JPS6150886B2 - - Google Patents
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- JPS6150886B2 JPS6150886B2 JP7466379A JP7466379A JPS6150886B2 JP S6150886 B2 JPS6150886 B2 JP S6150886B2 JP 7466379 A JP7466379 A JP 7466379A JP 7466379 A JP7466379 A JP 7466379A JP S6150886 B2 JPS6150886 B2 JP S6150886B2
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- glass
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- silica gel
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B19/00—Other methods of shaping glass
- C03B19/12—Other methods of shaping glass by liquid-phase reaction processes
Description
本発明は、金属アルコキシドや金属塩化物を加
水分解して得られる高シリカゲルを焼結して得ら
れるガラスの製造方法に関するものである。特に
残留水分の少ないことを要求される光学部品、光
導波管、レンズ、プリズムなどの光学的純度を必
要とするガラスの製造に関する。 将来必要とされる大量の情報量の伝達、処理に
対しては光を媒体とする通信システムが有望とさ
れている。この光伝送の媒体となるものが、光導
波管と称せられるもので、主として高純度の高シ
リカ系ガラスによつて作成されている。通信用等
で通常使用される波長領域は0.8ミクロンから15
ミクロン帯で、高シリカ系ガラスは、この領域
で、不純物を含まなければ、3dB/Km以下の損失
を確保できることが知られている。しかし、ガラ
ス中に不純物が含まれると、損失値は急速に増加
し、もはや実用に供することはできなくなる。光
導波管で使用される波長領域で吸引を引き起す不
純物としては、Fe,Cr,Mn,V等の遷移金属原
子が知られているが、その他にガラス中に含まれ
る残留水分も知られている。米国、Keckの研究
(Appl.Phys.Lett 22〔7〕307〜309)によれ
ば、上記の波長領域で残留水分の吸収は、0.95ミ
クロン,1.37ミクロンで最大をとり、かつOH含
有量1ppm当り、1.25dB/Kmの損失を引き起すこ
とが明らかにされた。このため、光通信システム
において有用であるためには、光導波管を形成す
るガラス中の水分として10ppm以下の量になる
ことが望ましい。 このような低OH含有量の光導波管用ガラスの
製造方法としては、これまで、(i)原料をルツボで
熔融して繊維化する、(ii)石英管の内壁にCVDで
高シリカ系ガラス膜を作り中実化し、高温で引き
出して繊維化する、(iii)CVD反応でガラスススを
作り、これを推積して、しかる後に焼結ガラス化
し、次に繊維化するなどが知られている。 これらの方法とは、まつたく異なつた製法とし
て、我々は金属アルコキシドや金属塩化物を加水
分解して得られる高シリカゲルを焼結ガラス化し
て、次に繊維化することによつて目的とする光導
波管を作成する方法を先に出願した(特願昭54−
3957)。具体的には、Si(OCH3)4やSi(OC2H5)4
のSiアルコキシドを主原料にこれに適当なドーパ
ント剤を加えて加水分解を行ない、シリカゲルを
作成する。これを適当な温度、雰囲気で処理しな
がらガラス化を行なう方法である。 概略の説明でも明らかなように、本製法では原
料の加水分解によつてシリカゲルを作成するプロ
セスを経る。したがつて、シリカゲル中に多量の
残留水分を含んでいて、本質的に高濃度OHの状
態にある。このOHは、その後の加熱処理によつ
てある程度とり除くことが可能であるが、一般に
は前記光導波管内OH許容量10ppm以下にするこ
とはかなり難かしい。また、特に重要なことであ
るが、このようなシリカゲルの焼結は、通常の化
学反応を伴なわない焼結、ガラスの場合には粘性
流動焼結と呼ばれているが、これらとは異なり、
反応焼結とも呼ぶべき脱水縮合が関与しているこ
とである。すなわち、シリカゲルは良く知られて
いるように、表面および内部に多量のSi−OHボ
ンドを含んだ極めて微細な多孔体(孔の大きさは
10〜200Å)から成つている。これを加熱してい
くと、Si−OH,HO−SiからH2Oが除かれてSi−
O−Siの結合が形成され、これが焼結の駆動力に
なつていることである。この脱水縮合反応は、
300℃付近から始まり、温度の上昇とともに急速
に進展する。シリカゲル中の細孔は前述した如く
10〜200Åと極めて小さい。このため、脱水縮合
によつて解放されたH2Oが、焼結の進展によつて
細孔が閉じるため、細孔内にとり残されることが
起る。このまま、温度を上昇させながら焼結を続
行すると、とり込まれたガスが膨張して発泡した
り、ときにはガラス体の破裂を引き起し、目的と
するガラスを得ることは難かしい。また、焼結ガ
ラス化に成功しても、ガラス内のOH含有量は一
般には1000ppmを越え、本製造法の用途には向
かない。 本発明は、上述したような欠点を解消するため
になされたもので、シリカゲルを適当な塩素含有
雰囲気で加熱処理を施すことにより、ガラス化を
極めて容易に進行させ、目的とする低OH含有量
のガラスを製造することにある。 塩素(Cl2)が脱OHに有効であることは、例え
ばドラカ(特開昭50−149356)やエルマー(特公
