JPS62148378A - 流し込み耐火物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、流し込み耐火物、特に高炉の出銑樋に使用
する流し込み耐火物に関するものである。

「従来例」及び「その問題点」 近年、高炉の大型化に伴い、溶銑、溶滓の温度が高くな
り、また出銑量が著しく増大し、出銑樋に使用されてい
る耐火材の損耗量が増大し、耐用度が低下してきている
。

それに対して、耐火材がある程度損耗したときには、背
面の、以前から使用されていた材料Ｃ以下残材という）
の上に流し込み、吹き付け、ラミング等によって新材で
補修することが行われている。しかしながら、このとき
背面に残された残材は、空気との接触による酸化によっ
て既に組織の脆弱化が進行しており、そのために発生し
た亀裂や新材と残材の膨張率の相違が、ある期間を経過
すると、新材に亀裂を発生させ、耐用度を大幅に低下さ
せるばかりでなく、このように発生した亀裂が、溶銑、
溶滓の局部漏出の原因となる。しかも、このとき背面の
残材は既に劣化が進行しているので、大きな事故を発生
する原因になっていた。

また、新規に施工された樋は、スラグラインでは気相酸
化が、また、メタルラインでは鉄酸化物による液相酸化
が発生する。特に液相酸化は損耗度合がおおきく、これ
によって樋の耐用度が限定されるのである。

「問題を解決するための手段」 この発明は、上記従来の事情に鑑みて提案されたもので
あって、上記気相酸化及び液相酸化の少ない流し込み耐
火物を得ることを目的とするものである。また、従って
損耗量も少なく、補修機会も少なく、且つ補修されても
残十オが新材に悪影響を及ぼすことのない耐火物を得る
ことを目的とするものである。

上記目的を達成するために、この発明は以下のような手
段を保用している。即ち、コランダム及び（又は）ムラ
イト９０重量％を含む高アルミナ耐火骨材、４０〜８５
重量％、炭化珪素５〜３５重量％、タール物質及び（又
は）樹脂状ピンチを１〜６重四％、リン酸カルシウム０
．５〜５重量％、及び金属珪素、金属アルミニウム、耐
火粘土を若干量加えて１００重量％とじ、この混合物に
対して水を３〜１０重量％を加えて混練し、施工するよ
うにしたものである。

「作用」 上記高アルミナ質耐火骨材は、コランダム、ムライト、
珪石を含んでおり、特にコランダム、及び（又は）ムラ
イトが９０％以上を含んでいる。

その理由は９０％より少ないと、大型高炉の出銑樋の材
料として耐用度が低く、高炉操業に支障をきたす。

この高アルミナ質耐火骨材は４０〜８５重量％の範囲必
要である。４０重量％未満では、炭化珪素の配合量を増
加させる必要があり、液相酸化を一層促進する結果とな
って、所期の目的を達成できない。また８５重量％以上
を混合した場合は、耐スポーリング性が低下し、耐用性
が劣化する。

上記炭化珪素は、耐滓性及び対スポーリング性を得るた
めに５〜３５重量％を必要とする。炭化珪素が５重量％
未満であると上記効果を得ることができず、また３５重
量％以上であると液相酸化が大きくなり、損耗量が増大
するので好ましくない。

上記コールタールピッチ及び（又は）樹脂状ピッチ（以
下コールタールピッチ等という）は、乾燥工程での＆Ｉ
ＩｗＸの結合力を強め、また１０００℃以上で炭化物と
なって溶銑の漏れを低下させ、耐滓性、対スポーリング
性を強める。このコールタールピッチ等は、１重量％よ
り少ないときは上記効果を得ることができず、また６重
量％より多いときはピッチ中の揮発分の量が増大して、
乾燥段階で亀裂を発生させ、気孔をも増大させて好まし
くない。

上記リン酸カルシウムは、高温で炭化した後のコールタ
ールピンチ等及び炭化珪素の表面をコーティングして、
これらの酸化を抑制するために用いられる。また、この
ようにコールタールピッチ等及び炭化珪素の酸化が抑え
られることにより、耐滓性もよくなる。更にまた、この
リン酸カルシウムは、従来のアルミナセメントに代わっ
て硬化剤としての機能も発揮する。

