JPS6179951A - 車両用冷凍冷房装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は冷房機能と冷蔵機能とを併せ備えており、冷蔵
機能を休止させた時には、冷房灘能を大巾に向上させる
ことのできるガスインジェクションサイクルを組み込ん
だ車両用冷凍冷房装置に関する。

［従来の技術］ レジャー目的に使用される機会の多い乗用自動車の場合
、飲食物を冷しあるいは凍らぜるための車載冷蔵庫は極
めて魅力ある商品であり、その搭載車両も次第に増加し
つつある。この種の冷蔵庫の初期製品は、車室内の冷房
装置用冷媒サイクルとは別個の独立した冷凍サイクルが
何段されて＋＋）す、コスト的に−ｂまたスペース的に
もまた動力消費の面でも不合理であったので、一台の圧
縮機と一基の凝縮器を冷房と冷蔵の両目的に兼用させる
方法が考え出され、さらには冷房用シリンダーと冷蔵用
シリンダーとの組み合わせからなる多シリンダー型圧縮
機を用いる冷凍サイクルについて、冷蔵を要しない時に
はすべてのシリンダーを冷房用に切換えさせる機構を組
み込んだ冷凍サイクルが本願発明者等によってすでに促
案されている。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明は前項で記した如き、多シリンダー型圧縮機を備
えた冷房用と冷蔵用を兼ねる冷凍装置において、冷蔵機
能を必要としない時には、遊休状態にある冷蔵用シリン
ダーを、ガスインジェクションサイクルに組み入れるこ
とによって冷房機能をより良く向上させることのできる
車両用冷凍冷房装置を提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 本発明の車両用冷凍冷房装置は、冷媒圧縮機と、冷媒凝
縮器と、該凝縮器の下流に設けた減圧装置及び冷媒気液
分離器と、冷蔵用蒸発器及び該蒸発器用膨脹弁と、冷房
用蒸発器および該蒸発器用膨脹弁と、前記気液分離器に
よって分別された気相冷媒を前記圧縮機に還流させるた
めのガスインジェクション手段とを備えている冷凍冷房
装置において、前記圧縮機に組込まれた複数のシリンダ
ーの内の一部のシリンダーの冷媒吸入口を、前記冷蔵庫
用蒸発器の冷媒出口またはガスインジェクション手段に
選択的に切替接続するための冷媒流路切換弁を設けてな
り、前記冷蔵庫を使用する時には該切換弁が前記一部の
シリンダーと前記冷蔵庫用蒸発器とを連通させ、また使
用しない時には、前記一部のシリンダーと前記ガスイン
ジェクション手段とを連通させるように構成されている
。

［発明の作用、効果コ 本発明の車両用冷凍冷房装置は、１台の冷媒圧縮機と１
基の冷媒凝縮器とを共有する冷房用冷凍サイクルと、冷
蔵用サイクルとの組合わせからなり、且つ凝縮器の下流
に減圧装置と、冷媒気液分離器を組み込むと共に、多シ
リンダー型圧縮機の複数のシリンダーの内の一部のシリ
ンダーの冷媒吸入口を冷蔵用蒸発の冷媒出口または気液
分離器の気相冷媒出口に選択的に切替連通ざぜられるよ
うに構成されているので、冷房機能と、冷蔵機能とを併
用する場合の装置作動の有様は在来装置と変わらないも
のの、冷蔵機能を停止させ、冷房機能のみを働かせる場
合には、前記の一部のシリンダーの冷媒吸入口が、付設
されている電磁弁とコントロールアンプとの働きによっ
て自動的に気液分離器に接続する側に切替えられ、この
シリンダーがガスインジェクションサイクルの構成要素
として機能するので、冷房能力が大巾に向上されると共
に、圧縮機の作動効率を高めることができる。

［実施例］ 本発明の車両用冷凍冷房装置を付図に示す実施例に基づ
いて以下に説明する。

第１図は本発明装置の作動サイクル図であって、１はマ
グネットクラッチ２を介して自動車のエンジンによって
駆動される多シリンダー型圧縮機、３は冷房用と冷蔵用
に兼用される凝縮器、４は減圧装置、この場合はキャピ
ラリチューブで、５は冷媒の気液分離器、６と７はそれ
ぞれ冷Ｒ厘用の定圧式膨張弁と蒸発器、８はその下流に
設けた逆止弁、９と１０はそれぞれ冷房用の膨張弁と蒸
発器、１２は感熱筒、１３は送風機である。

