JPS6153030B2 - - Google Patents

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JPS6153030B2
JPS6153030B2 JP59141412A JP14141284A JPS6153030B2 JP S6153030 B2 JPS6153030 B2 JP S6153030B2 JP 59141412 A JP59141412 A JP 59141412A JP 14141284 A JP14141284 A JP 14141284A JP S6153030 B2 JPS6153030 B2 JP S6153030B2
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JP
Japan
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lactic acid
vegetables
fruits
acid fermentation
subjected
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JP59141412A
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JPS6121076A (ja
Inventor
Tomiatsu Kaneko
Hiromichi Ueda
Yukio Ishiguro
Akitaka Muraoka
Hideki Sakamoto
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Kagome Co Ltd
Myoshi Oil and Fat Co Ltd
Original Assignee
Kagome Co Ltd
Myoshi Oil and Fat Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6153030B2 publication Critical patent/JPS6153030B2/ja
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  • Dairy Products (AREA)
  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
  • Edible Oils And Fats (AREA)
  • Seeds, Soups, And Other Foods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分野〕 本発明は、乳酸発酵を行つた野菜またはおよび
果実入り固型食品とその製造方法に関する。さら
に詳しくは、蛋白質成分と食用油脂と野菜または
および果実を主要成分とする栄養価が高く、かつ
栄養的バランスがとれ、風味のすぐれた新規な固
型食品とその製造方法に関するものである。 〔発明の背景〕 蛋白質と油脂を主要成分とする加工食品は健康
維持や体力増強のためにすぐれた食品であり、そ
れらに天然品を原料とする乳製品,チーズ等があ
り、合成品として最近蛋白質と油脂を原料とする
合成チーズが製造され、ナチユラルチーズの代替
品として、プロセス用や調理用に使用されてい
る。しかし、それらの我国における消費量は欧米
に比較して、低く、なかなか伸びない。その原因
は臭いや食生活の違いによると云われている。こ
れに対してチーズに他の食品を加えて風味を変え
る試みが行われている。チーズにレーズンを入れ
たり、タマネギ,ニンニクを入れたり、またチー
ズをフルーツドリンクに入れたり(特開昭58―
138365)、チーズと果汁やトマト汁液との混入
(特開昭58―138341)したりする例があるが、こ
れらはいずれも天然チーズを原料とするものであ
り、飲料またはヨーグルト状、マヨネーズ状の飲
食物を得ることを目的としており、蛋白質と油脂
を原料とし、上記のように果汁やトマト汁液と混
合した例は見当らない。 〔発明の目的〕 本発明者らはこのような点に着目して検討を行
なつた結果、蛋白質と油脂に水分を供給する成分
として、乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果実
の処理物を用いることにより、乳酸発酵を行つた
野菜や果実の持つ風味を付与することが出来ると
共に、栄養的にもバランスのとれた固型の食品を
得ることができたものである。この食品はそのま
