JPS62137436A - ポリイミド系摩擦材 - Google Patents

ポリイミド系摩擦材

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JPS62137436A
JPS62137436A JP27461585A JP27461585A JPS62137436A JP S62137436 A JPS62137436 A JP S62137436A JP 27461585 A JP27461585 A JP 27461585A JP 27461585 A JP27461585 A JP 27461585A JP S62137436 A JPS62137436 A JP S62137436A
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friction material
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Seiichiro Takabayashi
誠一郎 高林
Fumitada Satoji
文規 里路
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YOUBEA LE-RON KOGYO KK
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YOUBEA LE-RON KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱性、耐摩耗性及び機械的性質に優れ、且
つ適度に高くてしかも温度変化に対して安定したI?!
擦係数を存する、ポリイミド系摩擦材に関するもので、
本発明のポリイミド系摩擦材は、例えば、自動車用、事
務機器用、電気・電子機器用、航空・宇宙機器用、自動
省力機器用、一般産業機械用等のあらゆる分野の部品の
形成材として広く利用することができ、特に自動車や工
作JM’Jのクラッチ用或いはブレーキ用摺材等として
好適に利用される。
〔従来の技術及びその問題点〕
従来、フェノール樹脂やメラミン樹脂等の合成樹脂を結
合材とし、これにアスベスト繊維等の鉱物繊維を充填剤
として配合した組成物が、ブレーキやクラッチ用等の摩
擦材の形成材料として用いられているが、このような組
成物からなる摩擦材は、高速・高負荷下の制動、特に高
恩下における制動において、相手面へ移着した樹脂の熱
劣化成分の影響により摩擦係数が下がり、ブレーキ性能
が低下するという欠点を有している。例えば、フェノー
ル樹脂を配合した上記3j1成吻からなる摩擦材では、
150〜200°Cの高温下で著しい摩擦係数の低下を
示す。また、充填剤として配合したアスへスト繊維は、
摩擦材の摩耗に伴って周囲に飛敗し、人体に悪影舌を及
ぼす可能性があり好ましくない。上記組成物からなる摩
擦材の欠点を解消するために、結合材として芳香族ポリ
イミド樹脂を使用して耐熱性を高め、これに各種の無機
充填剤(チタン酸カリウムウィスカー、鉱物繊維、アス
ベスト、鉄粉、クルク、炭酸カルシウム及びケイ砂から
選ばれる1〜3成分)を加えた摩擦材料が知られている
(特開昭60−144363号公報)。また、アスベス
ト繊維の人体の影響を考慮して、ポリイミド樹脂に、チ
タン酸カリウム繊維及び/又は加工鉱物繊維と鉄粉とを
配合した摩擦材料が知られている(特開昭59−207
980号公報)。これらのFj擦材料から造ったブレー
キ性能は、高速・高負荷下において優れた耐摩耗性能を
有しているが、摺動時間による摩擦摺面の温度変化或い
は雰囲気の温度変化に対する制動の安定性、即ち摩擦係
数の安定性が必ずしも満足できるものではなかった。
