JPH0586283A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH0586283A
JPH0586283A JP27721291A JP27721291A JPH0586283A JP H0586283 A JPH0586283 A JP H0586283A JP 27721291 A JP27721291 A JP 27721291A JP 27721291 A JP27721291 A JP 27721291A JP H0586283 A JPH0586283 A JP H0586283A
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metal
weight
resin
resin composition
metal oxide
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JP27721291A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Kobayashi
俊昭 小林
Shinichi Akatani
晋一 赤谷
Kotaro Hatake
好太郎 畠
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OPUTESU KK
Zeon Corp
Zeon Kasei Co Ltd
Original Assignee
OPUTESU KK
Zeon Kasei Co Ltd
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ポリフェニレンエーテル樹脂10〜90重量%
及び芳香族ビニル系樹脂90〜10重量%からなる樹脂
成分(A)100重量部と、20℃での熱伝導率が0.
05cal/cm・sec・℃以上である金属及び/又は金属酸化
物粉末50〜600重量部を配合することにより熱可塑
性樹脂組成物を提供する。 【目的】耐熱性、熱伝導性及び機械的強度に優れ、かつ
射出成形を始め各種成形に於ける成形性に優れた熱可塑
性樹脂組成物を提供することを目的とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂組成物に関
し、さらに詳しくは、耐熱性、熱伝導性、機械的強度及
び成形性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年におけるエレクトロニクス技術の発
達は、各種機器の小型化を可能にし、金属材料からプラ
スチックへの材料転換を益々促進させている。一方、各
種機器の小型化は、成形品内機器の発熱に対するプラス
チック材料の耐熱性を要求するとともに、放熱性の優れ
た材料の要求を強めている。しかしながら、金属に比べ
プラスチックは熱伝導率が低いため、射出成形性が良好
で、耐熱性、熱伝導率及び機械的強度に優れた材料が見
い出されていないのが現状である。熱伝導性を上げるた
めに、プラスチック材料に金属粉末を配合することが考
えられるが、金属粉末を高配合割合で添加すると射出成
形性及び機械的強度が劣ることが予想される。プラスチ
ック材料に金属粉末を高配合割合で添加する方法に関し
ては、例えば特開昭57−42746号にポリオレフィ
ン樹脂とアルミニウム粉末との複合樹脂を使った容器の
例があるが、ポリオレフィン樹脂の耐透湿性の改良を狙
ったものであり、また金属粉末の配合割合は最高60重
量%であり、この知見からは、本発明の目的とする耐熱
性、熱伝導性及び機械的強度の優れた熱可塑性樹脂組成
物を示唆するものはなく、またこのポリオレフィン樹脂
組成物では目的を達成し得ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性、熱
伝導性及び機械的強度に優れ、かつ射出成形を始め各種
成形に於ける成形性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供
することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる問題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、驚くべきことに樹
脂としてポリフェニレンエーテル樹脂と芳香族ビニル系
樹脂の特定割合から成る樹脂成分を用い、この樹脂成分
に、20℃での熱伝導率が0.05cal/cm・sec・℃以上
である金属及び/又は金属酸化物粉末を特定割合配合す
ることにより耐熱性、熱伝導性及び機械的強度に優れ、
かつ射出成形を始め各種成形における成形性に優れた熱
可塑性樹脂組成物を見い出し、この知見に基づいて本発
明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、ポリフェニレンエー
テル樹脂10〜90重量%及び芳香族ビニル系樹脂90
〜10重量%からなる樹脂成分(A)100重量部と、
20℃での熱伝導率が0.05cal/cm・sec・℃以上であ
る金属及び/又は金属酸化物粉末50〜600重量部か
らなる熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。以
下、本発明を詳細に説明する。本発明の樹脂組成物にお
いて用いられるポリフェニレンエーテル樹脂とは、下記
化学式[1]で表される繰り返し構造単位を有する単独
重合体樹脂、共重合体樹脂及びスチレン系グラフト共重