ま食することも、調理用にも用いることができ
る。その上、種々の野菜や果実を選択することに
より、それらの持つ味や香りを付与することがで
きると共に、それに乳酸発酵の風味が加わり、極
めて口当りが良く、健康上すぐれた固型食品が得
られる。また、野菜,果実により色彩もカラフル
になり、食卓をバラエテイーに富んだ楽しいもの
に変えることができる。 〔発明の概要〕 本発明の一つは、(a)レンネツトカゼイン,酸カ
ゼイン,カゼインナトリウム,大豆蛋白質,小麦
蛋白質,脱脂粉乳からなる群より選ばれた1種ま
たは2種以上から成る蛋白質成分、(b)食用油脂、
(c)乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果実の処理
物、(d)リン酸塩またはおよびクエン酸ソーダの
(a),(b),(c),(d)より成り、前記(a):(b):(c)の比

重量比にて各々1:0.8〜1.4:1.9〜3.3であり、
これに前記3組成分の合計量の0.3〜4.0重量%の
(d)を用い、これに必要に応じ水,食塩,有機酸,
ガム質,デンプン類,食用乳化剤,香料等を加え
て得られる乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果
実入り固型食品であり、もう一つは、上記の乳酸
発酵を行つた野菜またはおよび果実入り固型食品
の製造において、(i)乳酸発酵を行つた野菜または
および果実の処理物の一部または全量に、リン酸
塩またはおよびクエン酸ソーダと、必要に応じ食
塩を加え、溶解する。(ii)これに蛋白質成分と、必
要に応じデンプン類,ガム質を加え、加熱溶解す
る。(iii)次にこれに食用油脂と、残りの乳酸発酵を
行つた野菜またはおよび果実の処理物を加え、加
熱撹拌し、必要により有機酸を用いてPHを調整し
たのち、混練することにより、乳酸発酵を行つた
野菜またはおよび果実入り固型食品を製造する方
法である。 本発明の乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果
実入り固型食品に用いる蛋白質成分中には、レン
ネツトカゼイン,酸カゼイン,大豆蛋白質より選
ばれたる少なくとも1種を50重量%以上含んでい
る。上記3種より選ばれた少なくとも1種を50重
量%以上含むとは、上記3種のいずれか1種を蛋
白質成分として100%含むものもあり、また上記
3種のうち2種または3種の量を合計して蛋白質
成分として100%含むものがある。上記3種のう
ち、少なくとも1種の量が50%から100%の間に
ある時には、次の3種より選ばれた少なくとも1
種を上記3種のうちの少なくとも1種に加えて
100%とし、蛋白質成分として用いる。その3種
とはカゼインナトリウム,脱脂粉乳,小麦蛋白質
より選ばれる。 レンネツトカゼインは市販の乾燥粒状食用レン
ネツトカゼインを用いる。また酸カゼインは乳酸
により処理した、いわゆる乳酸カゼインが適して
いる。大豆蛋白質は市販の粉末状の大豆蛋白質で
あり、蛋白質含量が50〜90%のものが用いられる
が、蛋白質含量の高い方が好ましい。小麦蛋白質
は市販の強力小麦粉をそのままでも用い得るが、
小麦粉より得られる活性グルテンが好ましい。こ
れらの蛋白質成分は、要求される固型食品の性状
や目的によつて選択して用いる。例えば、レンネ
ツトカゼインからは堅めの固型食品が得られ、酸
カゼインからは粘性のある固型食品が得られる。
大豆蛋白質からは切れの良い堅い固型食品が得ら
れる。このような性質を利用して目的とする固型
食品を得ることができる。蛋白質成分が多すぎる
と、固くなつたり、堅いガム状になり、熱や口中
での溶けが悪くなり、食感も悪くなるので、30%
を越えない方が良く、また蛋白質成分が少ない場
合にはペースト状となり、食感も異なつて来るの
で15%以下は好ましくない。従つて、蛋白質成分
と食用油脂と乳酸発酵を行つた野菜またはおよび
果実の処理物との合計量中の蛋白質成分の量は17
〜28重量%の範囲が良く、特に19〜25%の範囲が
好ましい。 ここに用いる食用油脂は、動植物性油脂とそれ
らの硬化油である。動植物性油脂としては、牛
脂,豚脂,乳脂肪,ヤシ油,パーム油,パーム核
油等の普通常温で固体状または半固体を示す油
脂、及び、大豆油,ナタネ油,落花生油,サフラ
ワー油,米糖油,棉実油等の常温で液状を示す植
物性油が挙げられる。固体状を示す油脂並びに液
状の植物油であれば上に挙げたものに限らず使用
出来る。さらに、上に挙げた油脂に水素添加して
得られる硬化油並びに魚油の硬化油が挙げられ
る。またこれらの油脂またはそれらの硬化油を分
別して得られる分別液体油、並びに分別固体脂、
