JP3136653B2 - 乾式プリフォーム製造方法 - Google Patents
乾式プリフォーム製造方法Info
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- JP3136653B2 JP3136653B2 JP03155545A JP15554591A JP3136653B2 JP 3136653 B2 JP3136653 B2 JP 3136653B2 JP 03155545 A JP03155545 A JP 03155545A JP 15554591 A JP15554591 A JP 15554591A JP 3136653 B2 JP3136653 B2 JP 3136653B2
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- Japan
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- Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
- Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、金属基複合材料を製造
する際に、強化材として用いるプリフォームの製造方法
に関する。
する際に、強化材として用いるプリフォームの製造方法
に関する。
【０００２】
【従来の技術】アルミニウム、マグネシウムなどの軽合
金材料に、炭化珪素、窒化珪素、チタン酸カリウムなど
のセラミックスウィスカー又は繊維で成形したプリフォ
ームを用い、高圧凝固鋳造法によって前記軽合金材料を
このプリフォームに含浸複合化して、高温強度，耐熱性
を向上させることがおこなわれている。
金材料に、炭化珪素、窒化珪素、チタン酸カリウムなど
のセラミックスウィスカー又は繊維で成形したプリフォ
ームを用い、高圧凝固鋳造法によって前記軽合金材料を
このプリフォームに含浸複合化して、高温強度，耐熱性
を向上させることがおこなわれている。
【０００３】このようなプリフォームの成形方法に湿式
法と乾式法とがある。湿式法は、まず、ウィスカー等
を、水または有機溶剤に入れて攪拌分散しスラリー状と
し、次に、このスラリーをフィルターを低部に備えた容
器に入れ、これを吸引濾過または加圧脱水してプリフォ
ームを作る。次に、この脱水したプリフォームを更に加
熱して完全に乾燥させている。
法と乾式法とがある。湿式法は、まず、ウィスカー等
を、水または有機溶剤に入れて攪拌分散しスラリー状と
し、次に、このスラリーをフィルターを低部に備えた容
器に入れ、これを吸引濾過または加圧脱水してプリフォ
ームを作る。次に、この脱水したプリフォームを更に加
熱して完全に乾燥させている。
【０００４】この湿式法によるものは複合形状のプリフ
ォームの成形が不可能であったり、脱水工程や乾燥工程
に時間がかかり量産化には適さない。
ォームの成形が不可能であったり、脱水工程や乾燥工程
に時間がかかり量産化には適さない。
【０００５】一方、乾式法は、水や溶剤を使用せず、セ
ラミックスウィスカーや繊維にバインダーを加え、これ
を加圧してプリフォームを成形する方法である。この方
法は、まだ、一般的ではないが湿式法に比較してプリフ
ォーム１ヶ当りの成形時間が短かく、かつ複雑形状のプ
リフォームが成形でき、量産に適している。
ラミックスウィスカーや繊維にバインダーを加え、これ
を加圧してプリフォームを成形する方法である。この方
法は、まだ、一般的ではないが湿式法に比較してプリフ
ォーム１ヶ当りの成形時間が短かく、かつ複雑形状のプ
リフォームが成形でき、量産に適している。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】前記の乾式法でプリフ
ォームを成形する場合、型内にウィスカー等を収容した
あと加圧するが、この加圧時に圧縮応力が発生し、減圧
してプリフォームを取り出す時に、この応力が開放され
てしまい、所謂スプリングバックによる膨張が発生する
ため、成形した型と成形したプリフォームとの間に寸法
差が生ずるという問題点がある。そのため、次の複合化
工程で用いる鋳造用金型寸法に合せるために、このスプ
リングバック分の寸法を見込んでプリフォーム用の型を
製作しなければならないという欠点があった。
