JP3702072B2 - シリカ/酸化亜鉛複合体、その製造方法及びそれを配合した化粧料 - Google Patents

シリカ/酸化亜鉛複合体、その製造方法及びそれを配合した化粧料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はシリカ/酸化亜鉛複合体、その製造方法及びそれを配合した化粧料、特に酸化亜鉛付着機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚から分泌される皮脂は、外界から皮膚を守る働きがあると同時に、ファンデーションなどの油分、活性剤などと混じり、経時での化粧崩れの原因となる。また、皮脂が多く分泌されると顔の表面に皮脂が浮き、油光りするいわゆる「皮脂のテカリ」を引き起こす。そのため、皮脂を固化させる亜鉛華のような粉末や、多孔質シリカのような皮脂を吸収させる粉末をファンデーション中に配合することにより、化粧持ちを向上させたり皮脂のテカリを抑える試みがなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に皮脂吸収剤として使用される多孔質シリカは、吸油量に限界があり、塗布直後は皮脂を抑制する能力に優れているが、長時間の化粧持ちには不十分である。
微細亜鉛華等の亜鉛華は、皮脂を固化させ化粧崩れを防ぐ能力を持っているが、、皮脂を完全に固化させるまでに長時間を要するので、皮脂が固化する前に化粧崩れを起こすことが考えられる。また、化粧料などに大量に配合しすぎると、肌上に塗布したときに白っぽくなってしまい、その仕上がりが不自然なものとなってしまうことがある。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は皮脂固化吸収効果、透明性及びソフトフォーカス性を有する物質を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明者らが鋭意検討を行ったところ、シリカゾルと亜鉛酸化物の複合化によって得られたシリカ/酸化亜鉛複合体(シリカ/塩基性炭酸亜鉛複合体等のシリカ/弱酸亜鉛塩複合体を含む概念)が、化粧料などに配合された場合に優れた皮脂固化吸収効果、透明性及びソフトフォーカス効果を有し、皮膚に塗布したときに自然なマット感を与えることを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明にかかるシリカ/酸化亜鉛複合体は、シリカ/弱酸亜鉛塩複合体を中間体として製造され、シリカ表面に微細酸化亜鉛粒が付着していることを特徴とする。
【0005】
また、本発明にかかる複合体において、下記条件Aによる電子顕微鏡写真上で微粒子酸化亜鉛粒が斑点状に観察されるものであることが好適である。
条件A:
すなわち、図1はシリカ/塩基性炭酸亜鉛複合体の電子顕微鏡写真が示されており、同図(A)はSEM像、同図(B)は8OKα観察像である。なお、それぞれを得るために用いた機器は、走査型電子顕微鏡(日立製作所製 S−4500)及びエネルギー分散型X線分析装置(堀場製作所製 EMAX−5770W)である。
【0006】
同図より明らかなように、8OKαによって、シリカ粉末上にはきわめて微細な塩基性炭酸亜鉛粒が存在することが確認され、この微細亜鉛粒により接触面積が大きくなり、化粧料などへの比較的少量の配合によっても優れた皮脂固化能などを発揮すると共に、シリカ自体の吸油性等の特性も発揮し得るものと考えられる。
また、図2はシリカ/酸化亜鉛複合体の電子顕微鏡写真が示されており、同図(A)はSEM像、同図(B)は8OKα観察像である。
前記図1同様、シリカ粉末上にきわめて微細な酸化亜鉛粒が存在している。
また、本発明にかかるシリカ/弱酸亜鉛塩複合体の製造方法は、シリカゾル分散液に亜鉛塩を加え、得られたゲル状組成物に弱酸強塩基塩を加え、塩基性亜鉛塩/シリカゾル複合体分散液を得、これを乾燥することを特徴とする。