さらにこれらの油脂またはそれらの硬化油の単独
または2種以上を混合してエステル交換反応を行
つて得られるエステル交換油脂が挙げられる。以
上記載した油脂、それらの硬化油、分別油脂、エ
ステル交換油脂は各々単独でも用い得るが、2種
以上を選択し混合しても用い得る。 次に、本発明で用いる乳酸発酵を行つた野菜ま
たはおよび果実の処理物は、生の野菜またはおよ
び果実もしくはその一次加工物を、洗浄・選別・
剥皮・除芯・破砕・搾汁・切断・過・分離・加
熱・均質化等これらの諸操作を適宜に組合わせて
得られる野菜またはおよび果実の処理物をPH調整
後、乳酸菌を加え、乳酸発酵を行うことにより得
ることができる。 例えば、ジユース状搾汁液を得る場合は、野菜
または果実を洗浄・選別後クラツシヤーで破砕
し、必要に応じ水を加えた後、1.2mmφ孔径の
過網を装着したパルパーで処理する。野菜や果実
の固形物を含ませる場合には、クラツシヤーで破
砕したままのもの又は前記搾汁液に別途スライサ
ーにて切断して得られる切片、あるいはかんきつ
類のさのうのごとく、セパレーターで分離して得
た果粒を加えて用いる。又スライサーで切断した
ものあるいはセパレーターで分離したもの等の固
形物のみを用いることも可能である。 このようにして得られる野菜または果実を加熱
殺菌したのち、冷却し、PHを6.0〜7.0に調整す
る。PH調整には例えば食添用炭素ナトリウムや同
用炭素カリウム等を用いる。これに、食品用の一
般乳酸菌で予備発酵させた発酵母液を野菜または
および果実に2〜3%加えて乳酸発酵を行なう。
その際、必要に応じ糖類を加える。乳酸発酵中は
温度37℃程度に維持し、外部から埃りや汚れが入
らないように留意する。 ここに用いる乳酸菌としては、ラクトバシル
ス・ブルガリス(Lactobacillus bulugaricus),
ラクトバシルス・デルブルツキー
(Lactobacillus delbrueckii),ラクトバシルス・
アシドフイラス(Lactobacillus acidophilus),
ラクトバシルス・ラクテイス(Lactobacillus
lactis),ラクトバシルス・ブレビス
(Lactobacillus brevis),ストレプトコツカス・
サーモフイラス(Storepto‐coccus
thermophllus),ビフイドバクテリウム・ロング
ム(Bifidobacterium longum)等の如き食品用
の一般乳酸菌があり、これらは単独で使用しても
よいが、2種以上を共生させるのが良く、特にラ
クトバシルス属とストレプトコツカス属の乳酸菌
を共生させるのが好ましい。 乳酸発酵の終了の目安には、風味のチエツクを
行なつて最終PHを決めるが、通常PHが3.8〜5.5程
度になつたとき、乳酸発酵を終了させる。それに
は、例えば90℃達温程度に加熱処理すればよい。 以下にニンジンを例にとり、乳酸発酵の進行状
況をデータをあげて説明する。 上に述べたように、野菜またはおよび果実を洗
浄,破砕,過分離の処理を行なつて得られたニ
ンジンを110℃達温で加熱殺菌した後37℃に冷却
し、食添用炭酸ナトリウムを用いてPHを6.3に調
整する。これに予備発酵させたラクトバシルス・
ブルガリスとストレプトコツカス・サーモフイラ
スの発酵母液を各々1.5重量%ずつ加え、外部か
らの細菌等による汚染を防止した状態で、37℃の
温度を維持しつつ乳酸発酵を行なつた。その際の
時間の経過によるPH,酸分(0.1N Na OH水溶液
による測定酸度を乳酸に換算したもの)及び生菌
数を測定し、その結果を第1図に示した。図のPH
曲線1、酸分曲線2、ラクトバシルス・ブルガリ
ス生菌数曲線3、ストレプトコツカス・サーモフ
イラス生菌数曲線4より、乳酸発酵が着実に進行
していることが判る。 ここに用いる野菜としては、例えばトマト,人
参,大根,廿日大根,タマネギ,ピーマン,カ
ブ,南瓜,胡瓜,ビート,キヤベツ,セロリ,パ
セリ,カラシナ,ホーレンソー,小松菜等の果
菜、根菜、葉菜が挙げられ、これ以外でも生食が
可能なものはすべて用い得る。また果実として
は、例えば、リンゴ,みかん,レモン,グレープ
フルーツ,柿,桃,ブドウ,バナナ,パインアツ
プル等が挙げられる。 以上のようにして得られた乳酸発酵を行つた野
菜またはおよび果実の液状,固液混合物又は固形
状の処理物は、そのまま、またはその性状により
水を加えて用いる。 またここに用いる生の野菜またはおよび果実の
代わりに、野菜または果実を濃縮してペースト状
またはピユレー状にしたもの、またはホール状、
スライス状の野菜またはおよび果実をボイルなど