１４は減圧装置４によって発生し、気液分離器５内で分
別された気相冷媒を圧縮機の冷蔵用シリンダー１ｂに送
り込むためのガスインジェクション手段この場合は配管
であり、管路の途中には電磁開閉弁１５が介在されてい
る。１ａは冷房サイクル用として圧縮機１内に組み込ま
れたシリンダー、１ｂは冷蔵サイクルおよびガスインジ
ェクションサイクルに兼用されるシリンダーである。

１８は冷蔵庫１００内の温度検知用サーミスタ、１９は
サーミスタ１８からの信号に基づいて電磁弁１５を作動
させるためのコントロールアンプ、２０は冷蔵庫の電源
スィッチである。また２１は冷房用蒸発器によって冷や
された空気の温度の検知用サーミスタ、２２はサーミス
タ２１からの信号に基づいてマグネットクラッチ２をオ
ン−オフさせるためのコントロールアンプ、２３は自動
空調装置の電源スィッチ、２４は電源バッテリ、また２
５は気液分離板である。

第２図は１０個のシリンダーが組み込まれた斜板式圧縮
機１の側断面図であって、３６はセンタハウジング、３
１と３２はフロントおよびリヤハウジング、３３はハウ
ジング内の中央部に設けられた斜板至であり、３４は斜
板、３５は斜板３４の回転用シャフトである。３６は斜
板３４がシャフト３５の軸方向に対して斜めに回転する
動きを受けて前後動するピストンであって、シャフト３
５の回りを取り囲むようにして５本設けられている。斜
板３４の周縁部はピストン３６に設けた凹溝３６ａ内に
位置し、斜板３４の動きをピストン３６にスムーズに伝
達させるためのシュー３７とボール３８が両者の間に介
在させである。３９および４０はピストン３６の前後端
面と、センタハウジング３０内に形成されたシリンダ壁
面４１とに囲まれて形成された、それぞれリヤおよびフ
ロントシリンダ室であって、各５室ずつ合計１０室が設
けられている。

シリンダ室３９および４０のピストン上死点に近接した
シリンダ壁面には、弾性金属板で形成された吸入弁４２
を設けた冷媒吸入口４３および４４が開口しており、そ
れぞれリヤおよびフロントハウジング３２と３１内に形
成された吸入ボート４５および４６に連らなっている。

そして冷媒吸入口４４はボート４６を経てハウジングに
組付けられている冷房用蒸発器１０からの冷媒配管の接
続口４７に、また冷媒吸入口４３はボート４５を経てガ
スインジェクション手段１４および冷蔵用蒸発器γへの
接続０４８に連通している。それぞれのシリンダーで圧
縮された気相冷媒は吐出ボート５０を経て図示しない吐
出口から吐出される。６０は圧縮機の潤滑油用オイルポ
ンプ、６１はオイルパンである。

第３図は第１図に示された装置の各構成要素の接続状況
見取図であって、自動車に搭載される車室内空気調和装
置と車載用冷蔵庫を１台の斜板式圧縮様１を用いて同時
に働かせられるように構成されている。圧縮ｔａ１はシ
ャフト３５に嵌着されたプーリ５１に伝えられるエンジ
ンの回転力によって駆動される。凝縮器３はエンジンル
ーム前部の外気に曝される個所に設置され、冷房用蒸発
器１０は運転席の計器盤下部に設けられた空調装置の組
込み用ダクト内に配設され、また冷蔵庫用蒸発器７はト
ランクルームあるいは車室内の適宜の場所に据え付けら
れた冷蔵庫内に設けられる。５２は圧縮機１から吐出さ
れた気相冷媒を凝縮器３に圧送するための配管、５３は
冷媒気液弁＠機５に貯溜された液相冷媒を蒸発器７およ
び１０に供給する配管、５４は冷房用蒸発器１０を通過
して気化した冷媒を圧縮様１にもどすだめの配管、５５
は冷蔵用蒸発器７から排出される気相冷媒を圧縮機１に
もどす配管であって、管路の途中にガスインジェクショ
ン手段１４の下流側を合流させるための継手５６が介在
されている。また５１は蒸発器１０の取付は用フレーム
体である。

