JPS6212551Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、多数本の釘を細長い連結材により並
列状に連結して成る連結釘を、フイードピスト
ン・シリンダ装置及びフイードピストンに設けら
れた送り爪によりマガジンから巻き出し、かつ、
釘打出し用ノーズの方へ送る、釘打機の釘送り装
置に関する。

従来、一般に使用されている釘打機の釘送り装
置においては、マガジンと釘打出し用ノーズとの
間には一定長さのネイルガイド板が設けられ、こ
のネイルガイド板の背面側に、釘打出し用ノーズ
に対し横方向に往復動するピストンロツドを駆動
するフイードピストン・シリンダ装置が設けら
れ、上記ピストンロツドの先端に送り爪が設けら
れている。

他方、ネイルガイド板の正面側には、釘打出し
用ノーズの外周部に枢軸を有する鋼製の防護用ド
アが設けられている。この防護用ドアは、マガジ
ンから引き出された連結釘の先端側が釘打出し用
ノーズ、送り爪及びネイルガイド板り組付けられ
た後、ネイルガイド板に対し一定幅の釘送り通路
を形成した状態で閉じられ、ネイルガイド板に掛
止される。

したがつて、掛止された後の防護用ドアは、特
に、連結釘中の釘がネイルガイド板側から釘打出
し用ノーズの側へ送り爪により送り込まれる際
に、この送り爪と共働して安定的に釘の進行をガ
イドする機能を果す。

しかし、上記防護用ドアには、その枢軸部及び
掛止部においてガタが存在するため、連結釘の進
行を安定的にガイドできない場合もあつた。

また、上記防護用ドアは鋼製であるため、釘打
機全体の重量が増加する欠点があつた。

また、上記防護用ドアの裏面側には、釘打出し
用ノーズ内での釘打撃の際に、連結釘の先頭から
２番目の釘の後退を阻止する逆止爪が枢支されて
おり、この逆止爪が防護用ドアの閉操作の際に連
結釘中の釘に当接し、その閉操作の障害となる欠
点があつた。

本考案の目的は、従来よりも、より安定的に釘
打出し用ノーズ進入時の釘の進行をガイドすると
ともに釘打機の重量を軽減しうる、釘打機の釘送
り装置を提供することである。この目的を達成す
るための本考案は、細長い連結材により多数本の
釘を並列状態で連結して成る連結釘を、ネイルガ
イド板の背面側に設けられたフイードピストン・
シリンダ機構と該機構のフイードピストンのピス
トンロツドの先端にスウイング可能に取付けられ
た送り爪とによりネイルガイド板の正面側でガイ
ドしつつ釘打出し用ノーズ部の方へ送り込むもの
において、釘打出し用ノーズ部の後側からネイル
ガイド板と平行に釘進入ガイド部を突出形成し、
この釘進入ガイド部の後端が送り爪の最後退位置
よりも後方になるように定めたことを特徴とす
る。

以下、本考案の好適な実施例を図面に基づき詳
細に説明する。第１図は、連結釘１を渦巻状に巻
装した状態で収納するマガジン２から、ノーズブ
ロツク１３の釘打出し用ノーズ部３の方へ延びる
合成樹脂製のマガジンキヤツプの一部としての防
護用ドア部４（第２図参照）を取除けた状態でネ
イルガイド板５の正面側及び縦断面された釘打出
し用ノーズ部３を示している。

したがつて、防護用ドア部４の枢軸部は、すな
わち、マガジンキヤツプの枢軸部であり、この枢
軸部はマガジン２の後側部２ａに設けられてい
る。

釘打機６は、ボデー６ａの内部に圧力空気によ
り駆動される打撃ピストン・シリンダ機構（図示
せず）を有している。この打撃ピストン・シリン
ダ機構の打撃ピストンにロツド状ドライバ７が一
体結合されている。このドライバ７は、ノーズブ
ロツク１３の釘打出し用ノーズ部３のドライバガ
イド孔１５内を往復動する。

