JPH03181410A - 肌用化粧料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、加圧崩壊性球状粉体及びこれを配合した化粧
料に関する。更に詳しくは、使用時の塗布操作により徐
々に崩壊する加圧崩壊性球状粉体、及びこれを配合した
、軽いのびと適度な密着感を併せ持ち、均一な仕上りの
化粧塗膜が得られる化粧料に関する。

［従来の技術］ 従来、化粧料の肌への付着性、密着感を向上させる手段
の一つとして、酸化チタン、亜鉛華、硫酸バリウム等の
凝集力の強い白色顔料を配合することが行なわれている
。

また、メーキャップ化粧料では、使用時の皮Ｉｉ４への
展延性、スライド感、均一塗布性の向上、フレス状化粧
料の場合におけるケーキ表面の固化（ケーキング）防止
、パフ、スポンジ等の塗布体への移行性向上等の手段と
して、タルク、マイカ、雲母チタン、カオリン等の無機
類Ｉｔやナイロン末、ポリエチレン末、結晶セルロース
、デンプン等の有機粉末を配合することが行なわれてい
る。

これらの性質は、粉体基剤の粒径の選択によっても調整
される。すなわち、粒径の大きな粉体ｈ（剤を用いれば
、展延性、スライド感、均一塗布性の向上、ケーキング
防止、塗布体への移行性向上等が達成され、粒径の小さ
な粉体基剤を用いれば、肌への付着性、密着性等が達成
される。

しかし、肌への付着性等を向上させようと粒径の小さな
粉体基剤を用いれば、展延性等は低下し、凝集性が高ま
ってケーキングを生じやすくなる。

また、展延性、ケーキング防止性等を向上させようと粒
径の大きな粉体基剤を用いれば、肌への付着性、密着性
等が低下するほか、化粧膜のきめ、化粧もち等が悪化し
たり、粉体の飛散性が高まりブレス成型性、耐衝撃性等
も悪化するという傾向にある。

このような問題点に鑑み、近年、粒径の小さな粉体基剤
を造粒して粒径を大きくした加圧崩壊性球状粉体を用い
、化粧操作の初期には肌へののびがよく、塗布操作によ
り粉体が徐々に崩壊して密着性が得られるという技術が
提案されている（特開昭６２−１８１２１１号公報、６
２−２３４００８号公報等）。

［発明が解決しようとする課題］ 従来の加圧崩壊性球状粉体は、例えば無機コロイド液を
噴霧乾燥する方法、水膨潤性粘土鉱物を水性分散媒に分
散させて噴霧乾燥後、焼成する方法等を用いて造粒する
ことによって製造されていた。

しかしながら、従来の造粒方法においては、水后性高分
子化合物、塘類、ワックス等が結合剤として使用されて
おり、水性組成物中に配合した場合や、製造工程中に高
温になった場合に溶解してしまうほか、得られる粉体の
粒子強度が弱いという問題があった。また、無機コロイ
ド液のみを噴霧乾燥して得られたものは、コロイド粒子
が非常に小さいため凝集強度が高くなりすぎ、化粧料の
塗布操作時に崩壊しにくくなってしまう。更に、凝集粒
子の種類がコロイドを形成するものに限られ、凝集粒子
を構成する一次粒子の種類や形状も限定されてしまう。

また、水膨潤性粘土鉱物の造粒では、焼成工程が必要と
なるため、凝集粒子を構成する成分は高温で変質しない
ものに限られてしまうという問題を有している。

従って、本発明は凝集粒子を構成する成分の制限が少な
く、適度な粒子強度を有する加圧崩壊性球状粉体、及び
これを含有する、優れた展延性、ケーキング防止性等と
、優れた付着性、密着感等とを佛せもった化粧料を提供
することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ かかる実情において、本発明者は鋭意研究を行なった結
果、化粧料用粉体及び無機コロイド液を分散媒中に分散
したスラリー状物を噴霧乾燥することにより得られる特
定粒径の加圧崩壊性球状粉体及びこれを配合した化粧料
が上記課題を解決するものであることを見出し、本発明
を完成した。

すなわち本発明は、化粧料用粉体及び無機コロイド液を
分散媒中に分散させたスラリー状物を噴霧乾燥して得ら
れ、平均凝集粒径が１〜１００μｍであることを特徴と
する加圧崩壊性球状粉体及びこれを配合した化粧料を提
供するものである。

