JPH05339065A - 高炉樋用流し込み材 - Google Patents
高炉樋用流し込み材Info
- Publication number
- JPH05339065A JPH05339065A JP4171524A JP17152492A JPH05339065A JP H05339065 A JPH05339065 A JP H05339065A JP 4171524 A JP4171524 A JP 4171524A JP 17152492 A JP17152492 A JP 17152492A JP H05339065 A JPH05339065 A JP H05339065A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blast furnace
- casting material
- corrosion resistance
- spinel
- slag
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
Abstract
込み不定形耐火物において、特に樋のメタルライン部に
対する耐食性に優れた材質の流し込み材を提供する。 【構成】 重量割合で、炭化珪素5〜25%、炭素1〜
5%、平均粒径5μm以下のアルミナ超微粉5〜15
%、アルミナセメント0.5〜7%、残部がMgO−A
l2O3系スピネルを主材とした配合物よりなる高炉樋用
流し込み材。上記流し込み材に有機質発泡剤としてアゾ
ジカルボンアミドを添加する。 【効果】 高炉樋のメタルライン部の耐食性に有効。
Description
される流し込み不定形耐火物(以下、流し込み材)にお
いて、特に樋のメタルライン部に対する耐食性に優れた
材質に関するものである。
スラグは、その比重差のためにに樋内で直ちに分離す
る。図1に樋内での銑鉄、スラグの分離状態を示す。図
1の中で、左側は通銑時、右側は貯銑時である。樋の内
張り部分のうち、銑鉄(1)、スラグ(2)、耐火物
(3)の三成分の共存点は、一般にメタルライン(4)
と称している。このメタルライン(4)は、スラグライ
ン(5)と共に他の部分より溶損が著しい。
鉄とスラグとの境界面で両者が反応してFeOが生成
し、このFeOと耐火物中のAl2O3、SiC、SiO
2 などの成分と反応し、低融物質が生成されるためと考
えられる。
ルミナ−炭化珪素−炭素質である。最近では、メタルラ
イン部の溶損メカニズムの解明が進むに伴って、FeO
に強いマグネシアあるいはMgO−Al2O3系スピネル
(以下、スピネルと称す)を骨材とした材質が提案され
ている。しかし、マグネシア質は添加水分とのMgO+
H2O→Mg(OH)2の水和反応による容積変化のた
め、安定した施工体が構築されないという問題がある。
かも水和反応といった問題もない。このスピネル質の樋
用流し込み材は、例えば、特開昭52−147610号
公報、特開昭59−128271号公報などで提案され
ている。
込み材は、銑鉄・スラグの侵入防止、構造体としての膨
脹抑制のために炭化珪素および炭素を配合している。ま
た、施工特性を付与するために粘土、シリカ超微粉、あ
るいは耐食性の向上を目的とした金属シリコンなどを添
加している。しかし、スピネル質の樋用流し込み材は、
この粘土、シリカ超微粉、金属シリコンなどの添加量が
多いとスピネル質の特性が十分に発揮されず、耐食性が
低下する。
ピネル質の樋用流し込み材の材質改善についてさらに研
究を重ねた。その結果、粘土、シリカ超微粉、金属シリ
コンなどのSiO2 またはSi含有添加物を添加しない
かまたは極力低減させ、これらに替えてアルミナ超微粉
を特定の割合で添加することによって耐食性が格段に向
上することを知り、本発明を完成するに至ったものであ
る。
%、炭素1〜5%、平均粒径5μm以下のアルミナ超微
粉5〜15%、アルミナセメント0.5〜7%、残部が
MgO−Al2O3系スピネルを主材とした配合物よりな
る高炉樋用流し込み材である。また、これに有機質発泡
剤をとしてアゾジカルボンアミドを添加してなる高炉樋
用流し込み材の発明である。
成分系の状態図を示す。SiO2量の増大(図中の太い
破線で示す)に伴って融点が低下することが確認され
る。すなわち、MgOおよびAl2O3の成分よりなるス
ピネルを主骨材とした材質では、SiO2成分の存在が
耐食性の低下を招く。粘土およびシリカ超微粉はSiO
2を多量に含む。また、金属シリコンも酸化によってS
iO2 となる。そこで、本発明では、このSiO2 源と
なる粘土、シリカ超微粉、金属シリコンを添加しないか
または極力低減させ、これに替えてアルミナ超微粉を添
