JPH0586246A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH0586246A
JPH0586246A JP27721091A JP27721091A JPH0586246A JP H0586246 A JPH0586246 A JP H0586246A JP 27721091 A JP27721091 A JP 27721091A JP 27721091 A JP27721091 A JP 27721091A JP H0586246 A JPH0586246 A JP H0586246A
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JP
Japan
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thermoplastic resin
metal
resin composition
weight
oxide powder
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JP27721091A
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Toshiaki Kobayashi
俊昭 小林
Shinichi Akatani
晋一 赤谷
Kotaro Hatake
好太郎 畠
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OPUTESU KK
Zeon Corp
Zeon Kasei Co Ltd
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OPUTESU KK
Zeon Kasei Co Ltd
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】熱可塑性樹脂100重量部と、20℃での熱伝
導率が0.05cal/cm・sec・℃以上であり、平均粒径が
0.1〜300μmである金属及び/又は金属酸化物粉
末150〜600重量部を配合することにより熱可塑性
樹脂組成物を提供する。 【目的】耐熱性、熱伝導性及び機械的強度に優れ、かつ
射出成形を始め各種成形に於ける成形性に優れた熱可塑
性樹脂組成物を提供することを目的とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂組成物に関
し、さらに詳しくは、熱伝導性に優れた熱可塑性樹脂組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年におけるエレクトロニクス技術の発
達はOA機器の小型化を可能にし、金属材料からプラス
チックへの材料転換を益々促進させている。OA機器部
品には各種熱可塑性樹脂が使われているが、機器の小型
化に伴い、機器内の発熱に対する耐熱性とともに、放熱
性の優れた材料が強く求められてきている。しかしなが
ら、金属に比べ、プラスチックは熱伝導率が低いため、
熱伝導性と耐熱性、成形性に優れた熱可塑性樹脂材料が
ないのが現状である。樹脂成形品に熱伝導性を付与せん
がため熱伝導性を有する金属などの粉末を添加すること
が考えられるが、金属などの粉末を樹脂重量の等量以上
配合しないと有効な熱伝導性が現れず、このような高充
填では樹脂組成物の流動性が悪くて加工ができないか、
加工できても機械的強度が劣悪となる欠点が予想され
る。熱可塑性樹脂に金属粉末を高充填する方法に関して
は、例えば特開昭57−42746号にポリオレフィン
樹脂とアルミニウム粉末との複合樹脂を使った容器の例
があるが、ポリオレフィン樹脂の耐透湿性の改良を目的
とするものであり、またアルミニウム粉末の最高配合割
合が60重量%に止どまるものであり、この知見からは
本発明の目的とする耐熱性、熱伝導性及び成形性の優れ
た熱可塑性樹脂組成物を示唆するものではなく、またこ
のポリオレフィン樹脂組成物からは本発明の目的を達成
し得ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性、熱
伝導性に優れ、かつ射出成形を始め各種成形における成
形性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的
をするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる問題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、熱可塑性樹脂に2
0℃での熱伝導率が0.05cal/cm・sec・℃以上、かつ
平均粒径が0.1〜300μmの金属及び/又は金属酸
化物粉末を配合することにより、耐熱性及び熱伝導性に
優れ、射出成形を始め各種成形における成形性が優れた
熱可塑性樹脂組成物を見い出し、この知見に基づいて本
発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂100
重量部と、20℃での熱伝導率が0.05cal/cm・sec・
℃以上であり、かつ平均粒径が0.1〜300μmであ
る金属及び/又は金属酸化物粉末を150〜600重量
部から成る熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】本発明の熱可塑性樹脂組成物に用いられる
