JPS6192768A - 水分除去装置を備えた金型装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はダイカストマシンや射出成形機等の成形機に用
いる金型装置に関するものであり、特に、用出前に、金
型の水分の残りやすい個所から水分を除去しうるように
した水分除去装置を備えた金型装置に関するものである
。

［従来の技術］ 従来より、ダイカストは精密な製品を多量に製造する成
形法として広く普及しているが、製品内部に巣のない健
全性を重要視される品物には適さない場合があった。そ
れは高速・高圧で溶融金属をキャビティ内へ充填するた
め、キャビティ内のガスは十分抜けきらずに溶融金属と
混合して製品中に残存することがあったためである。

このような不都合を解消するものとして、本発明者等は
、例えば、特公昭５８−４６３８７号公報や特公昭５９
−３０９号公報に記載されているように、鋳込製品や金
型に制約されずに大量のガスを確実容易に抜き、ガスの
巻き込みをなくして健全なダイカスト製品を得ることが
できるようにした金型用ガス抜き装置を開発した。

この装置は、金型のキャビティから金型外に通じる排出
路を弁の作用で開いておいた状態で射出を行ない、キャ
ビティ内の質量の小さいガスをガス排出路を通して排出
し終わった時点で、キャビティ内から進んできた質１の
大きな被射出溶融物の慣性力を、前記弁に直接作用させ
ることにより弁を確実に、かつ素早く移動させて締め、
ガス排出路を直接しゃ断し、このガス排出路からの被射
出溶融物の流出を防ぎつるようにして、射出時に金型内
のガス扱きを確実に、かつ容易に行ないうるようにした
ものである。

また、本発明者等は、特公昭５８−４６３８６号公報に
記載されているように、このガス排出路を前記した金型
用ガス抜き装置を介して真空発生装置と連結することに
よって、金型のキャビティ内のガスを積極的に排出する
減圧（または真空）ダイカスト法及びその装置も開発し
ている。この減圧ダイカスト法は、金型外からキャピテ
イ内へすきまを通って流入するガス量以上にキャビティ
内のガスを外部から吸引することによって減圧する、い
わば、流入するｍと排気する量とのバランスの程度によ
って減圧する方法である。したがって、キャビティ内を
真空発生装置により吸引すると、キャピテイ内が負圧に
なるが、このとき、固定金型と可動金型からなる金型合
せ面、中子がある場合はその摺動面、あるいは、射出ス
リーブとプランジャチップのすきまなどには、外から内
へのガスの流れが発生している。

［発明が解決しようとする問題点］ この流れは、キャビテイ外にある水分を、すなわち、金
型合せ面や、中子がある金型の場合はその取付部に存在
する空間部に溜子水分を、キャビティ内へ吸込み、製品
に対して悪影響を及ぼすことがある。すなわち、従来よ
り、ダイカスト等の成形法において真空鋳造を行う時、
通常の場合、低速射出領域より真空吸引を開始し、キャ
ビティ内が所定の真空値に達した時点より高速射出を行
い、キャビティ内へ溶融物を充填するが、低速射出領域
で真空吸引を開始する時、金型合せ面、あるいは中子が
設置されている金型では必ず存在する空間部に水分等が
残っていると、このガスの流れにのってキャビティ内へ
水分を吸込み、その水分がキャビティ内に残存し、高速
で充填されてきた溶融物と接触してガス化し、そのガス
が製品内に残留し、結果的に真空の効果を十分発揮する
ことができない場合がある。

したがって、真空ダイカストを行う場合、離型剤の塗布
、外部などによる水残りに対して、キャビティ内だけで
なく、金型合せ面、中子設置の場合に存在する空間部な
どの水残りに対して十分注意し、除去する必要がある。

十分除去できなければ、前述のように真空ダイカストの
効果を十分発揮できなかったり、又、十分除去するため
にはサイクルタイムが長くなり、金型温度が下がりすぎ
て製品に悪影響をおよぼしたり、生産性を低下させるな
どの問題があった。

［問題点を解決するための手段］ このような問題点を解消するものとし、本発明者はあら
かじめ水分の溜りやすい個所の水分を除去し、あるいは
、除去しながら鋳造できる金型装置を発明した。

本発明においては、中子摺動面や金型合わせ面の水分の
残りやすい個所に孔もしくは溝を設け、この孔もしくは
溝を、キャビティ内のガスを抜くためのガス扱き装置と
は別に設けた水分除去用の真空発生装置に連結したこと
を特徴とする水分除去装置を備えた金型装置とした。

