JPS6214606Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気接続子を電線との接続作業性、あ
るいは電気接続子とハウジングとの相互作業性を
向上せしめることができるようにした電気コネク
タの改良に関するものである。

第１図及び第２図に示すように従来の電気コネ
クタ１は、そのコネクタハウジング２内に１個以
上の電気接続子３を挿入するための１個以上の接
続子収容室２ｂを設け、これら各接続子収容室２
ｂ内に、予め電線４をプレス加工によつて電線く
わえ部３ｄ及び電線接続部３ｃに圧着接続せしめ
てなる電気接続子３の一本毎を、手作業によつて
前記接続子収容室２ｂ内に所定の回路配列に合せ
て挿入し、更にその電気接続子３に形成した係止
段部３ｂをハウジング２の各収容室２ｂ毎に設け
た係止舌片２ａに係止して組立てているものであ
つた。尚３ａは対設される端子との接触部であ
る。

このような構造の電気コネクタにおいては電気
接続子３をハウジング２内へ組込む作業を機械的
かつ自動的に行なうことは困難であつて、その組
立作業に多大なる手間がかかり量産性に欠けるも
のであつた。また前記電気接続子３に電線４を接
続せしめる作業については、その電気接続子３の
一本毎を行なつているためにその電源接続作業も
手間のかかるものであつた。

本考案はかかる欠点を解消するためになされた
もので、各電気接続子３をハウジング２内に組込
む作業、ハウジング２内に組込まれた各電気接続
子３に電線を接続する作業を機械的に行なうこと
ができるようにした電気コネクタを提供すること
を目的とするものである。

以下に本考案を第３図乃至第７図に示す実施例
に基いて詳細に説明する。

第３図乃至第６図において、５は電気コネクタ
で、ハウジング６と一乃至複数個の電気接続子７
で構成される。先ずこのハウジング６の構成につ
いて述べると、このハウジング６は絶縁性合成樹
脂によつて成形されたものであつて、内部に複数
個の電気接続子挿入孔６ｌと、この各挿入孔に対
応して、当該挿入孔６ｌ内に挿入された電気接続
子の前方及び後方向への係止を保持するための係
止手段６ｎ及び６ａを設けたハウジング本体６ｉ
と、このハウジング本体６ｉの両側壁の後端より
後方向に延長形成された左右一対の側壁６c₁，６
c₂と、ハウジング本体６ｉの上下壁の各後端縁よ
り薄肉ヒンジ６d₁及び６d₂を介して直角方向に延
長形成される上下一対の壁板６b₁，６b₂と、この
各壁板６b₁及び６b₂の側縁に形成されたロツクア
ーム６e₁，６e₃及び６e₂，６e₄と、上記壁板６b₁
及び６b₂の内側面６f₁及び６f₂に一体形成するリ
ブ６h₁〜６h₈と、前記側壁６c₁，６c₂の外側面に
突設され、かつ前記のロツクアーム６e₁〜６e₄と
係止される係止突起６k₁〜６k₄と、前記ハウジン
グ本体６ｉの両側面に形成された、相手コネクタ
ハウジング（図示せず）との係止手段６j₁，６j₂
が一体に形成されているものである。

電気接続子７は端子接続端７ａと前記の係止手
段６ａ及び６ｎに係止される係合部７ｂ及び７ｃ
と、電線８の被覆上に加締められる加締片７ｅ及
び電線８の芯線８ａに加締められる加締片７ｄを
有する電線接続部を有しているものである。

以上が本実施例よりなる電気コネクタの構成部
材であるハウジング６と電気接続子７の構成であ
るが特にそのハウジング６は側面が第３図で示す
如く、即ちハウジング本体６ｉに対して、上下の
壁板６b₁，６b₂は直角方向を向くように金型成形
されているものである。

次にハウジング６と電気接続子７との組付けに
ついて説明する。

ハウジング６の上下の壁板６b₁及び６b₂は上下
に開いているために、その開口部より複数本の電
気接続子７をハウジング本体６内の各挿入孔６ｌ
内に挿入することが極めて容易になされ、またこ
の挿入作業によつて各電気接続子７の係合部７ｂ
及び７ｃはハウジング本体内の係止手段６ａ及び
６ｎと係止されて各電気接続子７とハウジング６
との組付けがなされる。次に上記各電気接続子７
の電線圧着接続部である加締片７ｅ，７ｄ上に予
め所定の寸法に切断されかつ先端部の被覆部が切
除された電線８を位置せしめ、しかる後プレス機
によりそれら電気接続子の加締片を同時に折り曲
げて圧着接続する。（第４図参照）次いで、上下
双方の壁板６b₁，６b₂を薄肉ヒンジ６d₁，６d₂を
境に電気接続子７の電線圧着接続部方向に折り曲
げることにより、双方の壁板６b₁，６b₂に設けた
ロツクアーム６e₁〜６e₄が側壁６c₁，６c₂の外側
面に形成した係止突起６k₁〜６k₄に係止され、こ
の時その壁板６b₁と６b₂の内側面は側壁６c₁，６
c₂の上下辺縁６g₁，６g₂と密接されコネクタハウ
ジング６と電気接続子との組立が完了されるもの
である。

