JPH1160397A - AlNウィスカの製造方法 - Google Patents

AlNウィスカの製造方法

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JPH1160397A
JPH1160397A JP9225092A JP22509297A JPH1160397A JP H1160397 A JPH1160397 A JP H1160397A JP 9225092 A JP9225092 A JP 9225092A JP 22509297 A JP22509297 A JP 22509297A JP H1160397 A JPH1160397 A JP H1160397A
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JP
Japan
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whisker
aluminum
powder
aln
heating
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JP9225092A
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English (en)
Inventor
Ryochi Shintani
良智 新谷
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、AlNウィスカの製造方法に関
し、特に熱伝導率の高いAlNの成形体をウィスカの折
損もなく、かつ高体積率にて製造を可能とするAlNウ
ィスカの製造方法を提供する。 【解決手段】 AlNウィスカの出発材料として酸化ア
ルミニウムまたは加熱により酸化アルミニウムとなる粉
末と、酸化硼素または加熱により酸化硼素となる粉末と
を均一に混合する工程と、前記粉末を圧縮することによ
り成形する工程と、窒素を含むガス雰囲気中で前記成形
体を加熱する工程とを有することを特徴とするAlNウ
ィスカの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、AlNウィスカの
製造方法に関し、特に熱伝導率の高いAlNの成形体を
ウィスカの折損もなく、かつ高体積率にて製造を可能と
するAlNウィスカの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】AlNは耐熱性及び耐食性に優れており
これを複合材料として使用するためには、ウィスカとし
て補強材を分散させる方法が有望である。通常、ウィス
カは針状完全結晶で短繊維として、容積率が比較的小さ
い領域では、塑性加工が可能であり、特に押出し加工、
圧延加工によって成形でき、さらにマトリックス金属ま
たは合金の融点近傍まで高温強度を維持する。また、摩
擦等の損傷に対してもその保護機能を有する点から、自
動車等の内燃機関の部材用としてもその用途の拡大が期
待されている。一般に、ウィスカとして、炭化ケイ素、
窒化ケイ素、炭素、アルミナ等の他、最近ではホウ酸ア
ルミニウムウィスカが開発されている。
【0003】一方、AlN粉末の合成法として、空中窒
素を固定する目的で、ボーキサイトと炭素を窒素雰囲気
で加熱し、AlN粉末を合成する方法がある。(例え
ば、セラミック工学ハンドブック(日本セラミック協会
編集、2022頁、1989年技報堂発行) 参照)しかし、簡便
にして効率よいAlNウィスカの合成方法に関しては、
未だ技術が確立していない。前記の空中窒素を固定する
方法においては、まずボーキサイトと炭素を窒素気流中
で1800〜1900℃に加熱し、Al2O3 + N2 + 3CO = 2AlN +
3CO2 の反応でAlNを合成する。その他アルミニウム
粉末の直接窒化法として、Al + 1/2N2( またはNH3) = A
lNの反応によって製造する方法がある。
【0004】また、AlNは融点を持たず、難焼結性で
あるため前記のAlN粉末の焼結体の製法としては、
常圧焼結法、反応焼結法、ホットプレス法等による
焼結法が用いられる。この時のAlNに対する焼結助剤
としては、CaまたはYなどのアルカリ土類、希土類の
酸化物または塩類が用いられている。前記焼結法の反応
焼結法については、AlとAlNの混合粉末を成形し、
その後N2 気流中で窒化ならびに焼結をする方法が採ら
れている。また、ウィスカを乾式プレスにて成形したと
しても、ウィスカ自体が折れて破損するため、高い体積
率(高Vf )のウィスカ成形体を得ることは困難であ
る。そこで、熱伝導率の高いAlNの成形体をウィスカ
の折損もなく、かつ高体積率にて製造を可能とするAl
