JPS6155447B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6155447B2
JPS6155447B2 JP53073157A JP7315778A JPS6155447B2 JP S6155447 B2 JPS6155447 B2 JP S6155447B2 JP 53073157 A JP53073157 A JP 53073157A JP 7315778 A JP7315778 A JP 7315778A JP S6155447 B2 JPS6155447 B2 JP S6155447B2
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JP
Japan
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concrete
frame material
curing
frame
heated
Prior art date
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Expired
Application number
JP53073157A
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English (en)
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JPS553316A (en
Inventor
Seiichi Ozawa
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OZAWA CONCRETE KOGYO KK
Original Assignee
OZAWA CONCRETE KOGYO KK
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Filing date
Publication date
Application filed by OZAWA CONCRETE KOGYO KK filed Critical OZAWA CONCRETE KOGYO KK
Priority to JP7315778A priority Critical patent/JPS553316A/ja
Priority to US05/951,054 priority patent/US4224274A/en
Publication of JPS553316A publication Critical patent/JPS553316A/ja
Publication of JPS6155447B2 publication Critical patent/JPS6155447B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28BSHAPING CLAY OR OTHER CERAMIC COMPOSITIONS; SHAPING SLAG; SHAPING MIXTURES CONTAINING CEMENTITIOUS MATERIAL, e.g. PLASTER
    • B28B11/00Apparatus or processes for treating or working the shaped or preshaped articles
    • B28B11/24Apparatus or processes for treating or working the shaped or preshaped articles for curing, setting or hardening
    • B28B11/245Curing concrete articles

Description

【発明の詳細な説明】
この発明はコンクリートを充填した枠材を密閉
し、加温して養生するようにしたコンクリート製
品の製造法に関するものである。 周知の様にコンクリート製品の高温養生方法と
しては、一般に常圧蒸気養生が行われている。こ
の方法は常圧で、蒸気による加熱であるから、コ
ンクリート製品を最高温度100℃にまでしか加温
することができない。 この方法によると、セメントと水との反応によ
つて30aO・2SiO2・3H2Oという構造式を有する
低結晶性トラベルモライトが生成し、その反応式
は次の様である。 上記の反応式で明らかな様に、100℃以下で養