また、曲げ強さ、衝撃強さ等の機械的強度、耐摩耗性及
び限界pv値(P=摩擦面圧、V−摩擦速度)等を高め
るために、ガラス繊維、アスベスト繊維、チタン酸カリ
ウム繊維、加工鉱物繊維等の無8!!繊維類や、芳香族
アミド繊維、芳香族ポリエステル繊維等の耐熱性有機繊
維類等を結合材に配合した摩擦材料が知られているが、
ガラス繊維を配合したものは、相手材の損傷が著しく、
アスベスト繊維、チタン酸カリウム繊維、加工鉱物繊維
等を配合したものは、ガラス繊維に比べれば比較的相手
材の損傷は少ないが、配合割合が大きくなると無視でき
なくなる。また、耐熱性有機繊維類を配合したものは、
相手材を損傷せず、この点において優れているが、機械
的加工性が悪く、その加工面は荒れており、所謂表面平
滑性が悪い。
このことは機械部品としての寸法精度ばかりでなく、摩
擦係数の経時変化にも悪影啓を及ぼすことになる。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、かかる問題点を解決することを目的とし
て種々研究を重ねた結果、芳香族ポリイミド樹脂粉末に
、フッ素樹脂粉末と、特定の遷移金属粉末及び/又は該
遷移金属の酸化物粉末とをそれぞれ特定量添加してなる
ポリイミド系組成物を、加熱・圧縮成形することにより
、耐熱性及び耐摩耗性に優れ、且つ摺面の温度変化に対
して安定な摩擦係数を有し、しかも相手材をほとんど損
傷させることのない摩擦材が得られることを知見した。
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、芳香族ポ
リイミド樹脂粉末+OO車U部に、フッ素樹脂粉末5〜
30重量部と、dvL道に不対電子を有する遷移金属粉
末及び/又は該遷移金属の酸化物粉末1〜30重量部と
を添加してなるポリイミド系組成物を、加熱・圧縮成形
することによって得られたポリイミド系WI H材を提
供するものである。
以下に本発明のポリイミド系摩擦材について詳述する。
本発明で用いられる前記ポリイミド系組成物を構成する
芳香族ポリイミド樹脂粉末は、芳香族テトラカルボン酸
又はその酸二無水物等のテトラカルボン酸成分と、芳香
族ジアミン成分とから重合及びイミド化によって得られ
る耐熱性の芳香族ポリイミド重合体からなる粉末であれ
ば良く、またそれらの2種以上の混合粉末であっても良
い。
前記の芳香族テトラカルボン酸成分としては、ピロメリ
ット酸、3.3’、4.4’−ビフェニルテトラカルボ
ン酸、2.3,3”、4′〜ビフエニルテトラカルボン
酸、3.3″、4.4″−へンゾフェノンテトラカルポ
ン酸、ビス(314−ジカルボキシフェニル)エーテル
、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)チオエーテル
、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、2.
2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン等
の芳香族テトラカルボン酸、又はそれらの酸の二無水物
、或いは前記の化合物の混合物等を挙げることができ、
特に、本発明では、ビフェニルテトラカルボン酸を主成
分(約50モル%以上含有、特に70モル%以上含有)
とするテトラカルボン酸成分を使用することが、得られ
るう7香族ポリイミド樹脂粉末の成形性或いは成形体の
物性等の点から好適である。
前記の芳香族ジアミン成分としては、4,4゛−ジアミ
ノジフェニルエーテル、4,4゛−ジアミノジフェニル
チオエーテル、4.4”−ジアミノジフェニルメタン、
4.4’−ジアミノベンゾフェノン、0−lm−又はp
−フェニレンジアミン等、或いはそれらの混合物を挙げ
ることができ、特に、本発明では、4゜4゛−ジアミノ
