JPH1053472A - Alcの製造方法 - Google Patents
Alcの製造方法Info
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- JPH1053472A JPH1053472A JP20586896A JP20586896A JPH1053472A JP H1053472 A JPH1053472 A JP H1053472A JP 20586896 A JP20586896 A JP 20586896A JP 20586896 A JP20586896 A JP 20586896A JP H1053472 A JPH1053472 A JP H1053472A
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- Japan
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- semi
- cured
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- powder
- curing
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B38/00—Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
- C04B38/02—Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof by adding chemical blowing agents
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
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- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ALCパネル表面上部の空隙の発生を減少さ
せ、製品歩留まりを向上する予備養生方法を提供する。 【解決手段】 オートクレーブ養生前に、予備養生時間
が1.7〜2hの範囲で半硬化体表面層の温度上昇を2
℃以下にする。
せ、製品歩留まりを向上する予備養生方法を提供する。 【解決手段】 オートクレーブ養生前に、予備養生時間
が1.7〜2hの範囲で半硬化体表面層の温度上昇を2
℃以下にする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はALCの製造方法に
おける、予備養生中の温度差および時間設定の条件に関
する。
おける、予備養生中の温度差および時間設定の条件に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般にALCパネルの原料は珪石粉、セ
メント、生石灰粉、石膏粉、金属アルミニウム粉および
水から成る。
メント、生石灰粉、石膏粉、金属アルミニウム粉および
水から成る。
【0003】ALCパネルの製造方法は以下の(1)〜
(6)の通りである。(1)珪石粉、セメント、生石灰
粉、石膏粉、金属アルミニウム粉および水を約45℃の
スラリーとし、ミキサー中で十分に混合撹拌する。
(2)スラリーを補強筋を挿入した型枠に注入する。
(3)型枠中て発泡反応および水和反応により半硬化成
形させる(予備養生工程)。(4)半硬化状態の成形体
(半硬化体)を脱型する。(5)半硬化体をピアノ線に
より所定寸法に切断する。(6)その後、オートクレー
ブ養生することによりALCパネルとする。
(6)の通りである。(1)珪石粉、セメント、生石灰
粉、石膏粉、金属アルミニウム粉および水を約45℃の
スラリーとし、ミキサー中で十分に混合撹拌する。
(2)スラリーを補強筋を挿入した型枠に注入する。
(3)型枠中て発泡反応および水和反応により半硬化成
形させる(予備養生工程)。(4)半硬化状態の成形体
(半硬化体)を脱型する。(5)半硬化体をピアノ線に
より所定寸法に切断する。(6)その後、オートクレー
ブ養生することによりALCパネルとする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上の方法でALCパ
ネルを製造した場合、オートクレーブ養生後に図1に示
すようなALCパネル表面の上部に空隙を形成している
場合がある。またSEM観察から、この空隙は予備養生
中に生ずる形態を示していることも分かっている。
ネルを製造した場合、オートクレーブ養生後に図1に示
すようなALCパネル表面の上部に空隙を形成している
場合がある。またSEM観察から、この空隙は予備養生
中に生ずる形態を示していることも分かっている。
【0005】これまでに補強筋近傍の空隙、空洞および
