JPS621551Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、炭素系可燃物質によつて炉内に形成
した高温炉床に産業廃棄物を供給させるべく構成
した廃棄物溶融炉に関し、簡単な改造によつて、
前記高温炉床で発生する排ガス中のダストが高温
炉床上部の炉本体周壁に固化付着する事を防止で
きるようにする事を目的とする。

次に、本考案の実施の態様を例示図に基いて詳
述する。

産業廃棄物を溶融処理するキユポラタイプの溶
融炉を構成するに、耐火材を内張りした有底筒状
の炉本体１を支柱２に立設し、この炉本体１の炉
底部３を開閉操作自在に構成すると共に、炉本体
１の上部側に、産業廃棄物あるいはそれを中間処
理した物（以下処理物と称する。）とコークス等
の炭素系可燃物質を、混合状態であるいは交互に
炉内に供給する二段ダンパー付きのホツパー４を
設けて、前記炭素系可燃物質によつて炉内に高温
炉床５を形成させるようにし、そして、前記炉本
体１の下部側に溶融スラグを取出すための出滓口
７を設けると共に、前記高温炉床５に空気等の酸
素含有ガスを吹込むための羽口８を設けて、前記
高温炉床５において処理物を燃焼並びに溶融させ
ると共に、発生した排ガスをダクト１０からサイ
クロン１１を通して大気放出させるようにしてあ
る。

前記ホツパー４の炉本体１に対する供給口４ａ
の直上方に、つまり送気口１３が図の如くホツパ
ー４からの供給口４ａの上方に位置する状態で、
それよりも上部の炉本体周壁１Ａに対するガスカ
ーテンを形成するための送気装置１２を設けて、
前記高温炉床５で発生する排ガスを前記周壁１Ａ
に直接的に接触させないように、かつ、供給ガス
との混合によつて排ガス温度を低下させるように
して、排ガス中のダストが前記周壁１Ａに付着成
長して固化する事を防止するようにしてある。

前記送気装置１２を構成するに、前記炉本体１
部分に、周方向に間隔をへだててかつ炉内側ほど
やや上方に傾斜させる状態で炉本体半径方向に複
数の送気口１３……を設け、これらの送気口１３
を環状ダクト１４に連通させると共に、空気等の
ガスを供給する装置１５を前記ダクト１４に接続
してある。

尚、第２図あるいは第３図に示すように、前記
送気口１３の送気方向を周壁１Ａに対して接線方
向に向わせて、供給ガスを炉本体周壁１Ａに沿わ
せてかつ上方に向つて螺旋回させるようにした
り、送気口１３を周方向に長いスリツト状にした
りする等、送気装置１２の具体構造は各種変形可
能であり、かつ、その送気装置１２の複数組を上
下方向に並設するも良い。

以上要するに本考案は、冒記した廃棄物溶融炉
において、前記高温炉床５よりも上部の炉本体周
壁１Ａに対するガスカーテンを形成するための給
気装置１２を設けてある事を特徴とする。

即ち、炉本体周壁１Ａに沿うガスカーテンを形
成して、排ガスを炉本体周壁１Ａから隔絶状態に
すると共に、両ガスの混合による周壁１Ａ近くの
ガス温度の低下作用が相乗する事によつて、排ガ
ス中のダストが炉本体周壁１Ａに付着成長する事
を抑制できるようになつた。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る廃棄物溶融炉の実施の態様
を例示し、第１図は全体縦断側面図、第２図及び
第３図は、夫々送気口の変形例を示す概略横断面
図である。 １Ａ……炉本体周壁、５……高温炉床、１２…
…送気装置、１３……送気口、４ａ……産業廃棄
物などの供給口。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 炭素系可燃物質によつて炉内に形成した高温
   炉床５に産業廃棄物を供給口４ａから供給させ
   るべく構成した廃棄物溶融炉であつて、前記高
   温炉床５よりも上部の炉本体周壁１Ａに対する
   ガスカーテンを形成するための給気装置１２
   を、その送気口１３が上記供給口４ａよりも上
   方に位置する状態で設けてある事を特徴とする
   廃棄物溶融炉。 前記給気装置１２から供給されるガスを前記
   炉本体周壁１Ａに沿わせてかつ上方に向つて螺
   旋回させるべく構成してある事を特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第項に記載の炉。