熱可塑性樹脂とは、熱変形温度が60℃以上の熱により
射出成形などの塑性加工が可能な樹脂を指すが、特に本
発明の目的に効果的な熱可塑性樹脂は芳香族ビニル系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂及びポリアミド系樹脂であ
る。芳香族ビニル系樹脂とは、下記化学式[1]で表さ
れる繰り返し構造単位を少なくとも25重量%含有する
重合体樹脂である。
【0007】
【化1】
【0008】式中R1、R2は水素原子、ハロゲン原子、
又は炭化水素基であり、それぞれに同じであっても異な
っていても良い。またjは1〜5の整数、kは10以上
の整数である。芳香族ビニル系樹脂の代表例としては、
ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、ポリ−α
−メチルスチレン、ポリ−p−メチルスチレン、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニト
リル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル
共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ABS樹脂
などの種々の樹脂が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。ポリカーボネート系樹脂とは、下記化学
式[2]で表される繰り返し構造単位を有する重合体樹
脂である。
【0009】
【化2】
【0010】式中のZは単結合、エーテルあるいは炭素
数1〜8のアルキレン基、炭素数2〜8のアルキリデン
基、炭素数5〜15のシクロアルキレン基、炭素数5〜
15のシクロアルキリデン基、スルホニル基、チオニル
基、カルボニル基、又は下記化学式[3]で示される基
であり、R3、R4は水素原子、塩素原子、臭素原子又は
炭素数1〜8の飽和アルキル基であり、それぞれ同じで
あっても異なっても良い。また、m、nはそれぞれ0又
は1〜4の整数であり、それぞれ同じであっても異なっ
ても良い。
【0011】
【化3】
【0012】ポリアミド系樹脂とは、ポリアミド結合を
有する樹脂をいい、環員7〜13の環を有するラクタ
ム、例えばポリカプロラクタム、ポリカプリルラクタ
ム、ポリラウリンラクタムから誘導されるポリアミド、
並びに、ジカルボン酸とジアミンとの反応により得られ
るポリアミドが挙げられるが、特に有用なのはポリアミ
ド−6、ポリアミド−66、ヘキサメチレンジアミンと
イソフタル酸並びにテレフタル酸から構成されたポリア
ミドであるが、ここに挙げたものに限定されるものでは
ない。
【0013】本発明の熱可塑性樹脂組成物の他の成分と
して用いられる金属及び/又は金属酸化物粉末は、20
℃での熱伝導率が0.05cal/cm・sec・℃以上であるこ
とが必要であり、好ましくは0.1cal/cm・sec・℃以上
であり、特に好ましくは0.2cal/cm・sec・℃以上であ
る。熱伝導率が0.05cal/cm・sec・℃未満では、熱伝
導率が低くなる。このような金属及び/又は金属酸化物
粉末の具体例としては、金、銀、銅、鉄などの金属及び
ジュラルミン、真鍮などの合金、アルミナ、酸化マグネ
シウム、酸化ベリリウムなどの金属酸化物などが挙げら
れるが、これらに限定されない。
【0014】本発明の金属及び/又は金属酸化物粉末
は、平均粒径が0.1〜300μmであることが必要で
あり、好ましくは1〜100μmであり、特に好ましく
は3〜80μmである。この粒径範囲の金属及び/又は
金属酸化物粉末などを用いることにより、樹脂重量当た
り2倍以上の金属及び/又は金属酸化物粉末などを配合
し得る高充填の組成物が実現し得た。0.1μm未満で
は分散性が悪くて充填量が上がらない。また、300μ
mを超すと熱伝導率、機械的強度とも低下する。さら
に、金属及び/又は金属酸化物粉末の平均粒径の異なる
ものを配合することにより、具体的には、平均粒径が1
〜30μm及び31〜100μmのものを20/80〜
80/20の重量比で配合することにより、金属及び/
又は金属酸化物の高充填の割に機械的強度、流動性を低
下させずにより高熱伝導率を得ることが出来るので好ま
しい。
【0015】本発明の金属及び/又は金属酸化物粉末
は、その表面を表面処理剤で処理したものを使用するこ
とができる。このような金属及び/又は金属酸化物粉末
の表面処理剤としては、特に限定されるものではなく種
々の表面処理剤が使用できるが、アミノアルキルシラン
化合物などのシランカップリング剤、チタネートカップ
リング剤、高級脂肪酸が好ましい。このような表面処理
を施した金属及び/又は金属酸化物粉末を用いると樹脂
とのなじみを良くするため、成形品の機械的強度が向上
する。特にアミノアルキルシラン化合物で処理した金属
及び/又は金属酸化物粉末を使用すると耐衝撃性を向上
させるこができる。
【0016】アミノアルキルシラン化合物としては、例
えばγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが
挙げられる。また、チタネートカップリング剤として
は、例えばイソプロピルトリイソステアロイルチタネー
ト、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェー
ト)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル
−アミノエチル)チタネート、ビス(ジオキシアセテー
トチタネート)などが挙げられる。高級脂肪酸として
は、例えばステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、
ベヘニン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン
酸などが挙げられる。これらの表面処理剤の使用量は、
特に限定されるものではないが、金属及び/又は金属酸
化物粉末100重量部に対し、0.05〜10重量部が
好ましい。
【0017】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、
本発明の目的を損なわない範囲内で、フッ素樹脂、オル
ガノポリシロキサン、ポリオレフィン及びグラファイト
からなる群から選ばれた1種以上の物質を添加すること
ができる。これらの物質は、本発明の熱可塑性樹脂組成
物の摺動性を向上することができ、これらの物質を加え
た熱可塑性樹脂組成物は、OA機器において軸受けなど
の機構部品の組成物として好適である。
【0018】ここで、フッ素樹脂としては、特に限定さ
れるものではなく、例えばポリテトラフロロエチレン、
テトラフロロエチレン−パーフロロアルキルビニルエー
テル共重合体、テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプ
ロピレン共重合体、テトラフロロエチレン−ヘキサフロ
ロプロピレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重
合体、テトラフロロエチレン−エチレン共重合体、ポリ
クロロトリフロロエチレン、クロロトリフロロエチレン
−エチレン共重合体、ポリビニリデンフロライドなどが
挙げられる。
【0019】また、オルガノポリシロキサンとしては、
特に限定されるものではなく、例えばジメチルポリシロ
キサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイド
ロジェンポリシロキサンなど、及び各種変性、例えば、
アミノ変性、アルキル変性、エポキシ変性、カルボキシ
ル変性、アルコール変性、フッ素変性、アルキル・アラ
ルキル・ポリエーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変
性、ポリエーテル変性などのポリシロキサンなどが挙げ
られる。
【0020】さらに、ポリオレフィンとしては、例えば
高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。グ
ラファイトとしては、天然又は公知の製法により得られ
るリン片状、粒状などの種々のグラファイト粉末を使用
することができる。これらのフッ素樹脂、オルガノポリ
シロキサン、ポリオレフィン又はグラファイトの添加量
は、フッ素樹脂及びポリオレフィン以外の熱可塑性樹脂
100重量部当たり0.1〜30重量部が好ましい。添
加量が0.1重量部未満では摺動性が不十分であり、3
0重量部を超えると成形時の層状剥離が起こり易くなり
好ましくない。
【0021】本発明に用いられる熱可塑性樹脂と金属及
び/又は金属酸化物粉末との構成比は、熱可塑性樹脂1
00重量部に対し、金属及び/又は金属酸化物粉末15
0〜600重量部、好ましくは200〜500重量部で
ある。金属及び/又は金属酸化物粉末が150重量部未
満では十分な熱伝導率が得られず、600重量部を超え
ると機械的強度が低下する。本発明の熱可塑性樹脂組成
物には、本発明の目的を損なわない範囲で、充填剤、ガ
ラス繊維、炭素繊維、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、帯電防止剤、滑剤、顔料あるいは他の重合体などを
必要に応じ配合することができる。本発明における樹脂
組成物の調整方法は、従来公知の方法を採用すればよ
く、例えば、タンブラーやヘンシェルミキサー、リボン
ブレンダーなどで混合した後、押出機、バンバリー、ロ
ールなどで混練する方法が適宜選択される。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら
限定されるものではない。また、実施例及び比較例中の
重量部及び重量%は特に断りのない限り重量基準であ
る。さらに、実施例及び比較例の熱可塑性樹脂組成物の
物性は、次の方法により行った。熱伝導率 熱プレスにて試験板を作成し、JIS A-1412に
したがって測定した。流動性 射出成形機[日精樹脂工業(株)製FS80S12AS
E]にて、JIS K-7207熱変形温度試験用試験片
(127mm×12.7mm×6.4mm)を成形する時、成形
温度、射出速度一定の場合の最小充填圧力を測定するこ
とにより、流動性を評価した。摺動性 表面性測定機HEIDON−14[新東科学(株)製]
を用い、ポリアセタール[旭化成工業(株)製テナックL
−531]ボール圧子に対する各組成物の射出成形機に
より成形した平板の動摩擦係数として求めた。測定条件
は23℃荷重100g、引張速度2400mm/minにて
実施した。
【0023】実施例1〜9、比較例1〜5 第1表に示す樹脂組成物をヘンシェルミキサーにて混合
し、二軸押出機[東芝機械(株)製TEM−35B]にて
溶融混練し、ペレット化して熱可塑性樹脂組成物を製造
した。この熱可塑性樹脂組成物の物性の測定結果を第1
表に示す。
【0024】