した一次加工物を用いることもできる。 本発明では、レンネツトカゼイン等の蛋白質成
分を水に親和性を持たせ、均質な蛋白質成分の水
和物を得て、製品の安定性を保つために、リン酸
塩、クエン酸ソーダを用いる。 リン酸塩としては、リン酸一ナトリウムまたは
カリウム、リン酸二ナトリウムまたはカリウム、
リン酸三ナトリウムまたはカリウム、ヘキサメタ
リン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、
リン酸四ナトリウムまたはカリウム、ジリン酸モ
ノナトリウム、ジリン酸ジナトリウム、ジリン酸
三ナトリウム、ジリン酸四ナトリウム、リン酸ナ
トリウムアルミニウム等が挙げられ、これらとク
エン酸ソーダとから成る群より選ばれた少なくと
も1種を用いる。これらの塩の添加量は蛋白質成
分と食用油、野菜・果物の処理物の合計量に対し
て0.3〜4.0重量%であり、好ましくは0.7〜3.2%
であるが、添加量が0.3%以下では均質な蛋白質
成分の水和物が得られ難く、4.0%以上になると
均質な水和物は得られるが、食感が悪くなり、製
品上好ましくない。 また必要に応じて用いる組成分として、有機酸
には乳酸,酢酸,クエン酸アスコルビン酸,酒石
酸,リンゴ酸等が挙げられる。ガム質としては、
ローカストビーンガム、グアーガム、カラギーナ
ン、アラビアガム等が挙げられる。デンプン類に
は、コーンスターチ,馬鈴薯デンプン,甘藷デン
プン,米デンプン,小麦デンプン,化工デンプン
らが挙げられる。 食用乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステ
ル、レシチン、プロピレングリコール脂肪酸エス
テル、庶糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪
酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げ
られる。 その他必要に応じて、香料、香辛料、β―カロ
チン等を加える。有機酸、ガム質、デンプン類の
添加量は、蛋白質成分と食用油脂と野菜・果実の
処理物の合計重量に対して各々0〜3.0%、0〜
5%、0〜8%である。 本発明の乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果
実入り固型食品を製造する方法は、先に得られた
野菜・果実の処理物を殺菌したのち、その量の一
部または全量に、リン酸塩またはクエン酸ソーダ
と、必要に応じ食塩を加え、溶解する。溶解は加
熱しなくても良いが、加熱した方が早く溶解する
ので、40〜70℃位に加熱して溶解する。次に蛋白
質成分の全量とデンプン類,ガム質を加え、60〜
100℃にて蛋白質成分のつぶつぶがなくなり、均
一なペースト状になるまで十分撹拌する。これに
食用油脂と残りの乳酸発酵を行つた野菜・果実の
処理物を加え、40〜100℃にて混練する。その後
必要により有機酸を用いてPHを5.0〜6.5に調整
し、再度混練して製品とする。 本発明の乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果
実入り固型食品の製造方法において、上記した如
く、野菜・果実の処理物に水を加えたものにリン
酸塩またはおよびクエン酸ソーダ、および必要に
より食塩を加え溶解したのち、蛋白質成分、食用
油脂の順に加え撹拌することが必要であり、これ
らの添加順序が異なる場合や蛋白質成分,食用油
脂を同時に添加して撹拌した場合、あるいは蛋白
質成分や食用油脂に野菜・果実の処理物を加え撹
拌した場合等には、食用油脂が分離して製品化が
不可能であつたり、蛋白質成分のつぶつぶが残つ
て良好な製品は得られない。 尚、必要により香料を添加する場合には、製造
のいかなる工程においても添加できるが、通常は
製品の最終混練の時点で添加する。なお、必要に
よりナチユラルチーズ(天然チーズ)を混合する
こともでき、その混合は、製品化後でも製品途中
でもよい。 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明の乳酸発酵を行つ
た野菜またはおよび果実入り固型食品は、野菜・
果実がもともと有する香味を利用するだけでな
く、乳酸発酵によつて助長された新たな、そして
深みのある複合的な風味や味覚を有し、食感にす
ぐれており、また本発明の製造方法によれば、上
記の固型食品を容易にかつ確実に製造することが
できる。 〔実施例〕 以下実施例,比較例により本発明を詳細に説明
する。 表―1に示すように、蛋白質成分と食用油脂と
乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果実の処理物
(以下「処理物」)と記載する)との組成比と、リ
ン酸塩,クエン酸ソーダの添加量を変化させて、
固型食品(No.1〜14)を調整し、その各々につき
シユレツド性と食感を測定した。その結果を表―
1に示す。
【表】 表―1の固型食品の製造に用いた蛋白質成分、
食用油脂、乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果
実の処理物の組成は次の通りである。 (1) 蛋白質成分(A) レンネツトカゼイン 250g (B) レンネツトカゼイン: 大豆蛋白質(1:1) 250g (2) 食用油脂 大豆硬化油 255g (3) 処理物 トマトジユース 480g (4) ピロリン酸ナトリウム 12g ヘキサメタリン酸ナトリウム 13g (5) その他 食塩 15g コーンスターチ 30g タマリンドガム 5g 乳 酸 5g チーズフレーバー 5g シユレツド性と風味は次の方法並びに判定基準
により判定し、次いで両者の総合判定を行つた。 (i) シユレツド性;試料を5℃の冷蔵庫に保存後
取り出して、すぐシユレツダーにてシユレツド
出来るか否か、及びその状況を判定した。 〇……きれいにシユレツド出来る。刃への付
着、ボソボソがない。 △……製品は軟いが一応シユレツド出来る。刃
に若干付着する。 ▲……シユレツドが出来るが、ボソボソしてい
る。 ×……軟か過ぎてシユレツド出来ない。 ××…ボソボソになり、実質的にはシユレツド
出来ない。 (ii)風味;5℃の冷蔵庫より取り出した試料を口に
含み、溶け易さ、ザラツキ、異和感の有無、
味、香り等より判定した。 〇……滑らかな溶け具合いで、ザラツキなく、
風味良好。 △……溶けは良いが、ザラツキや異和感が残
る。 ×……溶け難く、溶けるまでボソボソしてい
る。 ××…溶け悪く、いつまでもボソボソ、ザラツ
キが残り風味も悪い。 表―1の結果より、蛋白質を1に固定して食用
油脂と処理物の比率を変化させると、(イ)食用油脂
を0.7用いた時には、一応シユレツド出来るが、
風味が悪く、総合的にも悪い、(ロ)食用油脂を0.9
用いると、シユレツド性も風味も良くなる。(ハ)ま
た、食用油脂が1.3の時にはシユレツド性,風味
共に良好であるが、1.5になるとシユレツド性は
一応よいが、調味が悪くなる。(ニ)処理物が1.7の
時にはボソボソしてシユレツド性風味共に悪い
が、2.0になるとシユレツド性、風味共に良好で
ある。(ホ)処理物が3.0ではシユレツド性,風味共
にすぐれているが、3.5になると風味が若干低下
し、シユレツドが全く出来なくなる。(ヘ)以上の結
果、蛋白質:食用油脂:処理物の比率は、1:
0.8〜1.4:1.9〜3.3の範囲内ではシユレツド性、
風味共に良好であるが、この範囲外ではシユレツ
ド性、風味が悪くなる。(ト)リン酸塩またはクエン
酸ソーダを0.25%添加したものは、ボソボソして
いたり、シユレツド出来ないものが出来る。また
4.5%添加したものはシユレツド性は良いが、風
味がボソボソしたりザラツキがあり、極めて悪
い。これに対して2.5%添加したもの(No.3、
4、7、8)はシユレツド性、風味共に極めてす
ぐれている。 実施例 1 ニンジンを洗浄・選別後クラツシヤーにて破砕
して得た固液混合物をPH6.3まで食添用炭酸ナト
リウムで調整し、これを110℃達温で加熱殺菌し
た後に37℃に冷却し、予備発酵させたラクトバシ
ルス・ブルガリカスとストレプトコツカス・サー
モフイラスの発酵母液を各々1.5重量%ずつ加
え、外部からの汚染を防止しつつ37℃の温度を維
持して乳酸発酵(静置)を行い、PH4.0になつた
ら90℃達温程度に加熱処理し、冷却後原料とす
る。ニンジンを洗浄・選別後破砕処理したニンジ
ンジユース300gに食塩15g、第二リン酸ナトリ
ウム20g、トリポリリン酸ナトリウム10gを加
え、加熱溶解し、これにレンネツトカゼイン250
g、ローカストビーンガム5g、グアガム5g、
化工デンプン20gを加え、95℃まで加熱混練して
ペースト状にする。次に大豆硬化油(融点36℃)
220g及び上記発酵処理したニンジン400gを加
え、良く混練し冷却し製品とする。 実施例 2 トマトは洗浄・選別後、クラツシヤーにて破砕
し、90℃まで加熱する。カボチヤは洗浄後、上下
ヘタ部分をカツトし、種子等を分離し、沸騰水中
でブランチングを行い、ミクロレーダーにて破砕
する。 以上のように処理したトマトとカボチヤを重量
比にて各々2:1に混合し、得られた混合物をPH
6.7まで食添炭酸ナトリウムで調整しこれを110℃