ジフェニルエーテルを主成分とする(例えば、約40モ
ル%以上含有、特に50モル%以上含有、さらに好まし
くは70モル%以上含有する)芳香族ジアミン成分を使
用することが好適である。
前記の芳香族ポリイミド樹脂粉末は、その製造方法に特
に限定されるものではなく、例えば、前述のテトラカル
ボン酸成分と芳香族ジアミン成分とを・大略等モル使用
して、有機極性溶媒中で高い重合温度で重合及びイミド
化して、高分子量の芳香族ポリイミド樹脂粉末として析
出させるか、或いは前記の両成分を有機極性溶媒中で比
較的低温で重合して高分子量の芳香族ポリアミック酸を
生成し、その重合液にポリアミック酸不溶性の溶媒を添
加し、芳香族ポリアミック酸粉末を析出させて、その粉
末を加熱してイミド化(ポリ7ミソク酸の酸−アミド結
合の脱水反応によるイミド環化)し、芳香族ポリイミド
樹脂粉末を製造する方法等によって製造される。
前記芳香族ポリイミド樹脂粉末は、フェノール樹脂や熱
硬化性ポリイミド樹脂のように低分子量体が反応して三
次元網目構造をとるものではなく、線状の高分子量体で
あるので、成形体の機械的強度が大きい。しかし、芳香
族ポリイミド樹脂粉末は、非溶融成形性のものがほとん
どであり、成形に際しては、粉末粒子間相互の密着強度
が機械的強度を左右する。そのため、芳香族ポリイミド
樹脂粉末の平均粒径があまり大き過ぎると、成形した際
に、粉末の各粒子間相互の密着(一部溶着)が不十分と
なって、成形体の耐摩耗性や曲げ強度等の機械的強度が
低下することになって適当でない。
従って、前記芳香族ポリイミド樹脂粉末は、その平均粒
子径が40μm以下、好ましくは30μm以下、更に好
ましくは20μm以下程度で、且つ0.1〜50μmの
粒径のものを約80重量%以上含んでいることが好まし
い。
また、本発明で用いられる前記ポリイミド系組成物を構
成するフッ素樹脂粉末としては、四フッ化エチレン単独
重合体、四フッ化エヂレンと六フッ化フロピレンとの共
重合体、四フッ化エチレンとその他の単量体との共重合
体等を挙げることができ、中でも、少なくとも75重千
%以上、好ましくは90重量%以上の四フッ化エチレン
を含む四フッ化エチレン共重合体、特に四フッ化エチレ
ン単独重合体が好ましい。上記の四フッ化エチレン共重
合体において、四フッ化エチレン以外の他の単量体は、
エチレン、プロピレン、六フッ化ブロビレン、ポリフル
オロアルキルビニルエーテル、及びクロロトリフルオロ
エチレンからなる群から選択される1種又は2種以上の
モノマーであることが好ましい。
前記フッ素樹脂粉末は、その平均粒径が40μm以下、
好ましくは30μm以下、更に好ましくは20μm以下
程度で、且つ1〜50μmの粒径のものを約80重量%
以上含んでいることが好ましい。前記フッ素樹脂粉末の
平均粒子径があまり大き過ぎると、耐摩耗性が悪くなる
また、本発明で用いられる前記ポリイミド系組成物を構
成する遷移金属粉末及び遷移金属の酸化物粉末は、d軌
道に不対電子を有する遷移金属であって、好ましくは酸
素を化学吸着し易い金属の粉末及び該遷移金属の酸化物
の粉末であり、自己同志或いは摩擦材の相手材(金属や
セラミック等)との摺動において、FtJ擦係数が高く
、且つ摩擦熱等によって互いに或いは相手材との間で大
きな移着粒子を形成し難いものが、高くて安定した摩擦
係数を得るのに好適である。
具体的には、前記遷移金属粉末としては、チタン、クロ
ム、マンガン、鉄、コハル1−、ニッケル、モリブデン
、タングステン等の金属の粉末を挙げることができ、ま
た前記遷移金属酸化物粉末としては、上記の金属の酸化
物、特にTiO2,Cr2O3,MnO21FezO3
+ C60+ N iO+ MOOz + ’40を等
の安定な酸化物の粉末を好適なものとして挙げることが
