JP2015027956A - 固形棒状化粧料 - Google Patents
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Abstract
Description
この固形棒状化粧料において、近年、塗布性と共に、落下強度、使用中の折れ強度を向上させる目的で種々の固形棒状化粧料が知られている。
(1) 少なくとも平板状顔料を1〜15質量%、該平板状顔料を含む顔料及び体質材25〜50質量%と、ワックス成分を15〜35質量%とを含有する固形棒状化粧料であって、該平板状顔料の50%以上がそのa−b線と、この固形棒状化粧料の軸と平行であることを特徴とする固形棒状化粧料。
(2) 前記平板状顔料が酸化鉄被覆マイカチタンであることを特徴とする上記(1)に記載の固形棒状化粧料。
(3) 前記平板状顔料の平均粒子径が15〜35μmであることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の固形棒状化粧料。
本発明の固形棒状化粧料は、少なくとも平板状顔料を1〜15質量%、該平板状顔料を含む顔料及び体質材25〜50質量%と、ワックス成分を15〜35質量%とを含有する固形棒状化粧料であって、該平板状顔料の50%以上がそのa−b線と、この固形棒状化粧料の軸と平行であることを特徴とするものである。
好ましくは、塗膜の均一性及び塗布性の点から、酸化鉄被膜マイカチタン、マイカチタン、青被覆マイカチタンが挙げられ、特に、酸化鉄被膜マイカチタン、マイカチタンの使用が望ましい。
この平板状顔料の含有量が1%未満では、良好な使用性−特に折損強度を確保しながら、塗布性の良好な物が得られず、一方、塗布性能、使用特性の点から15%以下とすることが望ましい。
用いることができる顔料としては、例えば、酸化チタン、鉄黒、カーボンブラック、紺青、群青、青色1号、弁柄、黄酸化鉄、酸化クロム、水酸化クロム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化コバルト、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス、青色2号、青色404号、赤色201号、赤色202号、赤色220号、赤色102号、赤色104号、黄色4号、黄色4号Alレーキなどの顔料や、アルミコーティングポリエステルフィルムなどの少なくとも1種が挙げられる。
この顔料(上記平板状顔料を除く)の含有量の範囲は、後述するように、該顔料と上記平板状顔料及び体質材との合計含有量の範囲内で好適な量が調整される。
この体質材、上記平板状顔料及び上記顔料の合計含有量が25%未満では、固形棒状化粧料の芯としての保形性が困難となり、一方、50%超では、硬すぎたり、脆すぎて塗布できなくなり、好ましくない。
好ましい体質材の含有量は、固形棒状化粧料全量に対して、1〜15%が望ましい。
好ましくは、塗布性、光沢付与の点から、ステアリル変性アクリレートシリコンなどが挙げられる。
このワックス成分の含有量が15%未満では、固形棒状化粧料の芯としての保形性が困難となり、一方、35%超では、硬すぎて塗布できなくなり、好ましくない。
この揮発成分の含有量は、固形棒状化粧料全量に対して、好ましくは、使用性-化粧モチの点から、5〜30%、更に好ましくは、10〜25%とすることが望ましい。
このゲル化剤の含有量は、固形棒状化粧料全量に対して、好ましくは、2〜8%、更に好ましくは、2.5〜7.4%とすることが望ましい。
また、用いることができる油性成分としては、特に限定されるものではなく、リンゴ酸ジイソステアリル、トリエチルヘキサノイン、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ひまわり油、ひまし油、スクワランなどを挙げることができる。
この油性成分の合計含有量は、固形棒状化粧料全量に対して、好ましくは、使用性-滑らかな塗布感付与の点から、0〜15%、更に好ましくは、5〜10%とすることが望ましい。
上記平板状顔料の50%以上(対質量比)をそのa−b線と、この固形棒状化粧料の軸と平行に配向構造とするには、化粧料成分のロール分散後、溶解押出成形、あるいは加圧充填により行うことができる。
また、本発明(後述する実施例を含む)において、平板状顔料の50%以上(対質量比)をそのa−b線と、この固形棒状化粧料の軸と平行となっている確認は、軸平行面でスライスし、光学顕微鏡または電子顕微鏡にて確認することにより行うものである。