生するとコンクリート製品に低結晶性トラベルモ
ライト以外に遊離した水酸化カルシウムが存在す
る。 一方、コンクリート製品の品質向上を図るた
め、コンクリートを高温、高圧で養生するオート
クレーブ養生法がある。 このオートクレーブ養生法は150℃、5Kg/cm2
〜200℃、16Kg/cm2の範囲内で一次養生後、脱型
したコンクリートを養生するものであつて、100
℃以下の一次養生では反応し難かつた一部のシリ
カと前記した遊離水酸化カルシウムとが反応し、
結晶質の安定した水和物(50aO・6SiO2
5H2O)が多量に生成する。この硬化反応によつ
て、オートクレーブ養生法で養生したコンクリー
ト製品は、100℃以下で養生したコンクリート製
品と比較して、単時間で高張度の製品となり、コ
ンクリート製品の品質改良に著しい効果がある。
しかしこのオートクレーブ養生法には次の様な欠
点が有る。 (1) 200℃、16Kg/cm2程度の高温、高圧に耐える
高圧養生室を設置しなければならず、この設備
費用が著しく高価である。 (2) 養生室は内部が高温、高圧になるので内部容
積が制限され、大きなコンクリート製品を養生
することができない。 (3) コンクリートが脱型強度に達するまでの前養
生(一般的には蒸気養生)を行い、前養生によ
つて脱型強度に達した後に脱型し、その後オー
トクレーブ養生を行うので養生時間が著しく長
くなり、効率良くコンクリート養生することが
できない。しかも脱型したコンクリートを養生
室に入れる手間により作業性が劣り、また熱膨
脹などによりコンクリート製品の寸法精度が低
い。 本発明は上記に鑑み提案されたもので、オート
クレーブ養生法で使用する高温、高圧養生室を使
用しないでコンクリートを充填した枠材を気密に
閉止し、加温することにより枠材の内部で高温、
高圧状態を生じさせ、オートクレーブ養生法と同
等の効果有るコンクリート製品を製造するように
したものである。 本発明においてコンクリート製品とは各種のセ
メントと水に細骨材、粗骨材を適宜に加えたり加
えないで混合したものであつて、またこの混合物
にシリカ粉末、減水剤、着色剤などの混和材料を
練り混ぜたものを含むものである。そしてこのコ
ンクリート製品としては補強していない無筋コン
クリート、鉄筋や鉄骨、若しくはガラス繊維やス
チールフアイバーなどを埋設状に入れて補強した
補強コンクリート、緊張材によりあらかじめプレ
ストレスを与えたプレストレストコンクリートな
どあらゆるコンクリート製品を意味するものであ
る。 一方、本発明における枠材とはコンクリート製
品の製造時に組立てて使用する取り外し可能で、
一般的に型枠と指称されている枠体、及びコンク
リート製品の成形後に取り外さないでそのまゝコ
ンクリート製品の一部となる枠体(例えばコンク
リートを鋼管で被覆した複合パイル)を意味する
ものである。 本発明におけるコンクリート製品の製造法は、
高温、高圧に耐えられる枠材にコンクリートを充
填し、その後枠材を気密に閉止して内部の水分放
出を防ぎながら加温し、枠材内部で高温、高圧を
獲得しながらコンクリートを養生するようにした
第1番目の発明、コンクリート製品が種々の形状
となるように枠材内部に部品を取り付けた後にコ
ンクリートを充填し、その後枠材を気密に閉止し
て内部の水分蒸発を防ぎながら加温し、枠材内部
で高温、高圧を獲得しながらコンクリートを養生
するようにした第2番目の発明、及び枠材コンク
リートが高温、高圧状態であつても強度損失が無
い程度の間隙を形成するようにコンクリートを充
填し、その後枠材を気密に閉止して内部の水分蒸
発を防ぎながら加温し、枠材内部で高温、高圧を
獲得しながらコンクリートを養生するようにした
第3番目の発明、の3発明を包含するものであ
る。 第1図乃至第3図は上記した第1番目の発明の
実施例を示すもので、枠材1は分割できる複数の
枠片2と、各枠片2を組み立てたとき端部を閉止
する複数の蓋片3とからなる。枠片2や蓋片3は
高温、高圧に耐えられるような金属板で成形し、
製造すべきコンクリート製品に一致する形状とす
る。図面の実施例では角柱状コンクリート製品を
製造する場合を示したので、長手方向に直交する
断面がU字状の枠片2を2個使用し、各枠片2の
長手方向に沿う左右の両側縁に外向きの鍔部4,
4を形成するとともに、端縁にも鍔部5,5を形
成し、各鍔部4,5に通孔4′,5′を穿設する。
そして鍔部4の表面に長さ方向に沿う溝部6を形
成してパツキング材7を挿着する。パツキング材