合体樹脂を含む。
【0006】
【化1】
【0007】式中R1、R2、R3及びR4はそれぞれ水素
原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロ炭化水素基、炭
化水素オキシ基、ハロ炭化水素オキシ基からなる群から
選択される置換基を示し、それぞれに同じであっても異
なっていても良い。またkは少なくとも20である。ポ
リフェニレンエーテル樹脂の代表例としては、ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポ
リ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)
エーテル、ポリ(2,6−ジブチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェ
ニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−
ジフェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジクロロ−1,
4−フェニレン)エーテル、また2,6−ジメチルフェ
ノールと2,3,6−トリメチルフェノールの共重合体樹
脂、2,6−ジメチルフェノールと2,3,5,6−テトラ
メチルフェノール共重合体樹脂などが挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。なお、ポリフェニレン
エーテル樹脂は公知の方法で製造ができる。本発明の樹
脂組成物において用いられる芳香族ビニル系樹脂とは、
下記化学式[2]で表される繰り返し構造単位を少なく
とも25重量%含有する重合体樹脂である。
【0008】
【化2】
【0009】式中R5、R6は水素原子、ハロゲン原子、
又は炭化水素基であり、それぞれに同じであっても異な
っていてもよい。またmは1〜5の整数、nは10以上
の整数である。芳香族ビニル系樹脂の代表例としては、
ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、ポリ−α
−メチルスチレン、ポリ−p−メチルスチレン、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニト
リル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル
共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ABS樹脂
などの種々の樹脂が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。
【0010】本発明に用いられる熱可塑性樹脂組成物の
構成成分のポリフェニレンエーテル樹脂と芳香族ビニル
系樹脂との比率は、ポリフェニレンエーテル樹脂10〜
90重量%、芳香族ビニル系樹脂90〜10重量%であ
ることが必要であり、好ましくはポリフェニレンエーテ
ル樹脂20〜80重量%、芳香族ビニル系樹脂80〜2
0重量%であり、特に好ましくはポリフェニレンエーテ
ル樹脂20〜70重量%、芳香族ビニル系樹脂70〜3
0重量%である。ポリフェニレンエーテル樹脂が10重
量%未満では、十分な耐熱性が得られず、90重量%を
超えると成形時の流動性が低下する。
【0011】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物の他の
構成成分である金属及び/又は金属酸化物粉末は20℃
での熱伝導率が0.05cal/cm・sec・℃以上であること
が必要であり、好ましくは0.1cal/cm・sec・℃以上で
あり、特に好ましくは0.2cal/cm・sec・℃以上であ
る。金属及び/又は金属酸化物粉末の熱伝導率が0.0
5cal/cm・sec・℃未満では、熱伝導率が低くなる。本発
明に用いられる20℃での熱伝導率が0.05cal/cm・s
ec・℃以上である金属及び/又は金属酸化物粉末とは、
例えばアルミニウム、銀、金、銅、鉄などの金属及びク
ロム鋼、クロムニッケル鋼、ジュラルミン、真鍮などの
合金、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ベリリウムな
どの金属酸化物などが挙げられ、好ましくはアルミニウ
ム、銅、鉄、クロムニッケル鋼が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
【0012】金属及び/又は金属酸化物粉末の配合量
は、樹脂成分(A)100重量部に対して、50〜60
0重量部であることが必要であり、好ましくは100〜
600重量部であり、特に好ましくは200〜500重
量部である。金属及び/又は金属酸化物粉末が、50重
量部未満では十分な熱伝導率が発揮されず、600重量
部を超えると、強度が低下する。金属及び/又は金属酸
化物粉末の平均粒径は特に限定されないが、好ましくは
0.1〜300μm、特に好ましくは1〜100μmで
ある。この粒径範囲の金属粉末などを用いることによ
り、樹脂重量当たり2倍以上の金属粉末などを配合し得
る高充填の組成物が実現し得た。0.1μm未満では分
散性が悪くて充填量が上がらない。300μmを超すと
熱伝導率、強度とも低下し、好ましくない。さらに、金
属及び/又は金属酸化物粉末の平均粒径の異なるものを
配合することにより、具体的には、平均粒径が1〜30