巣を低下させることを特徴としたALCの製造方法は報
告されている。例えば、特公平02−28541では軽
量気泡コンクリートパネル内の2部分の比重差と鉄筋回
りに存在する空隙幅を特定することにより、外塗装料の
付着性および補強鉄筋とマトリックスとの付着強度を向
上した大型パネルを報告している。特開平05−318
453では、親水性化処理した鉄筋を用いることにより
鉄筋上部の空隙を低減させる軽量気泡コンクリートの製
造方法を報告している。特開平06−191961では
炭素数13〜18の不飽和脂肪酸またはその金属塩およ
び非イオン界面活性剤を水スラリーに夫々微量添加する
ことにより、内部に配置されている鉄筋上方の空洞や巣
の発生を防止した軽量気泡コンクリート成型品の製造方
法を報告している。特開平07−277854では型枠
にモルタルを注入した後に粘度上昇を遅らせるための水
または水溶液を注入することにより補強筋の上部に蓄積
する余分なガスを上方に逃がし、パネル内部における粗
大空隙の残分を減少させる軽量気泡コンクリートの製造
方法を報告している。
巣を低下させることを特徴としたALCの製造方法は報
告されている。例えば、特公平02−28541では軽
量気泡コンクリートパネル内の2部分の比重差と鉄筋回
りに存在する空隙幅を特定することにより、外塗装料の
付着性および補強鉄筋とマトリックスとの付着強度を向
上した大型パネルを報告している。特開平05−318
453では、親水性化処理した鉄筋を用いることにより
鉄筋上部の空隙を低減させる軽量気泡コンクリートの製
造方法を報告している。特開平06−191961では
炭素数13〜18の不飽和脂肪酸またはその金属塩およ
び非イオン界面活性剤を水スラリーに夫々微量添加する
ことにより、内部に配置されている鉄筋上方の空洞や巣
の発生を防止した軽量気泡コンクリート成型品の製造方
法を報告している。特開平07−277854では型枠
にモルタルを注入した後に粘度上昇を遅らせるための水
または水溶液を注入することにより補強筋の上部に蓄積
する余分なガスを上方に逃がし、パネル内部における粗
大空隙の残分を減少させる軽量気泡コンクリートの製造
方法を報告している。
【0006】しかしながら、ALCパネル表面の空隙の
発生を減少させるために、予備養生中の半硬化体の温度
差および時間を特定することによる製造方法は報告され
ていない。そこで、本発明はALCパネル表面の上部空
隙の発生を減少させ、製品歩留を向上することのできる
予備養生中の半硬化体の温度差および時間を特定したA
LCの製造方法を提供することである。
発生を減少させるために、予備養生中の半硬化体の温度
差および時間を特定することによる製造方法は報告され
ていない。そこで、本発明はALCパネル表面の上部空
隙の発生を減少させ、製品歩留を向上することのできる
予備養生中の半硬化体の温度差および時間を特定したA
LCの製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、珪石粉、セメント、生石灰粉、石膏粉、金属アルミ
ニウム粉および水から成るスラリーを補強筋を挿入した
型枠に注入し、発泡成形させた後、オートクレーブ養生
するALCの製造方法において、ALCパネル表面の上
部空隙の発生を減少させ製品歩留を向上するために、予
備養生時間が1.7〜2h(時間)の範囲で半硬化体表
面層の温度上昇(ΔT)を2℃以下にすることを特徴と
するALCの製造方法である。
に、珪石粉、セメント、生石灰粉、石膏粉、金属アルミ
ニウム粉および水から成るスラリーを補強筋を挿入した
型枠に注入し、発泡成形させた後、オートクレーブ養生
するALCの製造方法において、ALCパネル表面の上
部空隙の発生を減少させ製品歩留を向上するために、予
備養生時間が1.7〜2h(時間)の範囲で半硬化体表
面層の温度上昇(ΔT)を2℃以下にすることを特徴と
するALCの製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】一般に、試料の自由膨張が抑えら
れている場合には温度変化により試料内に応力の発生
が、また、試料内部に温度勾配が形成されている場合に
は試料の表面と内部に熱応力の発生が考えられ、クラッ
クの形成が予想される。そこで、上記課題を解決するた
めに、予備養生中の半硬化体内に発生する熱応力を歪値
の大きさで評価した。それには半硬化体の膨張収縮挙
動、熱膨張係数を知る必要がある。
れている場合には温度変化により試料内に応力の発生
が、また、試料内部に温度勾配が形成されている場合に
は試料の表面と内部に熱応力の発生が考えられ、クラッ
クの形成が予想される。そこで、上記課題を解決するた
めに、予備養生中の半硬化体内に発生する熱応力を歪値
の大きさで評価した。それには半硬化体の膨張収縮挙