【0007】
また、本発明において、シリカゾル分散液に加えられる亜鉛塩は塩化亜鉛であり、弱酸強塩基塩は炭酸ナトリウムであることが好適である。
また、本発明にかかるシリカ/酸化亜鉛複合体の製造方法において、前記シリカ/弱酸亜鉛塩複合体を加熱脱水することが好適である。
また、本発明において、前記シリカ/弱酸亜鉛塩複合体に強塩基を加えてpH8以上とし、得られたゲル組成物を乾燥しシリカ/酸化亜鉛複合体を得ることが好適である。
また、本発明にかかる化粧料は、前記シリカ/酸化亜鉛複合体を配合したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の一実施態様にかかる酸化亜鉛複合体は、下記のように製造され得る。なお、本実施態様において、複合体中に酸化亜鉛は塩化亜鉛換算でシリカゾルの20重量%に相当する量を担持した。
【0009】
シリカ/塩基性炭酸亜鉛複合体
2Lビーカーにシリカゾル30%分散液(スノーテックスXS:日産化学製)250gを入れ、同量のイオン交換水で希釈した。この水溶液に1M塩化亜鉛水溶液110mlをホモミキサーで撹拌しながら徐添した。得られたゲル状組成物に0.8M炭酸ナトリウム水溶液200mlを添加し、ホモミキサーで再び撹拌混合した。得られた塩基性炭酸亜鉛/シリカゾル複合体水溶液を10000rpmで20分間遠心分離にかけ、沈殿物を回収し、3回水洗を繰り返した。得られたものを凍結乾燥し、シリカ/塩基性炭酸亜鉛複合体を得た。
【0010】
シリカ/酸化亜鉛複合体の合成
上記と同様の方法で調製したシリカ/塩基性炭酸亜鉛複合体水溶液を90℃で加熱脱水した。得られた固体を粉砕器を用いて微粉砕し、得られた粉末を3回水洗した。この粉末を乾燥させてシリカ/酸化亜鉛複合体を得た。
本発明にかかる化粧料に配合されるシリカ/塩化亜鉛複合体のうち、シリカ/塩基性炭酸亜鉛複合体は、上記実施態様のように、塩基性炭酸亜鉛を脱水する方法の外に、亜鉛イオンとシリカの複合化したゲル化物に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムのような水酸化物を溶液のpHが8以上になるようにして加え、酸化亜鉛を析出させたゲル組成物を得、該ゲル組成物を乾燥後、水洗することによっても得られる。他に、シリカ/塩基性炭酸亜鉛粉末を120℃以上で加熱することによっても得られる。
【0011】
なお、本発明においてシリカゾルに担持される酸化亜鉛もしくは塩基性炭酸亜鉛の量が多くなれば、皮脂固化速度が早くなっていく傾向が見られるが、同時に粉末の透明性が失われてくる。
特に担持量がシリカゾルの100重量%を越えると、粉末の透明性が著しく低下し、また皮脂固化速度も頭打ちになるため、透明性及び皮脂固化速度の点を考慮すると酸化亜鉛ないし塩基性炭酸亜鉛の担持量はシリカゾルに対して100重量%以下、特に10〜50重量%が好ましい。
また、前記シリカゾル分散液に加えられる亜鉛塩は塩化亜鉛に限られることはなく、例えば酢酸亜鉛のような有機亜鉛化合物を用いることもできる。
【0012】
本発明の化粧料におけるシリカ/亜鉛化合物の配合量は、化粧料の種類によっても異なるが、通常0.1〜98重量%であり、好ましくは0.5〜80重量%の範囲で用いられる。0.1重量%未満では期待される諸々の効果が不十分なことがあり、また98%以上配合しても効果のさらなる上昇は認められない。
本発明の化粧料は、粉末状、ケーキ状、ペンシル状、スティック状、軟膏状、液状などの形態を採ることができ、例えば化粧水、乳液、クリームなどのフェーシャル化粧料、ファンデーション、口紅、アイシャドー、頬紅、アイライナー、ネイルエナメル、マスカラなどのメーキャップ化粧料、ヘアトリートメント、ヘアリキッド、セットローションなどの毛髪化粧料等か含まれる。
【0013】