上記ネイルガイド板５の背面側には、圧力空気
により駆動されるフイードピストン・シリンダ機
構（図示せず）が配設されており、このフイード
ピストン・シリンダ機構のピストンロツド８の先
端に、連結釘１の先頭位置から２番目の釘を釘打
出し用ノーズ部３の方へ釘拘束用突起９ａ及び９
ｂにより押し進める送り爪９が、図示しない捩り
コイルバネにより第２図中反時計方向に弾性付勢
された状態で、スウイング自在に取付けられてい
る。

上記ネイルガイド板５の長手方向前半側には、
送り爪９の往復動を許容する窓１０が形成されて
いる。

また、送り爪９の長手方向前半側には、矩形状
の窓１１が形成されている。この窓１１は、送り
爪９の前端において完全に開放されている。

上記連結釘１の先頭位置から２番目の釘１ｂの
後退を阻止するための逆止爪１２は、ネイルガイ
ド板５の背面側において、ノーズブロツク１３の
一部に収納されている。また、逆止爪１２は、圧
縮コイルバネ１４により窓１１に対し突出入自在
に弾性付勢されている。

上記ノーズブロツク１３は、第２図に示されて
いるように、連結釘１の先頭位置の釘１ａが打撃
されるドライバガイド孔１５を形成した釘打出し
用ノーズ部３、逆止爪収納部１６、ドアラツチ掛
止部１７及び釘進入ガイド部１８により構成され
ている。

上記ドアラツチ掛止部１７は、ネイルガイド板
５に対しその正面向きに突出して形成され、この
ドアラツチ掛止部１７にネイルガイド板５に平行
な方向を有する掛止孔１９が形成されている。

上記防護用ドア部４には、ドアラツチ収納部２
０が設けられ、このドアラツチ収納部２０にドア
ラツチ２１が圧縮コイルバネ２２により弾性付勢
された状態で収納されている。

上記ドアラツチ２１の先端部２１ａがドアラツ
チ掛止部１７の掛止孔１９と係脱する。また、ド
アラツチ２１には操作用摘み２３が設けられてい
る。

上記防護用ドア部４の裏面側は、この防護用ド
ア部４がノーズブロツク１３に掛止された時に、
釘進入ガイド部１８の裏面側１８ａと同一平面を
成す。

上記釘進入ガイド部１８は、その裏面側１８ａ
がネイルガイド板５の正面側と平行になるように
釘打出し用ノーズ部３の後方に突出しており、そ
の後端部１８ｂは、送り爪９の最後退位置よりも
若干後方に位置する。送り爪９は、その最後退位
置において連結釘１中の先頭から３番目の釘１ｃ
を拾い込むことができる（第３図参照）。

上述の通り、本考案によれば、釘進入ガイド部
が釘打出し用ノーズ部に対し固定した関係で設け
られているため、釘打出し用ノーズ部への釘の進
入ガイドが極めて安定的となる。

また、防護用ドア部から釘進入ガイド機能が不
用となるので、この防護用ドア部を除去又はプラ
スチツク製にすることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、釘打機における本考案の釘送り装置
の側断面図、第２図は、上記釘送り装置の主要部
の縦断面図、第３図は、送り爪が最後退した場合
のこの送り爪と釘進入ガイド部との位置関係を示
す、釘送り装置の一部の縦断面図である。 １……連結釘、３……釘打出し用ノーズ、５…
…ネイルガイド板、６……釘打機、８……ピスト
ンロツド、９……送り爪、１８……釘進入ガイド
部、１８ｂ……後端部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 細長い連結材により多数本の釘を並列状態で連
   結して成る連結釘を、ネイルガイド板の背面側に
   設けられたフイードピストン・シリンダ機構と該
   機構のフイードピストンのピストンロツドの先端
   にスウイング可能に取付けられた送り爪とにより
   ネイルガイド板の正面側でガイドしつつ釘打出し
   用ノーズ部の方へ送り込むものにおいて、釘打出
   し用のノーズ部の後側からネイルガイド板と対抗
   しかつこれと平行に配置されるとともに前記送り
   爪の最後退位置よりも後方に位置する端縁を備え
   た釘進入ガイド部を形成する壁部材を延設し、前
   記ネイルガイド板に対向する進入ガイド部を除く
   残余の釘案内用の壁をマガジンキヤツプと一体形
   成した防護用ドア部材で構成するようにしたこと
   を特徴とする釘打機の釘送り装置。