μm及び31〜100μmのものを20/80〜80/
20の重量比で配合することにより、金属及び/又は金
属酸化物の高充填の割に強度、流動性を低下させず、よ
り高熱伝導率を得ることができるので好ましい。
【0013】本発明の金属及び/又は金属酸化物粉末
は、その表面を表面処理剤で処理したものを使用するこ
とができる。金属粉末の表面処理剤としては、特に限定
されるものではなく、種々の表面処理剤が使用できる
が、アミノアルキルシラン化合物などのシランカップリ
ング剤、チタネートカップリング剤、高級脂肪酸が好ま
しい。これらの表面処理剤によって金属及び/又は金属
酸化物粉末の表面を処理することにより、樹脂とのなじ
みを良くし機械的強度を向上させることができる。特に
アミノアルキルシラン化合物で処理した金属及び/又は
金属酸化物粉末を使用すると耐衝撃性を向上させること
ができる。
【0014】アミノアルキルシラン化合物としては、例
えばγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが
挙げられる。また、チタネートカップリング剤として
は、例えばイソプロピルトリイソステアロイルチタネー
ト、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェー
ト)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル
−アミノエチル)チタネート、ビス(ジオキシアセテー
トチタネート)などが挙げられる。高級脂肪酸として
は、例えばステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、
ベヘニン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン
酸などが挙げられる。これらの表面処理剤の使用量は、
特に限定されるものではないが、金属及び/又は金属酸
化物粉末100重量部に対し、0.05〜10重量部が
好ましい。
【0015】また、本発明の樹脂組成物には、本発明の
目的を損なわない範囲内で、フッ素樹脂、ポリオルガノ
シロキサン、ポリオレフィン又はグラファイトを加える
ことができる。これらの物質は、一種単独又は二種以上
を混合して使用することができる。これらの物質は、本
発明の樹脂組成物の摺動性を向上することができ、これ
らの物質を加えた樹脂組成物は、特にOA機器の軸受け
などの機構部品の組成物として使用される場合に好適で
ある。
【0016】ここで、フッ素樹脂としては、特に限定さ
れるものではなく、例えばポリテトラフロロエチレン、
テトラフロロエチレン−パーフロロアルキルビニルエー
テル共重合体、テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプ
ロピレン共重合体、テトラフロロエチレン−ヘキサフロ
ロプロピレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重
合体、テトラフロロエチレン−エチレン共重合体、ポリ
クロロトリフロロエチレン、クロロトリフロロエチレン
−エチレン共重合体、ポリビニリデンフロライドなどが
挙げられる。また、オルガノポリシロキサンとしては、
特に限定されるものではなく、例えばジメチルポリシロ
キサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイド
ロジエンポリシロキサンなど、及び各種変性、例えば、
アミノ変性、アルキル変性、エポキシ変性、カルボキシ
ル変性、アルコール変性、フッ素変性、アルキル・アラ
ルキル・ポリエーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変
性、ポリエーテル変性などのポリシロキサンなどが挙げ
られる。
【0017】さらに、ポリオレフィンとしては、例えば
高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。グ
ラファイトとしては、天然又は公知の製法により得られ
るリン片状、粉状などの種々のグラファイト粉末を使用
することができる。フッ素樹脂、ポリオルガノシロキサ
ン、ポリオレフィン、又はグラファイトの添加量は本発
明の樹脂組成物100重量部に対し、0.1〜30重量
部であり、好ましくは0.5〜25重量部である。添加
量が0.1重量部未満では摺動性が不十分であり、30
重量部を超えると成形時の層状剥離が起こり易くなり好
ましくない。
【0018】本発明の樹脂組成物には、本発明の目的を
本質的に損なわない範囲内で、充填剤、ガラス繊維、炭
素繊維、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止
剤、滑剤、顔料あるいは他の重合体などを必要に応じ配
合することができる。本発明における樹脂組成物の調製
方法は、従来公知の方法を採用すればよく、例えばタン
ブラーやヘンシェルミキサー、リボンブレンダーなどで
混合した後、押出機、バンバリー、ロールなどで混練す
る方法が適宜選択される。
【0019】本発明の樹脂組成物を構成する各成分の添
加順序は、特に限定されるものではなく、例えばポリフ
ェニレンエーテル樹脂と芳香族ビニル系樹脂をまず混合
し、次いで金属及び/又は金属酸化物粉末を混合するも
の、ポリフェニレンエーテル樹脂に金属及び/又は金属
酸化物粉末を混合し、次いで芳香族ビニル系樹脂を混合