下記表1に示す配合処方の固形棒状化粧料(配合単位:質量%、全量100質量%)を
ロール分散、溶解充填して調製して、円柱状の各固形棒状化粧料(φ2×60mm)を得た。
これらの結果を下記表1に示す。
得られた各固形棒状化粧料の折損強度を塗布時の折れ難さとして評価した。具体的には、実使用テストを実施して、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:全く問題なく塗布出来、折れたり欠損したりしない。
○:やや硬さ又は脆さを感じる、塗布時僅かに欠損が起こる。
△:硬く脆い、塗布時に欠損が起こりやすい。
×:折れ等が生じ、正常に塗布できない。
手の平及び各部位(瞼、目の際等)へ塗布し、その状態を観察して、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:均一な塗膜で掠れ等は全く見られない。
○:ほぼ均一な塗膜で掠れ等は視認できない。
△:塗膜面に一部濃淡が見られるか、微細な掠れ等が視認できる。
×:塗膜面にダマ付着、又は、掠れた部分が見られる。
皮膚へ塗布し30秒後に手指を押し当て転写の有無を、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:塗布30秒後、塗布面からの転写が全く見られない。
○:塗布30秒後、塗布面から半分未満の面積の転写が見られた。
△:塗布30秒後、塗布面から半分以上の面積の転写が見られた。
×:塗布30秒後、塗布面から概ね同面積の転写が見られた。
手の平及び各部位(瞼、目の際等)へ塗布し、その塗布性を、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:全く引っかかりが無く、均一な描線が描ける。
○:滑らかとは言えないが、ほぼ均一な描線が描ける。
△:引っかかりを感じるが、塗布は可能である。
×:折れ等が生じ、均一には塗布できない。
40℃で3ヶ月間放置後、取り出した物を室温に一日置き、上記塗膜の付着力(化粧モチ)及び滑らかな使用性(塗布のし易さ)との性能を比較して、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:初期と比べ、遜色なく塗布可能である。
○:初期と比べ滑らかさ等では劣るが、遜色なく塗布可能である。
△:引っかかり等を多く感じるようになり、描線はダマ付着、又は、掠れが見られた。
×:塗布時に折れ等が生じ、塗布できない。
*1:KP561P(信越化学社製)
*2:SMARTWAX(日本ナチュラルプロダクツ社製)
*3:キャンデリラロウ炭化水素(日本ナチュラルプロダクツ社製)
*4:タロックスBL−100(大東化成工業社製)
*5:Flamenco Peal(BASF社製)
*6:Cloisonne Golden Bronze(BASF社製)
*7:Cloisonne Satin Gold(BASF社製)
*8:Cloisonne Sparkle Gold(BASF社製)
*9:SP−500(東レ社製)
比較例を個別的に見ると、比較例1は平板状顔料を平行に配向させていないもの、比較例2〜5は、平板状顔料を平行に配向させた構造となっているが、比較例2及び3は、平板状顔料の含有量は本発明の範囲外となるものであり、また、比較例4は、平板状顔料+顔料+体質材の合計含有量が本発明の範囲外となるものであり、比較例5は、ワックス成分の合計含有量が本発明の範囲外となるものであり、これらの場合は塗布時の芯の折れ難さ、塗膜の均一性、塗膜の付着力(化粧モチ)、滑らかな使用性(塗布のし易さ)、経時安定性の全てを満足することができず、本発明の効果を発揮できないことが判った。
Claims (3)
- 少なくとも平板状顔料を1〜15質量%、該平板状顔料を含む顔料及び体質材25〜50質量%と、ワックス成分を15〜35質量%とを含有する固形棒状化粧料であって、該平板状顔料の50%以上がそのa−b線と、この固形棒状化粧料の軸と平行であることを特徴とする固形棒状化粧料。
- 前記平板状顔料が酸化鉄被覆マイカチタンであることを特徴とする請求項1に記載の固形棒状化粧料。
- 前記平板状顔料の平均粒子径が15〜35μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の固形棒状化粧料。
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