JPH0489616A - 磁気ディスク装置及び磁気ディスク - Google Patents

磁気ディスク装置及び磁気ディスク

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JPH0489616A
JPH0489616A JP19852090A JP19852090A JPH0489616A JP H0489616 A JPH0489616 A JP H0489616A JP 19852090 A JP19852090 A JP 19852090A JP 19852090 A JP19852090 A JP 19852090A JP H0489616 A JPH0489616 A JP H0489616A
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JP
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magnetic
track
magnetic disk
film
substrate
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JP19852090A
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English (en)
Inventor
Hideaki Tanaka
秀明 田中
Kenichi Gomi
五味 憲一
Shoichi Sawahata
沢畠 昇一
Maki Kondou
近藤 麻希
Masakazu Kondo
正和 近藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気ディスク装置及びそれらに用いられる磁
気ディスクに関する。
〔従来の技術〕
近年の情報量の増大に伴い、コンピュータシステムの外
部記憶装置としての磁気ディスク装置の重要度は益々高
まり、その記録容量に対しては常に高密度化が求められ
ている。
磁気ディスク装置は、磁気ディスクと磁気ヘッド(以下
、ヘッドと称する)を主構成要素とし、磁気ディスクの
回転制御機構、ヘッドの位置決め機構及び記録再生信号
の処理回路等から構成されている。一般に磁気ディスク
装置は、磁気ディスクに同心円状又はらせん状に多数設
けられたトラックに情報を記録する。ここで記録密度を
向上させるため、トラック内の円周方向の情報密度(線
記録密度)を大きくし、トラックのピッチを小さくして
トラック密度を大きくすることが必要である。
線記録密度は、磁気ディスクの磁性膜の特性(保磁力、
膜厚等)、ヘッドの特性(周波数特性、ギャップ長等)
及び磁気ディスクとヘラ1くとの間=3 のスペーシング等に依存し、年々著しい向上がなされて
きた。これに対してトラック密度は、現在最高のもので
も1000〜1400TPI (1〜ラツク・パー・イ
ンチ)程度であり、飛躍的な向上は困難と考えられてい
る。それは以下に示す理由による。
一般的な磁気ディスクは、塗布型ディスク及び薄膜ディ
スクのいずれも、磁性膜が面内に一様に形成されており
、この磁性膜に同心円状に情報を記録する。この磁気デ
ィスクではトラック間にも磁性膜が存在するため、トラ
ックの間隔を小さくすると、隣接するトラック間の磁性
膜を介した磁気的な相互作用により記録信号の減磁が起
こり、再生出力及びSN比が低下するという問題点があ
る。このことが従来の磁気ディスク装置でトラック密度
を向上させえなかった最も大きな原因である。
この問題点を解決して、トラック密度の向上による記録
密度向上の手段として、磁気ディスクの磁性膜をトラッ
クごとに分離するトラック分離型磁気ディスクが提案さ
れている。例えば特開昭51104805号公報(公知
例1)には、平坦に形成した磁性膜の一部を非磁性化し
てトラックを分離した磁気ディスクが開示されている。
また、特開昭62−256225号公報(公知例2)や
特開平1−234.18号公報(公知例3)には、磁性
膜の一部を除去して溝を形成し、その溝でトラックを分
離した磁気ディスクが開示されている。又、特開平1−
279421号公報(公知例4)には、磁性膜の一部を
除去して溝を形成し、溝内に非磁性物質を配した磁気デ
ィスクが開示されている。
これらの公知例によればトラック密度を向上させること