本発明において用いられる化粧料用粉体としては、化粧
料一般に坩いられるものであれば特に制限されず、例え
ば酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料；黄酸化鉄、ベン
ガラ、黒酸化鉄、群青、紺青、タール系色素、天然色素
等の着色顔料；タルク、マイカ、セリサイト、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、シリカ、アルミナ、カオリ
ン等の体質顔料：雲母チタン、オキシ塩化ビスマス等の
光輝性顔料；ナイロン、ポリスチレン、ポリメタクリル
酸メチル、結晶化セルロース、デンプン等の有機粉末な
どが挙げられる。これら化粧料用粉体の平均粒径は、０
．０１〜２０μｍの範囲であるのが好ましい。中でも、
粒径１μｍ以下の粉体は凝集性が強いので、化粧料に配
合した場合塗布時ののびが重く、均一な化粧膜が得られ
にくいことから、加圧崩壊性球状粉体とすると効果的で
ある。

本発明において用いられる無機コロイド液としては、例
えばシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア等の水性
ゾルが挙げられる。分散コロイド粒子径は５０−１００
０λ、特に１００〜３００Ａの範囲が好ましい。５０人
未満のものは入手が困難であり、また１００ＯＡを超え
ると粒子の結合力が弱く、崩壊しやすくなりすぎ好まし
くない。市販品としては、例えばアプライドＡＴ　（旭
電化社製）　、Ｌｕｄｏｘ　Ｈ５４０（デュポン社製）
、ネオサンベール（触媒化成社製）、アルミナクリアー
ゾル（用研ファインケミカル社製）等が挙げられる。

化粧料用粉体と無機コロイド液との配合比率は、崩壊性
を調整する上で重要であり、無機コロイド液固形分の全
固形分（化粧料用粉体＋無機コロイ。

ド液固形分）に対する比率で３〜３０重量％の範囲が好
ましい。３重量％未満では、得られる加圧崩壊性球状粉
体の粒子強度が弱すぎ、化粧料中への配合工程中に崩壊
してしまうため好ましくない。

また、３０重量％を超えると、得られる加圧崩壊性球状
粉体の粒子強度が強すぎ、塗布工程において崩壊しにく
くなるため好ましくない。

上記化粧料用粉体及び無機コロイド液は、水、グリセリ
ン、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン等
の１種または２種以上の分散媚中に均一に分散し、スラ
リー状物として噴霧乾燥に付される。ここにおいて、ス
ラリー中の固形分濃度は、１０〜６０重量％とするのが
好ましい。

噴霧乾燥は、ディスク（高速回転円板）式、ノズル（加
圧ノズル、二流体ノズル等）式等の一般に知られている
噴霧乾燥機を用いて行なうことができるが、特にディス
ク式噴霧乾燥機を用いるのが、比較的均一な粒径に噴霧
でき、微粒化にも適することから好ましい。

本発明の加圧崩壊性球状粉体の製造条件には、原料スラ
リーの条件として、固形分濃度、見掛は粘度、比重等が
、噴霧乾燥の条件として、ディスク回転数・サイクロン
圧力（ディスク式）、アトマイジングエアー量・ドライ
ングエアー量（ノズル式）、温度等があり、これらを制
御することによって所期の粉体を得ることができる。

本発明加圧崩壊性球状粉体の平均凝集粒径は、上記諸条
件を制御することにより１〜１００μｍとなるように調
整することが必要である。１μｍ未満では調製が難しく
、また小さすぎて球状である粉体の特性が現われに＜＜
、１００μｍを超えると粒子感を感じるようになり好ま
しくない。

また、本発明加圧崩壊性球状粉体の加圧崩壊性は、例え
ばヘイトン表面性測定機を用い、荷重に対する摩擦抵抗
値の変、化度からずり破壊強度として求めた場合、ｌＯ
〜２６０ｇ／ｃｍ２の範囲内であるのが好ましい。すな
わち、この範囲内であれば、これを配合した化粧料の塗
擦時に容易に粒子がＩＭＩ壊し、粒子感、違和感等の残
存感がなく、優れた密着性の、きめ細かな化粧膜が得ら
れる。ずり破壊強度が１０ｇ／ｃｒｒ１２未満では、機
械的強度が低いため化粧料の製造中、混合、粉砕、プレ
ス等の工程において粒子の破壊が生じてしまい、２６０
　ｇ／ｃｍ’を超えると、耐摩擦強度が大きくなりすぎ
、塗擦圧で粒子の崩壊が起こらず、本発明の目的が達成
されない。

