JPS6231263Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、釘打機本体に突設したノーズとマガ
ジンとの間に形成されている釘送り通路内を往復
移動する釘送り爪によつて、上記マガジン内に収
納されている連結釘を最先端側のものから１本ず
つ上記ノーズ内に送り込むようにした自動釘打機
に関し、特に、上記釘送り爪を含め上記釘送り通
路内において上記連結釘と係合す釘係合爪の制御
装置に関するものである。

従来より、この種自動釘打機において、釘送り
爪は、例えば圧縮空気を駆動源とするフイードピ
ストン・シリンダ機構によつて、釘送り通路内を
往復移動し、且つ進出後退を繰返しながらマガジ
ン内に収納されている連結釘をノーズ方向にかき
込み、該連結釘をその最先端側のものから１本ず
つ上記ノーズの一側に開設されている釘供給口を
介し該ノーズ内に送り込むように構成されてい
る。

また、上記釘送り通路内において、上記釘供給
口の近傍位置には、上記釘送り爪の復動時（マガ
ジン方向へのリターン時）に連結釘がマガジン方
向に逆行しないように逆止爪が配設されている。

ところで、上記各爪は、作動前、上記釘送り通
路内において上記釘供給口を塞ぐように弾発的に
進出する状態に置かれているために、上記連結釘
を上記釘送り通路内に装填する時、上記各爪が装
填の邪魔となり、上記連結釘の最先端の釘が予め
ノーズ内に供給されるように連結釘を装填するこ
とが困難となつている。したがつて、１回空打ち
を行なうことによつて、上記最先端の釘をノーズ
内に送り込んでいるのが実情である。

また、釘打ち作業の途中で使用する釘の長さを
換えるために連結釘を交換する場合においても、
上記連結釘は釘送り通路内で上記各爪と係合して
いる状態に置かれており、その取り外し作業が煩
雑となつているのが実情である。

そこで、本考案は、このような従来の実情に鑑
みて提案されたものであり、連結釘の釘送り通路
内への装脱作業を簡単且つ確実に行ない得るよう
にすることを目的とする。

すなわち、本考案は、マカジンとノーズとの間
に形成されるとともに少なくとも一方の壁面が開
閉自在な平板状部材によつて形成された釘送り通
路と、該通路内に弾発的に進出する釘係合爪を備
えかつ釘供給方向に沿つて往復動する釘送り爪と
を有しており、上記釘送り爪によつて上記マガジ
ン内に収納されている連結釘を最先端のものから
１本づつ上記ノーズの一側に開設されている釘供
給口を介して該ノーズ内に送り込むようにした自
動釘打機において、一端が前記釘係合爪に係合し
ておりかつ他端が前記平板状部材の閉蓋時にこれ
と係合し得る制御レバーを設け、前記制御レバー
は、前記平板状部材が開放されているとき、前記
制御レバーの一端が前記釘係合爪をその弾発力に
抗して上記釘送り通路内から退避させるとともに
他端が閉蓋時の前記平板状部材に当接可能位置に
突出するように弾発付勢されており、かつ前記平
板状部材が閉蓋されたとき、制御レバーの前記他
端が作動されて前記一端を前記釘係合爪が前記釘
送り通路内に進出可能な位置に作動させることを
特徴とするものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づき具体的
に説明する。

第１図は本考案に係る自動釘打機のノーズ近傍
を示す側面図である。この自動釘打機１は圧縮空
気を駆動源としている。上記圧縮空気は釘打機本
体２内に形成されている図示しないメインエアチ
ヤンバ内に貯溜されている。上記メインエアチヤ
ンバ内の圧縮空気が上記釘打機本体２内に組込ま
れている図示しない打撃ピストン・シリンダ機構
に作用することにより、打撃ピストンに一体結合
されている図示しないドライバ部材が上記釘打機
本体２の下端２ａに突設されているノーズ３内に
突入することにより、該ノーズ３内に予め供給さ
れている釘を該ノーズ３の先端３ａから打出すよ
うに構成されている。

上記ノーズ３と円筒状マガジン４との間には、
該マガジン４内にコイル状に巻回収納されている
図示しない連結釘を最先端側のものから１本ずつ
上記ノーズ３内に送り込む作用をなす釘送り機構
５が配設されている。

上記釘送り機構５は、第２図に示すように釘送
り通路６とこの釘送り通路６内を往復移動する釘
送り爪７とから構成されている。

上記釘送り通路６は、上記ノーズ３と、上記マ
ガジン４との間に配された釘ガイド板８と、後述
するマガジン蓋４Ａの平板状部４０との間に形成
されている。上記マガジン蓋４Ａは、上記マガジ
ン４の本体の上方部及び外周の一部が開閉自在と
なるように該本体に図示しないヒンジ部を介して
取り付けられている。上記マガジン蓋４Ａの一側
には、上記釘ガイド板８に対する被覆機能を有す
る平板状部４０が突設されている。

