JPS6212304B2 - - Google Patents

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JPS6212304B2
JPS6212304B2 JP6058480A JP6058480A JPS6212304B2 JP S6212304 B2 JPS6212304 B2 JP S6212304B2 JP 6058480 A JP6058480 A JP 6058480A JP 6058480 A JP6058480 A JP 6058480A JP S6212304 B2 JPS6212304 B2 JP S6212304B2
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JP
Japan
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strength
steel
creep rupture
toughness
present
Prior art date
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Expired
Application number
JP6058480A
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English (en)
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JPS56158847A (en
Inventor
Mitsuo Kuryama
Masao Shiga
Yasuo Watanabe
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は高い靭性と高温強度を有するクロム・
鉄基耐熱鋼に関する。 近年、化学プラント圧縮機の駆動機用高速蒸気
タービンは、ますます大出力、高速のものが要求
され、電力会社用蒸気タービンも大容量化の傾向
にある。またガスタービンも大容量、高温化の傾
向にある。これにともなつて上記のような蒸気タ
ービンのロータシヤフトおよびガスタービンデイ
スクに適した靭性および高温強度に優れた材料の
開発が要望されている。 従来、上記のような蒸気タービンのローターシ
ヤフトおよびガスタービンデイスクには、
CrMoV低合金鋼(1.0%Cr―1.3%Mo―0.25%V
鋼)が使用されているが、高速タービンのより高
速化、大型化および電力会社内蒸気タービンのよ
り大型化並びにガスタービンの大容量、高温化に
対する要望を満すには、高温における強度および
室温における靭性が未だかなり不足である。 その後、大型蒸気タービン用ロータシヤフト材
として、12CrMoVNbN鋼(Mo、V、Nb、Nなど
を添加した12%Cr系耐熱鋼、特公昭40−4137号
公報参照)や12CrMoVTaN鋼(特公昭46−2739
号公報参照)が開発されているが、タービンの高
速化、大型化に対する高温強度および靭性の要望
を満たすには未だ十分とは言い難い。 本発明の目的は、従来のCrMoV鋼や
12CrMoVNbN鋼などよりも高い高温強度と室温
における靭性を有する材料を提供することにあ
る。 本発明の目的は、重量%でC:0.1〜0.25%、
Cr:9.5〜12.5%、Mo:0.5〜2%、Ni:0.3〜1.5
%、Cu:0.4〜1.5%、V:0.1〜0.3%、W:0.05
〜0.5%、Nb:0.03〜0.2%、Si:0.7%以下、
Mn:1.5%以下、N:0.03〜0.1%を含み、残部
Feからなり、全焼戻マルテンサイト組織を有す
ることを特徴とするクロム・鉄基耐熱鋼によつて
達成される。本発明はδフエライトが発生しない
ように成分調整及び熱処理が行われる。 次に本発明において、材料の特性を示すための
基礎となる点について述べる。 (1) ラーソン―ミラー(Larson―Miller)のマス
ター(Master)破断曲線 下記のパラメータPと応力の関係によりクリ
ープ破断試験データを整理したものである。 P=T(C+logt)×10-3 ここで、T:ランキン温度(〓+460) C:材料定数(12Cr系耐熱鋼の場
合C=25) t:破断時間 このほかにも多くのクリープ破断強度推定法
が提案されているが、このラーソン―ミラー法
が最も多く用いられているので、本発明におい
ても、この推定法を用いることにする。 (2) 室温における靭性の必要性 タービンロータシヤフトの破壊事故には、脆
性破壊によるものがかなりある。この脆性破壊
に対する抵抗はVノツチ衝撃値との間に相互関
係のあることは多くの研究者によつて調べられ
ている。したがつて脆性破壊に対する安全性は