達温で加熱処理した後に37℃に冷却し、予備発酵
させたラクトバシルス・アミドフイラスとラクト
バシルス・ラクテイスの発酵母液を各々1.5重量
%ずつ加え、外部から汚染を防止しつつ37℃の温
度を維持して乳酸発酵を行ない。PH4.5になつた
ら90℃達温加熱処理し、冷却して原料とする。 カボチヤを洗浄後上下のヘタ部分をカツトし、
種子等を分離し、沸騰水中でブランチングを行
い、ミクロレーダーダにて破砕した物250gに食
塩20g、ピロリン酸ナトリウム8g、ヘキサメタ
リン酸ナトリウム7gを加え、加熱溶解し、次に
酸カゼイン100g、レンネツトカゼイン100g、グ
アガム25g、コーンスターチ15g、化工デンプン
40gを加え、90℃まで加熱し良く混練してペース
ト状にする。 次に棉実硬化油(融点38℃)250g、食用乳化
剤(蒸留モノグリセライド9g、レシチン3g)
及び上記発酵処理して得られたジユース250gを
加え、良く混練し冷却して製品とする。 実施例 3 ニンジンを洗浄・選別後クラツシヤーにて破砕
して得たジユース、オレンジジユース、グレープ
ジユースを2:1:1にて混合した物をPH6.5ま
で食添用炭酸ナトリウムで調整し、これを110℃
達温で加熱殺菌した後に37℃に冷却し、予備発酵
させたビフイドバクテリウム・ロングムとラクト
バシルス・ブレビスの発酵母液を各々1.5重量%
ずつ加え、外部からの汚染を防止しつつ37℃の温
度を維持して乳酸発酵を行い、PH5.0になつたら
90℃達温加熱処理し、冷却後原料とする。上記発
酵処理物350gにヘキサメタリン酸ナトリウム20
g、第二リン酸ナトリウム10g、クエン酸ナトリ
ウム10gを加え、加熱溶解し、これに大豆蛋白質
233g、砂糖30g、化工デンプン60g、アラビア
ガム20g、グアガム5gを加え、良く混練してペ
ースト状にする。次にパーム油180g、大豆油125
g、食用乳化剤(プロピレングリコール脂肪酸エ
ステル10g、末蒸留モノグリセライド5g)及び
上記発酵処理物132gを加え、混練後みかんのさ
のう60gを加え、混練冷却して製品とする。製品
の風味は良好である。 実施例 4 トマトを洗浄・選別後クラツシヤーにて破砕し
パルパーにて処理したジユースと、ビートを同様
にして得たジユースとを1:1に混合した物をPH
6.3まで食添炭素酸ナトリウムで調整し、これを
110℃達温で加熱殺菌した後37℃に冷却し、予備
発酵させたラクトバシルス・アシドフイラスとラ
クトバシルス・デルブルツキーの発酵母液を各々
1.5重量%ずつ加え、外部からの汚染を防止しつ
つ37℃の温度を維持して乳酸発酵を行い、PH4.5
になつたら90℃達温程度に加熱処理し、冷却して
原料とする。水100gとホウレン草ジユース100g
に第二リン酸ナトリウム10g、クエン酸ナトリウ
ム20g、食塩20gを加え、加熱溶解後酸カゼイン
80g、レンネツトカゼイン60g、小麦蛋白質30
g、脱脂粉乳10g、アラビアガム10g、グアガム
5g、米デンプン60gを加え、80〜95℃に加熱し
混練する。得られたペースト状生成物に魚硬化油
(融点38℃)180g、上記発酵処理物350g、スパ
イス8gを加え、よく混練した後冷却して製品と
する。製品をパンの上にのせ、あたためて食べた
所風味良好であつた。 実施例 5 ホウレン草を洗浄・選別後、沸騰水中でブラン
チングし、1.2mmφ孔径の過網を装着したパル
パーで処理して得られるジユースとグレープジユ
ースを5:3にて混合した物をPH6.7まで食添用
炭酸ナトリウムで調整し、これを110℃達温で加
熱殺菌した後に37℃に冷却し、予備発酵させたラ
クトバシルス・ラクテイスとラクトバシルス・ブ
ルガリカスの発酵母液を各々1.8重量%ずつ加
え、外部からの汚染を防止しつつ37℃の温度を維
持して乳酸発酵を行い、PH4.0になつたら90℃達
温加熱処理し、冷却して原料とする。 ホウレン草を洗浄・選別後、沸騰水中でブラン
チングし、1.2mmφ孔径の過網を装着したパル
パーで処理して得られるジユース300gにピロリ
ン酸ナトリウム15g、トリポリリン酸ナトリウム
10g、第二リン酸カリウム10g、食塩20gを加え
て加熱し、次に酸カゼイン94gと大豆蛋白質80
g、小麦蛋白質50g、脱脂粉乳20g、米デンプン
40g、加工デンプン30g、カラギーナン10gを加
え、95℃まで加熱し、混練してペースト状にす
る。次に食用牛脂248g、食用乳化剤(シユガー
エステルHLB=2 10g、クエン酸モノグリセ
ライド5g)、上記発酵処理物200gを加え、良く
混練する。最後に香料(バニラ系)1gを加え、
混練後冷却して製品とする。 比較例 すべての原料の処理、配合を実施例1と同様に