上記平板状部４０の先端４０ａ側には、円筒状
のドアラツチ９が配設されている。このドアラツ
チ９は、上記平板状部４０の先端４０ａに形成さ
れているラツチ受け孔１０内に摺動自在に嵌挿さ
れている。上記ラツチ９には、該ラツチ９の後端
９Ａから先端９Ｂ側に向い軸方向穴部１１が形成
されており、該穴部１１の底部１１Ａと上記ラツ
チ受け孔１０の底部１０Ａとの間には、該ラツチ
９を常時ラツチ受け孔１０内から飛び出す方向
（第２図中左方向）に弾発付勢する第１の圧縮コ
イルバネ１２が介在されている。

上記ラツチ９の外周部には、該ラツチ９を上記
コイルバネ１２の弾発力に抗して上記ラツチ受け
孔１０内に引き入れるためのラツチ用摘み１３が
窓部１４を介して外部に突出するように設けられ
ている。上記摘み１３の前端部１３Ａが、上記窓
部１４の前側部１４Ａに当接保持されることによ
り、上記ラツチ９の先端９Ｂが外部に若干突出し
た状態で保持される。

上記ラツチ９の先端９Ｂには、前記マガジン蓋
４Ａを前記ノーズ３に係止するためのダボ１５が
突設されている。このダボ１５が、前記ノーズ３
に形成されている貫通孔１６内に挿入されること
により、上記マガジン蓋４Ａは上記ノーズ３に対
して係止固定状態に置かれる。なお、上記ダボ１
５と上記貫通孔１６との相対係合は、前記摘み１
３を第２図中右方向に引き込むことにより解除さ
れる。

一方、前記釘ガイド板８の略中央部位には、第
３図に示すように横長の方形状窓部１７が開設さ
れている。この窓部１７には、前記釘送り爪７が
嵌装されている。

上記釘送り爪７は、上記釘ガイド板８の背面側
に設けられている図示しないフイードピストン・
シリンダ機構のピストンロツド１８の先端１８ａ
にピン１９によつて回転自在に組み付けられてい
る。上記釘送り爪７は、上記ロツド１８と釘送り
爪７との間に配された捩りコイルバネ２０によつ
て常時第２図中反時計方向に弾発附勢されてお
り、該爪７の釘係合部７Ａは、常時前記釘送り通
路６内に進出する状態に弾発付勢されている。

上記釘送り爪７の釘係合部７Ａの近傍位置に
は、該爪７の前後方向に貫通形成された窓部２１
を有し、この窓部２１内には逆止爪２２が配され
ている。

この逆止爪２２は、上記釘送り通路６内に供給
されている図示しない連結釘の最先端の釘を釘送
り爪７によつて前記ノーズ３の一側に開設されて
いる釘供給口６０を介して該ノーズ３内に送り込
み前記ドライバによつて打ち込んだ後、上記釘送
り爪７が次に打ち込まれる釘をノーズ３内に送り
込むために、マガジン４方向にリターンした時、
連結釘の釘群がマガジン４方向に逆行しないよう
に該連結釘を保持するためのものである。

上記逆止爪２２の後端２２Ａは、前記ノーズ３
の背面側に形成されている凹部２３内に嵌挿され
ており、該凹部２３内に組み込まれている第２の
圧縮コイルバネ２４の弾発力によつて、該爪２２
の先端２２Ｂは、常時前記釘送り通路６内に進出
するように弾発付勢されている。なお、上記逆止
爪２２は、該爪２２の段部２２Ｃが前記窓部１７
に突設されている係止片２５に当接することによ
つて、前記釘送り爪７の所定位置に受け止め保持
された状態となつている。

一方、前記釘ガイド板８の下端面８Ａには、第
４図にも示すように、長尺状の制御レバー２６が
ピン２７によつて水平方向に回転自在となるよう
に取り付けられている。

上記制御レバー２６の一端２６ａは、Ｌ字状に
立ち上がり形成され、さらにその最先端２６Ａは
主体部２６Ｂと平行になるように前方に折曲形成
されている。そして、上記レバー２６の最先端２
６Ａは、上記釘ガイド板８の背面側から前記釘送
り爪７の表面７Ｂの下端側に形成されている切り
欠き部２８に当接係合する状態に置かれている。