本発明の加圧崩壊性球状粉体の化粧料への配合量は、化
粧料の剤型、目的等により調整すればよく、特に限定さ
れるものではないが、１〜９０重量％の範囲であるのが
好ましい。

本発明の化粧料は、必須成分である本発明の加圧崩壊性
球状粉体のほかに、製品種、目的等により、通常化粧料
成分として用いられる、白色・体質・着色顔料、パール
剤、天然鉱物、有機粉末、抽剤、金属石鹸、界面活性剤
、保湿剤、防腐剤、香料、その他各種添加剤等から適宜
選択して配合することにより製造される。

本発明の化粧料は、製品形態、形状を問わず、粉末状・
プレス状・液状・スティック状等、また乳化タイプ・油
性タイプ等、いずれのものでもよく、例えば粉白粉、フ
ァンデーション、はぼ紅、アイシャドウ、口紅、アイラ
イナー、マスカラ、アイブロウ、下地クリーム、粉体穴
リローション等が挙げられる。

［作用及び発明の効果］ 本発明の加圧崩壊性球状粉体は、適度な粒子強度を有し
、油剤やシリコーン油等による疎水化処理等の二次加工
においても崩壊せず、また水中や溶媒中での溶解性がな
いため、配合する製品種を選ばない。更に、顔料や粉末
の持つ凝集性がないため、分散性が良好である。

従って、これを配合した本発明化粧料は安定であり、メ
ーキャップ化粧料の場合にはケーキングを生じに＜＜、
塗布体への移行性が良く、塗布の際には粒径が比較的大
きな球状粉体の特性によりのびが軽い等の優れた使用性
を有している。また、塗布操作によって化粧料中の加圧
崩壊性球状粉体が徐々に崩壊して粒径が小さくなるため
、肌への付着性、密着性が良好であり、しかも均一な化
粧膜が形成され、良好な仕上り状態が得られるものであ
る。

［実施例コ 以下、実施例を挙げて更に詳細に説明するが、本発明は
これらに限定されるものではない。

実施例１ 粉体として微粒子酸化亜鉛（平均粒径０．２７μｍ）、
無機コロイド液としてシリカコロイド（旭電化社Ｍ、　
７７’　５　イトＡＴ−３ＯＡ、　固形分３０ｆｆｌｆ
ｆ１％２粒径１００〜２００人）を用い、精製水に加え
、ホモミキサーにて６．００Ｏｒ、ｐ、ｍ、で１０分間
混合して、表１に示す原液条件の均一なスラリー状物を
得た。

次いで噴霧乾燥機〔大川原化工機社製、スプレードライ
ヤーＬ−１２型（ディスク式）〕を用いて表１に示す噴
霧条件で噴霧乾燥を行なった。

得られた各粉体は、表１に示す物性を有しており、いず
れも好適な加圧崩壊性球状粉体であった。

（以下余白） 表 実施例２ 酸化チタン１．７ｋｇ、ベンガラ０．０５ｋｇ、黄酸化
鉄０．１５ｋｇ、黒酸化鉄０．０１２ｋｇ、夕／Ｌ、　
り０．０６ｋｇ　、　セ＋Ｊサイト０．０２８ｋｇ、シ
リカコロイド（アプライドＡＴ−３ＯＡ）０．６６７ｋ
ｇ及び精製水１　、０　ｋｇをホモミキサーニテ６．０
０Ｏｒ、ｐ、ｍ、で１０分間混合して見掛は粘度１２ｃ
ｐｓ。

比重１．７８の均一なスラリー状物を得た。

実施例１と同じ噴霧乾燥機を用い、ディスク回転数２０
．００Ｏｒ、ｐ、ｍ、、温度１００℃、サイクロン圧力
８０ｍｍＡｑ、処理ｍ　６〜７　ｋｇ　／ｈｒで噴霧乾
燥を行なった。

得られた粉体は平均粒径１５μｍの肌色の球状粉体で、
粒子強度は１５０ｇ／ｃＴｒｌ’であり、メーキャップ
化粧料用として好適な加圧崩壊性球状粉体であった。

実施例３ 表２に示す成分を、ホモミキサーにて５．ｏｏｏｒ、ｐ
。

ｍ、で１０分間混合して、均一なスラリー状物を得た。

次いで噴霧乾燥機〔ヤマト科学社製、ミニスプレーＤＬ
−２１（二流体ノズル式）〕を用いてアトマイジングエ
アーＱ　１５１７ｍ１ｎ、　ドライングエアーｎＯ、６
ｒｒｆ　／ｍｉｎ、入口温度８０℃の条件で噴霧乾燥を
行なった。

