JPH0581658A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0581658A
JPH0581658A JP24165791A JP24165791A JPH0581658A JP H0581658 A JPH0581658 A JP H0581658A JP 24165791 A JP24165791 A JP 24165791A JP 24165791 A JP24165791 A JP 24165791A JP H0581658 A JPH0581658 A JP H0581658A
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JP
Japan
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film
hardness
magnetic
sliding
protective film
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JP24165791A
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English (en)
Inventor
Fumio Nakano
文雄 中野
Keigo Iechika
啓吾 家近
Makoto Komatsu
真 小松
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続薄膜媒体において、間歇摺動および連続
摺動にたいする耐久性を両立させられるようにすること
にある。 【構成】 保護膜における基体側と反対側の表面近傍の
硬さが保護膜の内部の硬さよりも大きくさせられてい
る。 【効果】 保護膜を薄くしても耐久性が高いだけでな
く、CSS動作のような磁気ヘッドと媒体との接触状態
から起動させる場合の摩擦力を長期間小さく維持させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気的に情報の記録
再生をおこなえる磁気記録媒体にかかわり、さらに詳し
くは、連続薄膜媒体からなる磁気記録媒体における保護
膜の改良に関している。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体、とくに大型計算機などで
扱う膨大な情報をファイルし、随時再生してデ−タ処理
を実行するためのファイル記憶装置などにもちいられる
磁気記録媒体は、円板上の基体に磁気的に記録再生が可
能な磁性薄膜を形成した磁気ディスクが採用されてい
る。この種ファイル記憶装置の分野では、取り扱う情報
量の必然的な増大に対応するため、記憶容量の増加がつ
よく要求され、かぎられた設置スペ−スで大容量化を実
現するため、磁気記録媒体の高記録密度化が不可欠の要
件となっている。このような要請にこたえるためには、
原理的に高記録密度が達成しやすい特性を有する金属磁
性体の連続薄膜(以降、連続薄膜媒体と称する)をもつ
磁気記録媒体を採用するのがもっとも有効な解決策であ
る。この磁気記録媒体は、一般的に、アルミニウムを基
材とし、NiPのメッキ膜を形成したあと、真空中でス
パッタ法によってクロム下地膜、磁性膜、保護膜の順に
積層膜を形成し、大気に戻したあと、潤滑膜を形成する
ことによって形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような連続薄膜媒
体を構成する膜のなかで、保護膜は非常に重要な役割を
担っている。保護膜は、連続薄膜媒体の磁性膜はコバル
トを主成分とする合金薄膜であり、大気中で酸化しやす
く、磁気特性も変化するので、大気との直接接触をさけ
るために設けられる。したがって、保護膜は、連続薄膜
媒体がその記録再生特性を長期間維持しつづけるため
に、大気遮断効果を維持するに必要な膜厚をたもってい
る必要がある。
【0004】連続薄膜媒体をもつ磁気記録媒体がファイ
ル記憶装置の磁気ディスクにおける磁気記録媒体として
採用されたときに、保護膜の大気遮断効果を減衰する要
因はいくつかある。もっとも大きな要因は、連続薄膜媒
体に接近して情報の読み書きをおこなう磁気ヘッドと保
護膜との連続的あるいは間歇的な接触摺動によって発生
する摩耗にともなう、保護膜の膜厚減少である。
【0005】保護膜は、これまで、磁気ヘッドとの接触
時の摩擦係数が小さく、急激な摩耗がおこりにくい炭素
質のものが多用されている。しかし、炭素質の保護膜は
かならずしも摩耗が十分に少ないわけではないので、よ
り薄膜化して、磁気ヘッドとのギャップロスによる記録