尚上記実施例では上下の壁板６b₁と６b₂をハウ
ジング本体６ｉに薄肉ヒンジ６d₁，６d₂を介して
一体的に連続形成したものであるが、これらの壁
板は例えば第８図に示す如く、ハウジング本体６
ｉと別体である壁板６b₁′，６b₂′を形成しても、
ロツクアーム６e₁′及び６e₂′と係止突起６k₁′，６
k₂′との係合によつて前記実施例同様のコネクタ
ハウジングが構成される。

この考案は、前記のようであつて、電線８を加
締める加締片７ｄと相手端子が接続する端子接続
部７ａとからなる電気接続子７の前記端子接続部
７ａが挿入される挿入孔６ｌをハウジング６の前
半部に設け、前記挿入孔６ｌ内に前記電気接続子
７の挿入方向への運動を阻止する係止手段６ｎを
設けるとともに、前記挿入方向と逆方向への前記
電気接続子７の運動を阻止する係止手段６ａを設
けたので、ハウジングへの電気接続子の組み込み
時における電気接続子には、邪魔となる電線が付
属されていないので、自動組立機械による各電気
接続子の組み込み作業が可能となる。またそれと
ともに、前記挿入孔６ｌに前記電気接続子７の端
子接続部７ａを挿入することにより電気接続子７
が係止手段６ａ，６ｎに係止させてハウジング６
に確実に保持されるから、ハウジングから電気接
続子が離脱することがなく次工程における自動組
立機械による電線の電気接続子に対する接続作業
が円滑に行なえる。また前記電線８の加締片７ｄ
を受入れる前記ハウジング６の後半部に前記加締
片７ｄを開放し、又は閉鎖する一対の壁板６b₁，
６b₂を互いに反対位置に位置させ、かつ開閉自在
に設けるので、前記壁板を開放することにより、
ハウジング内に挿入した各電気接続子の加締片７
ｄはハウジングより露出されてその加締片７ｄに
上下からの圧着ダイスを位置せしめることがで
き、これによりハウジング内にセツトした一乃至
複数本の電気接続子に電線を接続せしめる作業
を、自動組立機械で機械的かつ同時に行なうこと
ができる。

さらに、前記両壁板６b₁，６b₂を閉鎖状態で前
記ハウジング６の後半部に保持する係止手段を設
け、前記電気接続子７の端子接続部７ａを前記ハ
ウジング６の挿入孔６ｌに挿入保持した後、前記
加締片７ｄに電線８を加締めたうえでこれを前記
壁板６b₁，６b₂で閉鎖するようにしたので、ハウ
ジング、電気接続子、電線による電気コネクタの
組立作業が自動組立機械を用いて機械的に組立て
ることができ、省力化、生産性の向上、コストダ
ウンが計られる効果がある。更に前記壁板の開閉
操作はワンタツチで行なえるので加締片の接続の
点検等も容易にできる効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電気コネクタの側面図、第２図
はその断面図、第３図乃至第７図は本考案よりな
る電気コネクタの実施例を示し、第３図はそのハ
ウジングの一部切裁側面図、第４図はハウジング
内に電気接続子を挿入し電線を接続した状態の側
面図、第５図は壁板を閉じた状態の側面図、第６
図はハウジングと電気接続子との係止状態を示し
た拡大図、第７図は第５図における矢視Ａ方向の
背面図、第８図は本考案よりなる電気コネクタの
他の実施例を示した側面説明図である。 ５……電気コネクタ、６……ハウジング、６
ａ，６ｎ……係止手段、６b₁，６b₂……壁板、６
c₁，６c₂……側壁、６d₁，６d₂……薄肉、６e₁〜
６e₄……ロツクアーム、６f₁，６f₂……内側面、
６g₁，６g₂……辺縁、６h₁，６h₈……リブ、６ｉ
……ハウジング本体、６j₁，６j₂……係止手段、
６k₁，６k₄……係止突起、６ｌ……挿入孔、７…
…電気接続子、７ａ……端子接続端、７ｂ，７ｃ
……係合部、７ｄ，７ｅ……加締片、８……電
線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電線８を加締める加締片７ｄと相手端子が接続
   する端子接続部７ａとからなる電気接続子７の前
   記端子接続部７ａが挿入される挿入孔６ｌをハウ
   ジング６の前半部に設け、前記挿入孔６ｌ内に前
   記電気接続子７の挿入方向への運動を阻止する係
   止手段６ｎを設けるとともに、前記挿入方向と逆
   方向への前記電気接続子７の運動を阻止する係止
   手段６ａを設け、前記加締片７ｄを受入れる前記
   ハウジング６の後半部に前記加締片７ｄを開放
   し、又は閉鎖する一対の壁板６b₁，６b₂を互いに
   反対位置に位置させ、かつ開閉自在に設け、前記
   両壁板６b₁，６b₂を閉鎖状態で前記ハウジング６
   の後半部に保持する係止手段を設け、前記電気接
   続子７の端子接続部７ａを前記ハウジング６の挿
   入孔６ｌに挿入保持した後、前記加締片７ｄに電
   線８を加締めたうえでこれを前記壁板６b₁，６b₂
   で閉鎖するようにしたことを特徴とする電気コネ
   クタ。