ォームを成形する場合、型内にウィスカー等を収容した
あと加圧するが、この加圧時に圧縮応力が発生し、減圧
してプリフォームを取り出す時に、この応力が開放され
てしまい、所謂スプリングバックによる膨張が発生する
ため、成形した型と成形したプリフォームとの間に寸法
差が生ずるという問題点がある。そのため、次の複合化
工程で用いる鋳造用金型寸法に合せるために、このスプ
リングバック分の寸法を見込んでプリフォーム用の型を
製作しなければならないという欠点があった。
【０００７】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、前記問題点を解消してなる複合材料に用いるプリフ
ォームの製造方法を提供することを目的とする。
で、前記問題点を解消してなる複合材料に用いるプリフ
ォームの製造方法を提供することを目的とする。
【０００８】前記目的に添い、本発明は、ウィスカー、
または繊維に加熱により硬化する無機バインダーを混合
して混合粉を得た後、加圧によって複合材料用のプリフ
ォームを成形し、該加圧の後に、プリフォームの所定の
外形寸法を維持しつつ型に振動を加え、該振動工程が終
了したあと、上記プリフォームを加熱して加熱硬化する
ようにしたとする乾式プリフォーム製造方法とすること
によって、前記課題を解決した。
または繊維に加熱により硬化する無機バインダーを混合
して混合粉を得た後、加圧によって複合材料用のプリフ
ォームを成形し、該加圧の後に、プリフォームの所定の
外形寸法を維持しつつ型に振動を加え、該振動工程が終
了したあと、上記プリフォームを加熱して加熱硬化する
ようにしたとする乾式プリフォーム製造方法とすること
によって、前記課題を解決した。
【０００９】以下、本発明について図面を参照しながら
詳細に説明する。まず成形に使用するセラミックスウィ
スカーまたは繊維の材料として、炭化珪素（ＳｉＣ），
窒化珪素（Ｓｉ3 Ｎ4 ），アルミナ（Ａｌ2 Ｏ3 ），酸
化亜鉛（ＺｎＯ），チタン酸カリウム（Ｋ2 Ｏ・ｎＴｉ
Ｏ2 ），酸化マグネシウム（ＭｇＯ），ホウ酸アルミニ
ウム（９Ａｌ2 Ｏ3 ・２Ｂ2 Ｏ3 ）等々を用いる。ま
た、これらウィスカーまたは繊維を２種類以上混合して
使用してもよい。
詳細に説明する。まず成形に使用するセラミックスウィ
スカーまたは繊維の材料として、炭化珪素（ＳｉＣ），
窒化珪素（Ｓｉ3 Ｎ4 ），アルミナ（Ａｌ2 Ｏ3 ），酸
化亜鉛（ＺｎＯ），チタン酸カリウム（Ｋ2 Ｏ・ｎＴｉ
Ｏ2 ），酸化マグネシウム（ＭｇＯ），ホウ酸アルミニ
ウム（９Ａｌ2 Ｏ3 ・２Ｂ2 Ｏ3 ）等々を用いる。ま
た、これらウィスカーまたは繊維を２種類以上混合して
使用してもよい。
【００１０】前記プリフォームの材料には、無機バイン
ダーを混合使用する。添加する無機バインダーとして
は、加熱により硬化する性質をもち、加熱中でも硬化作
用が保持される性質のものであって、複合化された母材
と反応しない材料が好ましい。たとえば、ケイ酸塩（ケ
イ酸ナトリウム，ケイ酸カリウム，ケイ酸リチウム），
アルミン酸塩（アルミン酸ナトリウム，アルミン酸カリ
ウム，アルミン酸カルシウム），リン酸塩（リン酸ナト
リウム，リン酸カリウム，リン酸カルシウム，リン酸マ
グネシウム，リン酸アルミニウム），ホウ酸塩（ホウ酸
ナトリウム）等々があり、これらはセラミックスの材
質、複合化される母材の成分によって適切なものを選択
する。
ダーを混合使用する。添加する無機バインダーとして
は、加熱により硬化する性質をもち、加熱中でも硬化作
用が保持される性質のものであって、複合化された母材
と反応しない材料が好ましい。たとえば、ケイ酸塩（ケ
イ酸ナトリウム，ケイ酸カリウム，ケイ酸リチウム），
アルミン酸塩（アルミン酸ナトリウム，アルミン酸カリ
ウム，アルミン酸カルシウム），リン酸塩（リン酸ナト
リウム，リン酸カリウム，リン酸カルシウム，リン酸マ
グネシウム，リン酸アルミニウム），ホウ酸塩（ホウ酸
ナトリウム）等々があり、これらはセラミックスの材
質、複合化される母材の成分によって適切なものを選択
する。
【００１１】まず、図１に示すように、所定量の前記セ
ラミックスウィスカーまたは短繊維と、所定量の前記バ
インダーとを混合機に入れて、これらを均一に攪拌混合
する。
ラミックスウィスカーまたは短繊維と、所定量の前記バ
インダーとを混合機に入れて、これらを均一に攪拌混合
