JPS6153296B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は連続プロセスラインの材料追跡装置に
関する。

連続プロセスラインにおける材料追跡装置とし
て、例えば要所要所に材料の接合点検出装置を設
けてトラツキングを行なうものがある。この場合
は接合点でしかプロセス制御は出来ず、接合点と
接合点の間での制御変更は出来ない。又、パルス
発信機を用いて接合点からの移動距離を追跡する
ものもある。しかしいずれのものも接合点検出
器、又はパルス発信機が１台でも故障すれば、正
常なトラツキングを続行することはできなかつ
た。

本発明は、パルス発信機からのパルスをカウン
トすることにより材料の移動距離をとらえ、材料
の任意の点のトラツキングを行なうシステムに於
て、パルス発信機が１つでも正常であれば、材料
の正常なトラツキングが可能である材料追跡シス
テムを提供することを目的とする。

以下本発明を図面に示す一実施例に基づいて説
明する。第１図は連続プロセスライン図を模式的
に描いたもので、１，２は材料としてのコイルの
巻戻しリール（ペイオフリール）、３は接合機で
１コイル端と他のコイル端を接合して下流ライン
に連結コイルを供給するもの、４は入側ラインの
コイル搬送モータ及びそれにとりつけたパルス発
信機、５は入側ルーパーで、入側ラインと中央ラ
インの速度差を調整する役割を持ち、入側速度が
中央速度より大きい時は、ループ量５が増し、逆
の速度の時はループ量５が減少する。

又、６は中央ラインのコイル搬送モータ及びそ
れに取付けたパルス発信機、７はプロセス処理装
置（洗浄装置、塗色装置、化学処理装置等のプロ
セスラインの要めとなるプロセス処理装置）、８
は出側ルーパーで中央ラインと出側ラインの速度
差を調整する役割を持つ。９は出側ラインのコイ
ル搬送モータ及びこれにとりつけたパルス発信
機、１０はコイル裁断機で適当なコイル長でコイ
ルを分割するもの、１１，１２はコイル巻取リー
ルを表わす。ここで入側ラインとは、入側ルーパ
ー５より上流ラインをさし、中央ラインとほ入側
ルーパー５と出側ルーパー８ではさまれたライン
を示し、出側ラインとは出側ルーパー８より下流
ラインをさす。

第２図は本発明の構成を示し、２０は入側ルー
パーのループ長検出センサー、２１は出側ルーパ
ーのループ長検出センサー、３０はパルス発信機
の故障監視及びパルス発信機故障発見時のバツク
アツプ用のパルス信号発生装置である。４１はパ
ルス発信機４より発生するパルス信号、４２はパ
ルス発信機６より発生するパルス信号、４３はパ
ルス発信機９より発生するパルス信号、４４はル
ープ長検出センサー２０よりの入側ループ量信
号、４５はループ長検出センサー２１よりの出側
ループ量信号である。５０はコイル位置追跡装
置、５１，５２，５３は各々４１，４２，４３の
信号をパルス信号発生装置３０により補正した正
しいパルス信号である。

次に本発明の装置により、トラツキング用のパ
ルス発信機からのパルス信号の異常をいかに補正
するかについて説明する。今ｔ＝０時点に於て、
入側ループ量及び出側ループ量を信号４４及び４
５より装置３０を構成するバツクアツプ処理論理
回路内に各パルス信号機より発生するパルス信号
とともに取り込み、この値を LE（ｔ＝０）＝ｌ_E0 LD（ｔ＝０）＝ｌ_D0 とする。

又この時点より、入側、中央、出側の各パルス
発信機よりのパルスの積算カウンター（装置３０
内にカウンターが設けられている）の値を PE（ｔ＝０）＝Ｐ_E0 PC（ｔ＝０）＝Ｐ_C0 PD（ｔ＝０）＝Ｐ_D0 とする。

ｔ＝t₁の時点に於て各値が次の様になつたとす
る。

LE（ｔ＝t₁）＝ｌ_Et₁ LD（ｔ＝t₁）＝ｌ_Dt₁ PE（ｔ＝t₁）＝Ｐ_Et₁ PC（ｔ＝t₁）＝Ｐ_Ct₁ PD（ｔ＝t₁）＝Ｐ_Dt₁ ここで入側ループ量の変化は、入側ラインより
のコイル送り込み量と中央ラインへのコイル払出
し量の差に一致するため下記の式が成立する。