室温における靭性、すなわち室温におけるVノ
ツチ衝撃値の高いほど優れていることになる。
そこで本発明においては脆性破壊に対する安全
性の目安としてVノツチ・シヤルピー衝撃試験
を用いることにした。 本発明において組成範囲を上記のように選んだ
理由について説明する。 Cは高抗張力を得るために最低0.1%は必要で
ある。しかしあまり多くすると、高温に長時間さ
らされた場合に組織が不安定になり、クリープ破
断強度を低下させるので、0.25%以下にしなけれ
ばならない。 Siは脱酸剤、Mnは脱酸、脱硫剤として鋼の溶
製の際に添加するものであり、少量でも十分効果
はあるが、少量は鋼中に残存する程度に添加する
のが普通である。Siはフエライト生成元素であ
り、疲労強度および靭性を低下させるδフエライ
トの生成原因になるので0.7%以下にすることが
必要であり、また、Mnの1.5%を越える添加は高
温強度を低下させるので1.5%以下とする。特
に、Siは0.3%以下がよい。 Crは高温における耐食性および強度を改善す
るために9.5%以上必要であり、多すぎるとδフ
エライトが生成するので12.5%以下にするのが適
当である。特に、10〜12%が好ましい。 Moは炭化物を形成し、クリープ破断強度を高
める元素である。0.5%未満ではその効果が十分
でなく、2%を超える添加はCrと同様にδフエ
ライトの生成原因になる。特に、0.8〜1.2%がよ
い。 VおよびNbは高温強度を高めるのに効果的で
あり、その効果を十分に発揮させるには、Vは
0.1%以上、Nbは0.03%以上必要である。Vは強
いフエライト生成元素であり、多量の添加はδフ
エライトを生成するので0.3%以下にする必要が
ある。また、Nbは多量に添加するとNb炭化物の
析出が過剰になり、基地のC濃度を減少させ、か
えつて強度が低下するので0.2%以下にしなけれ
ばならない。 以上のような組成の11Cr1MoVNb鋼に適量の
Cu、WおよびNiを複合添加し、靭性および高温
強度を高めた11Cr1MoCuWVNb鋼が特公昭50−
26490号公報に開示されているが、本発明の鋼は
上記11Cr1MoVNb鋼にCu、W、NiとともにNを
複合添加したものであり、後述する実施例から明
らかなように、靭性を損なうことなく、著るしく
高い高温強度が得られた。従来、高温強度を高め
る目的でNを添加した場合に、靭性の低下がしば
しば観察されていたが、本発明の鋼はNが添加さ
れているにも拘らず靭性が損なわれないという利
点を有する。このN添加による靭性の低下が生じ
ないのは特にCuの添加による複合作用によるも
のであることが明らかとなつた。 Cu、W、NiおよびNの複合添加成分は、一つ
欠けても十分な効果は期待できない。 WおよびCuはNとの複合作用により、靭性お
よびクリープ破断強度を高めるのに非常に効果的
な元素であるが、その効果を発揮させるには、
Cuを0.4〜1.5%、Wを0.05〜0.5%含有させる必
要がある。Cuは1.5%の添加でその効果は飽和す
る。また、Niを含有する12%Cr系耐熱鋼におい
てはCuが1.5%以下であれば熱間加工法が優れて
おり健全なロータシヤフト材を製造することがで
きるるが、多量に添加するとロータシヤフトの鍛
造時に高温に長時間さらされるので鋼材の表面に
スケールが形成されて、その直下にCuが富化さ
れ、その富化されたCuが高温において鋼の結晶
粒間に入り、熱間加工性を悪くし、高温強度を低
下させるため、Cuは1.5%以下にする必要があ
る。特に、1%以下が好ましい。 Niは靭性を高めるのに必要な元素であり、こ
のためには0.3%以上の添加が必要である。多量
のNiの添加は高温強度を低下させるので1.5%以
下にしなければならない。 Nは高温強度を高めるのに必要な元素であり、
このためには0.03%以上の添加が必要である。多
量の添加は鋼塊の品質を悪くし、靭性を低下させ
るため、0.1%以下にする必要がある。 以下に本発明を実施例により説明する。 実施例 1 本発明の耐熱鋼と公知の12Crの系耐熱鋼の機
械的性質および高温におけるクリープ破断強度を
比較するため、第1表に示したA〜Hの試料を作
製した。熱処理条件は、1050℃のオーステナイト
化温度からマルテンサイト変態開始温度の200℃
で10〜30時間保持して未変態の残留オーステナイ
トをマルテンサイトに変態させるため570℃で20
時間の1段焼戻しをおこない全マルテンサイト組
織に変態させた。さらに、650℃で20時間加熱の
2段目焼戻しをおこなうことにより全焼戻しマル
テンサイト組織を得た。
【表】 なお、第1表において試料Aは本発明の耐熱鋼
であり、試料Bは上記の特公昭50−26490号公報
に開示された耐熱鋼であり、試料Cは上記の特公
