JPS6211258Y2 - - Google Patents

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JPS6211258Y2
JPS6211258Y2 JP15470181U JP15470181U JPS6211258Y2 JP S6211258 Y2 JPS6211258 Y2 JP S6211258Y2 JP 15470181 U JP15470181 U JP 15470181U JP 15470181 U JP15470181 U JP 15470181U JP S6211258 Y2 JPS6211258 Y2 JP S6211258Y2
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JP
Japan
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horizontal connecting
connecting rod
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baby carriage
pair
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、乳母車の後脚に関し、特に、ほぼ
平行に並ぶ対を構成し、乳母車が開いたときには
相互の間隔が拡げられ、乳母車が閉じたときには
相互の間隔が狭められるとともに、そこに取り付
けられる車輪の停止機構も備える、そのような乳
母車の後脚に関するものである。
乳母車の折り畳み動作が、乳母車の幅方向にも
進行するとき、乳母車に備えられている1対の後
脚は、互に近付きまたは互に離れるように構成さ
れなければならない。したがつて、このような後
脚に、その幅方向寸法を規定するための部材が設
けられているならば、このような部材は、そのよ
うな乳母車の折り畳み動作を許容するように構成
されなければならない。しかも、この幅方向寸法
規定部材は、乳母車が開いた状態においては、こ
の乳母車の開いた状態を維持できるようにされな
ければならず、ここに、適宜のロツク機構が必要
となる。
また、後脚に取り付けられる車輪すなわち後輪
は、乳母車を停止状態に維持するための停止機構
を取り付けるのに都合が良い。なぜなら、乳母車
を押す者は、通常、乳母車の後脚側に立つことに
なるので、そのような停止機構を操作し易いため
である。
それゆえに、この考案の主たる目的は、乳母車
の折り畳み動作に応じて相互の間隔が変更され、
開いた状態においてはこれを維持できるようなロ
ツク機構を含むとともに、車輪の停止機構をさら
に備える乳母車の後脚を提供することである。
この考案は、乳母車の後部の左右にそれぞれ配
置されるほぼ平行な1対の後脚であつて、各下端
にそれぞれ車輪が取付けられ、乳母車が開いたと
きには相互の間隔が拡げられ、乳母車が閉じたと
きには相互の間隔が狭められる、そのような乳母
車の後脚に向けられるものであつて、上述の技術
的課題を解決するため、次のような構成を備え
る。
すなわち、前記1対の後脚間には、第1および
第2横連結棒を含む少なくとも2本の横連結棒が
上下に位置を変えてそれぞれの両端において各後
脚と回動可能に連結される。これら各横連結棒
は、それぞれ、2本のリンクをピン結合したもの
からなり、かつ前記それぞれのピン結合部分によ
つて、互いに同方向に折曲げ可能な折曲げ部分が
構成される。また、各横連結棒は相互に縦連結棒
で連結され、それによつて横連結棒の各折曲げ動
作は連動するように構成される。
そして、前記第1横連結棒は、 前記折曲げ部分の両側においてそれぞれ形成さ
れ、かつ当該第1横連結棒の長さ方向にそれぞれ
延びる長穴と、 前記各長穴を通るように配置されるロツクピン
と、 前記折曲げ部分において前記2本のリンクの
各々との間でピン結合され、かつ当該乳母車の開
