JPS62109221A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 この発明の磁気記録媒体は、連続磁性薄膜上に表面を粗
面化した非晶質カーボン薄膜とフロロカーボン系潤滑剤
層の二層構造の表面潤滑保護膜を設けたことにより、表
面潤滑性と耐久性の向上を図ったものである。

〔産業上の利用分野〕

この発明は、Ｋｉ磁気記録媒体係り、特に表面潤滑性と
耐久性の優れた記録媒体構造に関するものである。

磁気テープや磁気ディスクなどの磁気記録媒体では、磁
気ヘッドとの接触抵抗を軽減するために記録媒体表面に
潤滑膜を設けるのが普通である。

特に、コンタクトスタート・ストップ方式の磁気ディス
ク装置に使用する磁気ディスクでは、この表面潤滑膜は
不可欠なものである。

ところで、磁気ディスク装置にあっては記録密度の向上
が常に要求されており、それに応えるためにはヘッドと
記録媒体との間隙を従来以上に狭く、例えば０．１μｍ
以下にする必要がある。この場合、前記潤滑膜はその間
隙を増大するので可能な限り薄くする必要があると同時
に、ヘッドと媒体との接触する確率が高くなるため潤滑
性、耐久性ともより優れたものにする必要がある。

〔従来の技術〕

第４図は表面保護潤滑膜を具備した従来の磁気ディスク
を示し、２１は非磁性基板、２２は連続磁性薄膜、２３
は表面を粗したＳｉＯ２膜、２４はフロロカーボン系潤
滑剤の塗布膜である。なお５ｉ０２膜の表面を粗面とし
ているのは、上層の潤滑剤によるヘッド吸着を防ぐため
である。

また第５図は最近注目されている炭素を表面保護潤滑膜
とした磁気ディスクを示す。すなわち連続磁性薄膜２２
上に被着された炭素薄膜２５は、それ自身が持つ自己潤
滑作用により保護膜と潤滑膜を兼ね備えたものとして利
用される。

〔発明が解決しようとする問題点〕

第４図に示すフロロカーボン系潤滑剤を用いた記録媒体
では、潤滑剤層２４が作用している間は良好な潤滑性と
耐久性を呈するが、Ｃ３Ｓ動作を繰りかえす間に徐々に
潤滑剤層が薄くなり、潤滑効果が薄れ５ｉ０２膜２３と
ヘッドが直接接触するようになる。その結果、媒体のＳ
　ｉ　Ｏ２膜およびヘッドの摩耗が生じ、悪くすれば大
きな破壊につながるという問題があった。

また第５図に示す炭素薄膜を保護膜として用いた媒体で
は、炭素膜の膜質により潤滑性、耐久性が異なる。例え
ば、グラファイト状の膜では良好な潤滑性を示すが、摩
耗しやすいため耐久性に劣る。一方、ｉカーボンやダイ
ヤモンド状カーボンは、硬くて摩耗しにくく十分な耐久
性を示すが、潤滑作用に乏しい。したがって、良好な潤
滑性と耐久性を併せもつ炭素膜を得るのはきわめて困難
であるという現状にある。

この発明は、以上のような従来の状況から、潤滑性およ
び耐久性が優れた保護潤滑膜を有する磁気記録媒体の提
供を目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明の磁気記録媒体では、第１図に示すように非磁
性基板ｌｌ上に形成した連続磁性薄膜１２の上に表面を
粗した非晶質カーボン薄膜１３、さらにその上にフロロ
カーボン系潤滑剤層１４を形成し、二層構造の保護潤滑
膜を具備している。

〔作用〕

連続磁性薄膜１２上に形成した表面の粗い非晶質カーボ
ン薄膜１３は、硬くて摩耗しに＜＜、たとえ摩耗しても
磁気ヘッドにダメージを与えにくい。

またこの上に塗布されるフロロカーボン系潤滑剤層１４
は、前記カーボン薄膜１３の欠点である潤滑性の乏しさ
く摩擦係数が大きい）を補い、また粗面に形成されたこ
とにより非常に平滑な面を持つ磁気ヘッドとの接触に際
し接触面積が少なく、接触力を軽減するとともにヘッド
吸着を防ぐ。

したがって、この二層構造の保護潤滑膜は、磁気ヘッド
との接触に対し十分耐久するとともに良好な潤滑作用を
呈して連続磁性薄膜１２を保護することになる。

〔実施例〕

以下、この発明を磁気ディスクに適用した実施例につき
図面を参照して詳細に説明する。

第１図は本実施例による磁気ディスクを示し、１１は表
面をアルマイト処理したアルミ製ディスク基板、１２は
このディスク基板のアルマイト層上にスパッタリング法
により形成された膜厚０．１５μｍのＣｕ、Ｃｏ、Ｔｉ
を含むｒ−Ｆｅ２０３より成る連続磁性薄膜である。こ
の磁性薄膜の形成には、特公昭５５−１４５２３号の磁
性薄膜製造法が適用できる。