できる。
前記の遷移金属粉末及び遷移金属酸化物!5)末は、そ
れらの平均粒径が40μm以下、好ましくは20μm以
下、更に好ましくは10μm以下程度で、且つ0,1〜
40μmの粒径のものを約80重世%以上含んでいるこ
とが好ましい。これらの粉末の平均粒径が大き過ぎると
、摩擦材の摩擦面に存在する該粉末の割合が少なくなっ
てII擦係数が低下する。また、これらのわ)末の粒子
形状は、特に限定されるものではなく、塊状、棒状、球
状等、何れであっても良い。
本発明のポリイミド系摩擦材は、前記芳香族ポリイミド
樹脂粉末100重量部、前記フッ素樹脂粉末5〜30重
量部、好ましくは5〜25重量部、及び前記遷移金属粉
末及び/又は前記遷移金属酸化物粉末1〜30重量部、
好ましくは2〜25重附部を、従来公知の方法、例えば
、ヘンシェルミキサー、ボールミキサー、タンブラ−ミ
キサー等の混合機を用いて乾式混合する方法、或いは上
記混合機等を用いて水若しくは有機溶剤の存在下で湿式
混合後、減圧脱気及び/又は加熱脱気して溶媒を除去す
る方法等の方法によって混合して得られるポリイミド系
組成物を、圧縮成形機等を用い、加熱下及び加圧下に、
線状、棒状、板状、ンート状、その他の任意の形状に成
形されたものである。
前記フッ素樹脂粉末の添加量が5重量部未満であると、
摩擦面の温度が比較的低温時の摩擦係数の上昇を押さえ
る効果がなく、また30重量部超であると、制動用の1
7擦材としての摩擦係数が低くなり過ぎ、且つ機械的強
度が悪くなる。また、前記遷移金属粉末及び/又は前記
a移金属酸化物粉末の冷力I]量が1重量部未満である
と、雰囲気温度或いは摩擦面の)話度が高温時の摩擦係
数の低下を押さえる効果がなく、且つ耐摩耗性が悪くな
り、また30重量部超であると、機械的強度及び耐摩耗
性が悪くなる。
前記ポリイミド系組成物の力l]熱・圧縮成形は、例え
ば、圧縮成形機としてラム式押出し成形機を用いた場合
には、250℃以上、好ましくは300℃〜500℃の
成形1z度下に、前記ポリイミド系組成物の金型への充
填と、ラムによる100〜15 Q QKg/ c+f
l、好ましくは150〜10DOXg/aa、特に好ま
しくは150〜700Mg/CI+lの圧力下での前記
ポリイミド系組成物の金型への押出しく押し込み・圧!
iiりとを交互に行い、前記ポリイミド系組成物を金型
内で加熱密着させながら、長尺の成形体をしだいに押出
すことによって行うことができる。
尚、本発明で用いられる前記ポリイミド系組成物には、
本発明のポリイミド系I!j1察材の特性である耐熱性
、耐摩耗性、適度に高い摩擦係数、及びその安定性等に
悪影舌を及ぼさない限り、有機質若しくは無機質の各種
の充填剤を適宜添加することができる。かかる充填剤の
具体例としては、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト
繊維、ウオラストナイト、チタン酸カリウムウィスカー
、シリコーンカーバイドウィスカー、サファイアウィス
カー、銅線、鋼線、ステンレス線等の耐熱性無機単一繊
維;タングステン心線若しくは炭素繊維等にボロン若し
くは炭化珪素等を蒸着した所謂ポロン繊維若しくは炭化
珪素繊維等の耐熱性無機複合繊維;芳香族アミド繊維等
の耐熱性有機繊維;ガラスピーズ、シリカバルーン、珪
藻土、アスベスト、炭酸カルシウム等の断熱性向上用の
無機粉末:グラファイト、カーボン、マイカ、タルク等
の潤滑性調整用の無機粉末;及びカーボンブランク等の
着色用無機粉末等を挙げることができる。
〔作用〕
本発明のポリイミド系摩擦材は、芳香族ポリイミド樹脂
粉末に、フッ素樹脂粉末と、遷移金属粉末及び/又は遷
移金属酸化物粉末とを添加してなるポリイミド系組成物
を、加熱・圧縮成形することによって得られたもので、