いた状態において前記ロツクピンを受入れること
ができるように前記各長穴の一方端部と位置が合
わされた切欠きを有する保持具と、 前記各ロツクピンを各一方端部において保持し
かつ各他方端部が相互に回動可能に連結され、全
体としてV字状に配置された1対のロツク解除操
作リンクと、 前記各ロツクピンをそれぞれ前記切欠きに嵌ま
り込む方向に付勢するばねと、 前記ばねの弾性に抗して前記1対のロツク解除
操作リンクの互いの角度を開き、それによつて前
記各ロツクピンを前記切欠きから脱出させる操作
を行なうための操作つまみと、 を備えている。
また、前記第2横連結棒は、前記少なくとも2
本の横連結棒のうち最も下に位置するものであ
り、当該第2横連結棒の前記折曲げ部分には、下
方に向いた状態で回動可能に連結プレートが連結
される。
前記連結プレートには左右にそれぞれ延びる2
本の連結リンクが回動可能に連結される。
さらに、前記各連結リンクの各外側の端部にそ
の上端において回動可能に連結されるとともに前
記各後脚にその下端において回動可能に連結され
る1対の回動リンクを備える。これら回動リンク
は、その回動の範囲の両終端においてその姿勢が
保持されるようになつている。
他方、前記車輪は前記各後脚の両側にそれぞれ
2個ずつ配置され、各車輪には放射方向に延びる
複数個のリブが形成される。
前述した回動リンクには、それぞれ突起が設け
られ、これら各回動リンクの一方向の回動に応じ
て前記各車輪のリブ間にこの突起が入り込み、車
輪の回転が禁止されるように構成される。
このような構成を備えるこの考案によれば、乳
母車の開いた状態では、ロツクピンが、ばねによ
り付勢された状態で、保持具の切欠きに嵌まり込
み、これによつて、第1横連結棒がほぼ一直線状
に延びた状態に維持される。したがつて、他の横
連結棒も、縦連結棒による連結により、同様の状
態を維持し、開いた乳母車の幅方向寸法が維持さ
れる。このとき、1対の回動リンクを一方向に回
動させれば、その終端において、突起が車輪のリ
ブ間に入り込む状態が得られ、車輪の回転が禁止
される一方、1対の回動リンクを他方向へ回動さ
せれば、突起が車輪のリブ間から脱出して、車輪
の回転が許容される。
次に、乳母車を閉じた状態にするには、操作つ
まみを介して、1対のロツク解除操作リンクの互
いの角度を開くように操作し、これによつて、ロ
ツクピンが切欠きから脱出した状態とする。これ
に応じて、第1横連結棒は折曲げ可能な状態とな
り、たとえば、この第1横連結棒を折曲げると、
縦連結棒によつて連動されて、すべての横連結棒
が折曲げられる。そして、このような乳母車の折
畳み動作は、上述した車輪に対する停止機構に妨
げられず、進行する。
以下、図面を参照しながら、この考案の一実施
例について説明する。
第1図はこの考案の一実施例を採用した乳母車
の骨組構造を開いた状態で後方から示す斜視図で
ある。第2図は第1図の乳母車の骨組構造の側面
図である。第3図は第1図の乳母車の骨組構造を
閉じた状態で示す側面図であり、第4図は同じく
背面図である。
これらの図面を参照して、乳母車全体の骨組構
造について説明する。
左右1対の押し棒1の各下端は、ブラケツト2
にそれぞれ回動可能に連結される。各ブラケツト
2は、各前脚3の上端に固定される。ブラケツト
2は、押し棒1を、第1図および第2図に示す状
態から、ブラケツト2を中心に反時計方向にのみ
回動させることを許容するものである。各前脚3
の下端には、前輪4が回転可能に設けられる。各
押し棒1の中間部には、ブラケツト5が固定さ
れ、このブラケツト5に対して回動可能に後脚6
が設けられる。各後脚6の下端には、後輪7が回
転可能に設けられる。図示した実施例では、前輪
4も同様であるが、特に後輪7については、外輪
7aと内輪7bとで構成することが好ましい。各
前脚3と各後脚6の間には、前後連結棒8が連結
される。前後連結棒8は、その前半分が、その乳
母車に取付けられる座席の座部を保持する棒とし