動、熱膨張係数を知る必要がある。
【0009】図2に膨張率(ε)の経時変化、図3に膨
張率(ε)と半硬化体温度(T)の対応の一例を示す。
図2から、予備養生時間が0.67〜1.5hの範囲で
は膨張率はほぼ直線的に膨張し、その後、緩やかに膨張
することが分かる。図3から半硬化体温度が53〜60
℃では、温度が上昇するとともに直線的に膨張し、60
℃以上で緩慢になる。図2と3は対応しており、膨張率
は予備養生時間が1.5h以降、半硬化体温度が60℃
以上で緩やかになる。これは時間とともに温度上昇して
いるためである。
張率(ε)と半硬化体温度(T)の対応の一例を示す。
図2から、予備養生時間が0.67〜1.5hの範囲で
は膨張率はほぼ直線的に膨張し、その後、緩やかに膨張
することが分かる。図3から半硬化体温度が53〜60
℃では、温度が上昇するとともに直線的に膨張し、60
℃以上で緩慢になる。図2と3は対応しており、膨張率
は予備養生時間が1.5h以降、半硬化体温度が60℃
以上で緩やかになる。これは時間とともに温度上昇して
いるためである。
【0010】短い時間幅で膨張率と半硬化体温度との対
応をとると各時間の熱膨張係数が求まる。熱膨張係数
(β)の時間依存性を図4に示す。これから、予備養生
時間が0.67〜約2hの範囲では熱膨張係数は気体の
熱膨張係数とほぼ同程度の値を示すことが分かり、熱膨
張係数(β、℃-1)は次式で近似的に表せる。
応をとると各時間の熱膨張係数が求まる。熱膨張係数
(β)の時間依存性を図4に示す。これから、予備養生
時間が0.67〜約2hの範囲では熱膨張係数は気体の
熱膨張係数とほぼ同程度の値を示すことが分かり、熱膨
張係数(β、℃-1)は次式で近似的に表せる。
【0011】
【数1】 β=0.44×10-2+0.77×10-2t−0.34×10-2t2 −9.2×10-5T (1) ここで、t(h)は予備養生時間、T(℃)は半硬化体
温度とした。(1)式を用いて予備養生中の半硬化体
(680×1540×6120mm)内の温度データか
ら、半硬化体表面層と中心付近のそれぞれの膨張収縮率
(ε、%)、さらに膨張収縮率の差(Δε、内部歪、
%)を計算した。半硬化体表面層の温度は半硬化体表面
から50mm、中心付近の温度は半硬化体表面から30
0mmとした。本発明で表面層とは半硬化体の最上面か
ら内部へ100mmまでをいう。εおよびΔεはそれぞ
れ、
温度とした。(1)式を用いて予備養生中の半硬化体
(680×1540×6120mm)内の温度データか
ら、半硬化体表面層と中心付近のそれぞれの膨張収縮率
(ε、%)、さらに膨張収縮率の差(Δε、内部歪、
%)を計算した。半硬化体表面層の温度は半硬化体表面
から50mm、中心付近の温度は半硬化体表面から30
0mmとした。本発明で表面層とは半硬化体の最上面か
ら内部へ100mmまでをいう。εおよびΔεはそれぞ
れ、
【0012】
【数2】 ε60mm=β(T50mm−T0.60mm) (2) ε300mm =β(T300mm −T0.300mm ) (3) Δε=ε60mm−ε300mm (4) で表し、T50mmは半硬化体表面層の温度(℃)、T
0.60mmは予備養生時間が0.67hのときの半硬化体表
面層の温度(℃)、T300mm は半硬化体中心付近の温度
(℃)、T0.300mm は予備養生時間が0.67hのとき
の半硬化体中心付近の温度(℃)、ε60mmは半硬化体表
面層の膨張収縮率(%)およびε300mm は半硬化体中心
付近の膨張収縮率(%)である。加えて、膨張収縮率は
逐次計算で求めた。
0.60mmは予備養生時間が0.67hのときの半硬化体表
面層の温度(℃)、T300mm は半硬化体中心付近の温度
(℃)、T0.300mm は予備養生時間が0.67hのとき
の半硬化体中心付近の温度(℃)、ε60mmは半硬化体表
面層の膨張収縮率(%)およびε300mm は半硬化体中心
付近の膨張収縮率(%)である。加えて、膨張収縮率は
逐次計算で求めた。
【0013】
【実施例】予備養生時間が0.67hのとき、半硬化体
表面層と中心付近のそれぞれの膨張収縮率を0とし、半
硬化体表面層と中心付近の膨張収縮率の差(Δε)を式
(2)、(3)および(4)を用いて計算した。なお、
半硬化体表面層および中心付近の温度の測定は、型枠
(680×1540×6120)へスラリーを注入する
前に、型枠の長手方向の中心付近にあらかじめ熱電対を
セットし行った。上部空隙が発生した場合のΔεの経時
変化を一例として図5に示す。これから予備養生時間が
0.67〜約1.7hで表面層は中心付近に対して収縮
し続け、予備養生時間が約1.7hからは半硬化体中心
付近に対し表面層が大きく膨張することが認められる。
表面層と中心付近のそれぞれの膨張収縮率を0とし、半
硬化体表面層と中心付近の膨張収縮率の差(Δε)を式