て、乳酸発酵を行つて得られたニンジンジユース
300gに食塩、第二リン酸ナトリウム、トリポリ
リン酸ナトリウムを加え、加熱溶解し、これにレ
ンネツトカゼイン、大豆硬化油、ローカストビー
ンガム、グアガム、化工デンプンを加え、85―95
℃に加熱し、ペースト状にする。次に上記乳酸発
酵ニンジンジユース400gを加え、良く混練し冷
却して製品とする。しかしこの製品には粒子が残
り、蛋白質を油脂が分離の傾向にあつた。
【図面の簡単な説明】
第1図はニンジンに乳酸発酵を行なつた際の経
過時間によるPH、酸分、生菌数の変化を示す曲線
図である。 1…PH、2…酸分、3…ラクトバシルス・ブル
ガリス生菌数、4…ストレプトコツカス・サーモ
フイラス生菌数。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)レンネツトカゼイン,酸カゼイン,カゼイ
    ンナトリウム,大豆蛋白質、小麦蛋白質,脱脂粉
    乳からなる群より選ばれた1種または2種以上か
    ら成る蛋白質成分、(b)食用油脂、(c)乳酸発酵を行
    つた野菜またはおよび果実の処理物、(d)リン酸塩
    またはおよびクエン酸ソーダの(a),(b),(c),(d)よ
    り成り、前記(a):(b):(c)の比が重量にて各々1:
    0.8〜1.4:1.9〜3.3であり、これに上記3組成物
    の合計量の0.3〜4.0重量%の(d)を用い、これに必
    要に応じ、水,食塩,有機酸,ガム質,デンプン
    類,食用乳化剤,香料等を加えて得られる乳酸発
    酵を行つた野菜またはおよび果実入り固型食品。 2 蛋白質成分が、50重量%以上のレンネツトカ
    ゼインまたは酸カゼインと、カゼインナトリウ
    ム,大豆蛋白質,小麦蛋白質,脱脂粉乳より選ば
    れたる少なくとも1種から成る特許請求の範囲第
    1項記載の乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果
    実入り固型食品。 3 蛋白質成分が、50重量%以上の大豆蛋白質
    と、レンネツトカゼイン,酸カゼイン,カゼイン
    ナトリウム,小麦蛋白質,脱脂粉乳より選ばれた
    る少なくとも1種とから成る特許請求の範囲第1
    項記載の乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果実
    入り固型食品。 4 乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果実の処
    理物が液状物である特許請求の範囲第1項乃至第
    3項の何れかに記載の乳酸発酵を行つた野菜また
    はおよび果実入り固型食品。 5 乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果実の処
    理物が固型入り液状物である特許請求の範囲第1
    項乃至第3項の何れかに記載の乳酸発酵を行つた
    野菜またはおよび果実入り固型食品。 6 乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果実の処
    理物が固型物である特許請求の範囲第1項乃至第
    3項の何れかに記載の乳酸発酵を行つた野菜また
    はおよび果実入り固型食品。 7 乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果実の処
    理物が、野菜またはおよび果実を切断,破砕また
    は搾汁したのち殺菌し、それに必要に応じ水を加
    え、PHを6.0〜7.0に調整したのち、乳酸菌を加
    え、PHが3.8〜5.5になるまで乳酸発酵を行つて得
    られる処理物である特許請求の範囲第1項乃至第
    3項の何れかに記載の乳酸発酵を行つた野菜また
    はおよび果実入り固型食品。 8 食用油脂が動植物性油脂またはおよびその硬
    化油である特許請求の範囲第1項乃至第7項の何
    れかに記載の乳酸発酵を行つた野菜またはおよび
    果実入り固型食品。 9 リン酸塩が、リン酸一ナトリウムまたはカリ
    ウム,リン酸二ナトリウムまたはカリウム,リン
    酸三ナトリウムまたはカリウム,ヘキサメタリン
    酸ナトリウム,トリポリリン酸ナトリウム,リン
    酸四ナトリウムまたはカリウム,ジリン酸モノナ
    トリウム,ジリン酸ジナトリウム,ジリン酸三ナ
    トリウム,ジリン酸四ナトリウム,リン酸ナトリ