加する。
めにスピネル質流し込み材における前記のような融点低
下の問題がない。しかも、その添加量を特定化すること
によって流し込み材の低水分施工が可能となり、粘土お
よびシリカ超微粉を添加しなくとも十分な施工性が得ら
れる。また、アルミナ超微粉は耐摩耗性付与にも効果的
であり、従来材質で添加されていた金属シリコンの代替
えのとしての効果も備えている。
ルミナ超微粉の添加によって緻密質の施工体を得ること
ができるが、反面、急激な乾燥を行なうと添加水分の蒸
発による水蒸気圧によって爆裂を生じやすい。この問題
を解決するには、有機発泡剤としてアゾジカルボンアミ
ドの添加が効果的である。
トの存在下での添加水分との混合で加水分解が生じ、窒
素ガスを発生して、施工体に孔径1〜10μm程度の微
細な通気孔を多数形成する。乾燥時、水蒸気がこの通気
孔から飛散することにより、施工体の爆裂が防止され
る。
施工体乾燥時の爆裂を防止する方法としては、金属アル
ミニウムを添加することも知られている。しかし、金属
アルミニウムが添加水分と反応して発生する水素ガスは
引火すると爆発する危険性があり、安全上、問題があ
る。また、本発明により得られる施工体は緻密度が高
く、一方、金属アルミニウムからの水素ガスの発生は急
激なため、施工体内部に微キレツが生じやすい。
いて詳細に説明するが、そこで示す%は、いずれも重量
%である。スピネルは主骨材としての役割をもち、溶銑
およびスラグの反応で生成すると考えられるFeO成分
に対して耐食性に優れた効果を持つ。電融品、焼結品の
いずれでもよい。本発明では微粒部分にアルミナ超微粉
を添加するので、スピネルの粒度は主として粗粒、中粒
に使用する。充分な効果を発揮させるためには、10〜
80%配合する。
性の向上、銑鉄・スラグの進入防止の役割をもつ。これ
らの効果を十分に発揮させるには、粒度は微粒が好まし
い。配合割合は、5%未満では炭化珪素の効果が得られ
ず、25%を超えるとFeOによる侵食傾向が増大し、
耐食性が低下する。
とから、銑鉄・スラグの進入防止の効果がある。また、
耐スポーリング性に効果がある。具体的な種類は、リン
状黒鉛、土状黒鉛、コークス、ピッチ、ピッチコーク
ス、カーボンブラックなどから選ばれる一種または二種
以上である。配合割合は、1%未満では銑鉄・スラグの
進入防止能および耐スポール性が十分でない。5%を超
えると耐酸化性が低下するので、耐食性が低下する。
する。平均粒径が5μmを超えると施工時の流動性およ
び施工体の緻密性に劣る。粒径の下限は限定されるもの
ではないが、製造コストなどの面から、平均粒径0.1
μm以上が好ましい。アルミナ超微粉の配合割合は、5
%未満ではアルミナ超微粉添加による前記の効果が得ら
れず、15%を超えると、その分、炭化珪素、炭素など
の割合を少なくしなければならず、耐スポーリング性、
熱膨張特性に劣る。また、アルミナ超微粉の割合が多過
ぎると材料が粘くなり、施工性が低下する。
満では結合剤としての効果がなく、7%を超えると耐ス
ポーリング性および耐食性が低下する。また、従来の流
し込み材と同様、施工時の流動性を付与するために分散
剤を添加する。分散剤としては、例えば縮合リン酸塩、
カルボン酸塩、リグニンスルフォン酸塩などが知られて
いるが、これらから選ばれる一種または二種以上を、前
記の耐火骨材および結合剤の総量100%に対して、
0.01〜0.1%程度添加する。
合物の他にも、本発明の効果を阻害しない範囲であれ
ば、酸化防止剤、シリカ超微粉などを少量添加してもよ
い。
す。各例はそれぞれの材質に合わせて適量の添加水分を
添加し、混練後、流し込み施工した。試験方法はつぎの
とおりである。 流動性;JIS・5201にもとづいて測定した。 気孔率;JIS・R2205−74準じて測定した。 熱膨脹率;試料を予め20φ×100mmに成形・乾燥
したものを窒素雰囲気中で1450℃まで加熱したとき
の膨脹量を最初の寸法に対する百分率で表わしたもので
ある。
形、乾燥したものを窒素雰囲気中で1450℃まで加熱
し、15分保定した後、常温大気中で15分冷却する。
この作業をくり返し、試料にキレツが発生しするまでの
回数で示した。
りし、銑鉄100に対しスラグ5の割合の混合物を溶剤
とし、1600℃にて30分保定後、スラグのみを排出
して再び新しいスラグを投入し、さらに30分保定す
る。この操作を10回くり返した後侵食寸法を測定し、
実施例5の溶損寸法を100とした指数で表した。数値
が大きいほど耐食性に優れている。 銑鉄・スラグの侵入:前記した耐食性試験で使用した耐
火物について、銑鉄・スラグの侵入寸法を測定した。
し、常温で20時間養生硬化させて作製した試料を、予