次に上記装置の作動説明に移ると、自動空調装置および
冷蔵庫の電源スィッチ２３と２０を共にオンした場合、
冷房用および冷蔵庫用の蒸発器１０と７は共に熱、負荷
が高まり、冷房用温度サーミスタ２１と冷蔵庫用温度サ
ーミスタ１８が共に設定温度を上回った場合には、コン
トロールアンプ２２および１９がそれぞれ指令を発して
電磁弁１５を閉弁側に切換させる。そして冷房用蒸発器
１０からの冷媒は圧縮ｎ１の吸入口４７からシリンダー
１ａに、また冷蔵庫用蒸発器γからの冷媒は接続口４８
を経てシリンダー１１）に吸入される。このように冷房
装置と冷蔵庫を共に働かせる高熱負荷の状態下では、電
磁弁１５が閉ざされているためにガスインジェクション
手段１４の管路は封鎖されて、多シリンダー型圧縮機の
一部のシリンダー１ｂは冷蔵住専用に機能することにな
る。凝縮器３と気液分離器５との間にはキャピラリチュ
ーブの如き減圧装置４が介在されているために冷媒はこ
こで減圧され、しかも気液分離器５内には気液界面（過
冷却度零、飽和状態）が存在するために、凝縮器の出口
３ａにおいて冷媒は、第４図の冷媒の保有圧とエンタル
ピ（ｉ）に関するモリエル線図に見られるように、過冷
却度（ＳＣ）を有することとなるために、蒸発器１０の
入口においてエンタルピが低下した分だけ冷房能力を増
大させることができる。グラフの各屈折点に付された数
字は、第１図ないし第３図に付された数字に対応し、そ
れらの位置にある冷媒の保有圧力とエンタルピ水準が知
られる。

なお冷蔵庫内の温度が５℃以下になると、コントロール
アンプ１９が電磁弁１５を開弁させ、このような状態下
では、気液分離器５からの気相冷媒圧は、冷蔵庫用蒸発
器７の出口部のそれより高いので、逆止弁８と定圧弁の
膨張弁６は共に封鎖されるために、冷蔵庫用蒸発器７に
は冷媒は流入しない。

次に冷蔵庫用電源スィッチ２０をオフにして冷房のみを
行う場合には、電磁弁１５は開弁状態に買かれるので、
気液分離Ｒ５内で分別された気相冷媒はガスインジェク
ション手段１４を通って圧縮［１のシリンダ１ｂに吸入
される。このシリンダ１ｂは気液分離器５からの気相冷
媒のみを吸入圧縮するガスインジェクション専用となる
。そして冷房用蒸発器１０には液相冷媒のみが供給され
、るので、蒸発器１０の入口部での冷媒のエンタルピは
、第５図に示されたモリエル線図にみられるように、ガ
スインジェクションサイクルが組み込まれていない在来
の冷凍サイクルに較べて小さくなり、その分だけ冷房能
力が増強される。

第６図は本発明装置と、ガスインジェクションサイクル
を備えていない点を除いては基本構成が同一である在来
の装置との各々の冷房用冷凍サイクルについてのモリエ
ル線図であって、実線は前者が、また破線は後者が描い
たグラフである。以下この線図について、装置の作動サ
イクル図としての第１図を参照しながら説明する。

蒸発器１０において、冷凍仕事を終えた気相冷媒は、モ
リエル線図上のＡ点の状態のもとに圧縮機１に組み込ま
れた複数個のシリンダーの内の一部のシリンダー１８に
吸入され圧縮を受けて８点の状態に到り、次いで凝縮器
３を通過することによってＣ状態に達し、この時冷媒圧
は圧縮機から吐出された時点と同じｐｈを保っている。

次いで減圧装置としてのキャピラリチューブ４に通人さ
せられることによって冷媒はＤ状態にまで減圧されると
共に、一部の冷媒の気化に伴って冷却され液相冷媒はＥ
点の状態にまで移行する。そして更に膨張弁９を通過す
ることによって定温膨張した冷媒はＦの状態のもとに蒸
発器１０の入口に到達し、蒸発器１０内で冷凍仕事を行
うことによってその出口部ではＡ点の状態に復帰する。