するもの、芳香族ビニル系樹脂に金属及び/又は金属酸
化物粉末を混合し、次いでポリフェニレンエーテル樹脂
を混合するもの、マスターバッチを作りで樹脂で希釈す
るもの、各成分を同時に混合するものなど種々の順序で
行うことができる。かくして、本発明によれば、熱伝導
性と耐熱性に優れた熱可塑性樹脂組成物を得ることがで
き、射出成形は基より、押出成形、圧縮成形、中空成
形、カレンダー成形など一般の熱可塑性樹脂の成形方法
により成形して、熱伝導性、耐熱性の求められる成形品
用途、例えば家電、OA機器、光学機器、自動車、建材
などの各種部品に広く使用することが可能である。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限
定されるものではない。実施例及び比較例中の重量部及
び重量%は特に断りのない限り重量基準である。また、
実施例及び比較例の樹脂組成物の物性の測定は、次の方
法により行った。熱伝導率 熱プレスにて試験板を作成し、JIS A-1412にし
たがって測定した。熱変形温度 射出成形にて試験片を作成し、JIS K-7207 A
法にしたがって測定した。流動性 射出成形機[日精樹脂工業(株)製FS80S12AS
E]にて、JIS K-7207熱変形温度試験用試験片
(127mm×12.7mm×6.4mm)を成形する時、成形
温度、射出速度一定の場合の最小充填圧力を測定するこ
とにより、流動性を評価した。摺動性 表面性測定機HEIDON−14[新東科学(株)製]を
用い、ポリアセタール[旭化成工業(株)製ティナックL
−531]ボール圧子に対する各組成物の射出成形機に
より成形した平板の動摩擦係数として求めた。測定条件
は23℃荷重100g、引張速度2400mm/minにて
実施した。
【0021】実施例1〜9、比較例1〜5 ポリフェニレンエーテル樹脂として固有粘度0.50
(25℃クロロホルム中)のポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレン)エーテルを、芳香族ビニル系樹脂
としてハイインパクトポリスチレン[出光石油化学(株)
製、出光スチロールHT−53]を、金属及び金属酸化
物粉末として第1表に示すものを用い、これらの物質を
ヘンシェルミキサーにて混合し、二軸押出機[東芝機械
(株)製TEM−35B]にて溶融混練、ペレット化して
樹脂組成物を製造した。この樹脂組成物の物性の測定結
果を第1表に示す。
【0022】
【表1】
【0023】注 1)アトマイズアルミ粉[山石金属(株)製VA−35
0、平均粒径25〜30μm、熱伝導率0.497cal/
cm・sec・℃(20℃)] 2)アトマイズアルミ粉[山石金属(株)製VA−20
0、平均粒径40〜50μm、熱伝導率0.497cal/
cm・sec・℃(20℃)] 3)電解銅粉[山石金属(株)製MC−2、平均粒径30
〜40μm、熱伝導率0.923cal/cm・sec・℃(20
℃)] 4)アトマイズ真鍮粉[山石金属(株)製AT−BrN
o.200、平均粒径35〜40μm、熱伝導率0.26
1cal/cm・sec・℃(20℃)] 5)酸化マグネシウム粉[協和化学工業(株)製パイロキ
スマ3320、平均粒径20μm、熱伝導率0.12cal
/cm・sec・℃(20℃)] 6)シリカ粉[富士デヴィゾン化学(株)製サイロイド2
24、平均粒径3.3μm、熱伝導率0.004cal/cm・
sec・℃(20℃)]
【0024】実施例10 アルミニウム粉末として、アルミニウム粉末100重量
部に対しγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリ
メトキシシラン2重量部で表面処理したアルミニウム粉
末を用いた以外は実施例1と同様にして調製し、得られ
た組成物について同様の試験を行った。結果は、熱伝導
率2.1×10-3cal/cm・sec・℃、熱変形温度115℃
であった。一方、射出成形にて、厚さ1/4インチのア
イゾット試験片を作成、JIS K-7110に準じ、ノ
ッチなしのアイゾット試験を23℃にて実施した結果、
表面処理していないアルミニウム粉末を用いた実施例1
組成では7.5kg・cm/cm2であったが、表面処理したア
ルミニウム粉末を用いた本実施例10では12.0kg・cm
/cm2と衝撃強度が大巾に向上した。
【0025】実施例11〜14及び比較例6 実施例1の組成に第2表の添加物を添加した以外は実施
例1と同様に行った。これらの樹脂組成物の物性の測定
結果を第2表に示す。
【0026】
【表2】
【0027】注 7)ポリテトラクロロエチレン[ダイキン工業(株)製ル
ブロンL−5] 8)ポリメチルポリシロキサン[東レダウコーニング・
シリコーン(株)製SH−200] 9)高密度ポリエチレン[昭和電工(株)製ショーレック
スF6080FL] 10)グラファイト粉[中越黒鉛(株)製SC−60]
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、熱伝導性と耐熱性及び
機械的強度に優れた熱可塑性樹脂組成物を得ることがで
き、射出成形を始め、押出成形、圧縮成形、中空成形、
カレンダー成形など一般の熱可塑性樹脂の成形方法によ
り成形することができ、熱伝導性、耐熱性の求められる
成形品用途、例えば家電、OA機器、光学機器、自動
車、建材などの各種部品に広く使用することが可能であ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年5月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本発明に用いられる熱可塑性樹脂組成物の