により記録密度の向上が図九るとされている。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の磁気ディスク装置及び磁気ディスクにあっては、
磁気ディスクの摺動信頼性や高記録密度化のために必要
なヘッドの低浮上量化に対して十分な配慮がなされてい
ない。
一般の磁気ディスク装置の記録再生方法は、操作開始前
にはヘッドと磁気ディスクとが接触状態であるが、磁気
ディスクを回転させることによりヘッドと磁気ディスク
との間に空間を作り、この状態で記録再生を行なう。操
作終了時には磁気ディスクの回転が止まり、ヘッドと磁
気ディスクとは再び接触状態となる(コンタクト・スタ
ート・ストップ方式であって以下、C8S方式と称する
)。
ところで、公知例1のように表面が平坦な磁気ディスク
では、装置が停止している状態で磁気デ゛イスクとヘッ
ドとの間に水分等が介在すると両者が強固に吸着し、こ
の状態で起動すると磁気ディスクとヘッドとの間に大き
な力が生じ、磁気ディスクとヘッドの損傷を招きやすい
という問題点がある。また、公知例1のように表面が平
坦な磁気ディスク及び公知例2,3のようにトラック間
に溝を形成した磁気ディスクでは、装置の起動時及び停
止時に、磁気ディスクのトラック部分が直接ヘッドと摺
動するため、摩擦時に生ずる熱による減磁や摩耗による
記録信号の劣化が起こりやすいという問題点がある。
一方、磁気ディスク装置の記録密度を向上させるために
は、記録再生時のヘッドの浮上量は小さいほど良く、そ
の際のヘッドの浮上安定性を確保するため、磁気ディス
ク表面の凹凸はできるだけ小さいことが要求される。と
ころが、公知例2゜3のように磁性層を分離した磁気デ
ィスクでは、その構成上磁性膜の膜厚相当の凹凸が生じ
ることが避けられない。現在の、磁性薄膜を用いる薄膜
磁気ディスクの場合でも、磁性膜の膜厚は0.05〜0
.1μm程度であり、このような大きさの凹凸が磁気デ
ィスク表面にあると、例えばヘットの浮上量を0.12
μm以下に小さくすることは困難であり、記録密度向−
ヒのためのヘッドの低浮上量化に対応できないという問
題点がある。また公知例4は、トラック間に設ける非磁
性物質の突出高さが規定されておらず、記録密度向上の
ためのヘッドの低浮上量化に対して構成が不十分である
さらに、公知例2,3及び4のように、均一に形成した
磁性膜を部分的に除去する方法では、そ=7− の除去のプロセス(エツチング)によって残存すべき磁
性膜の一部が変質することが避けられず、磁性膜の特性
が劣化しやすいという問題点もある。
本発明の目的は、トラック密度が高く、C8S方式にお
ける耐久性に優れ、さらにヘッドの低浮上量化を達成で
きる磁気ディスク装置及び磁気ディスクを提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するため、本発明に係る磁気ディスク装
置は、基板上に同心円状又はらせん状の複数のトラック
を磁性膜で形成しそれぞれのトラックの間に非磁性膜の
非トラックが形成された磁気ディスクと、それぞれのト
ラックに記録された情報を再生する磁気ヘッドとを備え
た磁気ディスク装置において、磁性膜はそれぞれのトラ
ックごとに分離され、磁性膜のトラックの表面よりも非
トラックの表面の方が突出しており、その突出高さが0
.005μm−0,04μmである磁気ディスクを備え
た構成とする。
そしてそれぞれのトラックは、基板に設けた溝の内部に
磁性膜が形成されてなり、それぞれのトラック間に非ト
ラックを形成する基板の表面の少なくとも一部が磁性膜
より突出され、その突出高さが0.005+nm−0,
04μmである磁気ディスクを備えた構成でもよい。
またそれぞれのトラック内の磁性膜と、それぞれのトラ
ック間の基板の表面とを覆って保護膜が形成された磁気
ディスクを備えた構成でもよい。
さらに磁気ヘッドは、磁気ディスクのそれぞれのトラッ
クに形成された磁性膜の表面と0.02μm−0,12
mの間隔を保って記録再生を行なう構成でもよい。
そして磁気ディスクにおいては、基板上に同心円状又は
らせん状の複数のトラックを磁性膜で形成しそれぞれの
トラックの間に非磁性膜の非トラックが形成された磁気
ディスクにおいて、磁性膜はそれぞれのトラックごとに
分離され、それぞれのトラックの表面より非トラックの
表面が突出されてその突出高さが0.005μm〜0.
04μmである構成とする。
そしてそれぞれのトラックは、基板に設けた溝の内部に
磁性膜が形成されてなり、それぞれのトラック間に非ト
ラックを形成する基板の表面の少なくとも一部が磁性膜
の表面より突出され、その突出高さが0.005mm〜
0.04μmである構成でも良い。
またそれぞれのトラック内の磁性膜と、それぞれのトラ
ック間の基板の表面とを覆って保護膜が形成されている
構成でもよい。
さらに磁気ディスクの製造方法においては、磁気ディス
クの基板の表面に同心円状又はらせん状のマスクパター
ンを設け、マスクパターンに従って基板の表面をエツチ
ングして少なくとも一つの溝を形成し、それぞれの溝の
内部に磁性膜をそれぞれの溝間の基板の表面より低く形
成し、マスクパターンを除去した後、基板の表面及び磁
性膜を覆って保護膜を形成する構成とする。
〔作用〕
本発明の磁気ディスク装置によれば、磁気ディスクの磁
性膜をトラック毎に分離することにより、磁性層が均一
に形成されている場合に比べて隣接するトラック間の磁
気的な相互作用が小さくなるため、1〜ラツクの間隔を
小さくしても記録信号の減磁が起こりにくくなる。さら
に隣接するトラックの影響によるヘッド読み込みノイズ
が小さくなるため、磁性層が均一に形成されている場合
に比べてトラックの幅を小さくして信号出力が小さくな
ってもSN比の低下が少ない。
また、トラック間の非トラックを形成する磁気ディスク
表面の少なくとも一部を、トラック部分の磁気ディスク
表面より突出するようにすることにより、磁気ディスク
装置が停止している場合でも、突出したトラック間の部
分のみで磁気ディスクとヘッドとが接しているため両者
の吸着現象が起こりにくい。また、C8S方式による起
動、停止時の磁気ディスクとヘッドとの直接の摺動が、
記録信号のないトラック間の部分のみで起こるため、摩
擦時に生ずる熱による記録信号の減磁や摩耗による記録
信号の劣化が起こりにくい。
このような構成の磁気ディスクの製造方法としては、前
記した公知例のような基板表面に磁性膜を均一に形成し
た後、磁性膜の一部をエツチングして除く方法は、エツ
チングプロセスによって残存すべきトラック部分の磁性
膜の変質が起こる恐れがあるため、磁気ディスクの基板
に、トラック位置に対応した溝を形成し、溝の内部に磁
性膜を形成する。
本発明が記録密度の向上を一つの目的としているため、
用いる磁気ディスクとしては高記録密度化に対応しうる
、スパッタ法やめっき法による磁性薄膜を用いた薄膜磁
気ディスクが望ましいため、その場合には磁性膜及びそ
のトラック間の基板表面全体を被覆するように保護膜を
、さらに必要に応じてはその上に潤滑膜を形成する。
また、トラック間の磁気ディスク表面の、トラック部分
の磁気ディスク表面からの最大突出高さを0.005μ
m以上0.04μm以下とすることにより、磁気ディス
クの表面凹凸を小さくできるため、磁気ディスク装置に
おける磁性膜表面とヘッドのスペーシングが例えば0.
02μm以上0.12μm以下まで小さくなる。なお、
磁気ディスクの磁性膜及びそのトラック間の基板表面全
体を被覆するように保護膜や潤滑膜を形成する場合でも
、両者の膜厚を合計で0.05μm以下程度に薄くする
ことにより、トラック間に基板表面が突出した形状はほ
ぼ磁気ディスクの表面まで維持されるため実質的に悪影
響はない。なお、トラック間の基板表面の磁性膜表面か
らの突出高さが0.005μm以下では、磁気ディスク
及びヘッドスライダ−表面のうねりや微小凹凸によって
、部分的にトラック部分とヘッドとが接触し、トラック
間を突出させた効果が小さくなるため望ましくない。又
、トラック間の突出高さが0.04μm以上では、ヘッ
ドの低浮上量化が図れないため望ましくない。
なお、ここで用いられる基板材料としては、NiP膜で
被覆したA1合金釘板やガラス円板、セラミック円板等
が好適である。また基板材料としては、前記材料の表面
に、磁性膜の磁気特性向上を目的とした中間膜を形成し
たものも含まれる。
中間膜を設ける場合には、NiP膜で被覆したA1合金
円板やガラス円板、セラミック円板等の基板表面のトラ
ック部分に溝を形成した後、溝内に磁性膜を形成するに
先だって中間膜を形成しても良い。
〔実施例〕
本発明のそれぞれの実施例を図面を参照しながら説明す
る。
〈実施例1〉 第1図及び第2図に示されるように、外径5.25イン
チのアルミニウム合金基板1の表面に、無電解めっき法
によりN1−P下地膜2を15μm形成し、N1−P下
地膜2を10μmまで研磨して、触鉗式表面粗さ計で測
定した平均粗さ(Ra)0.003 μm以下、最大粗
さ(Rmax)0.008μm以下になるように鏡面加
工した。
こうして得られた基板表面に、スパッタ法によりCr中
間膜3を0.15μm形成した後、ポジ型のレジスト9
(東京応化、0FPR800)を約0.5μm塗布し、
幅4μmピッチ5μmの同心円状に光透過部を形成した
フォトマスク」Oを密着させて紫外線露光した後、現像
して光透過部のレジストのみを除去し、基板の表面に幅
1μmピッチ5μmの同心円状のマスクパターンを形成
した。
この円板に、イオンミリング装置を用いてアルゴンイオ
ンビームを全面に照射して、マスクパターンを形成して
いない部分の基板表面をエツチングして溝を形成した。
照射時間を変化させて、溝深さを0.05μm、0.0
55μm、0.06μm、0.07μm、0.09μm
、0.1μmの6種類の溝付き基板を形成した。これら
の溝付き基板上に、Co−Ni磁性膜(磁性膜)4を0
.05μm形成した後、溝付き基板上のマスクパターン
及びマスクパターン上の磁性膜4をレジスト除去液によ
り除去した。これにより、基板上に幅4μmピッチ5μ
mの同心円状に形成された溝の内部に磁性膜4を形成し
た。
この円板状にスパッタ法によりC保護膜(保護膜)5を
0.02μm形成した後、潤滑膜6としてパーフルオロ
ポリエーテル系の潤滑剤を約0.005μm塗布して磁
気ディスクを作製した。
〈実施例2〉 第3図に示されるように、実施例1と同様のN1−P下
地膜2付きのアルミニウム合金基板IFに、ポジ型のレ
ジスト(東京応化、0FPR800)を約0.5μm塗
布し、幅4μmピッチ5μmの同心円状に光透過部を形
成したフォトマスクを密着させて紫外線露光した後、現
像して光透過部のレジストのみを除去し、基板の表面に
幅1μmピッチ5μmの同心円状のマスクツ(ターンを
形成した。
この円板に、イオンミリング装置を用いてアルゴンイオ
ンビームを全面に照射して、マスクパターンを形成して
いない部分の基板表面をエツチングして0.11μmの
溝を形成した。この基板上に、Cr中間膜3を0.05
μm、Co−Ni磁性膜4を0.05μm形成した後、
基板上のマスクパターン及びマスクパターン上のCr中
間膜3及び磁性膜4をレジスト除去により除去した。こ
れにより、基板上に幅4μmピッチ5μmの同心円状に
形成された溝の内部にCr中間膜3及び磁性膜4を形成
した。
この円板上にスパッタ法によりC保護膜5を0.02μ
m形成した後、潤滑膜6としてパーフルオロポリエーテ
ル系の潤滑剤を約0.005μm塗布磁気ディスクを作
製した。
〈実施例3〉 フォトマスクとして幅4μmピッチ7μmの同心円状に
光透過部を形成したものを用いたほかは実施例2と同様
な方法で磁気ディスクを作製した。
本実施例の磁気ディスクは、基板上に形成した輻@4μ
mピッチ7μm深さ0.11μmの同心円状の溝内に、
0.05μmのCr中間膜及び0.05μm人のCo−
Ni磁性膜を有し、その全面を被覆する膜厚0.02μ
mのC保護膜と膜厚0.005μmのパーフルオロポリ
エーテル系の潤滑膜より構成される。
〈比較例1〉 第4図に示されるように、実施例1と同様のNi−P下
地膜2付きのアルミニウム合金基板1上にスパッタ法に
よりCr中間膜3を0.1μm、Co−Ni磁性膜4を
0.05μm形成した。磁性膜4の表面にポジ型のレジ
スト(東京応化、0FPR800)を約0.5 μm塗
布し、幅1μmピッチ5μmの同心円状に光透過部を形
成したフォトマスクを密着させて紫外線露光した後、現
像して光透過部のレジストのみを除去し、磁性膜4の表
面に@4μm4μmピッチ5同心円状のマスクパターン
を形成した。
この円板を、イオンミリング装置を用いてアルゴンイオ
ンビームを40秒全面に照射して、マスクパターンを形
成していない部分の磁性膜4をエツチング除去した。レ
ジスト除去液によりマスクパターンを除去して、幅4μ
mピッチ5μm膜厚0.05μmの同心円状に形成され
た磁性膜4を形成した。
こうして得られた円板の表面に、保護膜としてスパッタ
法によりC保護膜5を0.02μm形成後、潤滑膜6と
してパーフルオロポリエーテル系の潤滑剤を約0.00
5μm塗布して磁気ディスクを作製した。
〈比較例2〉 第5図に示されるように、実施例1と同様のN1−P下
地膜2付きのアルミニウム合金基板1−ヒにスパッタ法
によりCr中間膜3を0.1μm。
Go−Ni磁性膜4を0.05μm形成した。磁性膜4
の表面にポジ型のレジス)〜(東京応化、0FPR80
0)を約Q、5 μm塗布し、IN 1μmピッチ5μ
mの同心円状に光透過部を形成したフォトマスクを密着
させて紫外線露光した後現像して光透過部のレジスタの
みを除去し、磁性膜4の表面にIW4μmピッチ5μm
の同心円状のマスクパターンを形成した。
この円板、イオンミリング装置を用いてアルゴンイオン
ビームを40秒間全面に照射して、マスクパターンを形
成していない部分の磁性膜4をエツチング除去した。こ
の円板上にスパッタ法によりSiC膜を0.05μm形
成した後、レジスト除去液によりマスクパターン及びマ
スクパターン上に形成されたSiC膜を除去して、幅4
μmピッチ5μm膜厚0.05μmの同心円状に形成さ
れた磁性膜4とその間に幅1μmピッチ5μm膜厚0.
05μmの同心円状に形成されたSiC膜(非磁性膜)
7を形成した。こうして得られた円板の表面はほぼ平坦
であった。
こうして得られた円板の表面に、保護膜としてスパッタ
法によりC保護膜5を0.03μm形成後、研磨砥粒を
用いてC保護膜5表面を0.01μm研磨し、触鉗式表
面粗さ計で測定した平均粗さ(Ra ) O、OO7μ
m +最大粗さ(Rmax)0.012μmになるよう
に粗面化加工した。得られた円板の表面に、潤滑膜6と
してパーフルオロポリエーテル系の潤滑剤を約0.00
5μm塗布して磁気ディスクを作製した。
〈比較例3〉 第6図に示されるように、実施例1と同様のN1−P下
地膜2付きのアルミニウム合金基板1上にスパッタ法に
よりCr中間膜3を0.1μm。
Co −N i磁性膜4を0.05 μm形成した。
こうして得られた円板の表面に、保護膜としてスパッタ
法によりC保護膜を0.02μm形成後、潤滑膜6とし
てパーフルオロポリエーテル系の潤滑剤を約0.005
μm塗布して磁気ディスクを作製した。本比較例では、
磁気ディスク表面はほぼ平坦であり、磁性層は分離しな
かった。
以上で得られた磁気ディスクのうち実施例1の6種の磁
気ディスクと薄膜磁気ヘッドとを組合わせて磁気ディス
ク装置を構成し、C85Sk回前後で再生出力の低下率
及び最低浮上スペーシング(最低浮上量)を測定した結
果を第7図に示す。
トラック間の非トラックの突出高さが0.005μm以
下では出力低下が著しい。これは、突出高さが小さい場
合はトラック部分もヘッドとの摺動を受けるため、ヘッ
ドとの摩擦によって発生する熱によって減磁や摩耗によ
る記録信号の劣化が起こったためである。一方、突出高
さが大きくなるほど最低浮上スペーシングは増加する。
その増加の程度は突出高さの増加よりも大きく、突出高
さが大きくなるほどヘッドの浮上安定性が損なわれるこ
とを示す。浮上スペーシングを例えば0.12μm以下
にするには、突出高さは0.04μm以下である必要が
ある。以上のように本発明の磁気ディスク装置では、磁
気ディスクのトラック間の突出高さが極めて重要であり
、その範囲0.005μm以上0.04μm以下が好適
であり、より望ましくは0.01μm以上0.03μm
以下が好ましい。
次のトラック間の非トラックの突出高さを0.01μm
とした実施例]の磁気ディスクと他の実施例及び比較例
の磁気ディスクを用い、薄膜磁気ヘッドと組合わせ磁気
ディスク装置を構成し、C8S試験、記録再生試験を行
なった結果を第1表に示す。
磁気ディスクの表面が平坦な比較例2及び比較例3では
、C3S10にパスで傷が発生した。これは表面が平坦
なためヘッドとの吸着現象が生じて、磁気ディスクとヘ
ッドが損傷を受けたためである。これに対し表面に凹凸
のある他の例ではいずれもC3S30にパス後も傷は発
生しなかった。
記録再生試験で、初期の値を見ると、磁性膜が均一に形
成されている比較例3の場合は、出力及びSN比ともト
ラックを分離した他の例に比べて低く、さらにトラック
のピッチを7μmから5μmに減少させたときの出力及
びSN比の低下が大きい。これは隣接トラックとの磁気
的な相互作用が強く、記録信号の減磁が起こっているた
めである。これに対し、トラック間で磁性膜を分離した
実施例2と実施例3とを比べると、トラックのピッチを
7μmから5μmに減少させたときの出力及びSN比の
変化は見られない。これはトラック間で磁性膜を分離し
たため、隣接するトラックとの磁気的な相互作用が弱く
なって、隣接トラックとの間の間隔が減少しても影響が
ほとんどないことを示す。このことはトラック間で非ト
ラックを介して磁性膜を分離することによりトラック密
度を向上できることを示す。
また、磁性膜を均一に形成した後、その一部をエツチン
グして除いてトラックを分離した比較例1及び比較例2
の場合、出力及びSN比ともそれぞれの実施例に比べて
低くなっている。これは磁性膜のエツチングの際に、残
存すべきトラック部分の磁性膜の特性が劣化しているた
めである。これに対して、成膜時にトラックを分離した
実施例の場合はエツチングによる特性劣化を生じない。
一方、C85Sk回後の変化を見ると、記録トラックの
部分がヘッドにより直接摺動される比較例1.比較例2
及び比較例3では、出力及びSN比の低下が見られる。
これはヘッドとの摩擦によって発生する熱によって減磁
や摩耗による記録信号の劣化が起こったためである。こ
れに対し、記録トラックの部分がヘッドにより直接摺動
されない実施例1.実施例2及び実施例3では、出力及
びSN比の低下が見られない。これは、ヘッドの摺動を