一方気液分ＩＩＩＲ内で分別された気相冷媒は気化の潜
熱を吸収してＧ点の状態のもとにインジェクション手段
１４を経て圧縮機１の一部のシリンダー１ｂの吸入口に
至り、圧縮されてＨの状態に到達し保有圧もシリンダー
１８から吐出される冷媒と同一水準のｐｈにまで高めら
れ、シリンダー１８からの冷媒と合流して圧縮機の吐出
ボートに送り出される。

ガスインジェクションサイクルを備えない在来の装置の
描くモリエル線図は破線として示されたようにＡ−＋８
−＋Ｃ−＋Ｉ−）Ａの状態変化をたどる。

本発明の目的は冒頭に述べたように、冷房用冷凍サイク
ルにおける冷凍効率の向上と共に圧縮機の作動効率の改
善にあり、その改善策として、上記のような新規なガス
インジェクションサイクルを創案したわけであるが、こ
の新方式の冷凍装置が在来のそれに較べてより高い冷凍
能力を備えていることを理論的に立証するため新旧両装
置のそれぞれの特性値計算式を表１にまとめて示した。

表に本発明装置と在来装置の特性値計算式ｒ１　：　Ａ
点にある冷媒の仕事１　（ｋｇ／ｍ３）　、ｒｑ　：　
０点にある冷媒の比重量、Ｖｃ；シリンダー１ａの容積
（ｃｃ）　、ｖｃ’　ニジリンダ−１ｂの容積、ｉ：Ａ
〜Ｉ点にある冷媒のエンタルピ（ｋｃａｌ／ｋｇ）、ｋ
＝Ｎｃ−７７Ｖ−６０−１０−６、ＮＣ：圧縮ｗの回転
数（ｒｏｍ）、η■：圧縮圧縮体積効率 表１に示された計算式に基づいて、基本的な装置構成に
おいては共通しており、圧縮機も同一構造であり、唯ガ
スインジェクションサイクルの有無の点だけが相異する
本発明になる装置と在来のそれとを、冷媒としてフレオ
ン−１２を使い、高圧側冷媒圧を１５ｋｇ／ｃｍ　２−
　Ｇ、低圧側冷媒圧を２ｋＱ／ｃｍ２　・Ｇ、圧縮機は
１０シリンダーで本発明装置についてはその内の１個の
シリンダーだけをガスインジェクション手段からの冷媒
の圧縮用に用いるという作動条件の設定のもとに、特性
値比較を行った所、本発明装置は在来装置に較べて冷凍
能力において１７％、そして冷凍能力の値を圧縮機の仕
事量の値で除して得られた値としての成績係数つまり圧
縮機の作動効率も同様にほぼ１７％向上させられること
が確認された。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の冷凍サイクル図、第２図は装置に
組み込まれた１０シリンダ斜板式圧縮機の側断面図、第
３図は装置の主要構成要素の接続状況見取図、第４図は
装置を冷蔵と冷凍に兼用した場合の、また第５図は冷房
専用とした場合のそれぞれのモリエル線図であり、第６
図は本発明装置と在来の同種装置の冷凍能力および圧縮
機の作動効率の優劣を比較するためのモリエル線図であ
る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）冷媒圧縮機と、冷媒凝縮器と、該凝縮器の下流に設
   けた減圧装置及び冷媒気液分離器と、冷蔵用蒸発器及び
   該蒸発器用膨脹弁と、冷房用蒸発器および該蒸発器用膨
   脹弁と、前記気液分離器によって分別された気相冷媒を
   前記圧縮機に還流させるためのガスインジエクシヨン手
   段とを備えている冷凍冷房装置において、 前記圧縮機に組込まれた複数のシリンダーの内の一部の
   シリンダーの冷媒吸入口を、前記冷蔵庫用蒸発器の冷媒
   出口またはガスインジエクシヨン手段に選択的に切替接
   続するための冷媒流路切換弁を設けてなり、前記冷蔵庫
   を使用する時には該切換弁が前記一部のシリンダーと前
   記冷蔵庫用蒸発器とを連通させ、また使用しない時には
   、前記一部のシリンダーと前記ガスインジエクシヨン手
   段とを連通させるように構成されていることを特徴とす
   る車両用冷凍冷房装置。