摩擦時の雰囲気温度や摩擦距離(時間)によって変動す
る摩擦面の温度変化に対して安定した摩擦係数を得るこ
とができ、本発明のポリイミド系摩擦材においては、フ
ッ素樹脂成分が、主ムこ、摩擦路面1が短〜中距離即ち
摩擦面の温度が比較的低温時に起こる摩擦係数の上昇を
押さえ、また、遷移金属成分及び/又は′a移金金属酸
化物成分、主に、雰囲気温度が高い時或いは摩擦距離が
長距離即ち摩擦面の温度が高い時に起こる摩擦係数の低
下を押さえ且つ耐摩耗性を向上させる。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を比較例とともに挙げ、本発明を
更に詳しく説明するが、本発明はかかる実施例のみに限
定されるものではない。
実施例1〜10 下記表1に示す配合割合によりそれぞれ各原料を小型ヘ
ンシェルミキサーで乾式混合した後、これを320〜3
70℃、800〜1500 Kg/ co[の条件下で
圧縮成形し、成形体(本発明のポリイミド系摩擦材)を
得た。得られた成形体について、下記の測定方法に従っ
て、摩擦係数及び摩耗係数をdIす定した。その結果を
下記表1に示す。
〔測定方法〕
■摩擦係数 相手材を加熱できるスラスト型摩擦・摩耗試験機を用い
、荷重2.0Kg/cn、すべり速度毎分150m、相
手材345C1IQ、無潤滑、連続運転の条件下で、摺
動時間(試験時間)15分の時は相手材無加熱(室温)
の時のPj擦係数を、また摺動時間120分の時は相手
材無加熱(室温)の時及び加熱(150℃)した時の摩
擦係数を求めた。
■摩耗係数 摩擦係数の測定と同し試験機を使用して、荷重3、9 
Kg / ctA、すべり速度毎分128m、相手材3
45C鋼、無潤滑、試験時間100時間(連続運転)の
条件下で、相手材無加熱(室温)の時の摩耗試験の結果
から求めた。
また、実施例1及び2で得られた成形体について、更に
下記の測定方法に従って圧環強度を測定したところ、実
施例1で得られた成形体の圧環強度は9.5 Kg/m
m” 、実施例2で得られた成形体の圧環強度は7.2
Kg/mmzであった。
成形体から切削加工によって、試験片(内径9゜5mm
、外径13.5n+III、iさ10mmの管状体)を
製作し、その試験片の圧環強度(JIS Z 2507
、単位:Kg/m■2)を求めた。
比較例1〜10 下記表2に示す通り、比較例1においては四フッ化エチ
レン樹脂粉末と金属粉末及び/又は金属酸化物粉末を全
く配合せず、比較例2においては金属粉末及び/又は金
属酸化物粉末を配合せず、比較例3においては四フッ化
エチレン樹脂粉末を配合せず、比較例4においては四フ
ッ化エチレン樹脂粉末を35重量部配合し、比較例5に
おいては遷移金属粉末としてタングステン粉末を35重
量部配合し、比較例6〜IQにおいては本発明の限定外
の金属及び金属酸化物である、スズわ)末(比較例6)
、鉛粉末(比較例7)、酸化カドミウム粉末(比較例8
)、酸化マグネシウムわ〕末(比較例9)及び二酸化ア
ンチモン粉末(比較例10)を配合した以外はそれぞれ
実施例1〜10と全く同様にして成形体を得、その物性
を測定した。その結果を下記表2に示す。
尚、下記の表1及び表2において、注1〜4は下記の通
りである。
注1:3,3° 、4.4”  −ビフェニル−テトラ
カルボン酸二無水吻と4,4゛ −ジアミノジフェニル
エーテルを重合及びイミド化して得られた芳香族ポリイ
ミド樹脂粉末を使用。
注2=喜多村社製のKTL600を使用。
注り=三井デュポンフロロケミカル社製のテフロン7J
を使用。
注4:三菱金属社製の金属酸化物固溶体〔成分Coo、
 CrzO*+ FezOx、 MnO2)を使用。
上記の表1及び表2に示す結果から次のことが明らかで
ある。