て機能するもので、したがつて前脚3からさらに
前方へ突出する部分を含む。各前後連結部8の中
央部には、座席の背もたれ部を保持するための背
もたれ保持棒9が回動可能に連結される。背もた
れ保持棒9のこの回動は、背もたれ部のリクライ
ニングを可能とするもので、この調整は、背もた
れ保持棒9と後脚6との間に連結されたリクライ
ニング調整金具10によつて達成される。以上述
べた構成要素は、この乳母車の骨組構造の側面を
規定するものである。次に、この乳母車の骨組構
造の幅方向に連結される構成要素について説明す
る。
押し棒1の各上端近くの部分は、押し棒連結棒
11で連結される。押し棒連結棒11は、連結部
材12の部分において折曲げ可能に構成され、こ
の連結部材12が上方へ変位する方向にのみ押し
棒連結棒11は折曲げ可能である。なお、この折
曲げ可能な方向とは逆の方向に、すなわち押し棒
連結棒11が直線状態になる方向に、ばね13
(第4図)が押し棒連結棒11を付勢している。
左右の前脚3と、左右逆の後脚6とは、それぞれ
X字状に交差する突張り棒14で連結される。各
突張り棒14と、前脚3および後脚6との連結部
分はユニバーサルジヨイント的に連結される。
さらに、乳母車の幅方向に延びる連結手段とし
て、後脚用第1横連結棒15と、後脚用第2横連
結棒16と、背もたれ用第1横連結棒17と、背
もたれ用横連結棒18とが存在する。後脚用第1
横連結棒15は、その両端において各後足6と回
動可能にピン19により連結されている。後脚用
第2横連結棒16は、第1横連結棒15より下方
に位置し、その両端において各後脚6と回動可能
にピン20により連結されている。背もたれ用第
1横連結棒17は、その両端において各背もたれ
保持棒9と回動可能にピン21により連結されて
いる。背もたれ用第2横連結棒18は、第1横連
結棒17より下方に位置し、その両端において各
背もたれ保持棒9と回動可能にピン22により連
結されている。第1横連結棒15,17および第
2横連結棒16,18は、それぞれの中央部にお
いて同方向に、すなわちこの実施例では下方に折
曲げ可能である。各横連結棒15,17と16,
18とは、各折曲げ部分において相互に後脚用縦
連結棒23および背もたれ用縦連結棒24でそれ
ぞれ連結される。これによつて、第1横連結棒1
5,17と第2横連結棒16,18とはそれぞれ
の折曲げ動作が連動するようになる。なお、この
ような縦連結棒をさらにふやすかまたは長くすれ
ば、さらに多くの横連結棒を設けても、これらを
連動させることができる。
後脚用第1横連結棒15、同じく第2横連結棒
16および同じく縦連結棒23を含む構成と、背
もたれ用第1横連結棒17、同じく第2横連結棒
18および同じく縦連結棒24を含む構成とは、
実質的に同様である。したがつて、以下には、後
脚用連結棒に関連する構成についてのみ説明す
る。なお、これらの構成は、この考案の特徴とな
るもので、より詳細に示された第5図以降の図面
も加えて以下に説明することにする。
まず、第1図等で示した乳母車の折り畳み動作
については後述するが、乳母車の開いた状態では
1対の後脚6は比較的大きな間隔を保ち、乳母車
の閉じた状態では、この1対の後脚6が違いによ
り近付いた状態となることを指摘しておく。した
がつて、この1対の後脚6がその開いた間隔を一
定に保たれた状態に維持されることにより、乳母
車の開いた状態が維持され、すなわち閉じること
を禁止されることになる。
第5図は第1図の乳母車に採用されたこの考案
の一実施例を拡大して示す。第6図は第5図の前
面側の構成要素を除去して示す。第7図は第6図
に示す構成要素について乳母車の閉じた状態で得
られる姿勢を示す。
第5図ないし第7図を参照して、第1横連結棒
15は、右リンク25と左リンク26とを備え、
各リンク25,26の端部は、保持具にピン28
を介して回動可能に連結される。この保持具27
によつて、第1横連結棒15の折曲げ部分が実現