する。
【００１２】次に、たとえば図２に示すようにプリフォ
ーム成形型１にこの混合粉２を収容し、ピストン３によ
って、所定厚さに加圧する。そして、ピストン３の位置
をそのままにして振動テーブル４上に載置した成形型１
内に振動を加える。これによってプリフォーム成形型１
内で、加圧によって変形し圧縮圧力が発生しているウィ
スカー等の残留応力を解放する。すなわち、加圧によっ
て曲がったウィスカー等を振動によって復元させ、エネ
ルギー的に安所な状態とする。なお、この振動を加える
方法として、バイブレーターや前記のような振動テーブ
ルを介しておこなう方法があり、振動方向としては１
軸，２軸のいずれでもよい。
ーム成形型１にこの混合粉２を収容し、ピストン３によ
って、所定厚さに加圧する。そして、ピストン３の位置
をそのままにして振動テーブル４上に載置した成形型１
内に振動を加える。これによってプリフォーム成形型１
内で、加圧によって変形し圧縮圧力が発生しているウィ
スカー等の残留応力を解放する。すなわち、加圧によっ
て曲がったウィスカー等を振動によって復元させ、エネ
ルギー的に安所な状態とする。なお、この振動を加える
方法として、バイブレーターや前記のような振動テーブ
ルを介しておこなう方法があり、振動方向としては１
軸，２軸のいずれでもよい。
【００１３】粉粒体に振動を加えると一般的に体積率
（かさ密度）が上昇するが、ウィスカーの形状が針状で
あることから通常の振動では体積率は上昇しない。すな
わち本発明では、体積率が上昇するような振動を加えな
いようよする。図３に振動の振幅と周波数の関係を示
し、その好ましい範囲をハッチングで示す。
（かさ密度）が上昇するが、ウィスカーの形状が針状で
あることから通常の振動では体積率は上昇しない。すな
わち本発明では、体積率が上昇するような振動を加えな
いようよする。図３に振動の振幅と周波数の関係を示
し、その好ましい範囲をハッチングで示す。
【００１４】なお、加圧を継続しながら振動を加える
と、応力除去したウィスカーに再び圧縮圧力が働き、所
期の目的が達成できない。そしてこの状態を維持すると
体積率が向上してしまう。よって本発明の方法では、加
圧によってプリフォームが所定高さ（寸法）に達したあ
とは、この高さを維持するように圧力を調整する。
と、応力除去したウィスカーに再び圧縮圧力が働き、所
期の目的が達成できない。そしてこの状態を維持すると
体積率が向上してしまう。よって本発明の方法では、加
圧によってプリフォームが所定高さ（寸法）に達したあ
とは、この高さを維持するように圧力を調整する。
【００１５】振動工程が終了したあと、そのプリフォー
ムを加熱してバインダーを硬化反応させればよい。な
お、成形後、プリフォームのハンドリング性が良い場合
には、この加熱工程は省略することもできる。
ムを加熱してバインダーを硬化反応させればよい。な
お、成形後、プリフォームのハンドリング性が良い場合
には、この加熱工程は省略することもできる。
【００１６】
【実施例】セラミックスウィスカーとしてＳｉＣウィス
カーを、バインダーとしてケイ酸ナトリウム粉末の所定
量を一緒に混合機に入れ、攪拌をおこなって均一に分散
した混合粉とした。次に、この混合粉２０ｇを分取し、
内径６０．０ｍｍのプリフォーム成形型に収容し、厚さ
１０ｍｍになるまで加圧した。その後、プリフォーム型
に前記図３に示した適正範囲内の振動、即ち振幅１０ｍ
ｍ、周波数１０Ｈｚの振動を加え、ウィスカーの応力除
去をおこない、厚さ１０ｍｍを維持した。
カーを、バインダーとしてケイ酸ナトリウム粉末の所定
量を一緒に混合機に入れ、攪拌をおこなって均一に分散
した混合粉とした。次に、この混合粉２０ｇを分取し、
内径６０．０ｍｍのプリフォーム成形型に収容し、厚さ
１０ｍｍになるまで加圧した。その後、プリフォーム型
に前記図３に示した適正範囲内の振動、即ち振幅１０ｍ
ｍ、周波数１０Ｈｚの振動を加え、ウィスカーの応力除
去をおこない、厚さ１０ｍｍを維持した。
【００１７】このようにして製作したプリフォームを型
から取り出し、外径寸法の測定をおこなった。そして、
同じ要領で多数のプリフォームを製作した結果、振動を
加える時間とスプリングバックによるプリフォームの膨
張率との関係が図４のようにえられた。この図から振動
時間を長くすると膨張率が低下することが判る。
から取り出し、外径寸法の測定をおこなった。そして、