また同図において、１３はこの磁性層上に形成された膜
厚０．０５μｍの表面が粗い非晶質カーボン薄膜である
。このカーボン薄膜１３は次のようにして形成できる。

すなわち、まず炭素をターゲットにしＡｒガス圧２０　
ｍＴｏｒｒのもとでスパッタリングを行い、０．０５μ
ｍ厚のカーボン薄膜をγ−Ｆｅ２０ａ磁性薄膜１２上に
付着形成する。このＡｒガス圧で形成したカーボン薄膜
１３は、第２図のカーボン膜形成時のスパッタガス圧と
生成膜の比抵抗との関係図を参照して比抵抗が１０Ω−
ｃｍ強でバルクのグラファイトの０．００１Ω−ｃｍよ
りはるかに高い値を示す。またＸ線分析においてグラフ
ァイト相が検出されない。したがって、このカーボン薄
膜は非晶質構造である。一方、第３図に示す同ガス圧と
生成膜の摩擦係数との関係図より、摩擦係数μは０．４
程度で潤滑性は良くないが摩耗しにくく耐久性が高いも
のである。

なお・Ａｒガス圧５　ｍＴｏｒｒの低し１スノマ・ツタ
条件で形成したカーボン薄膜は、同じく非晶質構造であ
るけれども摩擦係数μが約０．２と低く良好な潤滑性を
示す一方、摩耗しやすく耐久性に乏しい。

摩擦係数が低くても摩耗しやすければ、ヘッドとの接触
によりすぐに傷がついてしまう。このことから本発明で
は、前述したような高めのＡｒガス圧で作成した摩擦係
数は高いが摩耗しにくく傷がつきにくいカーボン薄膜の
方が望ましい。

このようにして作成した摩耗しにくく傷がつきにくい非
晶質カーボン薄膜１３に対し、ダイヤモンド研磨テープ
を用いて研磨処理を行い、その膜表面を粗くする。スパ
ッタ直後のカーボン薄膜の表面粗さは非常に小さく、そ
のままの状態で次工程のフロロカーボン系潤滑剤を塗布
すれば、潤滑剤の表面張力によりヘッド吸着を起こして
しまう。

カーボン薄膜の表面を粗くしたのはこのヘッド吸着を避
けるためである。

再び第１図を参照して、１４は表面が粗い非晶質カーボ
ン薄膜１３上に塗布された厚さ約０．０１μｍフロロカ
ーボン系潤滑剤層である。この潤滑剤層の表面は、カー
ボン薄膜の表面が粗面であるために同様な粗面となる。

以上のようにして作成された磁気ディスクの潤滑、耐久
性能を性能評価表に示す。この表には性能比較のために
従来のＳ　ｉＯ２膜とフロロカーボン系潤滑剤とを組合
した磁気ディスクのデータも示している。なお、この性
能テストにおいて潤滑性は、０．５　ｍ／ｓの低速で回
転しているディスク上に、Ａ　１２０３　　・Ｔ　ｉ　
Ｃ製のスライダを２５８ｆの荷重で押しつけた時の摩擦
係数で評価した。また耐久性は、レール幅ｔｏｏμｍの
Ａ１２０３　　・ＴｉＣスライダを１５８ｆの荷重で押
しつけながら２１ｍ／ｓの高速でディスクを回転させ、
ディスクに傷が発生するまでの通過バス数で評価した。

この性能評価表から明らかなように、本発明による磁気
ディスクは潤滑性、耐久性ともに優れていることが判る
。またディスクに傷が発生しても下層のカーボン薄膜の
自己潤滑作用により、従来ディスクのように磁気ヘッド
に大きな損傷を与えないことも判明した。

以上、この発明の一実施例について説明したが本発明で
は次のような変形と応用が可能である。

すなわち、変形例としてはＣｏ−ＮｉやＣｏ−Ｎｉ−Ｃ
ｒ　＋Ｃｏ−Ｃｒなどの金属磁性体から成る記録層を有
する磁気ディスクへの適用と、カーボン薄膜をスパッタ
リング法以外の薄膜技法で作成することが挙げられる。

また応用例としては磁気テープやフロッピィ磁気ディス
クへの適用が挙げられる。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなように、この発明によれば、耐
久性および表面潤滑性の優れた磁気記録媒体を提供し得
るという効果がある。したがって、高密度記録を要求さ
れた磁気ディスクなどに適用してきわめて有益である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係る磁気記録媒体の断面図、第２図
はカーボン膜形成時のスパッタガス圧とその生成カーボ
ン薄膜の比抵抗との関係を示す図、第３図は同スパッタ
ガス圧と生成カーボン薄膜の摩擦係数との関係を示す図
である。 第４図および第５図は従来の磁気記録媒体を示す断面図
である。 第１図において、 １１は非６ｎ性基板、１２は連続磁性薄膜、１３は非晶
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Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 非磁性基板（１１）上に連続磁性薄膜（１２）を形成し
   た記録媒体構成において、 前記連続磁性薄膜（１２）上に、表面を粗面にした非晶
   質カーボン薄膜（１３）が形成され、 該非晶質カーボン薄膜（１３）上に、フロロカーボン系
   潤滑剤（１４）が塗膜されていることを特徴とする磁気
   記録媒体。