本発明の化粧料には、上記した必須成分に加えて本発明の効果を損なわない範囲で通常化粧料に用いられる成分を配合することができる。例えばワセリン、ラノリン、セレシン、カルナバロウ、キャンデリラロウ、高級アルコールなどの固形、半固形油分、スクワラン、流動パラフィン、エステル油等の流動油分、シリコーン油等の油分、ヒアルロン酸ナトリウム、グリセリンなどの保湿剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤などの界面活性剤、顔料、防腐剤、香料、賦活剤などを適宜配合することができる。なお、本発明で得られたシリカ/亜鉛化合物複合体は、流動性のある高級脂肪酸を固化させる働きがあるので、複合体の効果をより引き出すためにはオレイン酸などの液状脂肪酸は配合を控えることが好ましい。
【0014】
次に、本発明のより具体的な試験例を挙げて、本発明の説明を行う。
まず、試験方法について説明する。
皮脂固化速度
皮脂構成成分の1つである液状脂肪酸固化速度の測定を行った。測定方法は、化粧料2gを50mlのバイアル瓶にとり、この中にオレイン酸5gを加え、粉とオレイン酸が均一に混ざるように撹拌する。これを静置し、混合物が固まりバイアル瓶を傾けても流動しなくなる時間(分)を測定した。皮脂固化速度は、この時間により評価した。
吸油量
軟膏板の上に化粧料を5gとり、皮脂類似油分としてスクワランを滴下し、へらで均一に練りながら化粧料が一つの固まりとしてまとまったところを終点とし、そのときまでに滴下したスクワランの量をその化粧料の吸油量(ml/100g)とした。
【0015】
仕上がり
各6名づつのパネルを用いて、化粧料を塗布したときの仕上がりの官能評価を行った。
評点 評価
1 :非常に白っぽく不自然
2 :白っぽく不自然
3 :どちらともいえない
4 :どちらかというと自然
5 :白っぽさを感じさせず自然
【0016】
透明度
化粧料2gをセルロースラッカー10gに分散させたものを黒色紙の上に厚さ100μmのアプリケーターを用いて塗膜にした。これを乾燥させ、測色計で明度(L値)を測った。明度が低いほど下地の黒色が目立っていることを示すため、明度の高低から透明性を評価した。
ソフトフォーカス性
化粧料を粘着テープ上に薄く均一に塗布したものを村上色彩技術研究所製ゴニオスペクトロフォトメーターGSP−1変角光沢度計に取り付け、45度の入射光に対し−25〜45度までの反射光のL値を測定した。ソフトフォーカス性の大小の指標としては、(反射角45度におけるL値)/(反射角−25度におけるL値)の比をとり、この値が大きいほど光沢がありソフトフォーカス性が小さく、またこの値が1に近いほど、すなわち反射光のL値が正反射方向においても拡散反射方向においても変化がないものほどマット感を有し、ソフトフォーカス性が大きいと定義した。
【0017】
【表1】
───────────────────────────────
試験例 1 2 3 4
───────────────────────────────
シリカ/酸化亜鉛複合体 75.0 - - -
シリカ - 75.0 - 60.0
亜鉛華 - - 75.0 15.0
カオリン 5.0 5.0 5.0 5.0
二酸化チタン 3.0 3.0 3.0 3.0
ミリスチン酸亜鉛 5.0 3.0 3.0 3.0
炭酸マグネシウム 5.0 3.0 3.0 3.0
セリサイト 7.0 7.0 7.0 7.0
着色顔料 適量 適量 適量 適量
香料 適量 適量 適量 適量
───────────────────────────────
皮脂固化速度 24 固化せず 58 約半日
吸油量 144 121 47 92
仕上がり 4 4 1 3
透明性 28.1 23.9 38.6 29.8
ソフトフォーカス性 1.12 1.06 1.46 1.15
───────────────────────────────
【0018】
<製造方法>
シリカ/酸化亜鉛複合体をブレンダーで混合する。これに残りの原料を添加してよく混合し、調色した後、香料を噴霧し、均一に混ぜる。これを粉砕器で粉砕した後ふるいを通し、粉白粉を調製した。