(1)式において、(イ)はｔ＝０〜t₁間のループ増加
量、(ロ)はｔ＝０〜t₁間の送り込み量、(ハ)はｔ＝０
〜t₁間の払出し量である。同様に出側ループ量の
変化と中央ラインよりのコイル送り込み量と出側
ラインへのコイル払出し量の関係より下記の式が
成立する。

(2)式において、(ニ)はｔ＝０〜t₁間の増加量、(ホ)
はｔ＝０〜t₁間の送り込み量、(ヘ)はｔ＝０〜t₁間
の払い出し量である。

したがつて、パルス信号が全て正常であれば(1)
式、及び(2)式が共に成立する。

しかし、入側パルス信号異常の時は(1)式は不成
立、(2)式成立 中央パルス信号異常の時は(1)式、(2)式共不成
立 出側パルス信号異常の時は(1)式は成立、(2)式
不成立 同時に２つのパルス発信機が故障した場合も、
(1)，(2)式共不成立となるが、同時に故障が発生す
ることはまれであり実際上このケースは無視出来
る。(1)，(2)の式を使えば、どれか１つのパルス発
信機が故障した場合でも、パルス積算カウンター
の変化パルスを計算により求めることが出来る。
たとえば入側パルス発生機が故障なら(1)式から △Ｐ＝Ｐ_Et₁−Ｐ_E0＝１／ｋ_Ｅ ｛（ｌ_Et₁−ｌ_E0）＋ｋ_C＊（Ｐ_Ct₁−Ｐ_C0）｝ として求められる。

上記した様に、パルス信号発生装置３０は関係
式(1)，(2)の成立の可否に基づいて、パルス発信機
の故障を検出する前記したバツクアツプ処理論理
回路よりの指令により故障したパルス発信機より
発生したパルス信号を前述した関係式(1)，(2)から
導出される演算式に基づいて補正したバツクアツ
プパルス信号を発生するバツクアツプ用パルス信
号発生装置及び、バツクアツプ処理論理回路の指
令により補正するか否かの切換を行うパルス切換
装置とを備えて構成されている。

このようにして本発明によれば、パルス発生機
に故障が発生した際もパルス信号の異常を補正す
ることが可能となり、ライン全体の正常なトラツ
キングを行なうことのできる効果的な材料追跡シ
ステムを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は連結プロセスラインを示す図、第２図
は本発明の一実施例を示すブロツク図である。 １，２……コイルの巻戻し装置、３……コイル
接合機、４，６，９……コイル搬送用モータ及び
これにとりつけたパルス発信機、５……入側ルー
パー、７……プロセス処理装置、８……出側ルー
パー、１０……コイル裁断機、１１，１２……コ
イル巻取り装置、２０，２１……ループ長検出セ
ンサー、３０……パルス信号発生装置、４１〜４
５，５１〜５３……信号、５０……コイル位置追
跡装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 材料を供給する入側処理ラインと、塗色、研
   磨、化学処理、洗浄等のプロセス処理を行なう中
   央ラインと、材料を巻取り適宜の長さに裁断する
   出側処理ラインとから成る連続プロセスラインに
   おいて、前記入側処理ライン及び中央ライン間に
   設けた入側ループ形成装置と、この入側ループ形
   成装置にとりつけた第１のループ長検出センサー
   と、中央ライン及び前記出側処理ライン間に設け
   た出側ループ形成装置と、この出側ループ形成装
   置にとりつけた第２のループ長検出センサーと、
   前記各ラインの各所の材料搬送用ロールに各々取
   付けたパルス発信機と、前記第１及び第２のルー
   プ長検出センサーのループ量信号と前記各パルス
   発信機の信号とが入力され、下記関係式(1)，(2) 入側ループ増加量＝入側処理ラインより入側ル
   ープ形成装置への材料送り込み量−中央ラインへ
   の入側ループ形成装置からの材料払出し量
   …関係式(1) 出側ループ増加量＝中央ラインより出側ループ
   形成装置への材料送り込み量−出側ラインへの出
   側ループ形成装置からの材料払出し量 …関係式(2) の成立の可否に基づき前記パルス発信機の故障
   を検出する故障検出手段と、この故障検出手段の
   指令により故障が検出されたパルス発信機の信号
   を前記関係式(1)，(2)より導出される演算式に基づ
   いて補正したバツクアツプパルス信号を発生する
   バツクアツプ用パルス信号発生装置と、前記故障
   検出手段の指令により前記パルス信号機の信号を
   前記バツクアツプパルス信号に補正するか否かの
   切換を行うパルス切換装置とを備えて成ることを
   特徴とした連続プロセスラインの材料追跡装置。