JPS6212493B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、セルフタイマー機構を備えたカメラ
のシヤツター装置に関するものである。

さらに詳しく言うと、セルフタイマー使用時の
場合においてセルフタイマー機構の始動をシヤツ
ター機構のシヤツター釦（レリーズレバー）をロ
ツクするロツクレバーにて同時、もしくは連動し
て行ない得るとゝもに、シヤツターチヤージ解除
動作を円滑に行ない得るシヤツター装置を提供す
るものである。

従来この種のシヤツター装置は第１図のように
シヤツター釦を構成するレリーズレバーイにこれ
の復帰用バネロをかけ、更にこのレリーズレバー
イに別のバネハを介してセルフタイマー機構の連
結レバーニを連結する構成が採られ、そしてその
セルフタイマー使用によるシヤツター動作として
はレリーズレバーイの押下により前記バネロ，ハ
が共に伸び、これにより発生する駆動力により引
つ張られ押下しようとする連結レバーニをセルフ
タイマー機構の一作動部材ホが移動を阻止し、あ
る設定されたセルフタイマー時間の後、前記セル
フタイマー機構の一作動部材ホが連結レバーニの
移動軌跡内より退避する事により上記阻止状態が
解除されると共に連結レバーニが押下され、解除
レバーヘがシヤツター機構のチヤージレバートを
解除し、この解除によるチヤージレバートの復帰
動作でシヤツター動作が行われることは云う迄も
ないが、問題は上記レリーズレバーイの復帰用バ
ネロに加えてレリーズレバーイと連結レバーニと
の間に設けられるバネハとの合計二本のバネを構
造上どうしても用いねばならぬためレリーズ荷重
がセルフタイマー機構を内蔵せぬシヤツター装置
に比べてかなり重くなつてしまい、二本のバネの
駆動荷重バランスを取つてシヤツターのチヤージ
解除動作等を円滑に行なわせることが難しいなど
の機能的問題が内在していた。

本発明はかゝる点に鑑みてなされたもので、先
ず図面に就いて実施例の詳細を述べる。

第２図は本発明にかゝる通常使用時の場合に関
するシヤツターのチヤージ状態を示し、１はチヤ
ージレバーで、このレバー１は図示せぬカメラの
巻し上げレバーによりバネ２の駆動力に抗して軸
３をガイドとして左方向に一定量摺動可能に取り
付けられている。このチヤージレバー１には突起
部１ａが形成され、この突起部１ａに後述する解
除レバー４の掛止部４ａが係合するようになつて
いる。

５は扇形ギヤーで、このギヤーは軸６に回動可
能に軸支され且バネ７により時計方向に回動習性
が与えられたセルフ使動レバー８及びフリコ９と
共にセルフタイマー機構の構成部材をなすもので
ある。

扇形ギヤー５に形成された凹部５ａには、本発
明の要部をなすテコ部材１０のピン１０ａが従動
自在に係合される。

このテコ部材１０はその中途部が地板に軸１１
により回動可能に支持され、そして該テコ部材１
０の他端擺動端に前記解除レバー４の基端がテコ
部材１０に植設した支点軸１０ｂを介して回動可
能に軸着され、この解除レバー４はバネ１２によ
り反時計方向に且テコ部材１０は同じバネ１２に
より時計方向に夫々回動付勢されているが、この
テコ部材１０は扇形ギヤー５の凹部５ａの位置関
係に関連して抑止されている。

１３はシヤツター釦を構成するレリーズレバー
で、このレバー１３はバネ１４の駆動力により常
時上方へ引つ張られており、このレリーズレバー
１３には長孔１３ａ及び１３ｂが形成され、軸１
５をガイドとして上下に摺動できるようになつて
いる。

又長孔１３ｂには段部１３ｃが形成されてお
り、この段部１３ｃに、セルフタイマー動作時の
場合においては軸１５に回動可能に軸支され且バ
ネ１６の駆動力により反時計方向に回動習性が与
えられたロツクレバー１７のロツク部１７ａが掛
止されてシヤツターのチヤージ状態が解除される
までの間、前記レリーズレバー１３を押下した状
態を維持するものである。又、レリーズレバー１
３には爪１３ｄが形成され、この爪１３ｄに前記
解除レバー４の先端部４ｂが押下げ自在に臨まさ
れる。

以下動作を述べる。

セルフタイマー不動作時である通常使用状態時
の場合は、第２図（チヤージ完了状態）にてレリ
ーズレバー１３を押下すると第３図のようにレリ
ーズレバー１３の前記爪１３ｄが解除レバー４の
先端部４ｂをストレートで押下し、よつて前記解
除レバー４は軸１０ｂを支点として時計方向に回
動し、該解除レバー４の掛止部４ａとチヤージレ
バー１の突起部１ａとの掛止が解除され、チヤー
ジレバー１はバネ２の駆動力により右方向に摺動
しシヤツターを切るものである。