本発明のポリイミド系Fi!擦材(実施例1〜10で得
られた成形体)は、何れも、耐摩耗性に優れ適当に大き
なF2擦係数を示すとともに、摺動時間及び相手材加熱
による温度変化に対しても安定した摩擦係数を示すもの
であった。
これに対し、芳香族ポリイミド樹脂単独からなる比較例
1の成形体及び四フッ化エチレン樹脂を添加しない組成
物からなる比較例3の成形体は、摺動時間及び相手材加
熱による温度変化に対して摩擦係数が大きく変動し、耐
摩耗性にも劣る。また、金属粉末及び/又は金属酸化物
粉末を全く添加しない組成物からなる比較例2の成形体
、本発明の限定外の金属粉末又は金属酸化物粉末を添加
した組成物からなる比較例6〜IOの成形体、及びたと
え本発明に規定した3成分系であっても、四フッ化エチ
レン樹脂粉末の添加量が過多である組成物からなる比較
例4の成形体は、摩擦係数が低く過ぎる。更にまた、金
属粉末及び/又は金属酸化物粉末の添加量が過多である
組成物からなる比較例5の成形体は、耐摩耗性が悪い。
〔発明の効果〕
本発明のポリイミド系摩擦材は、耐熱性、耐摩耗性及び
機械的性質に優れ、且つ適度に高くてしかも温度変化に
対して安定した摩擦係数を有するもので、例えば、自動
車用、事務機器用、電気・電子機器用、航空・宇宙機器
用、自動省力機器用5一般産業機械用等のあらゆる分野
の部品の形成材として広く利用することができ、特に自
動車や工作機等のクラッチ用或いはブレーキ用摺材等と
して好適に利用される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)芳香族ポリイミド樹脂粉末100重量部に、フッ
    素樹脂粉末5〜30重量部と、d軌道に不対電子を有す
    る遷移金属粉末及び/又は該遷移金属の酸化物粉末1〜
    30重量部とを添加してなるポリイミド系組成物を、加
    熱・圧縮成形することによって得られたポリイミド系摩
    擦材。
  2. (2)遷移金属粉末が、チタン、クロム、マンガン、鉄
    、コバルト、ニッケル、モリブデン、及びタングステン
    からなる群から選択される1種又は2種以上の金属の粉
    末である特許請求の範囲第(1)項記載のポリイミド系
    摩擦材。
  3. (3)遷移金属の酸化物粉末が、チタン酸化物、クロム
    酸化物、マンガン酸化物、鉄酸化物、コバルト酸化物、
    ニッケル酸化物、モリブデン酸化物、及びタングステン
    酸化物からなる群から選択される1種又は2種以上の金
    属酸化物の粉末である特許請求の範囲第(1)項記載の
    ポリイミド系摩擦材。
  4. (4)芳香族ポリイミド樹脂粉末が、平均粒径30μm
    以下の粉末である特許請求の範囲第(1)項記載のポリ
    イミド系摩擦材。
  5. (5)フッ素樹脂粉末が、平均粒径30μm以下の粉末
    である特許請求の範囲第(1)項記載のポリイミド系摩
    擦材。
  6. (6)遷移金属粉末が、平均粒径20μm以下の粉末で
    ある特許請求の範囲第(1)項記載のポリイミド系摩擦
    材。
  7. (7)遷移金属の酸化物粉末が、平均粒径20μm以下
    の粉末である特許請求の範囲第(1)項記載のポリイミ
    ド系摩擦材。
  8. (8)芳香族ポリイミド樹脂粉末が、ビフェニルテトラ
    カルボン酸を主成分(約50モル%以上含有)とするテ
    トラカルボン酸成分と、4、4′−ジアミノジフェニル
    エーテルを主成分(約50モル%以上含有)とする芳香
    族ジアミン成分とから製造される特許請求の範囲第(1
    )項記載のポリイミド系摩擦材。
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