構成成分のポリフェニレンエーテル樹脂と芳香族ビニル
系樹脂との比率は、ポリフェニレンエーテル樹脂10〜
90重量%、芳香族ビニル系樹脂90〜10重量%であ
ることが必要であり、好ましくはポリフェニレンエーテ
ル樹脂20〜80重量%、芳香族ビニル系樹脂80〜2
0重量%であり、特に好ましくはポリフェニレンエーテ
ル樹脂30〜70重量%、芳香族ビニル系樹脂70〜3
0重量%である。ポリフェニレンエーテル樹脂が10重
量%未満では、十分な耐熱性が得られず、90重量%を
超えると成形時の流動性が低下する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】本発明の金属及び/又は金属酸化物粉末
は、その表面を表面処理剤で処理したものを使用するこ
とができる。金属粉末の表面処理剤としては、特に限定
されるものではなく、種々の表面処理剤が使用できる
が、アルキルシラン化合物などのシランカップリング
剤、チタネートカップリング剤、高級脂肪酸が好まし
い。これらの表面処理剤によって金属及び/又は金属酸
化物粉末の表面を処理することにより、樹脂とのなじみ
を良くし機械的強度を向上させることができる。特にア
ルキルシラン化合物で処理した金属及び/又は金属酸化
物粉末を使用すると耐衝撃性を向上させることができ
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】アルキルシラン化合物としては、例えばγ
−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが挙げら
れる。また、チタネートカップリング剤としては、例え
ばイソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソ
プロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタ
ネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノ
エチル)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェ
ート))オキシアセテートチタネートなどが挙げられ
る。高級脂肪酸としては、例えばステアリン酸、ラウリ
ン酸、パルミチン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、12−
ヒドロキシステアリン酸などが挙げられる。これらの表
面処理剤の使用量は、特に限定されるものではないが、
金属及び/又は金属酸化物粉末100重量部に対し、
0.05〜10重量部が好ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤谷 晋一 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社研究開発センター内 (72)発明者 畠 好太郎 栃木県佐野市小中町234番地1 株式会社 オプテス内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリフェニレンエーテル樹脂10〜90重
    量%及び芳香族ビニル系樹脂90〜10重量%からなる
    樹脂成分(A)100重量部と、20℃での熱伝導率が
    0.05cal/cm・sec・℃以上である金属及び/又は金属
    酸化物粉末50〜600重量部からなる熱可塑性樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】金属及び/又は金属酸化物粉末がアルミニ
    ウム粉末である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】金属及び/又は金属酸化物粉末の平均粒径
    が0.1〜300μmである請求項1記載の熱可塑性樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】金属及び/又は金属酸化物粉末の平均粒径
    が1〜30μmのもの及び31〜100μmのものを2
    0/80〜80/20の重量比で配合してなる請求項1
    記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】金属及び/又は金属酸化物粉末が表面処理
    剤で処理されたものである請求項1記載の熱可塑性樹脂
    組成物。
  6. 【請求項6】請求項1の組成物で、樹脂成分100重量
    部に対しフッ素樹脂、オルガノポリシロキサン、ポリオ
    レフィン及びグラファイトからなる群から選ばれる1種
    以上の物質0.1〜30重量部を添加してなる熱可塑性
    樹脂組成物。
JP27721291A 1991-09-27 1991-09-27 熱可塑性樹脂組成物 Pending JPH0586283A (ja)

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JP27721291A JPH0586283A (ja) 1991-09-27 1991-09-27 熱可塑性樹脂組成物

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