<結果>
前記表1より明らかなように、シリカ単独(試験例2)の場合には皮脂固化作用はほとんど観察されなかった。一方、亜鉛華単独(試験例3)の場合には皮脂固化作用は認められるものの、その速度は満足の行くものではなく、また、仕上がり及び透明性共に悪いものであった。シリカ、亜鉛華を8:2の割合で混合したものを用いた場合(試験例4)には、皮脂固化能は生じるものの、その速度はきわめて遅く、実用には不十分なものであることが理解できる。
これに対し、本発明の実施態様である試験例1では、前記いずれの試験例と比較しても、きわめて優れた特性を示した。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の具体的な配合例について説明する。
配合例1 パウダリーファンデーション
1.タルク 15.0
2.マイカ 30.0
3.シリカ/酸化亜鉛複合体 15.0
4.二酸化チタン 15.0
5.雲母チタン 3.0
6.ステアリン酸亜鉛 1.0
7.ナイロンパウダー 5.0
8.酸化鉄赤 1.0
9.酸化鉄黄 3.0
10.酸化鉄黒 0.2
11.スクワラン 6.0
12.酢酸ラノリン 1.0
13.ミリスチン酸オクチルドデシル 2.0
14.ジイソオクタン酸ネオペンチルグリコール 2.0
15.モノオレイン酸ソルビタン 0.5
16.防腐剤 適量
17.酸化防止剤 適量
18.香料 適量
【0020】
<製法>
成分1及び8〜10をヘンシェルミキサーで混合し、この混合物に成分2〜7を添加してよく混合してから、成分12〜18を70℃で加熱溶解したものを添加混合した。この後、5HPパルペライザー(細川ミクロン)で粉砕し、これを中皿に成型して目的のパウダリーファンデーションを得た。
同様にして、シリカ/酸化亜鉛複合体の代わりにカオリンを配合した化粧料を比較配合例1とした。
Figure 0003702072
上記結果より、本配合例の化粧料はスクワランの吸油量が高く、皮脂吸収能が優れているという結果を示した。
【0021】
配合例2 乳化ファンデーション
1.イオン交換水 60.9
2.分散剤 0.1
3.ジプロピレングリコール 5.0
4.防腐剤 適量
5.ポリオキシエチレン変性ジメチルポリシロキサン 4.0
6.デカメチルシクロペンタシロキサン 12.0
7.流動パラフィン 5.0
8.シリカ/酸化亜鉛複合体 10.0
9.セリサイト 0.36
10.二酸化チタン 8.32
11.酸化鉄黄 0.80
12.酸化鉄赤 0.36
13.酸化鉄黒 0.16
14.香料 適量
【0022】
<製法>
成分1〜4を70℃に加熱撹拌後、成分9〜13を添加し分散処理した。これをあらかじめ70℃に加熱しておいて成分5〜7に添加して乳化分散した。その後室温まで冷却して14を加え、目的の乳化ファンデーションを得た。
同様にして、シリカ/酸化亜鉛複合体の代わりに亜鉛華を配合した化粧料を比較配合例2とした。
Figure 0003702072
この結果より、本配合例の化粧料は、白っぽさを感じさせず、自然な仕上がりであることが確認された。
【0023】
配合例3 パウダースプレー
1.アルミニウムクロロハイドレート(微粉末) 30.0
2.シリカ/塩基性炭酸亜鉛複合体(微粉末) 20.0
3.シリコン処理タルク 15.0
4.トリクロサン 0.1
5.ミリスチン酸イソプロピル 21.9
6.ジメチルポリシロキサン 10.0
7.ソルビタン脂肪酸エステル 3.0
8.香料 適量
【0024】
<製法>
成分1〜8を混合したものをエアゾール容器に入れ、バルブを装着し、噴射剤を充填する。
同様にして、シリカ/酸化亜鉛複合体の代わりに亜鉛華を配合した化粧料を比較配合例3とした。
Figure 0003702072
この結果より、本配合例の化粧料は透明度が高く下地の黒がはっきりと現れていることが解る。これにより本配合例の化粧料は、透明性が高く仕上がりの美しい化粧であることが確認された。