トラック間の非磁性物質の突出のみで受けるため、前記
のような記録信号の劣化が生じないためである。
第8図に、本発明の磁気ディスクを適用した磁気ディス
ク装置の構成を示す。磁気ディスク8は、スピンドルモ
ータ12のスピンドルに嵌入されて回転し、磁気へラド
11を低浮上させて記録の再生を行なわせる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、トラックの密度が高く、C8S方式に
おける耐久性に優れ、さらにヘッドの低浮上量化を達成
できる磁気ディスク装置及び磁気ディスクを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明の実施例1を示す構成図、
第3図は本発明の実施例2を示す構成図、第4図、第5
図及び第6図は比較例の構造を示す図、第7図は本発明
の実施例による磁気ディスク装置で最低浮上スペーシン
グ及びC8S前後の出力の低下率を測定した結果を示す
グラフ、第8図は本発明の磁気ディスク装置の構成図で
ある。 1・・・アルミニウム合金基板、 2・・・N1−P下地膜、3・・Cr中間膜、4・・・
磁性膜、5・・・保護膜、6・・・潤滑膜、7・・非磁
性膜、8・・・磁気ディスク、9・・・レジスト、10
・・・フォトマスク、11・・磁気ヘッド。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、基板上に同心円状又はらせん状の複数のトラックを
    磁性膜で形成しそれぞれのトラックの間に非磁性膜の非
    トラックが形成された磁気ディスクと、それぞれのトラ
    ックに記録された情報を再生する磁気ヘッドとを備えた
    磁気ディスク装置において、前記磁性膜はそれぞれのト
    ラックごとに分離され、該磁性膜のトラックの表面より
    も非トラックの表面の方が突出しており、その突出高さ
    が0.005μm〜0.04μmであることを特徴とす
    る磁気ディスク装置。 2、それぞれのトラックは、基板に設けた溝の内部に磁
    性膜が形成されてなり、それぞれのトラック間に非トラ
    ックを形成する前記基板の表面の少なくとも一部が前記
    磁性膜より突出され、その突出高さが0.005mm〜
    0.04μmである磁気ディスクを備えたことを特徴と
    する請求項1記載の磁気ディスク装置。 3、それぞれのトラック内の磁性膜と、それぞれのトラ
    ック間の基板の表面とを覆って保護膜が形成された磁気
    ディスクを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載
    の磁気ディスク装置。 4、磁気ヘッドは、磁気ディスクのそれぞれのトラック
    に形成された磁性膜の表面と0.02μm〜0.12m
    の間隔を保って記録再生を行なうことを特徴とする請求
    項1、2又は3のいずれか1項記載の磁気ディスク装置
    。 5、基板上に同心円状又はらせん状の複数のトラックを
    磁性膜で形成しそれぞれのトラックの間に非磁性膜の非
    トラックが形成された磁気ディスクにおいて、前記磁性
    膜はそれぞれのトラックごとに分離され、それぞれのト
    ラックの表面より非トラックの表面が突出されてその突
    出高さが0.005μm〜0.04μmであることを特
    徴とする磁気ディスク。 6、それぞれのトラックは、基板に設けた溝の内部に磁
    性膜が形成されてなり、それぞれのトラック間に非トラ
    ックを形成する前記基板の表面の少なくとも一部が前記
    磁性膜の表面より突出され、その突出高さが0.005
    mm〜0.04μmであることを特徴とする請求項5記
    載の磁気ディスク。 7、それぞれのトラック内の磁性膜と、それぞれのトラ
    ック間の基板の表面とを覆って保護膜が形成されている
    ことを特徴とする請求項5又は6記載の磁気ディスク。 8、磁気ディスクの基板の表面に同心円状又はらせん状
    のマスクパターンを設け、該マスクパターンに従って前
    記基板の表面をエッチングして少なくとも一つの溝を形
    成し、それぞれの溝の内部に磁性膜をそれぞれの溝間の
    基板の表面より低く形成し、前記マスクパターンを除去
    した後、前記基板の表面及び前記磁性膜を覆って保護膜
    を形成することを特徴とする磁気ディスクの製造方法。
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