密度低下をさけるようにした場合には期待したほどの耐
久性を確保することができず、また、保護膜を厚くし
て、大気遮断効果を確保した場合には保護膜の摩耗の進
行にともなって、磁気ヘッドを連続薄膜媒体上に停止さ
せた状態から起動させるときの摩擦力が増加して、記録
装置自体の起動を困難にする。
【0006】本発明の目的は、保護膜が薄膜化した場合
でも、磁気ヘッドとの接触摺動による摩擦力の増加が少
なくかつ摩耗の少ない連続薄膜媒体をもつ磁気記録媒体
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、少なくとも磁性薄膜とそれを保護する非
磁性の硬質保護膜とをもつ連続薄膜媒体を基体に形成し
てなる磁気記録媒体において、保護膜が磁性膜側の領域
の硬さを反対側の領域のそれよりも小さくされているこ
とを特徴としている。
【0008】
【作用】保護膜は、スパッタ法やCVD法によって、磁
性膜の表面に単層あるいは複層の成膜をおこなうことに
よって形成される。たとえば、膜厚は10nmから30
nmの範囲に、膜厚方向の硬さの変化率が30%以内に
させ、保護膜の素材は単層のときに炭素質、金属酸化物
あるいはカ−バイド質によって構成し、二層のときに炭
素質膜および金属酸化物膜によって構成する。このよう
な保護膜は、薄膜化し、コンタクト・スタ−ト・ストッ
プ動作をおこなっても、間歇的な接触にたいしてはもち
ろんのこと、連続摺動にたいしても、すぐれた耐久性を
得られるので、ハ−ドディスク装置の磁気デイスクだけ
でなく、連続薄膜媒体をもつフロッピディスクや磁気テ
−プにも適用をおこなえる。
【0009】
【実施例】図1は本発明による磁気記録媒体を示してい
る。この磁気記録媒体はディスクの形態をもつ基体1を
具備している。基体1には連続薄膜媒体Aが形成されて
いる。連続薄膜媒体は、下地膜2、3、磁性膜4、保護
膜5および潤滑膜6からなっている。下地膜2は基体1
の表面に、下地膜3は下地膜2の表面に、磁性膜4は下
地膜3の表面にそれぞれ形成されている。保護膜5は磁
性膜4の表面に形成されていると共に、潤滑膜6が表面
にさらに形成されている。
【0010】この連続薄膜媒体Aにおいて、保護膜6
は、単層あるいは二層からなり、膜厚方向の硬さが磁性
膜4の付近の領域にて小さくかつ潤滑膜6の付近の領域
にて大きくなるようさせられている。成膜はスパッタ
法、CVD法などによってなされる。保護膜6の素材
は、単層の場合に、炭素質、金属酸化物あるいはカ−バ
イド質からなり、複層の場合に、炭素質膜と金属酸化物
膜とからなる。
【0011】いくつかの具体例をつぎに説明する。これ
らの具体例において、基体1の素材は高純度のアルミニ
ウムで、厚さが1.9mm、直径が130mmの標準型
ディスクの形態をもっている。下地膜2はメッキ法によ
って形成されたNiP膜で、厚さは10μm程度であ
る。下地膜3はクロム下地膜、磁性膜4はコバルト合金
である。下地膜3および磁性膜4は具体例の各々におい
て共通しているが、保護膜5は材質や成膜法などが具体
例によって異なっているので個別に記載する。
【0012】具体例1 保護膜6は炭素質のものからなり、スパッタ法によっ
て、クロム下地膜3および磁性膜4に引き続いて成膜さ
れた。成膜時の条件および膜厚はつぎのとおりである。
【0013】 成膜温度(°C) 250 成膜時のArガス圧(mTorr) 5 膜厚(nm) 50 成膜後、保護膜6の硬さをヌ−プ式硬度計で測定し、荷
重をかけたときの圧痕の深さが保護膜6の膜厚を越えな
い範囲で荷重を変化させることにより、膜厚方向におけ
る膜厚の変化を求めた。測定した膜厚方向の硬さの変化
はつぎのとおりである。
【0014】 表面の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 3000 内部の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 1500 硬さの変化率(%) 50 得られた連続薄膜媒体Aの間歇的接触にたいする摺動耐
久性および連続接触にたいする摺動耐久性はつぎに説明
する方法でもって評価した。間歇的接触にたいする摺動
耐久性は、実機におけるCSS動作を模擬した試験を実
施し、起動時の磁気ヘッドと連続薄膜媒体Aとの摩擦力
をCSS動作の100〜1000回毎に測定することに
よって評価した。磁気ヘッドはMnZnフェライトを使
用し、浮上したときの浮上量が0.25μm、磁気記録
媒体の回転数が3600rpm、起動時のヘッドの浮上
に要する時間が12秒、停止時にヘッドが連続薄膜媒体
Aと接触して完全に停止するのに要する時間が12秒と