される。保持具27は、各リンク25,26の上
端面に接触する壁29を有し、これによつて、第
1横連結棒15の折曲げの方向は一方方向に限定
される。なお、第5図および第6図に現われてい
るように、第1横連結棒15は、ややV字状にな
つた状態で壁29を接触するように設計されてい
る。これは、1対の後脚6が互いに近付こうとす
る力により強く対抗できるようにすることを考慮
したものである。保持具27には、下方に延びる
張出し部30が形成され、ここに、ピン31を介
して後脚用縦連結棒23の上端が連結される。
第1横連結棒15の折曲げ部分の両側におい
て、それぞれこの連結棒15の長さ方向に延びる
長穴32が形成される。乳母車の開いた状態にお
いて、それぞれこの連結棒15の長さ方向に延び
る長穴32が形成される。
乳母車の開いた状態において各長穴32の一方
端部と位置が合わされた状態で、保持具27の両
側には切欠き33が形成される。また、各長穴3
2を通るように、それぞれ、ロツクピン34が配
置される。ロツクピン34は、長穴32内におい
てその長さ方向に移動可能である。ロツクピン3
4は、ロツク解除操作リンク35の一方端に保持
される。1対のロツク解除操作リンク35は、各
他方端においてピン36のまわりに回動可能に連
結される。そして、この1対のロツク解除操作リ
ンク35は、全体としてV字状に配置される。ピ
ン36のまわりには、操作つまみ37が設けられ
てもよい。各ロツクピン34は互いに引張りばね
38によつて連結され、常に切欠き33の中へ嵌
まり込む方向に付勢される。なお、このような引
張りばね38は、1対のロツク解除操作リンク3
5間に連結されても、ピン36のまわりで1対の
ロツク解除操作リンク35を互いに近付ける方向
に付勢するばねに変えてもよい。
第5図および第6図に示す状態は、乳母車の開
いた状態で実現されている。すなわち、ロツクピ
ン34が切欠き33の中に嵌まり込んでいて、左
右のリンク25,26と保持具27との回動が禁
止され、したがつて第1横連結棒15の折曲げが
禁止された状態である。このロツク状態を解除す
れば、乳母車を閉じることができる。その操作
は、たとえば操作つまみ37を手で持ち、上方へ
力を加えることにより行なわれる。この力によ
り、引張りばね38の弾性に抗して、1対のロツ
ク解除操作リンク35は互いに角度を開くように
回動し、応じて1対のロツクピン34間の距離を
拡げる。これによつて、各ロツクピン34は切欠
き33から脱出し、ロツクピン34が保持具27
に対して自由に動ける状態となる。したがつて、
第1横連結棒15の各リンク25,26はピン2
8を中心に下方へ回動し得る状態となり、第7図
に示すような第1横連結棒15の折曲げられた状
態が得られる。この状態において、縦連結棒23
は、後脚6に対して上方へ変位した状態となつて
いる。この縦連結棒23の変位に関連する第1横
連結棒15と第2横連結棒16との連動につい
て、第8図および第9図を参照して説明する。
第8図は第5図の機構が乳母車の後脚に採用さ
れた場合を示す乳母車の要部背面図である。第9
図は第8図に示す部分について乳母車の閉じた状
態で得られる姿勢を示す。
第2横連結棒16は、第1横連結棒15と同様
に、右リンク39と左リンク40とを備える。左
右のリンク39,40は、互いにピン41によつ
て回動可能に連結され、同時に、このピン41は
縦連結棒23を連結している。一方のリンク、た
とえば左リンク40には、ストツパ42が形成さ
れ、これが右リンク39の上端面に当接すること
によつて、第2横連結棒16の折曲げは一方方向
すなわち上方にのみ可能とされる。このストツパ
42の当接で限定される第2横連結棒16の折曲
げの終端は、第8図に現われているように、第1
横連結棒15と同様に、左右のリンク39,40
がやや下方に屈曲し、全体としてV字状になるよ
うに選ばれている。
前述したように、第1横連結棒15が第9図に