昭40−4137号公報に記載された耐熱鋼である。さ
らに試料Eおよび試料Hは本発明の耐熱鋼であ
り、その他の試料D、F、G、I、J、Kはその
他の公知の耐熱鋼を示す。 次に第2表に、上記処理をおこなつたときの試
料A〜Hの室温における機械的性質を示す。また
第1図は本発明の試料Aと公知の試料BおよびC
のラーソン―ミラーのマスター破断曲線図を示
し、第2表のクリープ破断強度は第1図のラーソ
ン―ミラーのマスター破断曲線から求めた500℃
の10万時間クリープ破断強度を推定した値であ
る。なお、試料D〜Hにおけるクリープ破断強度
も、上記A〜Bを同様に求めた。
【表】 第2表から明らかなように本発明の試料A、
E、Hは衝撃値およびクリープ破断強度とともに
非常に優れている。すなわち、例えばNを添加し
ない公知の試料Bは試料Aに比べ、衝撃値および
クリープ破断強度ともに低くなつている。また、
WおよびCuを添加しない公知の試料Aに比べ、
衝撃値で36%、クリープ破断強度で16%とそれぞ
れ低くなつている。 次にNとCuとの複合作用の存在を明らかにす
るために、上記第2表に基づき各試料のクリープ
破断強度および衝撃値の適正の判定をおこなつ
た。判定基準については、クリープ破断強度が
(500℃10万時間)が33Kg/min2以上を合格とし、
衝撃値(200℃)が3.9Kg-m/cm2/以上を合格と
する。 この結果を第2図に示す。第2図において横軸
にCuの重量%、縦軸にNの重量%を示す。 図中の破線で囲まれた範囲内が、CuとNとの
複合作用が認められ、クリープ破断強度および衝
撃値とともに合格の場合である。すなわち試料
A、E、Hである本発明材では、クリープ破断強
度、衝撃ともに良好であることが判る。一方、試
料CのごとくN量は適正値範囲内にあるが、Cu
量が少ないものは、CuとNに基づく複合作用が
認められない結果、クリープ破断強度および衝撃
値ともに不合格となつている。一方試料Dのよう
にN量が適正範囲を超え、一方でCu量が適正範
囲内にあるものであつても、N量の増加に基づ
き、靭性が低下し衝撃値が不合格となる。試料F
のようにN量が適正範囲にあつても、Cu量が適
正範囲を超えるものであるものは、高温強度が低
下しクリープ破断強度が不合格となる。試料Bの
ようにN量が適正範囲より少なく、Cu量が適正
範囲にあるものは、高温強度が低下し、クリープ
破断強度が不合格となる。 第3表は本発明材と従来のCrMoV鋼ロータシ
ヤフト材との機械的性質とクリープ破断強度の比
較を示す。同表から明らかなように、本発明材の
室温における強さ、靭性および高温強度は従来の
CrMoV鋼ロータシヤフト材のそれらより著しく
優れており、衝撃値で4倍、クリープ破断強度で
1.4倍高いクロム・鉄基耐熱鋼の得られることが
認められた。
【表】 以上詳述したように本発明によれば高い靭性と
高温強度を有するクロム・鉄基耐熱鋼が提供され
た。本発明の鋼はタービンデイスク材として優れ
た効果が発揮された。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の試料Aと公知の試料Bおよび
Cのラーソン―ミラーのマスター破断曲線図を示
し、第2図は、第1表の試料についてのCuとN
との関係におけるクリープ破断強度および衝撃値
の判定の結果を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重量%でC:0.1〜0.25%、Cr:9.5〜12.5
    %、Mo:0.5〜2%、Ni:0.3〜1.5%、Cu:0.4〜
    1.5%、V:0.1〜0.3%、W:0.05〜0.5%、Nb:
    0.03〜0.2%、Si:0.7%以下、Mn:1.5%以下、
    N:0.03〜0.1%を含み、残部Feからなり、全焼
    戻しマルテンサイト組織を有することを特徴とす
    るクロム・鉄基耐熱鋼。
JP6058480A 1980-05-09 1980-05-09 Heat resistant chromium steel Granted JPS56158847A (en)

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JPS63275326A (ja) * 1987-05-08 1988-11-14 Hamamatsu Photonics Kk 診断装置
JPH1161351A (ja) * 1997-08-25 1999-03-05 Daido Steel Co Ltd 加工性および耐食性に優れた高硬度マルテンサイト系ステンレス鋼

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