同じ要領で多数のプリフォームを製作した結果、振動を
加える時間とスプリングバックによるプリフォームの膨
張率との関係が図４のようにえられた。この図から振動
時間を長くすると膨張率が低下することが判る。
【００１８】その後は、ケイ酸ナトリウムが反応するま
で温度を上昇させてプリフォームを硬化させ、次の複合
化工程に用いた。
で温度を上昇させてプリフォームを硬化させ、次の複合
化工程に用いた。
【００１９】
【発明の効果】以上のように、本発明の方法によれば、
乾式法によるプリフォーム成形時において発生するスプ
リングバックが少なくなり、プリフォームの寸法精度が
向上した。すなわち複合材料製造時に用いる金型に対
し、プリフォームのスプリングバック分だけ見込んで、
プリフォーム成形型の寸法調整をしていたが、この寸法
調整が少なくてよく、型の製造コストを低減することが
できる。
乾式法によるプリフォーム成形時において発生するスプ
リングバックが少なくなり、プリフォームの寸法精度が
向上した。すなわち複合材料製造時に用いる金型に対
し、プリフォームのスプリングバック分だけ見込んで、
プリフォーム成形型の寸法調整をしていたが、この寸法
調整が少なくてよく、型の製造コストを低減することが
できる。
【図１】本発明に係るプリフォーム製造方法の工程順序
を説明する図である。
を説明する図である。
【図２】本発明に係るプリフォーム製造方法の要領を説
明する図である。
明する図である。
【図３】本発明において、プリフォームに与える振動の
振幅と周波数との関係を示す図である。
振幅と周波数との関係を示す図である。
【図４】同じくプリフォームに与える振動時間と膨張率
との関係を示す図である。
との関係を示す図である。
１ プリフォーム成形型 ２ 混合粉 ３ 振動テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C22C 47/00 - 49/14 C04B 38/00 303
Claims (1)
- 【請求項１】 ウィスカー、または繊維に加熱により硬
化する無機バインダーを混合して混合粉を得た後、加圧
によって複合材料用のプリフォームを成形し、該加圧の
後に、プリフォームの所定の外形寸法を維持しつつ型に
振動を加え、該振動工程が終了したあと、上記プリフォ
ームを加熱して加熱硬化するようにしたことを特徴とす
る乾式プリフォーム製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03155545A JP3136653B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | 乾式プリフォーム製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03155545A JP3136653B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | 乾式プリフォーム製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04354840A JPH04354840A (ja) | 1992-12-09 |
| JP3136653B2 true JP3136653B2 (ja) | 2001-02-19 |
Family
ID=15608403
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03155545A Expired - Fee Related JP3136653B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | 乾式プリフォーム製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3136653B2 (ja) |
-
1991
- 1991-05-31 JP JP03155545A patent/JP3136653B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04354840A (ja) | 1992-12-09 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |