JPS6210199B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は小型プリンタの紙送り機構に関するも
ので、特に紙送りのための動力をキヤリツジの往
復運動によつて得る紙送り装置に関する。

小型プリンタの従来の紙送り装置は一般に専用
のモータを具備するものやラチエツト機構、送り
爪及びその駆動手段から成るものが多く、構造の
小型化、軽量化並びに簡単化が十分達成されてい
るとは言い難く、又その価格もまだ低廉化の余地
がある。

本発明は小型プリンタの紙送り装置における上
記実状を鑑み、小型、軽量で構成の簡単であると
共に低価格の紙送り装置を提供せんとするもの
で、以下図面に従つて本発明を詳細に説明する。

第１図は本発明の一実施例を示す概略斜視図、
第２図は第１図の装置における紙送り動作の説明
図、第３図は第１図の装置において手動で紙送り
を行なう場合の説明図である。

第１図乃至第３図において、１は図示せぬ印字
ヘツドを担持し、印字行方向に往復運動するキヤ
リツジ、２は前記キヤリツジ１内の図示せぬフイ
ードフオロワの歯と噛合する右回りと左回りの二
つの螺旋溝を有し、一端にギヤ３を取り付けたキ
ヤリツジフイードシヤフト、４はその出力軸に取
り付けたギヤ５を介して回転動力を供給するモー
タ、６はその外周面に螺旋バー６ａを有し、この
螺旋バー６ａがキヤリツジ１の底面部から下方に
突き出た一対のポスト状の原動子１ａ，１ｂ間に
挾入している従動ドラム、７はプリンタのサイド
クレーム上に回転自在に支持された軸８の外周に
前記従動ドラム６と一緒に固定されたドライブギ
ヤ７ａ、そして前記軸８及びプリンタのサイドフ
レームに回転自在にかつ軸方向に滑動可能に支持
されたフランジ付きドラム９に一体に取り付けた
ドリブンギヤ７ｂとから成り、第２図矢印方向へ
の回転のみを伝達するワンウエイクラツチ、１０
は前記フランジ付きドラム９と一体に取り付けた
ギヤ、１１は給送すべき用紙１２と接触し、第１
図矢印方向に送る用紙フイードローラ、１３は前
記用紙フイードローラ１１の支軸１４の一端に取
り付けられ、前記ギヤ１０と噛合する用紙フイー
ドギヤ、１５は前記ギヤ１０と噛合可能な位置に
回転可能に設けられ、手動送り用のつまみ１６を
一体に有する手動送りギヤ、１７は前記ギヤ１０
を軸方向に押圧する圧縮スプリングである。

次に上記構成の動作について説明する。

まずモータ４の動力によりキヤリツジ１が第１
図矢印Ａ方向に移動する間、従動ドラム６はその
螺旋バー６ａが該キヤリツジ１の原動子１ａ，１
ｂにより水平方向の力を受ける結果第２図矢印と
反対の方向へ回転するが、これと一体に回転する
ワンウエイクラツチ７のドライブギヤ７ａがこの
方向に回転する場合はドリブンギヤ７ｂとの噛合
いが外れてギヤ９にはこの回転が伝達されない。

１行の印字が終了し、キヤリツジ１がホームポ
ジシヨンに戻るために第１図矢印Ｂ方向に移動す
ると、従動ドラム６はその螺旋バー６ａが上記と
反対の水平方向の力を受ける結果今度は第２図矢
印方向へ回転する。この方向の回転はワンウエイ
クラツチ７を介してフランジ付きドラム９に伝達
され、これと一体のギヤ１０を回転する。この回
転は更に用紙フイードギヤ１３を介して支軸１４
に伝わり、用紙フイードローラ１１を第２図矢印
方向に回転させる。この結果用紙１２は第１図矢
印方向に繰り出され、紙送り動作が行なわれる。

キヤリツジ１がホームポジシヨンに達し、その
復帰動作を停止すると、用紙フイードドラム６の
回転も停止し、用紙１２は所定の量だけ送られて
再び停止する。第３図はキヤリツジ１がホームポ
ジシヨンにある状態を示しているが、このように
キヤリツジ１が最左端に位置するとその左側部が
フランジ付きドラム９のフランジ部９ａに当た
り、該フランジ付きドラム９を圧縮スプリング１
７の押圧力に抗して左方向へ滑動させる。その結
果ワンウエイクラツチ７のドライブギヤ７ａとド
リブンギヤ７ｂの噛合いが外れると共にギヤ１０
と手動送りギヤ１５が噛み合うようになる。この
ためつまみ１６を手動にて回転させると、その回
転は手動送りギヤ１５、ギヤ１０及び用紙フイー
ドギヤ１３を介して用紙フイードローラ１１に伝
わるようになり、用紙セツトの場合など手動操作
によつて用紙１２を送ることができる。

キヤリツジ１がホームポジシヨンから再び右方
向に移動すると、フランジ付きドラム９及びギヤ
１０は圧縮スプリング１７によつて再び元の位置
に戻される。

こうして上記構成においては、キヤリツジ１の
往復運動を利用して用紙フイードドラム６を回転
させ、ワンウエイクラツチ７によりキヤリツジ１
の復帰行程における回転のみを用紙フイードロー
ラ１１に伝達して１行の印字が終了するごとに用
紙１２を所定の量だけ送る。又キヤリツジ１がホ
ームポジシヨンにある間はキヤリツジ１自身にて
上記ワンウエイクラツチ７のドライブ側とドリブ
ン側を切り離し、手動操作による紙送りを可能と
する。

なおキヤリツジ１を印字行方向に往復運動させ
るための構成としては特に上記実施例に限定され
るものではない。又送るべき用紙がスプロケツト
孔を有するものであれば、上記用紙フイードロー
ラ１１の代りにスプロケツトホイールを用いる。
更に用紙フイードギヤ１０の幅をギヤ１０に対し
て広くしたが、ギヤ１０側を幅広としてもよい
し、従動ドラム６の外周に螺旋バーの代りに螺旋
溝を設け、キヤリツジ１の原動子がこの螺旋溝内
を滑動するようにしても同様の作用効果が達成で
きる。

以上説明したように本発明の紙送り装置によれ
ば、紙送りの動力をキヤリツジ１の往復運動より
得るための構造が簡単、小型、軽量となり、又価
格も低廉化される効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す概略斜視図、
第２図及び第３図は第１図の装置の紙送り動作説
明図である。 １……キヤリツジ、２……キヤリツジフイード
シヤフト、４……モータ、６……従動ドラム、６
ａ……螺旋バー、７……ワンウエイクラツチ、８
……軸、９……フランジ付きドラム、１０……ギ
ヤ、１１……用紙フイードローラ、１２……用
紙、１３……用紙フイードギヤ、１６……つま
み、１７……圧縮スプリング。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ キヤリツジに設けた原動子と、キヤリツジの
   移動路に沿つて設けた回転可能な軸と、前記軸上
   に固定し、外周に前記原動子が滑動する螺旋バー
   又は螺旋溝を設けた従動ドラムと、前記従動ドラ
   ムの一方向の回転のみを伝達するワンウエイクラ
   ツチと、前記ワンウエイクラツチのドリブン側の
   回転を用紙送り手段に伝達する回転伝達手段とか
   ら成り、キヤリツジの往復運動により前記従動ド
   ラムを回転し、前記ワンウエイクラツチによりキ
   ヤリツジの復帰行程における回転のみを伝達して
   用紙を送ることを特徴とする紙送り装置。 ２ キヤリツジに設けた原動子と、キヤリツジの
   移動路に沿つて設けた回転可能な軸と、前記軸上
   に固定し、外周に前記原動子が滑動する螺旋バー
   又は螺旋溝を設けた従動ドラムと、前記従動ドラ
   ムの一方向の回転のみを伝達するワンウエイクラ
   ツチと、前記ワンウエイクラツチのドリブン側の
   回転を用紙送り手段に伝達する回転伝達手段とか
   ら成り、キヤリツジの往復運動により前記従動ド
   ラムを回転し、前記ワンウエイクラツチによりキ
   ヤリツジの復帰行程における回転のみを伝達して
   用紙を送る紙送り装置において、前記ワンウエイ
   クラツチのドリブン側と一体に結合し、一端にフ
   ランジ部を他端に回転伝達手段を取り付けると共
   に前記軸に対し回転可能にかつ軸方向に滑動可能
   に支持されたフランジ付きドラムと、前記フラン
   ジ付きドラムを前記ワンウエイクラツチのドライ
   ブ側へ押圧するスプリングと、手動送り用つまみ
   の回転力を前記回転伝達手段に伝達する回転伝達
   手段とを有し、キヤリツジがホームポジシヨンに
   あるとき、フレーム部がキヤリツジに押されてワ
   ンウエイクラツチのドライブ側とドリブン側とが
   切り離されると共に前記両方の回転伝達手段が連
   動するようフランジ付きドラムが構成されている
   ことを特徴とする紙送り装置。