【表1】
【0025】注 1)ABS樹脂[三菱レイヨン(株)製ダイヤペットAB
S3001] 2)ハイインパクトポリスチレン[出光石油化学(株)製
出光スチロールHT−53] 3)ポリカーボネート樹脂[出光石油化学(株)製タフロ
ンA2200] 4)ポリアミド樹脂[旭化成工業(株)製レオナ1300
S] 5)アトマイズアルミ粉[山石金属(株)製VA−35
0、平均粒径25〜30μm、熱伝導率0.497cal/
cm・sec・℃(20℃)] 6)アトマイズアルミ粉[山石金属(株)製VA−20
0、平均粒径40〜50μm、熱伝導率0.497cal/
cm・sec・℃(20℃)] 7)電解銅粉[山石金属(株)製MC−2、平均粒径30
〜40μm、熱伝導率0.923cal/cm・sec・℃(20
℃)] 8)アトマイズ真鍮粉[山石金属(株)製AT−BrN
o.200、平均粒径35〜40μm、熱伝導率0.26
1cal/cm・sec・℃(20℃)] 9)酸化マグネシウム[協和化学工業(株)製パイロキス
マ3320、平均粒径20μm、熱伝導率0.12cal/
cm・sec・℃(20℃)] 10)シリカ粉[富士デヴィソン化学(株)製サイロイド
244、平均粒径3.3μm、熱伝導率0.004cal/c
m・sec・℃(20℃)] 11)アトマイズアルミ粉[山石金属(株)製VA−2
0、平均粒径450μm、熱伝導率0.497cal/cm・s
ec・℃(20℃)]
【0026】実施例10 アルミニウム粉末100重量部に対して、γ−(2−ア
ミノエテル)アミノプロピルトリメトキシシラン2重量
部で表面処理したアルミニウム粉末を用いた以外は実施
例1と同様にして調製し、得られた熱可塑性樹脂組成物
について同様の試験を行った。結果は熱伝導率2.1×
10-3cal/cm・sec・℃であった。一方、射出成形にて厚
さ1/4インチのアイゾット試験片を作成、JIS K-
7110に準じ、ノッチなしのアイゾット試験を23℃
にて実施した結果、表面処理しないアルミニウム粉末を
用いた実施例1組成では8.1kg・cm/cm2であったが、
表面処理したアルミニウム粉末を用いた本実施例10で
は13.5kg・cm/cm2と衝撃強度が大巾に向上した。
【0027】実施例11〜14、比較例6 実施例1の組成に第2表の添加物を添加した以外は実施
例1と同様に行った。これらの熱可塑性樹脂組成物の物
性の測定結果を第2表に示す。
【0028】
【表2】
【0029】注 12)ポリテトラフロロエチレン[ダイキン工業(株)製
ルブロンL−5] 13)ジメチルポリシロキサン[東レ・ダウコーニング
シリコーン(株)製SH−200] 14)高密度ポリエチレン[昭和電工(株)製ショーレッ
クスF6080FL] 15)グラファイト粉[中越黒鉛(株)製SC−60]
【0030】
【発明の効果】かくして、本発明によれば、熱伝導性、
耐熱性及び機械的強度に優れた熱可塑性樹脂組成物を得
ることができ、射出成形を始め、押出成形、圧縮成形、
中空成形、カレンダー成形など一般の熱可塑性樹脂の成
形方法により成形して、熱伝導性の求められる成形品用
途、例えば家電、OA機器、光学機器、自動車、建材な
どの各種部品に広く使用することが可能である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年5月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明の金属及び/又は金属酸化物粉末
は、その表面を表面処理剤で処理したものを使用するこ
とができる。このような金属及び/又は金属酸化物粉末
の表面処理剤としては、特に限定されるものではなく種
々の表面処理剤が使用できるが、アルキルシラン化合物
などのシランカップリング剤、チタネートカップリング
剤、高級脂肪酸が好ましい。このような表面処理を施し
た金属及び/又は金属酸化物粉末を用いると樹脂とのな
じみを良くするため、成形品の機械的強度が向上する。
特にアルキルシラン化合物で処理した金属及び/又は金
属酸化物粉末を使用すると耐衝撃性を向上させるこがで
きる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】アルキルシラン化合物としては、例えばγ
−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが挙げら
れる。また、チタネートカップリング剤としては、例え
ばイソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソ
プロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタ
ネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノ
エチル)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェ
ート)オキシアセテートチタネートなどが挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えばステアリン酸、ラウリン
酸、パルミチン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、12−ヒ
ドロキシステアリン酸などが挙げられる。これらの表面
処理剤の使用量は、特に限定されるものではないが、金
属及び/又は金属酸化物粉末100重量部に対し、0.