    ウムアルミニウムからなる群より選ばれた少くと
    も1種である特許請求の範囲第1項乃至第8項の
    何れかに記載の乳酸発酵を行つた野菜またはおよ
    び果実入り固型食品。 10 蛋白質成分:食用油脂:乳酸発酵を行つた
    野菜またはおよび果実の処理物の比が、重量比に
    て各々1:0.8〜1.4:1.9〜3.3であり、これに上
    記3組成物の合計量の0.3〜3.5重量%のリン酸塩
    またはおよびクエン酸ソーダを用いて得られる乳
    酸発酵を行つた野菜およびまたは果実入り固型食
    品の製造方法において、(i)乳酸発酵を行つた野菜
    およびまたは果実の処理物の一部または全部にリ
    ン酸塩またはクエン酸ソーダと、必要に応じ食塩
    を加えて溶解し、(ii)これに、レンネツトカゼイ
    ン,酸カゼイン,カゼインナトリウム,大豆蛋白
    質,小麦蛋白質,脱脂粉乳からなる群より選ばれ
    た少なくとも1種からなる蛋白質成分と、必要に
    応じデンプン類,ガム類を加えて加熱溶解する。
    (iii)次に、これに食用油脂と残りの乳酸発酵を行つ
    た野菜および果実の処理物を加えて加熱撹拌し、
    必要により有機酸を用いてPHを調整したのち、混
    練することを特徴とする乳酸発酵を行つた野菜ま
    たはおよび果実入り固型食品の製造方法。 11 蛋白質成分が50重量%以上のレンネツトカ
    ゼインまたは酸カゼインと,カゼインナトリウ
    ム,大豆蛋白質,小麦蛋白質,脱脂粉乳からなる
    群より選ばれたる少くとも1種とよりなる特許請
    求の範囲第10項記載の乳酸発酵を行つた野菜ま
    たはおよび果実入り固型食品の製造方法。 12 蛋白質成分が、50重量%以上の大豆蛋白質
    と、レンネツトカゼイン,酸カゼイン,カゼイン
    ナトリウム,小麦蛋白質,脱脂粉乳からなる群よ
    り選ばれたる少くとも1種とよりなる特許請求の
    範囲第10項記載の乳酸発酵を行つた野菜または
    および果実入り固型食品の製造方法。 13 食用油脂が動植物性油脂またはおよびそれ
    らの硬化油である特許請求の範囲第10項乃至第
    12項の何れかに記載の乳酸発酵を行つた野菜ま
    たはおよび果実入り固型食品の製造方法。 14 リン酸塩が、リン酸一ナトリウムまたはカ
    リウム,リン酸ジナトリウムまたはカリウム,リ
    ン酸三ナトリウムまたはカリウム,リン酸四ナト
    リウムまたはカリウム,ジリン酸モノナトリウ
    ム,ジリン酸ジナトリウム,ジリン酸三ナトリウ
    ム,ジリン酸四ナトリウム,ヘキサメタリン酸ナ
    トリウム,トリポリリン酸ナトリウム,リン酸ナ
    トリウムアルミニウムからなる群より選ばれたる
    少なくとも1種である特許請求の範囲第10項乃
    至第13項の何れかに記載の乳酸発酵を行つた野
    菜またはおよび果実入り固型食品の製造方法。 15 乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果実の
    処理物が液状物である特許請求の範囲第10項乃
    至第14項の何れかに記載の乳酸発酵を行つた野
    菜またはおよび果実入り固型食品の製造方法。 16 乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果実の
    処理物が固型入り液状物である特許請求の範囲第
    10項乃至第14項の何れかに記載の乳酸発酵を
    行つた野菜またはおよび果実入り固型食品の製造
    方法。 17 乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果実の
    処理物が固型物である特許請求の範囲第10項乃
    至第14項の何れかに記載の乳酸発酵を行つた野
    菜またはおよび果実入り固型食品の製造方法。 18 乳酸発酵を行つた野菜またはおよび果実の
    処理物が、野菜またはおよび果実を切断,破砕ま
    たは搾汁したのち殺菌し、それに必要に応じ水を
    加え、PHを6.0〜7.0に調整したのち、乳酸菌を加
    え、PHが3.8〜1.5になるまで乳酸発酵を行つて得
    られる処理物である特許請求の範囲第10項乃至
    14項の何れかに記載の乳酸発酵を行つた野菜ま
    たはおよび果実入り固型食品の製造方法。
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