JPS6211541Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は化粧綿に関するものである。

近年、化粧時に乳液や化粧水等を顔面に添加す
る際に化粧綿が広く使用されている。

従来の化粧綿の中で、繊維ウエブのみから成る
化粧綿は、表面にバインダー加工してあるものも
繊維ウエブを不織布で被覆して成る化粧綿に比べ
て、ウエブの毛羽立ちからくる繊維残り、それに
起因する感触の悪さ等の欠点がある。しかし、繊
維ウエブを不織布で被覆して成る化粧綿に於いて
も、繊維ウエブ及び不織布の両者が親水性繊維の
みから構成されているので、使用時の形くずれ等
の欠点を有する。

本考案は、繊維ウエブのみから成る化粧綿の繊
維残り、感触の悪さを改良するだけでなく、繊維
ウエブを不織布で被覆して成る化粧綿の構成素材
である親水性繊維に由来する湿潤時の形くずれを
防止し、更に繊維ウエブと不織布の接着性を向上
させたものである。

即ち、本考案は繊維のウエブから成る内層及び
該内層の上下を被覆した不織布より成る化粧綿に
おいて、前記ウエブが熱融着性繊維を含有し、前
記不織布がレーヨンから成る第１層と、レーヨン
及び熱融着性繊維から成る第２層とから構成さ
れ、前記第２層が前記ウエブに接していることを
特徴とする化粧綿に係るものであり、繊維ウエブ
及び不織布中に熱融着性の繊維を含むことによつ
て湿潤時の型くずれを防止し、かつ接着性を向上
させたものである。ここで言う熱融着性繊維と
は、融点が150℃以下のポリオレフイン系繊維で
あり、ポリエチレンとポリプロピレンの複合化繊
維（ES）、ポリプロピレンとポリエチレンビニル
アセテートとの複合化繊維（EA）等が例示され
る。

以下、図面により本考案を更に詳細に説明す
る。

第１図に本考案の化粧綿の一実施例である斜視
図を示す。繊維ウエブ１は、熱融着性繊維とレー
ヨン等の親水性繊維、ポリプロピレン、ポリエス
テル等の疎水性繊維との混合物であり、これらの
混合物をカード機よつてウエブに成形し、熱風処
理を施して製造する。但し、熱融着性繊維である
ESは、不織布２との接着性を考慮して20重量％
以上含まれていることが望ましい。

不織布２は、第２図に示したように、レーヨン
のみからなる第１層４とレーヨン及び熱融着性繊
維であるEAからなる第２層５を圧着等によつて
貼り合わせてなる不織布であり、熱融着性繊維は
20〜40重量％含まれていることが望ましい。かか
る不織布は風合が良く、湿潤時の引張り強度や摩
擦強度が高く、かつ使用時の形くずれや毛羽立ち
が少ない不織布である。本考案の化粧綿は、繊維
ウエブ１を不織布２の第１層４を外側にして被覆
し、端縁部３を圧着もしくは融着等により速やか
に接合することにより形成される。

本考案の化粧綿は上記の如く構成されているの
で、風合いが良く、毛羽立ちにくく、形くずれし
ない等の性質によつて、従来の化粧綿に見られな
い使い易さを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の化粧綿の斜視図、第２図は本
考案に用いられる不織布の断面図である。 １……繊維ウエブ、２……不織布、３……端縁
部、４……第１層、５……第２層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 繊維のウエブから成る内層及び該内層の上下を
   被覆した不織布より成る化粧綿において、前記ウ
   エブが熱融着性繊維を含有し、前記不織布がレー
   ヨンから成る第１層と、レーヨン及び熱融着性繊
   維から成る第２層とから構成され、前記第２層が
   前記ウエブに接していることを特徴とする化粧
   綿。