【0025】
配合例4 両用ファンデーション
1.シリコーン処理タルク 19.0
2.シリコーン処理マイカ 40.0
3.シリコーン処理二酸化チタン 5.0
4.シリカ/酸化亜鉛複合体 15.0
5.シリコーン処理ベンガラ 1.0
6.シリコーン処理黄酸化鉄 3.0
7.シリコーン処理黒酸化鉄 0.2
8.ステアリン酸亜鉛 0.1
9.ナイロンパウダー 2.0
10.スクワラン 4.0
11.固形パラフィン 0.5
12.ジメチルポリシロキサン 4.0
13.トリイソオクタン酸グリセリン 5.0
14.オクチルメトキシシンナメート 1.0
15.防腐剤 適量
16.酸化防止剤 適量
17.香料
【0026】
<製法>
成分1〜9をヘンシェルミキサーで混合してから成分10〜17を70℃で加熱溶解したものを添加混合した。この後5HPパルペライザー(細川ミクロン)で粉砕し、これを中皿に成型して目的の両用ファンデーションを得た。
同様にして、シリカ/酸化亜鉛複合体の代わりに亜鉛華を配合した化粧料を比較配合例4とした。
Figure 0003702072
上記結果より、配合例4の化粧料はソフトフォーカス性が1に近く、自然なマット感を有することが解る。
【0027】
配合例5 油性スティックファンデーション
1.シリカ/塩基性炭酸亜鉛複合体 13.0
2.酸化チタン 7.0
3.カオリン 20.0
4.タルク 2.0
5.マイカ 3.3
6.酸化鉄赤 1.0
7.酸化鉄黄 3.0
8.酸化鉄黒 0.2
9.固形パラフィン 3.0
10.マイクロクリスタリンワックス 7.0
11.ワセリン 15.0
12.ジメチルポリシロキサン 3.0
13.スクワラン 5.0
14.パルミチン酸イソプロピル 17.0
15.酸化防止剤 適量
16.香料 適量
<製法>
成分9〜15を85℃で溶解し、これに成分1〜8を添加し、ディスパーで混合した後、コロイドミルで分散した。16を添加し、脱気後70℃で容器に流し込み冷却した。
【0028】
配合例6 サンスクリーン剤
1.シリカ/塩基性炭酸亜鉛複合体 5.0
2.イオン交換水 54.95
3.1,3−ブチレングリコール 7.0
4.エデト酸二ナトリウム 0.05
5.トリエタノールアミン 1.0
6.オキシベンゾン 2.0
7.パラメトキシ桂皮酸オクチル 5.0
8.スクワラン 10.0
9.ワセリン 5.0
10.ステアリルアルコール 3.0
11.ステアリン酸 3.0
12.グリセリルモノステアレート 3.0
13.ポリアクリル酸エチル 1.0
14.酸化防止剤 適量
15.防腐剤 適量
16.香料 適量
<製法>
成分2〜5を70℃に加熱し溶解させる。これに1を加え十分分散させる。この中に6〜16を加熱溶解させたものを加え、ホモジナイザーを用いて乳化分散した。その後、室温まで撹拌冷却して目的のサンスクリーンを得た。
【0029】
配合例7 W/O型サンスクリーン剤
1.イオン交換水 38.3
2.1,3−ブチレングリコール 5.0
3.シリカ/酸化亜鉛複合体 3.0
4.パラメトキシ桂皮酸オクチル 5.0
5.オキシベンゾン 3.0
6.4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン 1.0
7.スクワラン 40.0
8.ジイソステアリン酸グリセリン 3.0
9.有機変性モンモリロナイト 1.5
10.防腐剤 適量
11.香料 適量
<製法>
成分4〜11を70℃に加熱し溶解させる。これに3を加え、十分分散させる。この中に1と2を加熱溶解させたものを加え、ホモジナイザーを用いて乳化分散した。その後、室温まで撹拌冷却して目的のW/O型サンスクリーンを得た。
【0030】
配合例8 頬紅
1.カオリン 19.0
2.シリカ/塩基性炭酸亜鉛複合体 5.0
3.ベンガラ 0.3
4.赤色202号 0.5