7は高温、高圧に耐えられるシリコンゴム系、石
綿系のものがよい。 一方、蓋片3には周囲に通孔3′を穿設し、片
面に無端状溝部8を形成して上記パツキング材9
を挿着する。 この様にしてなる枠材1を使用してコンクリー
ト製品を製造するには、2個の枠片2,2を向い
合せて各鍔部4,4を密接し、両鍔部の通孔
4′,4′に一連にボルトを通して強く締着し、角
筒状の枠材とする。この角筒状枠材の両端には鍔
部5,5が有るので、一端に蓋片3をあてがつて
通孔3′と通孔5′にボルトを通して強く締着す
る。これにより角筒状枠材は有底となるので、開
放端部から内部にコンクリートを充填し、枠材に
振動などを与えてコンクリートが充満したら開放
端部に他の蓋片3をあてがい、鍔部5,5に密接
させて通孔3′,5′にボルトを通し、強く締着す
る。この状態では各鍔部4,4の密接面及び鍔部
5と蓋片3との密接面に各々パツキング材7,9
が介在するので、コンクリートを充填した内部の
気密性が著しく高くなる。 したがつてこの枠材を直接又は間接的に加温す
れば、コンクリート内部に含有する水分が蒸発し
て枠材内部が高温、高圧状態となり、オートクレ
ーブ養生法と同一状態でコンクリート養生するこ
とができる。なお各鍔部4,4の締着、又は鍔部
5と蓋片3との締着はボルトに限らず、バンドそ
の他の締め付け手段を用いてもよい。 コンクリートを充填した枠材の加温方法は後記
する。 第4図及び第5図は本願の第2番目の発明の実
施例を示したもので、枠片2,2を対向状にして
鍔部4,4で締着するとともに一端を蓋片3で気
密に閉止した枠材1の内部に部品10を挿入した
後にコンクリートを充填し、該部品10をその
まゝにしておくか、又は枠材内部から取り外した
後に枠材1の開口端面を蓋片3で気密に閉止し、
加温するのである。部品10は枠材1の長手方向
に挿入する円柱状なものとして示してある。した
がつてコンクリートを充填後に部品10を引き抜
いて枠材を密閉し、加温養生して脱型したとき製
造されるコンクリート製品は角柱の内部中央に長
手方向の円孔を有する形状となる。また部品10
を引き抜かないで枠材を密閉し、加温養生してコ
ンクリート製品を製造すると、該コンクリート製
品は中央に部品10が有るものとなる。 上記部品10はコンクリート製品が種々の形状
を示すようにあらゆる形状のものを使用すること
ができ、また枠材への挿入位置も内部中央に限ら
ず一側内面に沿う様にしたり蓋片の内面に接する
様に挿入してもよい。 なお上記実施例において、説明していない符号
は前記実施例と同一構成である。 第6図及び第7図は本願の第2番目の他の実施
例を示すもので、枠材11は分割できる複数の枠
片12と、各枠片12を組み立てたとき端部を閉
止する複数の蓋片13とからなる。枠片12は長
手方向に直交する断面が半円状で、長手方向に沿
う左右の各側縁に鍔部14,14を、各端部に鍔
部15,15を各々形成し、各鍔部14,15に
通孔14′,15′を穿設する。そして鍔部14の
表面に溝部16を形成してパツキング材17を挿
着するとともに、周囲に通孔13′を穿設した蓋
片13の片面に無端状の溝部18を形成してパツ
キング材19を挿着することも上記実施例と同様
である。 特にこの実施例においてはプレストレストコン
クリート製品を製造するための方法であつて、部
品20としてPC鋼棒21に螺旋鉄筋22を巻き
付けて溶接手段などで作成した鉄筋篭23を利用
するのである。この鉄筋篭23の各端部には円盤
状端板24を設ける。 このようにしてなる枠材11と鉄筋篭23とを
使用してプレストレストコンクリート製品を製造
するには、枠片12の内部に鉄筋篭23を挿着
し、コンクリートを充填して他の枠片12を被着
し、各枠片の密接する鍔部14,14をボルト、
バンドなどで強く締着して両鍔部14,14の間
隔を気密に封じる。次ぎに左右の端板24,24
を外方に引張つてPC鋼棒21を緊張させた後、
各蓋片13を鍔部15にあてがつて強く締着し、
枠材内部を気密に閉止する。その後枠材を回転さ
せたり振動を与えて内部のコンクリートを締め固
めたら、枠材を直接的に又は間接的に高温加熱す
るのである。 上記した製造方法と従来からのオートクレーブ
養生法とを比較すると、製造工程において次の様
な差が有る。 オートクレーブ養生法では脱型、プレストレス
導入するのに必要な強度に達するまで蒸気養生し
なければならないが、本発明による上記製造方法
では蒸気養生が不要で、密閉した枠材をそのまゝ
加温すればよい。一般に蒸気養生は前置時間から