次に第４図〜第５図はセルフタイマー動作時の
一連動作を図示したもので、第４図はセルフタイ
マーをセツトした状態を示す。

そこでいま、図示せぬセルフタイマーセツトレ
バーを巻き上げる事により扇形ギヤー５が反時計
方向に回動し、該扇形ギヤー５に係合するピン１
０ａが押されるとテコ部材１０は軸１１を支点に
時計方向に回動し、それによりテコ部材１０に固
着された解除レバー４の支点軸１０ｂの位置がバ
ネ１２の駆動力に抗して上昇位置する事となる。

この状態でレリーズレバー１３を第５図のよう
に押下させるとセルフタイマー不動作時の場合と
異なつて解除レバー４の先端部４ｂをレリーズレ
バー１３の爪１３ｄが押下しても支点軸１０ｂが
上記のように移動している為、解除レバー４の掛
止部４ａとチヤージレバー１の突起部１ａとの掛
止が解除されない。又前記レリーズレバー１３の
押下によりこのレバー１３の段部１３ｃにロツク
レバー１７のロツク部１７ａがバネ１６の駆動力
により掛止され、前記レリーズレバー１３の上昇
を阻止する。前記ロツクレバー１７の回動により
該レバーに今迄接圧されていたセルフ始動レバー
８がバネ７の駆動力により時計方向に回動する。

これにより同じく今迄フリコ９に接圧していた
始動レバー８の一端がフリコ９から離れ、セルフ
タイマーは始動する。この始動で扇形ギヤー５が
時計方向に回動し、凹部５ａに係合しているピン
１０ａを押すのでテコ部材１０は反時計方向に回
動し、それにより解除レバー４の支点軸１０ｂが
上昇位置より下がり始める。

このことは即ち、解除レバー４の先端部４ｂが
レリーズレバー１３の爪１３ｄにより押え付けら
れた状態で解除レバー４の支点軸１０ｂが反時計
方向に移動する事となり、この移動で逐には解除
レバー４の掛止部４ａがチヤージレバー１の突起
部１ａから第６図のように外れ、チヤージレバー
１は復帰され、シヤツターが切れるものである。

以上の動作説明より明らかな様に本発明によれ
ば、第１図の従来例に示した一方のバネハが不要
となり、従つてこのバネによるレリーズ動作荷重
の増大がなくなり、セルフタイマーの使用及び不
使用にかゝわりなくレリーズ動作荷重を決める事
が可能となる。

又従来のようにレリーズレバーに掛けるバネ
と、レリーズレバーと連結レバーとの間に掛ける
バネによりシヤツター装置の動作荷重バランスを
調整する事がなくなり、製造面でもかなりメリツ
トが高くなるものである。

本発明によれば、レリーズロツクとセルフタイ
マーの始動を同一レバーにて行ない得るので、シ
ヤツター装置を簡単に構成することができるなど
秀れた特長を有するものである。

尚第７図は他の実施例を示し、このものは軸１
５に回動可能に軸支され且バネ１６により反時計
方向に回動習性が与えられたロツクレバー１７に
ロツク部１７ａを設け、レリーズレバー１３の長
孔１３ｂに段部１３ｃを形成する事により前記ロ
ツク部１７ａと前記段部１３ｃとが掛止すると同
時にセルフ始動レバー８をバネ７の駆動力により
軸６を支点として時計方向に回動させ、レリーズ
ロツク及びセルフタイマー機構の始動を同一レバ
ーにて行ない得るようにしたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来シヤツター装置の説明図、第２図
並に第３図は本発明にかゝるセルフタイマー機構
不動作時のいわゆる通常使用時のシヤツター動作
を示す正面図、第４図〜第６図はセルフタイマー
使用によるシヤツター動作を示す正面図、第７図
は他の実施例を示す正面図である。 １……チヤージレバー、４……解除レバー、４
ａ……掛止部、５……一回転作動部材、１０……
テコ部材、１０ｂ……支点軸、１３……レリーズ
レバー、１３ｄ……レリーズレバーの爪。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ フイルム巻上げ操作によつて進出するチヤー
   ジレバーに、基端を回動自在に支持させ、かつ、
   先端回動端をレリーズレバーの爪に押し下げ自在
   に臨ませた解除レバーの掛止部を係脱自在に係合
   させるシヤツター装置において、上記シヤツター
   装置に付設されるセルフタイマーの一回転作動部
   材に、中途部を地板に軸支したテコ部材の一端を
   回動操作自在に連結し、かつ、このテコ部材の他
   端回動端に支点軸を設け、この支点軸に上記解除
   レバーの基端を、上記セルフタイマーセツト時の
   テコ部材の回動による上記支点軸の一方向変位に
   よつて上記解除レバーの掛止部がレリーズレバー
   の押し下げ状態でもチヤージレバーと係合状態を
   保ち、かつ、上記セルフタイマー復帰時のテコ部
   材の回動による支点軸の他方向変位によつて上記
   解除レバーの先端がレリーズレバーの爪に支えら
   れた状態で該解除レバーの掛止部がチヤージレバ
   ーから離脱するように回動自在に支持させたこと
   を特徴としてなるセルフタイマー付きシヤツター
   装置。