め400℃または500℃に加熱した電気炉内に投入
し、爆裂の有無を調べた。爆裂しなかったものを○、爆
裂したものを×で示す。
いる。一方、比較例1のスピネル原料の少ないものは耐
食性向上効果がない。また、比較例2の炭化珪素量の多
いもの、比較例4の炭素の多いもの、比較例5のアルミ
ナ超微粉の少ないもの、比較例7の粘土を使用したも
の、および比較例8の金属シリコンを使用したものは、
いづれも耐食性が悪い。比較例6はアルミナ超微粉を過
剰に使用した場合であるが、流し込み材の粘りが強くフ
ロー値が小さく実使用上困難である。炭素源を配合しな
い比較例3は、銑鉄・スラグの侵入が大きく、使用上困
難である。比較例9は、アルミナセメントの割合が多過
ぎるために耐スポーリング性および耐食性に劣る。実施
例5、6は、アゾジカルボンアミドを添加したものであ
り、耐爆裂性の効果は明らかである。
銑用大樋に適用したところメタルラインの溶損速度は通
銑量1000屯あたり3.5mmとなり、比較例8の5
mmと比べ耐食性が大幅に向上した。また実施例5を同
様に使用したところ3.0mmとなり、本発明の有効性
が確認された。以上に述べたように、本発明の高炉樋用
流し込み材は、特にメタルライン部での耐食性にすぐれ
た効果を発揮する。
向かって左は通銑時、右は貯銑時の銑鉄、スラグの分離
状態を示す。
図を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量割合で、炭化珪素5〜25%、炭素
1〜5%、平均粒径5μm以下のアルミナ超微粉5〜1
5%、アルミナセメント0.5〜7%、残部がMgO−
Al2O3系スピネルを主材とした配合物よりなる高炉樋
用流し込み材。 - 【請求項2】 請求項1記載の高炉樋用流し込み材に、
有機質発泡剤としてアゾジカルボンアミドを添加してな
る高炉樋用流し込み材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4171524A JP2556416B2 (ja) | 1992-06-08 | 1992-06-08 | 高炉樋用流し込み材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4171524A JP2556416B2 (ja) | 1992-06-08 | 1992-06-08 | 高炉樋用流し込み材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05339065A true JPH05339065A (ja) | 1993-12-21 |
JP2556416B2 JP2556416B2 (ja) | 1996-11-20 |
Family
ID=15924719
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4171524A Expired - Lifetime JP2556416B2 (ja) | 1992-06-08 | 1992-06-08 | 高炉樋用流し込み材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2556416B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111362710A (zh) * | 2020-05-11 | 2020-07-03 | 河南兴亚能源有限公司 | 一种均化矾土基铝镁浇注料及其制备方法 |
JP2020132468A (ja) * | 2019-02-19 | 2020-08-31 | 黒崎播磨株式会社 | 高炉樋用不定形耐火物 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101723687B (zh) * | 2008-10-23 | 2012-07-11 | 刘春福 | 一种氧化铝空心球轻质隔热耐火浇注料 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03205367A (ja) * | 1989-12-29 | 1991-09-06 | Kawasaki Refract Co Ltd | 流し込み不定形耐火物 |
JPH042666A (ja) * | 1990-04-19 | 1992-01-07 | Harima Ceramic Co Ltd | 不定形耐火物 |
-
1992