(2)、(3)および(4)を用いて計算した。なお、
半硬化体表面層および中心付近の温度の測定は、型枠
(680×1540×6120)へスラリーを注入する
前に、型枠の長手方向の中心付近にあらかじめ熱電対を
セットし行った。上部空隙が発生した場合のΔεの経時
変化を一例として図5に示す。これから予備養生時間が
0.67〜約1.7hで表面層は中心付近に対して収縮
し続け、予備養生時間が約1.7hからは半硬化体中心
付近に対し表面層が大きく膨張することが認められる。
【0014】次に、式(2)および(3)で、予備養生
時間が0.67hのとき半硬化体表面層と中心付近のそ
れぞれの膨張収縮率を0としたのを、予備養生時間が
1.7hのときの半硬化体表面層および中心付近の膨張
収縮率を0と変更し、半硬化体表面層と中心付近の膨張
収縮率の差を(4)式より計算し、Δε* で表す。図5
の場合のΔε* を一例として図6に示す。これから、Δ
ε* が半硬化体の引張破壊歪より大きくなると、ALC
パネル表面の上部空隙が発生することが予想される。図
7に予備養生時間が2hのΔε* と上部空隙発生枚数の
関係を示す。予備養生時間が2hのΔε* と上部空隙発
生枚数は対応していることが分かる。よって、半硬化体
表面層と中心付近の膨張収縮率の差Δε* が半硬化体の
引張破壊歪より大きくなると空隙が発生する恐れがあ
る。
時間が0.67hのとき半硬化体表面層と中心付近のそ
れぞれの膨張収縮率を0としたのを、予備養生時間が
1.7hのときの半硬化体表面層および中心付近の膨張
収縮率を0と変更し、半硬化体表面層と中心付近の膨張
収縮率の差を(4)式より計算し、Δε* で表す。図5
の場合のΔε* を一例として図6に示す。これから、Δ
ε* が半硬化体の引張破壊歪より大きくなると、ALC
パネル表面の上部空隙が発生することが予想される。図
7に予備養生時間が2hのΔε* と上部空隙発生枚数の
関係を示す。予備養生時間が2hのΔε* と上部空隙発
生枚数は対応していることが分かる。よって、半硬化体
表面層と中心付近の膨張収縮率の差Δε* が半硬化体の
引張破壊歪より大きくなると空隙が発生する恐れがあ
る。
【0015】さらに、上部空隙が発生した場合は、約
1.7hで半硬化体表面層の温度上昇が大きくなる。図
8に図5の場合を一例として示す。上部空隙が発生した
型枠はいずれもこの傾向がある。熱膨張係数が大きい2
h以内で温度変動が見られ、歪の導入が考えられる。そ
こで、予備養生時間が1.7〜2hでの表面層の温度上
昇(ΔT)を次式のように表し、上部空隙発生枚数との
関係を図9に示す。
1.7hで半硬化体表面層の温度上昇が大きくなる。図
8に図5の場合を一例として示す。上部空隙が発生した
型枠はいずれもこの傾向がある。熱膨張係数が大きい2
h以内で温度変動が見られ、歪の導入が考えられる。そ
こで、予備養生時間が1.7〜2hでの表面層の温度上
昇(ΔT)を次式のように表し、上部空隙発生枚数との
関係を図9に示す。
【0016】
【数3】 ΔT=T2h−T1.7h (5) これから、ΔTが2℃以上になると上部空隙間が発生し
ている。
ている。
【0017】以上から、Δε* が引張破壊歪より大きく
なる場合、同時に半硬化体表面付近の1.7〜2hまで
の温度上昇(ΔT)が2℃以上の場合にALCパネル表
面の上部空隙が発生する。予備養生時間が1.7hより
前では、半硬化体は凝結・硬化反応が穏やかであるため
に塑性変形の許容域の段階であり、温度上昇(ΔT)が
生じても塑性変形により緩和され空隙は発生しないと考
えられる。また、予備養生時間が2hより後では、半硬
化体の熱膨張係数は約1.5×10-6℃-1と小さく、温
度上昇(ΔT)が生じても空隙の形成は予想されない。
よって、ALCパネル表面の上部空隙の発生を減少させ
製品歩留を向上するためには、予備養生時間が1.7〜
2hの範囲で半硬化体表面層の温度上昇(ΔT)を2℃
以下にすることが必要である。
なる場合、同時に半硬化体表面付近の1.7〜2hまで
の温度上昇(ΔT)が2℃以上の場合にALCパネル表
面の上部空隙が発生する。予備養生時間が1.7hより
前では、半硬化体は凝結・硬化反応が穏やかであるため
に塑性変形の許容域の段階であり、温度上昇(ΔT)が
生じても塑性変形により緩和され空隙は発生しないと考
えられる。また、予備養生時間が2hより後では、半硬
化体の熱膨張係数は約1.5×10-6℃-1と小さく、温
度上昇(ΔT)が生じても空隙の形成は予想されない。
よって、ALCパネル表面の上部空隙の発生を減少させ
製品歩留を向上するためには、予備養生時間が1.7〜
2hの範囲で半硬化体表面層の温度上昇(ΔT)を2℃
以下にすることが必要である。
【0018】半硬化体表面層の温度上昇を2℃以下にす
るためには予備養生時間が1.7〜2hの範囲で半硬化