Nウィスカの製造方法の開発が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、雰囲
気中の窒素の固定方法を検討し、この方法によって簡便
にかつ高熱伝導率を有するAlNウィスカの製造方法を
提供することにある。本発明の他の目的は、前記雰囲気
中の窒素の固定を水酸化アルミニウムと硼酸の粉末から
検討し、その混合成形体を窒素雰囲気で加熱することに
よってAlNウィスカの製造方法を提供することにあ
る。本発明の別の目的は、前記AlNウィスカを出発材
料として乾式プレスにて、簡便で折損の発生もなくFR
M(繊維強化金属)やFRP(繊維強化プラスチック
ス)に使用できるAlNウィスカ成形体の製造方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、AlNウ
ィスカの出発材料として酸化アルミニウムまたは加熱に
より酸化アルミニウムとなる粉末と、酸化硼素または加
熱により酸化硼素となる粉末とを均一に混合する工程
と、前記粉末を圧縮することにより成形する工程と、窒
素を含むガス雰囲気中で前記成形体を加熱する工程とを
有することを特徴とするAlNウィスカの製造方法によ
って達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明では、AlNを容易に製造
することができる。すなわち、AlNウィスカを粉体か
ら製造する方法によって、熱伝導率の高いAlNウィス
カの成形体をウィスカの破損もなく高Vf (高い体積
率)な成形体を得ることを可能とする。また、本発明
は、前記成形体の製造においていかなるバインダーを用
いることもなく成形可能とするので、その結果バインダ
ーの使用による熱伝導率の低下のない熱伝導率の優れた
AlNウィスカが得られる。さらに、また、前記成形体
の形状をウィスカ形状とすることによって、FRMやF
RP等に使用してより高強度な材料を得ることを可能と
する。なお、FRPにおいては熱伝導率の高い材料とす
ることも可能となる。
【0008】また、ウィスカ形状でなく粉末形状を出発
原料として、その製造における人体への影響を防止可能
とするものである。以下に本発明の特徴についてさらに
説明する。第1の特徴は、アルミニウム原料としての水
酸化アルミニウム粉末と、酸化硼素の粉末を均一に混合
し、その混合粉末を乾式プレスにて成形するものであ
る。図1は本発明ウィスカの製造工程の概要を示す図で
ある。図1(a)では、水酸化アルミニウム1と硼酸2
が均一に分散した原料粉体の均一混合状態を示してい
る。図1(b)は、原料粉体に加圧力を付与して圧縮成
形したもので、水酸化アルミニウムと硼酸が均一に分散
した成形体を示している。図1(c)は、アンモニアガ
ス中で加熱したもので、この段階で硼酸アルミニウムウ
ィスカが生成し、その後AlNウィスカへと反応が進行
する。
【0009】この原料としてのアルミニウム源は酸化ア
ルミニウムまたは水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウ
ム等加熱することにより酸化アルミニウムになるアルミ
ニウムの化合物であればよい。また、硼素源は酸化硼素
または加熱することにより酸化硼素になる硼素の化合
物、例えばH3 BO3 ,H2 4 7 ,HBO2 等であ
ればよい。この添加量は、好ましくはアルミニウムと硼
素のモル比が、9:2〜1:1となる様に配合する。
【0010】第2の特徴は、前記成形品をアンモニアガ
ス雰囲気下で加熱するものである。これは、本発明にお
いては、硼酸アルミニウムとして先ずウィスカを形成さ
せ、その硼酸アルミニウムウィスカをアンモニアガス雰
囲気中でAlNを形成させるものである。その結果、A
lNウイスカの成形体を得る。このようにして得られた
AlNウイスカとその成形法においては、バインダーを
用いておらず、バインダーによる熱伝導率の低下をなく
すことが可能となる。なお、本発明では気相と連続供給
する方法または必要な量を容器内に閉じ込めて、温度勾
配によって物質移動を行う方法の何方でも本発明の効果
になんら影響するものではない。
【0011】また、本発明のAlNウィスカ結晶は、基
本的には固相反応によって、化学的および物理的性質を
も同時に制御可能であるため、欠陥も少なく理論値にほ
ぼ近似的に等しい高強度、高弾性率を有するウィスカ結
晶が得られる。加熱温度については、固相反応を促進で
きる1000℃以上として、固相分解、合成における各
元素間の拡散を促進させることが重要である。また、本
発明のAlNウィスカは、各種材料の複合素材として補
強材および機能性の改善のために利用されるものであ
る。この時一般の繊維とは微視的にも緻密な均一補強が