示すように上方へ折曲げられたとき、縦連結棒2
3は第2横連結棒16の折曲げ部分を上方へ引上
げることになるので、連動して第2横連結棒16
も上方へ折曲げられることになる。逆に、第1横
連結棒15が第9図の状態から直線状態に延びた
ときには、縦連結棒23は第2横連結棒16の折
曲げ部分を下方へ押し下げ、第8図に示すよう
に、第2横連結棒16もまた直線状態にされる。
この動作の終端において、第1横連結棒15は直
線状態からさらに全体としてV字状になるように
保持具27の壁29に接触するまで回動し、ここ
で各ロツクピン34が保持具27の各切欠き33
に嵌まり込む状態が得られる。そして、第1横連
結棒15の折曲げは、ロツクピン34と切欠き3
3との嵌まり込みで禁止されるとともに、1対の
後脚6が互いに近付こうとする力に対しては、各
リンク25,26が保持具27の壁29に当接し
ていることによつて強固に対抗することができ
る。また、第2横連結棒16においても、第1横
連結棒15と同様のV字状の終端位置が達成さ
れ、1対の後脚6の間隔が狭まる力に強固に対抗
し得ることになる。
以上述べた構成は、特に説明することを省略す
るが、背もたれ用第1横連結棒17、同じく第2
横連結棒18および同じく縦連結棒26に対して
も採用されている。
第1図、第4図、第8図および第9図などに示
されているように、この乳母車には、この考案の
特徴となる停止状態を維持するための車輪ストツ
パが設けられている。すなわち、後脚用第2横連
結棒16の折曲げ部分を構成するピン41には、
連結プレート43が回動可能に連結されている。
連結プレート43の先端には、2本の連結リンク
44および45が回動可能に連結される。各連結
リンク44の外側の端部には、回動リンク46お
よび47が回動可能に連結される。各回動リンク
46,47は、それぞれ、各後脚6の下端にピン
48によつて左右に回動するように取付けられ
る。回動リンク46には、突起49,50が設け
られ、この突起49,50は、後輪7に形成され
たリブ51,52の間に入り込むように構成され
ている。
連結リンク44は、他方の連結リンク45より
短く設計されていて、したがつて、第8図に示す
ように、連結プレート43が垂直方向に延びてい
るときには、各回動リンク46,47はそれぞれ
後脚6の左側に傾いた状態にされている。このと
き、各突起49,50は、それぞれ右側の後輪7
の外輪7aと左側の後輪7の内輪7bから離れた
状態である。したがつて、後輪7は自由に回転し
得る状態である。この後輪7の回転を禁止して、
乳母車の停止状態を維持するためには、たとえば
足の先でいずれか一方の回動リンク46または4
7を右方向へ軽く押せばよい。これに応じて、第
10図に示すような状態が得られる。すなわち、
連結プレート43が右方向に傾くとともに、各回
動リンク46,47も右方向に傾き、突起49,
50が後輪6の外輪7aおよび内輪7bの各リブ
51および52の間に入り込む。したがつて、後
輪7が回転しようとするときには、リブ51,5
2が突起49,50に当接することになるので、
それ以上の回転は禁止され、応じて乳母車の停止
状態が維持される。
なお、上述した説明において、回動リンク4
6,47の回動の範囲の両終端において当該回動
リンク46,47の姿勢を保持することによつ
て、後輪7に対する制動状態と非制動状態とをそ
れぞれ保持する手段については述べなかつたが、
それは、たとえば、回動リンク46,47と各後
脚6の下端部との相対向する面に対をなす凹部と
凸部とを設けて、これら凹部と凸部とを互いに弾
性的に嵌合させることにより回動リンク46,4
7の姿勢を保持するような周知の保持手段を用い
るほか、そのような特別な保持手段を設けなくて
も、後脚用第2横連結棒16から、ピン41、連
結プレート43、連結リンク44,45、回動リ
ンク46,47、ピン48を経て後脚6に至るリ
ンク機構内に不可避的に含まれる摩擦力により、
回動リンク46,47の姿勢を保持することがで