- 1992-06-08 JP JP4171524A patent/JP2556416B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03205367A (ja) * | 1989-12-29 | 1991-09-06 | Kawasaki Refract Co Ltd | 流し込み不定形耐火物 |
JPH042666A (ja) * | 1990-04-19 | 1992-01-07 | Harima Ceramic Co Ltd | 不定形耐火物 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020132468A (ja) * | 2019-02-19 | 2020-08-31 | 黒崎播磨株式会社 | 高炉樋用不定形耐火物 |
CN111362710A (zh) * | 2020-05-11 | 2020-07-03 | 河南兴亚能源有限公司 | 一种均化矾土基铝镁浇注料及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2556416B2 (ja) | 1996-11-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0370677B2 (en) | Magnesite-carbon refractories | |
JP2556416B2 (ja) | 高炉樋用流し込み材 | |
US4272062A (en) | Blast furnace hearth | |
JP2971642B2 (ja) | スライドバルブプレートれんが | |
JPH09278540A (ja) | 耐食性、耐酸化性不定形耐火物 | |
JPH0881706A (ja) | 高炉用炭素耐火物の製造方法 | |
JP2950622B2 (ja) | 炭素含有耐火物 | |
JPH0570248A (ja) | 高炉出銑樋用不定形耐火物 | |
JPH0692272B2 (ja) | カーボン含有取鍋内張り不定形耐火物 | |
JP3002296B2 (ja) | 粗骨材ブレンドマグネシア・カーボン質耐火物の製造方法 | |
JPH06101975A (ja) | 高炉内張用炭素質耐火物 | |
JP3076848B2 (ja) | SiC原料を使用した耐火組成物 | |
JP3009060B2 (ja) | ジルコニア含有マグネシアクリンカーを使用した高耐食性マグネシア・カーボンれんが | |
JP2765458B2 (ja) | マグネシア・カ−ボン系耐火物 | |
JPH07291710A (ja) | 黒鉛含有耐火れんが | |
JP2000263014A (ja) | アルミドロス残灰の利用方法及びアルミナマグネシア質キャスタブル耐火物 | |
JP2610280B2 (ja) | 高炉出銑孔用マッド材 | |
JPH08183669A (ja) | 高炉樋流し込み施工用耐火物 | |
JPH05117048A (ja) | 高カーボン質キヤスタブル耐火物 | |
JPH0826817A (ja) | マグネシア炭素質耐火れんが | |
JPH033631B2 (ja) | ||
JPH07115956B2 (ja) | 高炉出銑口用マッド材 | |
JPH11209169A (ja) | 耐スポーリング性に優れた耐火れんがおよび転炉炉底 部ライニング | |
JPS6047224B2 (ja) | 炭素−炭化珪素質耐火物の製法 | |
JPH09255439A (ja) | カーボン含有塩基性キャスタブル耐火物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960611 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100905 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100905 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110905 Year of fee payment: 15 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110905 Year of fee payment: 15 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120905 Year of fee payment: 16 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120905 Year of fee payment: 16 |