このリン酸カルシウムは０．５〜５重量％が好ましい。

０．５重量％未満であると、コールタールピンチ等の微
粒子及び炭化珪素粒子に対して充分な吸着被膜を形成で
きないので、酸化抑制剤としての機能を発揮しない。ま
た５重量％以上になると混練後の硬化が早くなり、施工
がし難くなるので好ましくない。

上記耐火粘土は１〜３重世％が好ましい。耐火粘土が１
重量％未満では施工時の流動性を低下させ、好ましくな
い。また、３重量％以上では混練時の水分が増加し、ま
たリン酸カルシウムと結合して、耐滓性、耐火性を低下
させるので好ましくない。

上記金属珪素は１〜５重量％が好ましい。金属珪素が１
重量％未満では充分な結合強度は得られず、５重量％よ
り多くなると、逆に結合強度が大きくなりすぎて解体修
理作業が困難となって好ましくない。

上記金属アルミニウムは０．５〜３重量％が好ましい。

金属アルミニウムが０．５重量％未満であると発熱硬化
作用が充分でなく、乾燥時に亀裂を発生させ、逆に３重
量％以上であると水との反応による水素量が増大し、＆
Ｉｌ織中の気孔が増えるので好ましくない。

「実施例」 第１表、第２表、第３表、第４表は、それぞれ第５表に
示す実施例の高アルミナ質骨材、炭化珪素、コールター
ルピッチ、リン酸カルシウムの化単成分を示すものであ
る。

第１表 第２表 （炭化珪素の化学成分重量％） 第３表 （コールタールピッチの品質ｍ　”ｆｋ　％　）第４表 （リン酸カルシウムの化学成分重量％）第５表■、■、
■は、この発明に基づいて各物質を配合した実施例であ
り、また比較例Ｉ、■は従来の流し込み材の配合例であ
る。

前記したように、この発明の実施例はリン酸カルシウム
を含み、且つリン酸カルシウムがアルミナセメントの機
能も発揮するので、アルミナセメントが加えられていな
い。

第５表 第６表は、上記第５表の各実施例の特性を示すものであ
る。見掛気孔率（％）、常温圧縮強さくｋＬ’／ｃｎｌ
）　、熱間曲げ強さくｋｇ／ｃＪ）　、Ｌ　０００°Ｃ
における焼成減量（ｗｔ％）のいずれも従来例より優れ
ていることが理解できる。また、耐滓性（実施例■を１
００とした）についてもほぼ良好な結果を得ているが、
実施例■の耐滓性が少し悪いのは、高アルミナ賞骨材Ｂ
を使用しているため、Ａ１□０．の含有量が少ないため
である。

第６表 更に上記の実施例■を入社の大型高炉の王樋に施工し、
１４５．０００ｔ−ｐの通読した時点で流し込み材の損
耗量を測定した結果を従来品■との比較において第７表
に示す。

第７表 （ｌ自／１０００ｔ−ｐ） 即ち、リン酸カルシウムを酸化抑制剤として配合した本
件発明の実施例の方が２０〜３０％損耗量が少ないこと
が判る。更に３回続けて使用した場合の残材の状態を観
察したが、酸化による＆ｌＮ１１ｉの脆弱化は発生して
いないことが確認できた。

「発明の効果」 以上説明したように、この発明はコールタールピンチ、
及び（又は）樹脂状ピンチの炭化後の酸化、及び炭化珪
素の酸化をリン酸カルシウムで抑えるようにしたので、
気相、液相いずれの場合の酸化も著しく少なくなり、損
耗量が少なく、且つ脆弱化の少ない流し込み材を得るこ
とができる効果がある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　高アルミナ質耐火骨材４０〜８５重量％、炭化珪素５
   〜３５重量％、タール物質及び（又は）樹脂状ピッチ１
   〜６重量％、リン酸カルシウム０．５〜５重量％、更に
   金属珪素、金属アルミニウム、耐火粘土を若干量ずつ加
   えて１００重量％とした流し込み耐火物。