きる。すなわち、摩擦力が保持手段を構成するこ
ともある。
このような車輪ストツパに関連する構成は、乳
母車の折り畳み動作を妨げるものではない。すな
わち、第9図に示すように、後脚用第2横連結棒
16の折曲げに応じて、各連結リンク44,45
はそれぞれ上方に傾斜した状態になることができ
るとともに、第8図(または第10図)に示すよ
うに水平方向に延びた状態になることもできる。
次に、第1図ないし第4図で全体構造を示した
乳母車の折り畳み動作または操作について説明す
る。
まず、開いた状態から閉じた状態にするとき、
次の操作が行なわれる。すなわち、前述したよう
に、後脚用第1横連結棒15と背もたれ用第1横
連結棒17の直線状態を維持しているロツクを解
除するための操作が行なわれる。これは、後脚用
第1横連結棒15について言えば、操作つまみ3
7を上方へ引上げることにより達成される。ま
た、押し棒連結棒11の連結部材12付近を上方
へ持上げ、押し棒連結棒11を上方へ屈曲し得る
状態とする。次に、押し棒1の上端を手で持ち、
前輪および後輪7を地面につけたまま、押し棒1
をブラケツト2に対して前方へ傾ける力を加え
る。これに応じて、押し棒1と前脚3がブラケツ
ト2を中心に互いに近付く方向に回動する。この
前脚3の回動で、前輪4と後輪7とが互いに離れ
るように変位し、応じてX字状に交差する1対の
突張り棒14が前後方向に長く延びる状態とな
る。このような動作が進行している間に、前述し
たような第1横連結棒15,17および第2横連
結棒16,18の折曲げも進行している。したが
つて、幅方向の縮まりもこの閉じる動作において
生じている。なお、1対の前脚3間に連結されて
いる足台53は、可透性のベルト状部材から構成
されているので、このような幅方向の縮まりに対
して何ら障害とならない。最終的な折り畳み状態
は、第3図および第4図に示されていて、前脚3
は反転して押し棒1に沿つた状態となり、押し棒
1には、さらに後脚6や突張り棒14なども整列
した状態となつている。
閉じた状態から開いた状態にするには、押し棒
1の上端を手で持ち、後輪7を地面につけたまま
前輪4を前方へ変位させるような力を押し棒1に
対して与えればよい。これに応じて、前脚3は押
し棒1から離れ、最終的には押し棒1の延長線上
に位置する状態となる。このような動作をより円
滑に勧めるために、たとえば、後脚用第2横連結
棒16の折曲げ部分付近に足を掛けこれを下方へ
下すような力を加えてもよい。このような開く動
作の終端においては、第5図等で説明したロツク
がかかり、開いた状態が強固に維持される。
以上のように、この考案が適用される乳母車の
一例について説明したが、この考案は、他の構造
の乳母車にも適用することができる。
以上のようにこの考案によれば、1対の後脚の
相互の間隔を強固に一定に保つとともに、ロツク
をかけて1対の後脚の間隔が狭まることを禁止
し、また、簡単な操作でロツクを解除し、1対の
後脚の間隔を狭める動作も円滑に達成され得る、
そのような乳母車の後脚が得られる。また、この
ような後脚に関連して、乳母車の折り畳み動作の
障害とならない車輪の停止機構が得られ、これ
は、両側の車輪に対して働くので、確実な停止状
態が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を採用した乳母車
の骨組構造を開いた状態で後方から示す斜視図で
ある。第2図は第1図の乳母車の骨組構造の側面
図である。第3図は第1図の乳母車の骨組構造を
閉じた状態で示す側面図であり、第4図は同じく
背面図である。第5図は第1図の乳母車に採用さ
れたこの考案の一実施例を拡大して示す。第6図
は第5図の前面側の構成要素を除去して示す。第
7図は第6図に示す構成要素について乳母車の閉
じた状態で得られる姿勢を示す。第8図は第5図
の機構が乳母車の後脚に採用された場合を示す乳
母車の要部背面図である。第9図は第8図に示す