冷却時間まで10時間程度必要なので、本発明によ
る上記製造方法は著しく短時間となる。又、両方
法において、脱型プレストレス導入時のコンクリ
ート圧縮強度に著しい差が有る。即ち、オートク
レーブ養生法による蒸気養生後のコンクリート強
度は約300Kg/cm2であるのに対し、本発明の上記
方法では1000Kg/cm2であつて3倍以上の高強度に
なるので、プレストレスも3倍程度導入すること
ができ、コンクリート製品の性能が著しく高くな
る。 第8図及び第9図は本願の第3番目の発明の実
施例を示すもので、枠材31は分割できる複数の
枠片32と、各枠片32を組み立てたとき端部を
閉止する複数の蓋片33とからなる。各枠片32
には前記発明の枠片と同様に鍔部34,35を有
し、また対向状に組み合せたとき内部を気密に閉
止するパツキング材などを設ける。 このような枠材によつてコンクリート製品を製
造するには、各枠片32を気密に組み立てるとと
もに一端を蓋片33で気密に閉止した後コンクリ
ートを充填する。コンクリートの充填状態は開放
端面を蓋片33で気密に閉止したとき、コンクリ
ートが高温、高圧状態であつても強度損失が存在
しない程度の大きさの間隙36を構成させるので
ある。 間隙36が構成される程度にコンクリートを充
填したら開放端部を蓋片33で気密に閉止し、加
温するのである。この間隙36の大きさは高温加
熱時にコンクリートの熱膨脹に抵抗できる強度に
達しているかにより決定するものであつて、コン
クリートの熱膨脹を多少許したとしても間隙36
の内部が高温、高圧状態となり、オートクレーブ
養生法と同等のコンクリート製品を製造すること
ができる。 この様に本願の各発明は、コンクリートを充填
した枠材を高温、高圧に耐える材質で作成し、コ
ンクリートを充填した後に該枠材を気密に閉止し
て高温加熱するのである。したがつて枠材は気密
に閉止できるのであればどの様な構造のものでも
よく、各図面の実施例で示す様に分割できる複数
の枠片と蓋片とから成るもの、或いは筒状の枠片
と蓋片とからなるもの、又は有底の筒状枠片と一
枚の蓋片とからなるものなどを例示することがで
きる。しかも枠材は養生後に脱型するもの、若し
くは養生後に脱型しないでコンクリート製品の一
部となるものを含むのである。 前記した様にコンクリートを充填して密閉した
枠材を高温加熱すると、枠材内部ではコンクリー
トが加熱されて主に遊離水分が蒸発し、飽和蒸気
圧が著しく上昇して200℃にまでも達し、高温、
高圧状態とすることができる。 第1表は枠材の熱膨脹による変形を無視した場
合の密閉枠材内部の飽和蒸気圧力と温度の関係を
示すものである。
【表】 上記第1表から明らかな様に水分蒸発によつて
枠材内部の絶対圧力が高くなれば、飽和蒸気温度
が上昇することになる。したがつて、含水率の高
いコンクリートを枠材に充填して加温すれば、コ
ンクリートは高温、高圧で養生されることにな
る。 次にコンクリートを充填し、必要であれば内部
に部品を取り付けた枠材を加温する手段を第10
図乃至第16図に示す実施例により説明する。 枠材の加温手段としては、大別すると外部から
加温する場合(第10図乃至第14図)と、内部
を直接加温する場合(第15図、第16図)とが
ある。 第10図は電気、ガス、石油、石炭等を燃料と
する炉40内に本発明にかかるコンクリートを充
満状態に打設した枠材1,1(以下同じ)を収容
して加熱した状態を示している。第11図は枠材
1に電熱線41を取付け、該電熱線41に通電し
て加熱する状態を示している。第12図は炉内に
赤外線電球42を取付け、赤外線電球42によつ
て密閉枠材1を加熱する状態を示している。第1
3図は炉に油43を入れて枠材1を浸積し、この
油43を加熱して枠材1を加熱する状態を示して
いる。第14図は加熱炉の側壁にパイプ44,4
4…を配設し、パイプ内に高温加熱油を循環せし
めて密閉枠材1,1を加熱する状態を示してい
る。第15図は高周波発生装置45を炉内に取付
け、該装置45から発生する高周波を密閉枠材
1,1に照射してコンクリートの水分を振動加熱
する状態を示している。第16図は密閉枠材1の
上面壁1Aと下面壁1Bをそれぞれ上部電極、下
部電極としてまた側壁1Cを絶縁材質とし、コン
クリート中の水分を電気回路の一部として通電加
熱する状態を示している。コンクリートを密閉枠
材内に打設することにより第10図乃至第16図
のような簡単な方法によつて200℃前後の高温養
生ができ、脱型して蒸気養生したときよりも更に
大きい強度を有するコンクリート製品を製造する