いう条件で試験した。また、連続接触にたいする摺動耐
久性は、先端がR30の球面上接触面を有する摺動子を
もちいて、この摺動子を垂直荷重20gでもって連続薄
膜媒体Aに押し付けながら、基体および磁気記録媒体を
3600rpmでもって回転させて、摺動試験を実施す
ることによっておこなった。摺動子の材質はサファイア
であり、周速が10m/secとなる条件で試験した。
評価結果はつぎのとおりである。
【0015】 間欠摺動特性 摺動回数 3 所見 起動摩擦力30gオ−バ− 連続摺動特性 摺動回数 15 所見 クラシュ 具体例 2 保護膜6は、炭素質のものからなり、スパッタ法によっ
て、クロム下地膜3および磁性膜4に引き続いて成膜さ
れた。成膜時の条件および膜厚はつぎのとおりである。
【0016】 成膜温度(°C) 200 成膜時のArガス圧(mTorr) 5 膜厚(nm) 50 成膜後、保護膜6の硬さをヌ−プ式硬度計で測定し、荷
重をかけたときの圧痕の深さが保護膜6の膜厚を越えな
い範囲で荷重を変化させることにより、膜厚方向におけ
る膜厚の変化を求めた。測定した膜厚方向の硬さの変化
はつぎのとおりである。
【0017】 表面の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 4300 内部の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 1800 硬さの変化率(%) 58 摺動特性評価結果は具体例1に関連して説明した評価法
によっておこなった。評価結果はつぎのとおりである。
【0018】 間欠摺動特性 摺動回数 3 所見 起動摩擦力30gオ−バ− 連続摺動特性 摺動回数 50 所見 クラシュ 具体例 3 保護膜6は、炭素質のものからなり、スパッタ法によっ
て、クロム下地膜3および磁性膜4に引き続いて成膜さ
れた。成膜時の条件および膜厚はつぎのとおりである。
【0019】 成膜温度(°C) 200 成膜時のArガス圧(mTorr) 5 膜厚(nm) 30 成膜後、保護膜6の硬さをヌ−プ式硬度計で測定し、荷
重をかけたときの圧痕の深さが保護膜6の膜厚を越えな
い範囲で荷重を変化させることにより、膜厚方向におけ
る膜厚の変化を求めた。測定した膜厚方向の硬さの変化
はつぎのとおりである。
【0020】 表面の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 3500 内部の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 1800 硬さの変化率(%) 49 摺動特性評価結果は具体例1に関連して説明した評価法
によっておこなった。評価結果はつぎのとおりである。
【0021】 間欠摺動特性 摺動回数 3 所見 起動摩擦力30gオ−バ− 連続摺動特性 摺動回数 20 所見 クラシュ 具体例 4 保護膜6は、炭素質のものからなり、クロム下地膜3お
よび磁性膜4をスパッタ法で成膜したあと、CVD法を
もちいて成膜された。成膜時の条件および膜厚はつぎの
とおりである。
【0022】 成膜温度(°C) 30 成膜時のArガス圧(mTorr) 5 膜厚(nm) 30 成膜後、保護膜6の硬さをヌ−プ式硬度計で測定し、荷
重をかけたときの圧痕の深さが保護膜6の膜厚を越えな
い範囲で荷重を変化させることにより、膜厚方向におけ
る膜厚の変化を求めた。測定した膜厚方向の硬さの変化
はつぎのとおりである 表面の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 4000 内部の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 3100 硬さの変化率(%) 23 摺動特性評価結果は具体例1に関連して説明した評価法
によっておこなった。評価結果はつぎのとおりである。
【0023】 間欠摺動特性 摺動回数 150 所見 異常なし 連続摺動特性 摺動回数 100 所見 異常なし 具体例 5 保護膜6は、炭素質のものからなるが、クロム下地膜3
および磁性膜4をスパッタ法で成膜したあと、CVD法
をもちいて成膜された。成膜時の条件および膜厚はつぎ
のとおりである。
【0024】 成膜時ガス圧(mTorr) 60 成膜時メタン流量(sccm) 50 膜厚(nm) 20 成膜後、保護膜6の硬さをヌ−プ式硬度計で測定し、荷
重をかけたときの圧痕の深さが保護膜6の膜厚を越えな
い範囲で荷重を変化させることにより、膜厚方向におけ
る膜厚の変化を求めた。測定した膜厚方向の硬さの変化
はつぎのとおりである。