得られた各粉体の平均粒径及び粒子強度は、表２に示す
通りであった。

この粉体を用い、２０名のパネラ−による官能評価を行
なった。評価方法は、各粉体を上腕部内側に少量とり、
指で軽くこすってみて使用感の良いものを０１悪いもの
を×として゛評価することによった。

表２に示す結果から明らかなように、本発明品７〜ＩＯ
はのびが良く密着感に優れた、好適な加圧崩壊性球状粉
体であった。これに対し、比較具１（顔料のみで造粒）
、比較具２（結合剤として無水シリカを使用）及び比較
具３（結合剤としてポリビニルアルコールを使用）は粒
子強度が弱いためのびの良さが感じられないものであっ
た。また、比較具４（無機コロイド液のみで造粒）は、
粒子強度が強すぎるため密着感が感じられないものであ
った。

（以下余白） 実施例４（パウダーファンデーション）（成分）　　　
　　　　　　　　　　　（重量％）■スクワラン　　　
　　　　　　　　　８．６■シリコーン油（１００ｃｓ
）　　　　　　　　　２．０■ワセリン　　　　　　　
　　　　　　　　０．６７■グリセリン　　　　　　　
　　　　　ｏ、６７■香料　　　　　　　　　　　　　
　　０．０６■本発明品２の粉体　　　　　　　　４３
．０■タルク　　　　　　　　　　　　　　　１５．Ｏ
■黄酸化鉄　　　　　　　　　　　　　１．０■ベンガ
ラ　　　　　　　　　　　　　　０．８０黒酸化鉄　　
　　　　　　　　　　　０．０６０セリサイト　　　　
　　　　　　　　　残量（製法） Ａ、成分■〜０を攪拌混合する。

Ｂ、　Ｉｌｉ、分■〜■を加熱溶融する。

Ｃ，ＡにＢを添加して混合粉砕して均一にする。

Ｄ、Ｃを全血にブレスｌＪ！２’Ｊ１してパウダーファ
ンデーションを得る。

上記のようにして得られたパウダーファンデーションは
、塗布時ののびがよく、密着感に優れ、仕上りの化粧膜
が均一で自然なものであった。

実施例５（油性ファンデーション） （成分）　　　　　　　　　　　　　　（重量％）■シ
リコーン油（２０ｃｓ）　　　　　　　　　９．０■流
動パラフイン　　　　　　　　　　１５．０■ワセリン
　　　　　　　　　　　　　　２．０■パルミチン酸デ
キストリン　　　　　４，０■実施例２の粉体　　　　
　　　　　７０．Ｏ（製法） Ａ、成分■〜■を加熱溶融する。

Ｂ、Ａに成分■を加えて混合する。

Ｃ，Ｂを高温に保持したまま減圧脱泡し、全血に充填し
て冷却固化させる 上記のようにして得られた触性ファンデーションは、塗
布時ののびがよく、油つぼさがなくさっばりとしていて
密着感があり、化粧効果に優れていた。

実施例６（カラミンローション） （成分）　　　　　　　　　　　　　　　（重量％）■
ベンガラ　　　　　　　　　　　　　　０．１５■本発
明品２の粉体　　　　　　　　　５．０■カオリン　　
　　　　　　　　　　　　１．０■エチルアルコール　
　　　　　　　１４．０■グリセリン　　　　　　　　
　　　　４．０■カンフアー　　　　　　　　　　　　
　０．１５■香料　　　　　　　　　　　　　　　０．
１■精製水　　　　　　　　　　　　　　残量（製法） Ａ、成分■〜■を混合・粉砕する。

Ｂ、成分■、■及び■を混合溶解する。

Ｃ１成分■を成分■に溶解させた後、Ａ及びＢを添加し
て混合・分散させる。

上記のようにして得られたカラミンローションは、塗布
時ののびがよく、また仕上がりにおいて密着感があり、
優れた使用感を有するものであった。

以上

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）化粧料用粉体及び無機コロイド液を分散媒中に分
   散させたスラリー状物を噴霧乾燥して得られ、平均凝集
   粒径が１〜１００μｍであることを特徴とする加圧崩壊
   性球状粉体。
2. （２）請求項１記載の加圧崩壊性球状粉体を配合したこ
   とを特徴とする化粧料。