ことができる。 上記したいずれの加温方法であつても、枠材を
加温すると内部のコンクリートが加熱され、含有
水分が蒸発する。しかし枠材が気密に閉止されて
いるので、蒸発した水分は外部に放出することが
なく、枠材内部の飽和蒸気圧が上昇する。したが
つて前記した表1で明らかな様にコンクリートが
200℃にまで加熱されると16Kg/cm2程度の絶対圧
力となり、オートクレーブ養生法と同等の高温、
高圧養生をすることができる。 一方、加熱したときコンクリートは熱膨脹によ
り内部応力が発生して変形しようとする。しかし
コンクリート内部に断面ほゞ円形な中空部分を有
する場合、熱膨脹による内部応力は径方向の外方
に向つて発生し、中心方向に発生しない。したが
つてコンクリート内部に断面円形の中空部分が存
在していても、枠片を強固に結合して枠材を構成
することにより、コンクリートの熱膨脹による変
形を拘束することができる。また枠材の内部に部
品を設けた場合も、各枠片及び部品を耐圧性にす
ることにより、コンクリートの熱膨脹による変形
を拘束することができる。 したがつて本願の各発明によれば枠材にコンク
リートを充填して気密に閉止した後、高温加熱す
るまでの間に初期強度を獲得するための前養生す
る必要がなく、枠材を気密に閉止した後直ちに高
温、高圧養生することができる。しかし第4図、
第5図に示した第2番目の発明において養生前に
部品を取り外す場合には、部品を取り外したとき
断面形状が崩れない程度の硬化養生が必要であ
る。この硬化養生は極めて短時間であつて製造工
程を阻害させるものではなく、オートクレーブ養
生の様に蒸気養生して脱型する場合と比較すれば
著しく短時間である。 更に本願の各発明と、脱型したコンクリートを
高温、高圧養生室に入れて養生するオートクレー
ブ養生法とを比較すると、次の様な作用効果上の
差異が有る。 即ち、コンクリートを高温、高圧状態で養生し
た後に外気温まで冷却しなければならない。この
冷却期間において、オートクレーブ養生法では急
激な温度降下による冷却を行うと、コンクリート
には内部と外部の温度差による熱応力が発生し、
この熱応力が引張応力となるのでひび割れが発生
する。このため冷却は極めて緩慢でなければなら
ない。 しかし本願によればコンクリートは枠材で囲ま
れているので、冷却時には枠材が冷めてコンクリ
ートを熱交換する。この場合、枠材を鋼材で作成
すれば、コンクリートに比較して鋼材の熱膨脹係
数が大きいので、枠材は先に冷却し、しかもコン
クリートより収縮率が大きい。このためコンクリ
ートは周囲の枠材により圧縮力を受けることにな
り、前記した引張応力を抑制できるので、冷却期
間時の温度降下勾配を大きくすることができ、冷
却時間を短かくすることができる。更にコンクリ
ートの周囲に枠材が有るので、冷却期間において
急激に温度降下させてもコンクリートの冷却速度
は脱型したコンクリートより遅くなり、内部の熱
応力が少くなる。 以上で明らかな様に本願の発明は従来の高温、
高圧養生法であるオートクレーブ養生法と比較し
て、設備の規模や価額に著しい効果が有るばかり
でなく、コンクリートを充填してから製品となる
までの時間、作業性が極めて短縮される。また熱
膨脹による変形を枠材で拘束できるのでコンクリ
ート制品の寸法精度が高くなる。しかも脱型しな
いで枠材を一体としたコンクリート製品も製造す
ることができ、この製品の枠材は補強用として、
又は搬送時や旋工時の把手、転動防止用など種々
の目的に応用することができる。 以下に本発明の実施例を記載する。 実施例 1 コンクリートを充填して密閉した枠材(以下
C.Fと記す)と、脱型したコンクリート製品(以
下O.Fと記す)とを養生した実施例を下記する。 (a) 養生方法は次の2種である。 (1) 蒸気による100℃までの高温養生。 (2) 加熱油による100℃以上の超高温養生。 (b) 使用した材料は次の通りである。 セメントとしては比重3.16の普通ポルトラン
ドセメント、及び比重3.15の早強ポルトランド
セメントである。 このセメントに市販の減水材(商標名マイテ
ク150)を混合した。 超高温養生では、混和材としてけい砂粉末
(比重2.74、比表面積4000cm2/g)を混合し
た。 細骨材は比重2.55、粗粒率2.89のものを使用
した。 粗骨材は比重2.62、粗粒率7.00、最大粒径20
mmのものを使用した。 (c) 具体的養生方法 100℃までの養生は蒸気で、100℃以上の養生
は加熱油の中に浸積して行つた。 C.Fを使用した時、100℃までは急激加温