可能となるので、FRMおよびFRPに対する強度の改
善に特に有効である。この場合の複合化の効果におい
て、ウィスカの最大引張強度と体積率を乗じたものが、
強度化のファクターとなるので、最大引張強度とともに
体積率の向上も特に重要となる。本発明の成形体では、
この体積率が40%以上のものが得られることになる。
以下に本発明について実施例に基づいて詳述する。
【0012】
【実施例】
実施例1 本発明の実施例として、水酸化アルミニウム(Al(O
H)3)10g、硼酸(H3 BO3 )4gを均一になる様
混合した後、φ30の型に装入し、60t/cm2 で加
圧した。その後、この成形品をアンモニアガス雰囲気中
で、1300℃×5時間加熱した。この操作により、A
lNウイスカ成形体が得られた。その成形体のAlNウ
イスカの体積率は50%であった。この得られたウイス
カの直径は0.8μm、長さ10〜20μmであった。
【0013】実施例2 本実施例では、水酸化アルミニウム(Al(OH)3)1
0g、酸化硼素(B23 )3gを均一になる様混合し
た後、φ30の型に装入し、80t/cm2 で加圧し
た。その後、この成形品をアンモニアガス雰囲気中で、
1400℃×6時間加熱した。この操作により、AlN
ウイスカ成形体が得られた。その成形体のAlNウイス
カの体積率は60%であった。この得られたウイスカの
直径は1μm、長さ10〜30μmであった。
【0014】実施例3 本実施例では、硫酸アルミニウム(Al2 (SO4 3)
20g、硼酸(H3 BO3 )3gを均一になる様混合し
た後、φ30の型に投入し、60t/cm2 で加圧し
た。その後、この成形品をアンモニアガス雰囲気中で、
1200℃×10時間加熱した。この操作により、Al
Nウイスカ成形体が得られた。その成形体のAlNウイ
スカ体積率は45%であった。
【0015】この得られたウイスカの直径は0.5μ
m、長さ5〜15μmであった。以上の実施例において
も、本発明のAlNウィスカ結晶は、欠陥は少なく理論
値にほぼ近似的に等しい高強度、高弾性率を有するウィ
スカ結晶が得られた。なお、加熱温度については、固相
反応を促進できる1000℃以上として、固相分解、合
成における各元素間の拡散を促進させた。また、本発明
のAlNウィスカは、各種材料の複合素材として補強材
および機能性の改善のために利用されるものである。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、AlNを容易に製造す
ることが可能であり、熱伝導率の高いウィスカを折損も
なく高容積率の成形体として得ることが可能となり、こ
の成形体をFRPやFRMにした場合、高強度な材料を
得ることができる。なお、本発明ウィスカの製造は比較
的簡便な方法で、高効率にAlNウィスカの製造を可能
とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るAlNウィスカの製造工程を示す
図である。
【符号の説明】
1…水酸化アルミニウム 2…硼酸 3…水酸化アルミニウム+硼酸 4…AlNウィスカ成形体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 AlNウィスカの出発材料として酸化ア
    ルミニウムまたは加熱により酸化アルミニウムとなる粉
    末と、酸化硼素または加熱により酸化硼素となる粉末と
    を均一に混合する工程と、該粉末を圧縮することにより
    成形する工程と、窒素を含むガス雰囲気中で前記成形体
    を加熱する工程とを有することを特徴とするAlNウィ
    スカの製造方法。
JP9225092A 1997-08-21 1997-08-21 AlNウィスカの製造方法 Pending JPH1160397A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006274460A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Hitachi Metals Ltd AlN−Al2O3複合ワイヤおよびその製造方法
JP2012041254A (ja) * 2010-08-23 2012-03-01 Tohoku Univ 窒化アルミニウムワイヤー、窒化アルミニウムワイヤーの製造方法、及び窒化アルミニウムワイヤーの製造装置
CN110431259A (zh) * 2017-03-17 2019-11-08 国立大学法人名古屋大学 AlN晶须的制造方法和制造装置、AlN晶须结构体和AlN晶须以及树脂成型体和其制造方法

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