【0025】 表面の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 7000 内部の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 5500 硬さの変化率(%) 21 摺動特性評価結果は具体例1に関連して説明した評価法
によっておこなった。評価結果はつぎのとおりである。
【0026】 間欠摺動特性 摺動回数 150 所見 異常なし 連続摺動特性 摺動回数 100 所見 異常なし 具体例 6 保護膜6は、炭素質のものからなるが、クロム下地膜3
および磁性膜4をスパッタ法で成膜したあと、CVD法
をもちいて成膜された。成膜時の条件および膜厚はつぎ
のとおりである。
【0027】 成膜時ガス圧(mTorr) 60 成膜時メタン流量(sccm) 20 膜厚(nm) 20 成膜後、保護膜6の硬さをヌ−プ式硬度計で測定し、荷
重をかけたときの圧痕の深さが保護膜6の膜厚を越えな
い範囲で荷重を変化させることにより、膜厚方向におけ
る膜厚の変化を求めた。測定した膜厚方向の硬さの変化
はつぎのとおりである。
【0028】 表面の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 5800 内部の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 5000 硬さの変化率(%) 14 摺動特性評価結果は具体例1に関連して説明した評価法
によっておこなった。評価結果はつぎのとおりである。
【0029】 間欠摺動特性 摺動回数 150 所見 異常なし 連続摺動特性 摺動回数 100 所見 異常なし 具体例 7 保護膜6は、炭素質のものからなるが、クロム下地膜3
および磁性膜4をスパッタ法で成膜したあと、CVD法
をもちいて成膜された。成膜時の条件および膜厚はつぎ
のとおりである。
【0030】 成膜時ガス圧(mTorr) 30 成膜時メタン流量(sccm) 10 膜厚(nm) 20 成膜後、保護膜の硬さをヌ−プ式硬度計で測定し、荷重
をかけたときの圧痕の深さが保護膜の膜厚を越えない範
囲で荷重を変化させることによって、膜厚方向における
膜厚の変化を求めた。測定した膜厚方向の硬さの変化は
つぎのとおりである。
【0031】 表面の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 5300 内部の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 4500 硬さの変化率(%) 15 摺動特性評価結果は具体例1に関連して説明した評価法
によっておこなった。評価結果はつぎのとおりである。
【0032】 間欠摺動特性 摺動回数 150 所見 異常なし 連続摺動特性 摺動回数 100 所見 異常なし 具体例8 保護膜は、Ta2O5からなり、クロム下地膜3および磁
性膜4をスパッタ法によって成膜したあと、引き続いて
高周波スパッタ法によって形成した。成膜時の条件およ
び膜厚はつぎのとおりである。
【0033】 ガス組成 Ar−0.5%O2 ガス圧(mTorr) 10 膜厚(nm) 15 成膜後、保護膜の硬さをヌ−プ式硬度計で測定し、荷重
をかけたときの圧痕の深さが保護膜の膜厚を越えない範
囲で荷重を変化させることによって、膜厚方向における
膜厚の変化を求めた。測定した膜厚方向の硬さの変化は
つぎのとおりである。
【0034】 表面の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 7500 内部の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 5500 硬さの変化率(%) 27 摺動特性評価結果は具体例1に関連して説明した評価法
によっておこなった。評価結果はつぎのとおりである。
【0035】 間欠摺動特性 摺動回数 150 所見 異常なし 連続摺動特性 摺動回数 100 所見 異常なし 具体例9 保護膜は、Y2O3からなり、クロム下地膜3および磁性
膜4をスパッタ法によって成膜したあと、引き続いて高
周波スパッタ法によって形成した。成膜時の条件および
膜厚はつぎのとおりである。
【0036】 ガス組成 Ar−0.5%O2 ガス圧(mTorr) 10 膜厚(nm) 15 成膜後、保護膜の硬さをヌ−プ式硬度計で測定し、荷重
をかけたときの圧痕の深さが保護膜の膜厚を越えない範
囲で荷重を変化させることによって、膜厚方向における
膜厚の変化を求めた。測定した膜厚方向の硬さの変化は
つぎのとおりである。
【0037】 表面の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 4000 内部の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 3200 硬さの変化率(%) 20 摺動特性評価結果は具体例1に関連して説明した評価法
によっておこなった。評価結果はつぎのとおりである。
【0038】 間欠摺動特性 摺動回数 150 所見 異常なし 連続摺動特性 摺動回数 100 所見 異常なし 具体例10 保護膜は、WCからなり、クロム下地膜3および磁性膜
4をスパッタ法によって成膜したあと、引き続いて高周
波スパッタ法によって形成した。成膜時の条件および膜
厚はつぎのとおりである。
【0039】 Arガス圧(mTorr) 10 膜厚(nm) 30 成膜後、保護膜の硬さをヌ−プ式硬度計で測定し、荷重
をかけたときの圧痕の深さが保護膜の膜厚を越えない範
囲で荷重を変化させることによって、膜厚方向における
膜厚の変化を求めた。測定した膜厚方向の硬さの変化は
つぎのとおりである。
【0040】 表面の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 7000 内部の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 6000 硬さの変化率(%) 14 摺動特性評価結果は具体例1に関連して説明した評価法
によっておこなった。評価結果はつぎのとおりである。
【0041】 間欠摺動特性 摺動回数 150 所見 異常なし 連続摺動特性 摺動回数 100 所見 異常なし 具体例 11 保護膜は、磁性膜に炭素質からなる第1層を形成し、こ
の第1層にTa2O5からなる第2層を形成したものから
なっていて、これらの層はクロム下地膜3および磁性膜
4をスパッタ法で成膜したあと、それぞれ適正な方法で
形成した。成膜時の条件および膜厚などはつぎのとおり
である。
【0042】 第1層の成膜条件 成膜温度(°C) 30 Arガス圧(mTorr) 2 第2層の成膜条件 ガス組成 Ar−0.5%O2 ガス圧(mTorr) 10 第1層の膜厚(nm) 10 第2層の膜厚(nm) 10 成膜後、保護膜の硬さをヌ−プ式硬度計で測定し、荷重
をかけたときの圧痕の深さが保護膜の膜厚を越えない範
囲で荷重を変化させることによって、膜厚方向における
膜厚の変化を求めた。測定した膜厚方向の硬さの変化は
つぎのとおりである。
【0043】 表面の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 6200 内部の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 4500 硬さの変化率(%) 27 摺動特性評価結果は具体例1に関連して説明した評価法
によっておこなった。評価結果はつぎのとおりである。
【0044】 間欠摺動特性 摺動回数 150 所見 異常なし 連続摺動特性 摺動回数 100 所見 異常なし 具体例 12 保護膜は、磁性膜に炭素質からなる第1層を形成し、こ
の第1層にY2O3からなる第2層を形成したものからな
っていて、これらの層はクロム下地膜3および磁性膜4
をスパッタ法で成膜したあと、それぞれ適正な方法で形
成した。成膜時の条件および膜厚などはつぎのとおりで
ある。
【0045】 第1層の成膜条件 成膜温度(°C) 30 Arガス圧(mTorr) 2 第2層の成膜条件 ガス組成 Ar−5%O2 ガス圧(mTorr) 5 第1層の膜厚(nm) 10 第2層の膜厚(nm) 10 成膜後、保護膜の硬さをヌ−プ式硬度計で測定し、荷重
をかけたときの圧痕の深さが保護膜の膜厚を越えない範
囲で荷重を変化させることによって、膜厚方向における
膜厚の変化を求めた。測定した膜厚方向の硬さの変化は
つぎのとおりである。
【0046】 表面の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 5100 内部の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 4500 硬さの変化率(%) 12 摺動特性評価結果は具体例1に関連して説明した評価法
によっておこなった。評価結果はつぎのとおりである。
【0047】 間欠摺動特性 摺動回数 150 所見 異常なし 連続摺動特性 摺動回数 100 所見 異常なし 具体例 13 保護膜は、磁性膜に炭素質からなる第1層を形成し、こ
の第1層にSiCからなる第2層を形成したものからな
っていて、これらの層はクロム下地膜3および磁性膜4
をスパッタ法で成膜したあと、それぞれ適正な方法で形
成した。成膜時の条件および膜厚などはつぎのとおりで
ある。
【0048】 第1層の成膜条件 成膜温度(°C) 30 Arガス圧(mTorr) 2 第2層の成膜条件 Arガス圧(mTorr) 5 第1層の膜厚(nm) 10 第2層の膜厚(nm) 5 成膜後、保護膜の硬さをヌ−プ式硬度計で測定し、荷重
をかけたときの圧痕の深さが保護膜の膜厚を越えない範
囲で荷重を変化させることによって、膜厚方向における
膜厚の変化を求めた。測定した膜厚方向の硬さの変化は
つぎのとおりである。
【0049】 表面の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 4900 内部の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 4300 硬さの変化率(%) 12 摺動特性評価結果は具体例1に関連して説明した評価法
によっておこなった。評価結果はつぎのとおりである。
【0050】 間欠摺動特性 摺動回数 150 所見 異常なし 連続摺動特性 摺動回数 100 所見 異常なし 具体例 14 保護膜は、磁性膜に炭素質からなる第1層を形成し、こ
の第1層にWCからなる第2層を形成したものからなっ
ていて、これらの層はクロム下地膜3および磁性膜4を
スパッタ法で成膜したあと、それぞれ適正な方法で形成
した。成膜時の条件および膜厚などはつぎのとおりであ
る。
【0051】 第1層の成膜条件 成膜温度(°C) 30 Arガス圧(mTorr) 2 第2層の成膜条件 Arガス圧(mTorr) 7 第1層の膜厚(nm) 10 第2層の膜厚(nm) 5 成膜後、保護膜の硬さをヌ−プ式硬度計で測定し、荷重
をかけたときの圧痕の深さが保護膜の膜厚を越えない範
囲で荷重を変化させることによって、膜厚方向における
膜厚の変化を求めた。測定した膜厚方向の硬さの変化は
つぎのとおりである。
【0052】 表面の硬さ(ヌ−プ硬度、Hk) 6000 内部の硬さ(ヌ−プ硬度、Hk) 4500 硬さの変化率(%) 25 摺動特性評価結果は具体例1に関連して説明した評価法
によっておこなった。評価結果はつぎのとおりである。
【0053】 間欠摺動特性 摺動回数 150 所見 異常なし 連続摺動特性 摺動回数 100 所見 異常なし これらの具体例と直接に比較することができるようにさ
せるために、連続薄膜媒体をもつ磁気記録媒体を製作
し、ヌ−プ硬度の測定、摺動特性評価をおこなった。基
体は具体例とおなじ素材、サイズおよび形態をもち、下
地膜はメッキ法によって形成された厚さは10μm程度
のNiP膜からなり、下地膜3はクロム下地膜である。
【0054】比較例 1 保護膜は、具体例5〜7と同様に、炭素質のものからな
り、クロム下地膜および磁性膜をスパッタ法で成膜した
あと、CVD法をもちいて成膜された。成膜時の条件お
よび膜厚はつぎのとおりである。
【0055】 成膜時ガス圧(mTorr) 60 成膜時メタン流量(sccm) 160 膜厚(nm) 20 成膜後、本発明の具体例と同様に、保護膜の硬さをヌ−
プ式硬度計で測定し、荷重をかけたときの圧痕の深さが
保護膜の膜厚を越えない範囲で荷重を変化させることに
より、膜厚方向における膜厚の変化を求めた。測定した
膜厚方向の硬さの変化はつぎのとおりである。
【0056】 表面の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 7000 内部の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 7000 硬さの変化率(%) 0 摺動特性評価結果は具体例1に関連して説明した評価法
によっておこなった。評価結果はつぎのとおりである。
【0057】 間欠摺動特性 摺動回数 150 所見 異常なし 連続摺動特性 摺動回数 1 所見 クラッシュ 比較例 2 保護膜は、比較例10と同様に、WCからなり、クロム
下地膜3および磁性膜4をスパッタ法によって成膜した
あと、引き続いて高周波スパッタ法によって形成した。
成膜時の条件および膜厚はつぎのとおりである。
【0058】 Arガス圧(mTorr) 15 膜厚(nm) 30 成膜後、本発明の具体例と同様に、保護膜の硬さをヌ−
プ式硬度計で測定し、荷重をかけたときの圧痕の深さが
保護膜の膜厚を越えない範囲で荷重を変化させることに
より、膜厚方向における膜厚の変化を求めた。測定した
膜厚方向の硬さ 表面の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 8000 内部の硬さ(ヌ−プ硬度Hk) 8000 硬さの変化率(%) 0 摺動特性評価結果は具体例1に関連して説明した評価法