体表面層を種々の方法で温度上昇を抑えればよい。
るためには予備養生時間が1.7〜2hの範囲で半硬化
体表面層を種々の方法で温度上昇を抑えればよい。
【0019】
【発明の効果】半硬化体表面層が中心付近に対し大きく
膨張し、引張破壊歪より大きくなるのがALCパネル表
面の上部空隙が発生する原因と予想される。また、AL
Cパネル表面に上部空隙が発生する場合は、半硬化体表
面層の温度上昇が1.7〜2hまでの間で2℃以上の温
度変動が見られ、歪の導入が考えられる。よって、予備
養生時間が1.7〜2hの範囲で半硬化体表面層の温度
上昇(ΔT)を2℃以下にすることにより、半硬化体表
面層の中心付近に対する膨張率を引張破壊歪より小と
し、その結果、ALCパネル表面の上部空隙の発生を減
少させ製品歩留を向上することができる。
膨張し、引張破壊歪より大きくなるのがALCパネル表
面の上部空隙が発生する原因と予想される。また、AL
Cパネル表面に上部空隙が発生する場合は、半硬化体表
面層の温度上昇が1.7〜2hまでの間で2℃以上の温
度変動が見られ、歪の導入が考えられる。よって、予備
養生時間が1.7〜2hの範囲で半硬化体表面層の温度
上昇(ΔT)を2℃以下にすることにより、半硬化体表
面層の中心付近に対する膨張率を引張破壊歪より小と
し、その結果、ALCパネル表面の上部空隙の発生を減
少させ製品歩留を向上することができる。
【図1】図1はALCパネル表面の上部空隙の模式図で
ある。
ある。
【図2】図2は膨張率(ε)経時変化である。
【図3】図3は膨張率(ε)と半硬化体温度(T)の対
応である。
応である。
【図4】図4は熱膨張係数(β)の時間依存性である。
【図5】図5は膨張収縮率の差(Δε)の経時変化であ
る。
る。
【図6】図6は膨張収縮率の差(Δε* )の経時変化で
ある。
ある。
【図7】図7はΔε* と上部空隙発生枚数の関係であ
る。
る。
【図8】図8は半硬化体表面層と中心付近温度の経時変
化である。
化である。
【図9】図9はΔTと上部空隙発生枚数の関係である。
1 ALCパネル 2 上部空隙
Claims (1)
- 【請求項1】 珪石粉、セメント、生石灰粉、石膏粉、
金属アルミニウム粉および水から成るスラリーを補強筋
を挿入した型枠に注入し、発泡成形させた後、オートク
レーブ養生するALCの製造方法において、ALCパネ
ル表面の上部空隙の発生を減少させ製品歩留を向上する
ために、予備養生時間が1.7〜2hの範囲で半硬化体
表面層の温度上昇を2℃以下にすることを特徴とするA
LCの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20586896A JPH1053472A (ja) | 1996-08-05 | 1996-08-05 | Alcの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20586896A JPH1053472A (ja) | 1996-08-05 | 1996-08-05 | Alcの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1053472A true JPH1053472A (ja) | 1998-02-24 |
Family
ID=16514060
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20586896A Pending JPH1053472A (ja) | 1996-08-05 | 1996-08-05 | Alcの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1053472A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6395205B1 (en) * | 1996-07-17 | 2002-05-28 | Chemical Lime Company | Method of manufacturing an aerated autoclaved concrete material |
-
1996
- 1996-08-05 JP JP20586896A patent/JPH1053472A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6395205B1 (en) * | 1996-07-17 | 2002-05-28 | Chemical Lime Company | Method of manufacturing an aerated autoclaved concrete material |
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