［作　　用］ 本発明においては、型締を終了した時点で、水分除去用
の真空発生装置を作用させて、中子摺動面や金型合わせ
面の水分の残りやすい個所に残っている水分を金型外に
吸引する。その後、射出を開始するとともに、金型に取
付けた金型ガス扱き装置を介して設けた他の真空主装置
を作用させてキャビティ内を真空にしてガス抜きを行い
ながら射出を続け、射出終了時に、溶湯の慣性力の作用
によって、金型ガス扱き装置を自動的に締め、溶湯が金
型外に排出しないようにする。本発明では、射出前に、
中子摺動面などに溜っている水分を真空発生装置の作用
で金型外に排出するので、水分がキャビティ内に入るこ
とはなく、良品質の射込製品が容易に得られる。

［実施例］ 以下、図面に示す実施例によ７て本発明をさらに詳細に
説明する。

第１図および第２図は、水分の残りやすい個所に孔をあ
けて、その孔を真空発生装置に連結し、水分を除く場合
の１実施例である。

第１図において、１は可動金型（固定金型でもよい）、
２は金型キャビティ、３は本発明者等が発明した金型ガ
ス抜き装置である。

金型ガス抜き装置３は、例えば、金型の分離面部にキャ
ビティ２から導かれたガス抜き溝４、このガス抜き溝４
の端部で軸線方向に摺動する弁５、この弁５を摺動自在
に支持してそれ自体が軸線方向に摺動しうるスプール６
および前記ガス抜き溝４の途中から弁５部の側面に迂回
したガス排出路７を設け、かつ、弁５を閉じる方向に力
が作用する弾性体８と、弁５をスプール６に対して開き
位置で係止させ、弁の閉動作にともなって係止がはずれ
る係止機構９とを、スプール６と弁５との間に備えた装
置とした。

そして、金型１のキャビティ２から金型１外に通じるガ
ス排出路７を弁５の作用で開いておいた状態で射出を行
い、キャビティ２内の質量の小さいガスをガス排出路７
を通して排出し終わった時点で、キャビティ２内から進
んできた質量の大きな被射出溶融物の慣性力を、前記弁
５に直接作用させることにより、弁５を確実に、かつ、
素早く移動させて締め、ガス排出路７を直接遮断し、こ
のガス排出路７からの被射出溶融物の流出を防ぎうるよ
うにして、射出時に金型１内のガス抜きを確実に、かつ
、容易に行いうるようにしたものである。１０はスプー
ル６移動用のシリンダ、１１はブラケットである。

金型ガス抜き装置３のガス排出口１２は配管１３を介し
て電磁切替弁１４へ連結されている。

この電磁切替弁１４は配管１３ａを介して真空ポンプな
どの真空発生装置１５へ連結されている。

一方、金型１の中子１６に存在する摺動部とそれに連な
る一連の溝部１７のように外冷水や離型剤の溜りやすい
個所に孔１８を設け、この孔１８は配管１９を介して、
除去した水分を溜めるタンク２０、電磁切替弁２１、真
空発生装置２２へと接続されている。

このような装置において、型開き時、外冷水、離型剤等
を塗布し終えた時点で、中子１６や金型ガス抜き装置３
は各々の油圧シリンダ１０，２４によって金型内の所定
の位置ヘセットされ、型締へと次サイクルが進行するが
、セットされる途中、あるいはセットされた時点より、
電磁切替弁２１を開き、金型内に設けた孔１８と真空発
生装置２２を連結し、真空に吸引すると、中子の周辺に
ある溝部１７に溜っている水分は真空吸引力によって前
記タンク２０内へ吸い込まれる。

その後、注瀾を行い、通常の低速、高速射出を行うが、
その任意の位置から図示していない真空用リミットスイ
ッチ等の信号により電磁切替弁１４を開き、真空発生装
置１５により、金型ガス抜き装置３を通って、キャビテ
ィ２内のガスは真空排気される。この時、中子摺動面周
辺の溝部１７に溜っていた水分はすでに除去されいるの
で、前記真空吸引により発生する金型外からキャビティ
２内へのガスの流れにのって水分がキャビティ２内へ侵
入することはない。続いて、溶湯がキャビティ２内へ充
填され、やがて前記ガス抜き溝４に侵入してくるが、こ
の溶融金属は質■が大きく高速であるため、迂回通路７
方向へいきなり進入せず直進し、バルブ５に激突する。