で、100℃以上では60℃/hの速度で加温し
た。 O.Fを使用した時、100℃までを37℃/hの
速度で加温した。 O.Fの超高温養生は、蒸気養生を行つた後に
超高温度で加熱した。 (d) コンクリートの配合 コンクリートと水との配合率、各種骨材その
他の混合率を変化させ、14種類のコンクリート
製品をC.F及びO.Fによつて種々の養生条件の
基に製造した。各コンクリートの配合を下記の
表に記す。
【表】
【表】 (e) 実験結果 各種コンクリートを種々の状態で養生してコ
ンクリート製品としたときの強度結果を下記の
表に示す。 下記の表から明らかな様にC.Fにおいて最高
温度150℃以上で加温養生すると脱型強度が著
しく高くなり、高温養生やO.Fでは到底達する
ことのできない強度を得ることができた。 なお下記の表において、標準28日強度(Kg/
cm2)の欄に示した数値は、コンクリート充填し
て脱型したコンクリート製品を20℃の水中に28
日間浸積して養生した場合の圧縮強度を示す比
較例であり、脱型強度は養生して脱型した時の
コンクリート製品の圧縮強度を示す。
【表】
【表】 実験例 2 前置時間、加温時の温度上昇時間、冷却時間等
の養生条件がコンクリートの圧縮強度に及ぼす影
響について次の様な実験を行つた。 (a) コンクリートの配合 前記実験1におけるS2の記号によるコンクリ
ート配合を使用した。 (b) 養生方法 (1) 加温養生時の最高温度は200℃、保持時間
は6時間とした。 (2) 前置時間(コンクリートを枠材に充填して
密閉した後、加温開始までの時間)は2,
6,18時間とした。 (3) 加温時の温度上昇速度を60℃/hr,100
℃/hr,160℃/hrとした。 (4) 冷却は最高温度保持時間経過後、直ちに養
生室から取り出して自然放置した自然冷却
と、養生室内で約10℃/hrで徐々に冷却した
緩慢冷却とを行なつた。 (c) 実験結果 前置時間、加温時の温度上昇時間、冷却条件
を種々変えたときの脱型時のコンクリート製品
圧縮強度、及び標準28日強度を下記の表に示
す。
【表】
【表】 上記表から明らかな様に、養生条件を変えて
も脱型強度がほとんど変らず、標準28日強度の
倍の強度を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願の第1発明を実施する枠材の実施
例を示す一部を欠截した分解斜視図、第2図は同
上のコンクリートを充填した状態の枠材の長手方
向の縦断面図、第3図は同上の長手方向と直交す
る方向の縦断面図、第4図は本願第2発明を実施
する枠材の実施例を示す一部を欠截した分解斜視
図、第5図は同上のコンクリートを充填した状態
の枠材の長手方向の縦断面図、第6図は本願の第
2発明を実施する枠材の他の実施例を示す一部を
欠截した分解斜視図、第7図は同上のコンクリー
トを充填した状態の枠材の長手方向の縦断面図、
第8図は本願の第3発明の実施例を示す斜視図、
第9図は同上の縦断面図、第10図から第16図
は枠材の加温方法を示す概略断面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 枠材の内部にコンクリートを充満したら気密
    に閉止して加温し、加温によりコンクリートに含
    有する水分を蒸発させて枠材内部の飽和蒸気圧を
    上昇させ、200℃以上の高温度と16Kg/cm2程度の
    高圧状態にすることでコンクリートを養生し、こ
    の養生によりコンクリートに安定な水和物を生成
    するようにしたことを特徴とするコンクリート製
    品の製造法。 2 枠材の内部にコンクリートを充填するととも
    に一部に間隙を形成して気密に閉止したら加温
    し、加温によりコンクリートに含有する水分を蒸
    発させて枠材内部の飽和蒸気圧を上昇させ、200
    ℃以上の高温度と16Kg/cm2程度の高圧状態にする
    ことでコンクリートを養生し、この養生によりコ
    ンクリートに安定な水和物を生成するようにした
    ことを特徴とするコンクリート製品の製造法。
JP7315778A 1978-06-19 1978-06-19 Manufacture of concrete product Granted JPS553316A (en)

Priority Applications (2)

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