部分について乳母車の閉じ状態で得られる姿勢を
示す。第10図は第5図の機構に関連して得られ
る車輪ストツパの作動状態を示す。 図において、6は後脚、15は後脚用第1横連
結棒、16は後脚用第2横連結棒、19,20は
ピン、23は後脚用縦連結棒、27は保持具、2
8,31,36,41,48はピン、32は長
穴、33は切欠き、34はロツクピン、35はロ
ツク解除操作リンク、38は引張りばね、43は
連結プレート、44,45は連結リンク、46,
47は回動リンク、49,50は突起、51,5
2はリブである。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 乳母車の後部の左右にそれぞれ配置されるほぼ
    平行な1対の後脚であつて、 各下端にそれぞれ車輪が取付けられ、乳母車が
    開いたときには相互の間隔が拡げられ、乳母車が
    閉じたときには相互の間隔が狭められる、乳母車
    の後脚であつて、 前記1対の後脚間には、第1および第2横連結
    棒を含む少なくとも2本の横連結棒が上下に位置
    を変えてそれぞれの両端において各後脚と回動可
    能に連結され、 各横連結棒は、それぞれ、2本のリンクをピン
    結合したものからなり、かつ前記それぞれのピン
    結合部分によつて、互いに同方向に折曲げ可能な
    折曲げ部分が構成され、 各横連結棒は相互に縦連結棒で連結され、それ
    によつて横連結棒の各折曲げ動作は連動するよう
    に構成され、 前記第1横連結棒は、 前記折曲げ部分の両側においてそれぞれ形成さ
    れ、かつ当該第1横連結棒の長さ方向にそれぞれ
    延びる長穴と、 前記各長穴を通るように配置されるロツクピン
    と、 前記折曲げ部分において前記2本のリンクの
    各々との間でピン結合され、かつ当該乳母車の開
    いた状態において前記ロツクピンを受入れること
    ができるように前記各長穴の一方端部と位置が合
    わされた切欠きを有する保持具と、 前記各ロツクピンを各一方端部において保持し
    かつ各他方端部が相互に回動可能に連結され、全
    体としてV字状に配置された1対のロツク解除操
    作リンクと、 前記各ロツクピンをそれぞれ前記切欠きに嵌ま
    り込む方向に付勢するばねと、 前記ばねの弾性に抗して前記1対のロツク解除
    操作リンクの互いの角度を開き、それによつて前
    記各ロツクピンを前記切欠きから脱出させる操作
    を行なうための操作つまみと、 を備え、 前記第2横連結棒は、前記少なくとも2本の横
    連結棒のうち最も下に位置するものであり、当該
    第2横連結棒の前記折曲げ部分には、下方に向い
    た状態で回動可能に連結プレートが連結され、 前記連結プレートには左右にそれぞれ延びる2
    本の連結リンクが回動可能に連結され、 前記連結プレートには左右にそれぞれ延びる2
    本の連結リンクが回動可能に連結され、 前記各連結リンクの各外側の端部にその上端に
    おいて回動可能に連結されるとともに前記各後脚
    にその下端において回動可能に連結され、かつ当
    該回動の範囲の両終端においてその姿勢が保持さ
    れる1対の回動リンクを備え、 前記車輪は前記各後脚の両側にそれぞれ2個ず
    つ配置され各車輪には放射方向に延びる複数個の
    リブが形成され、 前記回動リンクにはそれぞれ突起が設けられ、
    前記各回動リンクの一方向の回動に応じて前記各
    車輪のリブ間にこの突起が入り込み、車輪の回転
    が禁止されるように構成された、乳母車の後脚。
JP15470181U 1981-10-16 1981-10-16 乳母車の後脚 Granted JPS5858972U (ja)

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