層状延展性やせん断読化性などの優れた効果を発
現せしめる為には、最低１０重徴％以上の配合が必要と
なるからである。又、上限については、特に制限的では
ないが、着色料、油分、香料等の添加を考慮すると、８
５重量％ぐらいである。

また、本発明に適用される化粧料には、板状粉体及び真
球状酸化チタン以外に、公知の化粧品用原料、例えば、
環状シリコーン、低沸点イソパラフィン等の揮発性を有
する油分、ホホバ油、オリーブ油、ラノリン、密ろう等
の油脂類、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル等の界面活性剤、多価アルコ
ール、プロピレングリコール等の保湿剤、その他色素、
顔料、香料等を配合できることは、言うまでもないこと
である。

次に本発明の実施例を示す。尚、配合割合は重量部であ
る。

実施例１　スティック型アイシャドー 融解した中にあらかじめ混合した上記Ｂの処方物を加え
、ロールミルを通して分散させる。次に再溶解して脱泡
した後、金型に流し込み冷却して成型する。

実施例２　アイブロー ）融解した中にあらかじめ混合した上記８の処方物を加
え、ロールミルを通して分散させる。次に再溶解して脱
泡した後、樹脂パイプに注入充填し、冷却後、芯を押し
出し容器に装填する。

実施例３　固型アイライナー 製法は前記実施例１と同様である。

実施例４　口紅 １色４号アルミニウムレーキ　　　　　２．５製法は前
記、実施例２と同様である。

実施例５　スティック型頬紅 製法は前記、実施例１と同様である。

実施例６　スティック型ファンデーション上記Ｂの処方
物をヘンシェルミキサーで混合した後、粉砕機により粉
砕混合する。次いで、予め８０〜９０℃で加熱混合した
上記への処方物を加えヘンシェルミキサーで混合した後
、粉砕機に゛より粉砕混合し、金型に圧縮成型する。

実施例８　ケーキ型アイシャドー グンジョウ　　　　　　　　　　　　１０．０製法は前
記、実施例７と同様である。

製法は前記、実施例７と同様である。

次に、本発明に適用される化粧料（実施例１゜４．６，
９）について、その優秀さを証明する為、官能評価を行
ない、結果を表−２及び表−３に示した。この、とき対
照量として、各々の化粧料について、本発明に用いる板
状粉体及び真球状酸化チタンの代りに、実施例１，４に
ついてはモース硬度２．４の雲母を配合したもの（実施
例１，４の対照量）を調整し、実施例６．９については
通常の酸化チタンを配合したちの〈実施例６，９の対照
量）を調整し官能評価した。

試験方法は下記の通りである。

官能テスト： 女子５０名をパネラ−とし、検体である化粧科目として
化粧持続性、肌への付着性、皮膚上での伸び、隠蔽力、
パウダリーな感触、パフ等への取れ、粘り感の７項目に
ついて下記のような基準において評価し、５０名の平均
値を評価点とした。

（以下余白） も （以下余白） 数値は官能テスト評価点 数値は官能テスト評価点 以上の如く本発明に適用される化粧料は、独特の層状延
展性及びせん断読化性を有している為、皮膚上での伸び
が良く、化粧持続性をが良好であり、油つぼざを感じさ
せないバウダリーな感触を有しており、粘り感がなく、
隠蔽力に優れ、朋への付着性が良好で、パフやブラシ等
の化粧用具への取れ、又は肌に直接塗布する場合の取れ
が良い、などの多くの・ａｈ；官能特性を有しているこ
とがわかる。

次に本発明に一適用される化粧料（実施例１）について
せん断読化特性を調べる為、鋭利なナイＩフエツヂにて
化粧料をカットしたときのせん断応力を調べ、下記対照
量（ａ）、及び対照量（ｂ）と共に図−３に示す。

対照量及び試験法は以下の通りである。

対照量（ａ）：実施例１の雲母チタンがモース硬度２．
４の雲母である化粧料 対照量（ｂ）：実施例１の雲母チタン及びナイロンパウ
ダーがモース硬度２，４の雲 母である化粧料 試　験　法：テンシロン（ＵＴＭ−３−１００）により
、ロードセル５００ｇを使用し、成型された化粧料につ
いて、せん断距離とせん断応力を測定する。

第３図に示したように、本発明に適用される化粧料はせ
ん断読化特性を有しており、せん断に対してせん断応力
がある程度以上になると構造破壊挙動を示す為、せん断
応力が頭打ちとなり、実使用面において、パフやブラシ
などのイヒ粧用具への取れが良いのである。こうした物
理的特性や官能）特□Ｉえ合ゎヤう８、本発、、よ、提
供８ゎ。

化粧料は従来にない優れたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図は、本発明に適用される真球状二酸化チ
タン（平均粒子径１．４μｍ）と従来品である二酸化チ
タン（平均粒子径０．１５μｍ）のそれぞれ電子顕微鏡
写真（第１図は倍率５０００倍、第２図は倍率２０００
０倍）である。 第３図は、テンシロンを用いて、ナイフエッチで化粧料
をカットしたときの、せん断距離とせん断応力との関係
を示したものであり、図中、Ｘは本発明品（実施例１の
化粧料）、Ｙは対照品（ａ）、Ｚは対照品（ｂ）である
。 特許出願人　ポーラ化成工業株式会社 第１図 第３図 せん断距離（ｍ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）長径３μ〜５０μ、短径３μ〜５０μ、厚さ０．１
   μ〜１μで且つモース硬度３．０以上である板状粉体と
   、平均粒子径１μ〜５０μの真球状酸化チタンとを化粧
   料基剤成分中に総量で１０〜８５重量％配合することを
   特徴とする固型化粧料。 ２）板状粉体と真球状酸化チタンの化粧料基剤成分中に
   おける配合比率が、重量比で１：９〜９．５：０．５の
   範囲である特許請求の範囲第１）項記載の固型化粧料。 ３）板状粉体と真球状酸化チタンの化粧料基剤成分中に
   おける配合比率が、重量比で３：７〜８：２の範囲であ
   る特許請求の範囲第１）項記載の固型化粧料。 ４）真球状酸化チタンの平均粒子径が５〜２０μの範囲
   である特許請求の範囲第１）項記載の固型化粧料。