その時の慣性力によりバルブ５が閉じられることは前述
の通りである。

なお、真空吸引による水分除去時間は、キャビティ２内
へ溶湯を充填完了するまででも良いし、真空吸引開始後
、適当な時間経過後、十分に水分を除いた時点まででも
良い。

第２図は型開き後油圧シリンダ１０．２４により金型ガ
ス抜き装置３および中子１６を型外へ引き出した状態を
示したもので、この状態で外部水散布・離型剤塗布が行
なわれるが、中子摺動部とそれに連なる一連の溝部１７
に水分が溜り易いことがわかる。

孔１８は中子摺動部に限らず、水分の残り易い所に何か
所設けても良いことは、言うまでもない。

第３図はキャビティ内の水残りの多い部分に真空吸引に
よる水分除去装置を設けたものであり、第４図はその水
分除去装置の断面を例示したものである。

すなわち、可動金型１もしくは固定金型２３のキャビテ
ィ２内の水残りの多い部分にポペット型の弁２５を有し
、この弁２５の弁棒２６は可動金型１側にキャビティ２
の一部を形成する形状になっているスプール３２に固定
されたガイドブロック２７に型開き方向に摺動自在嵌合
されている。

弁棒２６の可動金型１側にはバネ受け２８が固定されて
おり、このバネ受け２８は、ピストンと同様に、ガイド
ブロック２７に図面には記載していないボルト等によっ
て取付けられた筒体２９によって形成された室３０内に
摺動自在に嵌合されており、バネ受け２８と室３０のガ
イドブロック２７側には圧縮コイルバネ３１が弾装され
ており、弁２５は常時閉じる方向への力を与えられてい
る。

一方、前記スプール３２に固定されたガイドブロック２
７には弁棒２６と直交した状態で透孔２７ａが形成され
ており、この透孔２７ａ内には圧縮コイルバネ３３によ
って押圧された状態でスチールボール３４が嵌合されて
おり、このスチールボール３４は弁棒２６の途中に形成
された溝部２６ａに接している。又、圧縮コイルバネ３
３は押しネジ３５によって押圧力を調整できる。

スチールボール３４は圧縮コイルバネ３３によって弁２
５が自然に閉じることを防止しており、圧縮コイルバネ
３３の押圧力は圧縮コイルバネ３１の弾発力に打ち勝つ
程度の大きさを有する。

また、水分除去装置のキャビティ２に対する開口部は弁
２５の前進状態である非作動時にあっては弁２５の弁棒
部２６側に位置しており、透孔３６に連通している。そ
して、弁２５が弁座３２ａに当る位置まで移動した時に
、この開口部は弁２５の外周面で閉じられるようになっ
ている。

透孔３６は前記スプール３２に形成された排出路３６ａ
に連通し、可動金型１内に設けた孔３７を通って配管１
９を介し除去した水分を溜めるタンク２０、電磁切替弁
２１、真空発生装置２２へと接続されている。

一方、前記ガイドブロック２７に取付けられている筒体
２つには流体源と接続するための連結孔３０、ａ、３０
ｂが形成されており、連結孔３０ａには配管３８、電磁
切替弁３９．４０のＡポートを介して流体共給源４１が
接続されており、連結孔３０ｂは配管４２を介して電磁
切替弁３９のＢポートに接続されている。

以上のように構成された装置において、射出成形装置の
始動開始時に、まず、電磁切替弁４０をＯＮとし、流体
供給源４１からの流体圧を電磁切替弁３９を介して室３
０の連結孔３０ａ側に導く、そうすると、室３０のバネ
受け２８の右側の圧力が増大し、スチールボール３４に
よる押圧力に抗して弁２５が左側に移動され弁２５は閉
じる。この時、バネ受け２８の左側の流体は電磁弁３９
のエギゾーストポートへと扱は出すため、弁２５の左側
への移動はスムースに行なわれる。

この状態にて、外部水散布、離型剤の塗布を行い、エヤ
ーブローが終ったら型締が行なわれるが、この時、電磁
切替弁３つ、４０の両方をＯＮにする。そうすると、ピ
ストン構造を有するバネ受け２８の左側に連結孔３０ｂ
を介して流体圧が導かれ、弁２５は圧縮バネ３１の力に
抗して右側へ移動し、弁棒２６の途中に形成された溝部
２６に嵌合し、スチールボール３４を押圧させ、弁２５
が弁座３２ａから離れた状態、すなわち弁２５が開いた
状態になる。この状態でＮ磁切替弁３つ、４０をオフに
する。そうすると、キャビティ２で弁２５とスプール３
２により形成されている開口部は透孔３６、排出路３６
ａ、３７を経て水分を溜めるタンク２０．真空発生装置
２２に至る通路が形成される。

この通路が形成された時点より電磁切替弁２１をＯＮに
して、キャピテイ２と真空発生装置２２を連結させてキ
ャビティ２内の水分を真空吸引除去する。この真空吸引
時間は、図示していないスリーブ内へ溶湯を注湯し、射
出がスタートするまでの任意の時間行い、水分を除去し
終った時点で再び前記電磁切替弁４０をＯＮにし、バル
ブ２５をスプール３２に設けである弁座３２ａに当る位
置まで左方に移動して、溶湯がキャビティ２内へ充填さ
れ当量口部に到達しても前記透孔３Ｇ内に流入しない状
態にするが、この時、スプール２６およびバルブ２５は
キャビティの一部を形成している。

この状態で通常の低速、高速射出を行うが、その任意の
位置から図示していない真空用リミットスイッチ等の信
号により、第３図に示す電磁切替弁１４を開き、真空発
生装＠１５により金型ガス扱き装置３を通ってキャビテ
ィ２内のガスは真空排気される。続いて、真空排気され
たキャビティ２内へ溶湯が充填されてくるが、この時、
前記水分除去装置はすでに閉じられているので溶湯は水
分除去装置内へ侵入することはない。続いて、キャビテ
ィ内を充填し終った溶湯は前記ガス扱き溝４に侵入して
くるが、この溶湯は質量が大きく高速であるため、迂回
通路７方向へいきなり進入せず、直進し、バルブ５に激
突する。その時の慣性力によりバルブ５が閉じられるこ
とは前述の通りである。

第５図は本発明の他の実施例を示すもので、中子１６が
キャビティ２の下側に垂直方向に摺動自在に設けられた
ものである。この実施例においては、中子１６の上面部
でキャビティ２の下部を形成するくぼんで水分が溜りや
すい個所に、第３．４図と同様な弁２５を有する水分除
去装置を垂直に設け、弁棒２６の回りの透孔３６や、中
子１６の摺動面４３を孔１８によって、図示していない
真空発生装置に連結した。

なお、本実施例においては各々１ケ所にしか水分除去装
置を設けていないが、複数個あるいは第１図と第３図や
第５図に示したような装置を組み合せて用いたり、真空
発生装置を１つにして水分除去装置と金型ガスの排出の
ために供用しても良いことはいうまでもない。

［発明の効果］ 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、キャ
ピテイ内あるいは中子摺動面、その他、外部や離型剤等
の水分が残り安い個所に各々水分除去装置を設けるため
、溜った水分は容易に型外へ排出されるので、キャビテ
ィ内をガス扱き装置により真空排気しても、キャピテイ
内へ水分が侵入したり残存したりするということがなく
なり、高速で充填された溶融物と接触してガス化し製品
内に残留するということもなくなり、真空ダイカストの
効果を十分発渾できるとともに、従来より行つていたよ
うな金型合せ面を長時間エヤーブローして水分を除去す
る必要がなくなり、サイクルタイムの大幅な短縮で金型
温度が下がりすぎて製品に悪影響を及ぼすというような
併置がなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１．２図は本発明の第１実施例を示す正面図〈一部所
面図）で、それぞれ異なった作動状態を示す正面図、第
３図は本発明の第２実施例を示す正面図（一部所面図）
、第４図は第３図のｒｖ　−ｒｖ線断面図、第５図は本
発明の第３実施例を示す正面図（一部所面図）である。 １・・・金型、２・・・キャビティ、３・・・金型ガス
扱き装置、５．２５・・・弁、１０．２４・・・シリン
ダ、１４．２１．３９．４０・・・電磁切替弁、１５．
２２・・・真空発生装置、１６・・・中子、１７・・・
溝部、１８・・・孔、２０・・・タン々 特許出願人　　　宇部興産株式会社 第１図 第２図 第３図 第４図 第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 中子摺動面や金型合せ面の水分の残りやすい個所に孔も
   しくは溝を設け、この孔もしくは溝を水分除去用の真空
   発生装置に連結したことを特徴とする水分除去装置を備
   えた金型装置。