によっておこなった。評価結果はつぎのとおりである。
【0059】 間欠摺動特性 摺動回数 150 所見 異常なし 連続摺動特性 摺動回数 1 所見 クラッシュ 本発明による磁気記録媒体は、具体例1〜14の硬さの
特性と比較例1、2の硬さ特性とを対比することによっ
て、膜厚方向の硬さ変化があり、しかも、表面で硬く、
内部で相対的に軟らかい保護膜を具備し、間歇的接触に
たいする摺動耐久性および連続接触にたいする摺動耐久
性の高い連続薄膜媒体を実現できること明らかであり、
そして、具体例4〜14における摺動特性評価から、保
護膜の膜厚が10nmから30nmの範囲に、保護膜に
おける膜厚方向の硬さの変化率は30%以内にさせるこ
とが好ましいこと明らかである。
【0060】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、磁気ヘッ
ドとの接触形態が連続的であっても、また、間歇的であ
っても、すぐれた摺動耐久性をもつ磁気記録媒体を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の一実施例の全体構成を
示す斜視図である。
【図2】図1の拡大断面図である。
【符号の説明】
1…基体、2、3…下地膜、4…磁性膜、5…保護膜、
6…潤滑膜。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも磁性薄膜とそれを保護する非
    磁性の硬質保護膜とをもつ連続薄膜媒体を基体に形成し
    てなる磁気記録媒体において、保護膜が磁性膜側の領域
    の硬さを反対側の領域のそれよりも小さくされているこ
    とを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 下地膜、磁性膜、保護膜および潤滑膜を
    もつ連続薄膜媒体を基体に形成してなる磁気記録媒体に
    おいて、保護膜が磁性膜側の領域の硬さを反対側の領域
    のそれよりも小さくされていることを特徴とする磁気記
    録媒体。
  3. 【請求項3】保護膜の膜厚が10nmから30nmの範
    囲である請求項2に記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 保護膜における膜厚方向の硬さの変化率
    が30%以内である請求項2に記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 下地膜、磁性膜、保護膜および潤滑膜を
    もつ連続薄膜媒体を基体に形成してなる磁気記録媒体に
    おいて、保護膜が炭素質、金属酸化物およびカ−バイド
    質のうちのひとつからなり、膜厚を10nmから30n
    mの範囲にさせられ、磁性膜側の領域の硬さを潤滑膜側
    の領域のそれよりも小さくさせられていると共に、硬さ
    の変化率を30%以内にさせられていることを特徴とす
    る磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 下地膜、磁性膜、保護膜および潤滑膜を
    もつ連続薄膜媒体を基体に形成してなる磁気記録媒体に
    おいて、保護膜が炭素質および金属酸化物からなる複数
    の層からなり、膜厚を10nmから30nmの範囲にさ
    せられ、磁性膜側の領域の硬さを反対側の領域のそれよ
    りも小さくさせられていると共に、硬さの変化率を30
    %以内にさせられていることを特徴とする磁気記録媒
    体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0730266A3 (en) * 1995-02-06 1998-07-01 Hitachi, Ltd. Apparatus for plasma-processing a disk substrate and method of manufacturing a magnetic disk

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0730266A3 (en) * 1995-02-06 1998-07-01 Hitachi, Ltd. Apparatus for plasma-processing a disk substrate and method of manufacturing a magnetic disk

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