05〜10重量部が好ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】実施例10 アルミニウム粉末100重量部に対して、γ−(2−ア
ミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン2重量
部で表面処理したアルミニウム粉末を用いた以外は実施
例1と同様にして調製し、得られた熱可塑性樹脂組成物
について同様の試験を行った。結果は熱伝導率2.1×
10−3cal/cm・sec・℃であった。一方、射
出成形にて厚さ1/4インチのアイゾット試験片を作
成、JISK−7110に準じ、ノッチなしのアイゾッ
ト試験を23℃にて実施した結果、表面処理しないアル
ミニウム粉末を用いた実施例1組成では8.1kg・c
m/cmであったが、表面処理したアルミニウム粉末
を用いた本実施例10では13.5kg・cm/cm
と衝撃強度が大巾に向上した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 55/02 LLV 7142−4J 69/00 KKH 8416−4J LPN 8416−4J 77/00 KKQ 9286−4J KKR 9286−4J //(C08L 25/04 101:00) 7167−4J (C08L 69/00 101:00) 7167−4J (72)発明者 赤谷 晋一 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社研究開発センター内 (72)発明者 畠 好太郎 栃木県佐野市小中町234番地1 株式会社 オプテス内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂100重量部と、20℃での
    熱伝導率が0.05cal/cm・sec・℃以上であり、かつ平
    均粒径が0.1〜300μmである金属及び/又は金属
    酸化物粉末を150〜600重量部から成る熱可塑性樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂が、芳香族ビニル系樹脂、ポ
    リカーボネート系樹脂又はポリアミド系樹脂である請求
    項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】金属及び/又は金属酸化物粉末がアルミニ
    ウム粉末である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】金属及び/又は金属酸化物粉末が金属及び
    /又は金属酸化物粉末の平均粒径が1〜30μmのもの
    及び31〜100μmのものを20/80〜80/20
    の重量比で配合したものである請求項1記載の熱可塑性
    樹脂組成物。
  5. 【請求項5】金属及び/又は金属酸化物粉末が表面処理
    剤で処理された請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項2記載の組成物に、熱可塑性樹脂1
    00重量部当たりフッ素樹脂、オルガノポリシロキサ
    ン、ポリオレフィン及びグラファイトの群から選ばれた
    1種以上の物質を0.1〜30重量部添加してなる熱可
    塑性樹脂組成物。
JP27721091A 1991-09-27 1991-09-27 熱可塑性樹脂組成物 Pending JPH0586246A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000072967A (ja) * 1998-08-26 2000-03-07 Matsushita Electric Works Ltd 熱伝導性シリコーンゴム組成物の製造方法及び熱伝導性シリコーンゴム組成物
JP2002346308A (ja) * 2001-03-19 2002-12-03 Mitsubishi Plastics Ind Ltd フィルタープレス用ダイアフラム
JP2004059638A (ja) * 2002-07-25 2004-02-26 Kuraray Co Ltd ポリアミド組成物
KR101034046B1 (ko) * 2010-04-21 2011-05-11 주식회사 지앤씨에스 팽창 그라파이트 시트를 포함하는 전자부품용 기판 및 이를 포함하는 발광다이오드 조명등
JP2015017167A (ja) * 2013-07-10 2015-01-29 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 摺動性ポリカーボネート樹脂組成物及び成形品
JP2017155250A (ja) * 2017-06-19 2017-09-07 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 摺動性ポリカーボネート樹脂組成物及び成形品
JP2018161823A (ja) * 2017-03-27 2018-10-18 ぺんてる株式会社 筆記具

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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