また、上記レバー２６の後端２６Ｃには、箱状
ブロツク２９を有し、このブロツク２９内と上記
釘ガイド板８に形成されている凹部３０内との間
には、該レバー２６を第２図中時計方向に弾発付
勢する第３の圧縮コイルバネ３１が介在されてい
る。すなわち、上記コイルバネ３１の弾発力によ
つて上記レバー２６の最先端２６Ａは常時上記釘
送り爪７の表面７Ｂに圧接する状態に置かれてい
る。

ところで、上記第３コイルバネ３１の弾発力
は、前記第２コイルバネ２４の弾発力と前記捩り
コイルスプリング２０の弾発力を合計した弾発力
よりも大きく設定されている。

なお、第２図に示すように、マガジン蓋４Ａの
閉成動作状態においては、前記ブロツク２９は前
記平板状部４０によつて第３のコイルバネ３１の
弾発力に抗して押し込まれている。この状態にお
いて、前記各爪７，２２は釘送り通路６内に弾発
的に進出する状態に置かれている。したがつて、
上記釘送り爪７は前記フイードピストン・シリン
ダ機構によつて上記釘送り通路６内を往復移動し
図示しない連結釘を最先端側のものから１本ずつ
上記釘供給口６０を介して上記ノーズ３内に送り
込み動作する。

一方、連結釘の釘送り通路６内への装脱作業を
するために、前記マガジン蓋４Ａとの前記ノーズ
３に対する係止状態を第５図に示すように解放す
ると、前記レバー２６は第３のコイルバネ３１の
弾発力によつて第５図中時計方向に回転操作す
る。すなわち、上記爪７は釘送り通路６から後退
操作されることになる。なお、この時、前記逆止
爪２２は、上記釘送り爪７の回転に伴ない釘送り
爪７といつしより上記釘送り通路６から後退す
る。

したがつて、前記釘供給口６０が開口状態に保
持され、連結釘の最先端の釘を確実にノーズ３内
に予め供給して置くことができ、従来のように空
打ち等を行なわなくてもすむ。また、連結釘を釘
打ち込み作業の途中で他のものと交換する場合に
おいてもノーズ３内に供給状態に置かれている釘
を含め該連結釘を簡単に取り外すことができ、交
換作業が容易となる。

このように、上記実施例によれば、マガジン蓋
４Ａの開口操作時に釘供給口６０を塞ぐように釘
送り通路６内に進出している釘係合爪となる上記
各爪７，２２を自動的に後退させることができ、
連結釘の釘送り通路６内への装填作業が容易とな
る。

また、上記マガジン蓋４Ａを閉成操作すれば、
上記各爪７，２２は、自動的に釘送り通路６内に
元通りに進出する状態となり、連結釘を確実にノ
ーズ３内に送り込むことができる。

なお、本考案は、上記レバー２６を手動で操作
することもでき、ノーズ３内における釘づまり等
も簡単に除去することができる。

以上のように、本考案によれば連結釘の釘送り
通路内への装脱作業を簡単且つ確実に行なうこと
ができ、釘打ち作業の作業能率が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す自動釘打機の
ノーズ近傍の側面図、第２図は釘送り機構の部分
を示す縦断拡大側面図、第３図は釘送り爪の取り
付け状態を示す側面図、第４図は制御レバーの取
り付け位置を示す拡大斜視図、第５図は上記レバ
ーの作用を示す縦断拡大側面図である。 １……自動釘打機、３……ノーズ、４……マガ
ジン、６……釘送り通路、７……釘送り爪、２２
……逆止爪、２６……制御レバー、６０……釘供
給口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. マカジンとノーズとの間に形成されるとともに
   少なくとも一方の壁面が開閉自在な平板状部材に
   よつて形成された釘送り通路と、該通路内に弾発
   的に進出する釘係合爪を備えかつ釘供給方向に沿
   つて往復動する釘送り爪とを有しており、上記釘
   送り爪によつて上記マガジン内に収納されている
   連結釘を最先端のものから１本づつ上記ノーズの
   一側に開設されている釘供給口を介して該ノーズ
   内に送り込むようにした自動釘打機において、一
   端が前記釘係合爪に係合しておりかつ他端が前記
   平板状部材の閉蓋時にこれと係合し得る制御レバ
   ーを設け、前記制御レバーは、前記平板状部材が
   開放されているとき、前記制御レバーの一端が前
   記釘係合爪をその弾発力に抗して上記釘送り通路
   内から退避させるとともに他端が閉蓋時の前記平
   板状部材に当接可能位置に突出するように弾発付
   勢されており、かつ前記平板状部材が閉蓋された
   とき、制御レバーの前記他端が作動されて前記一
   端を前記釘係合爪が前記釘送り通路内に進出可能
   な位置に作動させることを特徴とする自動釘打機
   における釘係合爪の制御装置。