5.セレシン 15.0
6.ワセリン 20.0
7.流動パラフィン 25.0
8.イソプロピルミリスチン酸エステル 15.0
9.酸化防止剤 適量
10.香料 適量
<製法>
成分1〜4を7の一部に加え、ローラーで処理する(顔料部)。その一方で4を10の一部に溶解する(染料部)。5〜10を90℃に加熱溶解し顔料部を加えホモミキサーで均一に分散する。分散後、所定の容器に充填して目的の頬紅を得た。
【0031】
配合例9 デオドラントパウダー
1.アルミニウムクロロハイドレート 5.0
2.シリカ/塩基性炭酸亜鉛複合体 10.0
3.タルク 82.0
4.流動パラフィン 3.0
5.香料 適量
<製法>
粉末成分を十分混合した後に、流動パラフィンに溶解した香料を均一に噴霧し混合する。この粉末を粉砕した後に圧縮成型を行う。
【0032】
配合例10 泥状洗い流しパック
1.ジプロピレングリコール 5.0
2.ポリエチレングリコール400 8.0
3.グリセリン 10.0
4.モンモリロナイト 2.0
5.エタノール 8.0
6.酸化チタン 5.0
7.シリカ/酸化亜鉛複合体 15.0
8.香料 適量
9.防腐剤 適量
10.界面活性剤 適量
11.イオン交換水 47.0
<製法>
成分4に1,2,3及び11を加え、十分に湿潤分散させる。5に8,9,10を添加溶解し、前述の分散相に添加する。次に6,7を添加し十分に分散させ、脱気、濾過する。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にかかるシリカ/酸化亜鉛複合体によれば、シリカ表面にきわめて微細な酸化亜鉛粒を形成することにより、酸化亜鉛の接触面積を高め、しかもシリカの性質を損なうこともない複合体を得ることができる。
また、本発明にかかる化粧料によれば、前記複合体を用いることにより吸油性、皮脂固化能、透明度、ソフトフォーカス性を大幅に完全することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるシリカ/塩基性炭酸亜鉛複合体の粒子表面状態を示す電子顕微鏡写真である。
【図2】本発明の一実施例にかかるシリカ/酸化亜鉛複合体の粒子表面状態を示す電子顕微鏡写真である。

Claims (5)

  1. シリカゾル分散液に亜鉛塩を加え、得られたゲル状組成物に弱酸強塩基塩を加え、塩基性亜鉛塩/シリカゾル複合体分散液を得、これを乾燥して得られるシリカ/弱酸亜鉛塩複合体を中間体として製造され、シリカ表面に微細酸化亜鉛粒が付着しており、下記条件Aによる電子顕微鏡写真上で微粒子酸化亜鉛粒が斑点状に観察されるものであることを特徴とするシリカ/酸化亜鉛複合体。
    条件A:走査型電子顕微鏡及びエネルギー分散型X線分析装置により測定。
  2. シリカゾル分散液に亜鉛塩を加え、得られたゲル状組成物に弱酸強塩基塩を加え、塩基性亜鉛塩/シリカゾル複合体分散液を得、これを乾燥することを特徴とするシリカ/弱酸亜鉛塩複合体を加熱脱水することを特徴とするシリカ/酸化亜鉛複合体の製造方法。
  3. シリカゾル分散液に亜鉛塩を加え、得られたゲル状組成物に弱酸強塩基塩を加え、塩基性亜鉛塩/シリカゾル複合体分散液を得、これを乾燥することを特徴とするシリカ/弱酸亜鉛塩複合体に強塩基を加えてpH8以上とし、得られたゲル組成物を乾燥することを特徴とするシリカ/酸化亜鉛複合体の製造方法。
  4. 請求項記載のシリカ/酸化亜鉛複合体を配合したことを特徴とする化粧料。
  5. 請求項記載の化粧料において、液状脂肪酸を実質的に含まないことを特徴とする化粧料。
JP16960897A 1997-06-10 1997-06-10 シリカ/酸化亜鉛複合体、その製造方法及びそれを配合した化粧料 Expired - Fee Related JP3702072B2 (ja)

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