42−23036)に詳述されている。ドラカは、火炎
加水分解で作成したスス堆積物の焼結に対して、
5%程度のCl2を含んだHe雰囲気を用いている。
エルマーは分相ガラスの作成に対して、10%以上
のCl2濃度で脱OHが容易に進むことを述べてい
る。 本発明では、Cl2処理がシリカゲルの焼結の進
行を阻害し、これが解放されたH2Oの除去を容易
にするという事実に着目し、シリカゲルをガラス
化すると同時にOH濃度のガラスが可能になるこ
とを述べるものである。 Si(OCH3)4に適当量の水を加え、加水分解を
起し、得られたシリカゲルを真空中250℃で充分
脱水する。シリカゲルには、水分と同時に加水分
解の生成物であるアルコールが吸着しているの
で、この有機物を除去するため、その後400℃か
ら500℃で酸化を行ない残留有機物を除く。この
ようにして得たゲルをCl2含有のHe又は酸素雰囲
気で500℃から1100℃の温度条件で処理する。し
かる後、He雰囲気または真空中でさらに高温で
処理することによつて該ガラスを得る。 第1図は、当該ゲルとCl2処理を行なつたゲル
の比表面積の違いを示したものである。無処理の
ゲルは、400℃以上の処理で次第に比表面積が減
少し850℃でほぼ零となる。比表面積が減少する
のは、細孔がつぶれること、あるいは開細孔が閉
細孔に変わつて、いわゆる焼結が進んだことを意
味する。したがつて無処理ゲル焼結は900℃では
完全に終了していると考えてよい。一方、各温度
でCl2処理したゲルは、対応する無処理ゲルの比
表面積より大きく、1000℃以上に加熱してもなお
開空孔がかなり存在する。すなわち、Cl2処理に
よつてゲルの焼結性が低下することがわかる。こ
れは、Si−OHがCl2処理によつてSi−Clに変わる
ことによつて、脱水縮合が阻害されることに起因
する。このように塩素化によつて焼結が阻害され
たゲルも、その后さらに高温、例えば1200℃の
He中又は真空中で処理することにより完全に空
孔のないガラス化が可能である。無処理ゲルは
900℃でほぼ細孔が閉じるため、その后の加熱に
より遊離されてくるH2Oガスを除くことができ
ず、発泡したり破裂したりするが、本発明のCl2
処理によりこれを除くことができる。 以下、本発明を具体的実施例によつて説明す
る。 実施例 1 厚さ1mmのシリカゲルを3ケ用意し、真空中
250℃で10h熱処理後、O2中で450℃で5h酸化す
る。しかる後に、3ケの試料のうちの1つをその
まま真空中で30℃/hの昇温速度で1050℃まで昇
温し2h保持する。又、他の2つをCl2を10%含ん
だHe雰囲気で、それぞれ、650℃および800℃の
温度で2hずつ処理をした。しかる後に真空中
1050℃で2h処理をして焼結した。このような試
料の赤外分光を行ない、2.7μ付近の吸収ピーク
から含有OH量を求めた。この結果を第1表に示
す。
水分解して得られる高シリカゲルを焼結して得ら
れるガラスの製造方法に関するものである。特に
残留水分の少ないことを要求される光学部品、光
導波管、レンズ、プリズムなどの光学的純度を必
要とするガラスの製造に関する。 将来必要とされる大量の情報量の伝達、処理に
対しては光を媒体とする通信システムが有望とさ
れている。この光伝送の媒体となるものが、光導
波管と称せられるもので、主として高純度の高シ
リカ系ガラスによつて作成されている。通信用等
で通常使用される波長領域は0.8ミクロンから15
ミクロン帯で、高シリカ系ガラスは、この領域
で、不純物を含まなければ、3dB/Km以下の損失
を確保できることが知られている。しかし、ガラ
ス中に不純物が含まれると、損失値は急速に増加
し、もはや実用に供することはできなくなる。光
導波管で使用される波長領域で吸引を引き起す不
純物としては、Fe,Cr,Mn,V等の遷移金属原
子が知られているが、その他にガラス中に含まれ
る残留水分も知られている。米国、Keckの研究
(Appl.Phys.Lett 22〔7〕307〜309)によれ
ば、上記の波長領域で残留水分の吸収は、0.95ミ
クロン,1.37ミクロンで最大をとり、かつOH含
有量1ppm当り、1.25dB/Kmの損失を引き起すこ
とが明らかにされた。このため、光通信システム
において有用であるためには、光導波管を形成す
るガラス中の水分として10ppm以下の量になる
ことが望ましい。 このような低OH含有量の光導波管用ガラスの
製造方法としては、これまで、(i)原料をルツボで
熔融して繊維化する、(ii)石英管の内壁にCVDで
高シリカ系ガラス膜を作り中実化し、高温で引き
出して繊維化する、(iii)CVD反応でガラスススを
作り、これを推積して、しかる後に焼結ガラス化
し、次に繊維化するなどが知られている。 これらの方法とは、まつたく異なつた製法とし
て、我々は金属アルコキシドや金属塩化物を加水
分解して得られる高シリカゲルを焼結ガラス化し
て、次に繊維化することによつて目的とする光導
波管を作成する方法を先に出願した(特願昭54−
3957)。具体的には、Si(OCH3)4やSi(OC2H5)4
のSiアルコキシドを主原料にこれに適当なドーパ
ント剤を加えて加水分解を行ない、シリカゲルを
作成する。これを適当な温度、雰囲気で処理しな
がらガラス化を行なう方法である。 概略の説明でも明らかなように、本製法では原
料の加水分解によつてシリカゲルを作成するプロ
セスを経る。したがつて、シリカゲル中に多量の
残留水分を含んでいて、本質的に高濃度OHの状
態にある。このOHは、その後の加熱処理によつ
てある程度とり除くことが可能であるが、一般に
は前記光導波管内OH許容量10ppm以下にするこ
とはかなり難かしい。また、特に重要なことであ
るが、このようなシリカゲルの焼結は、通常の化
学反応を伴なわない焼結、ガラスの場合には粘性
流動焼結と呼ばれているが、これらとは異なり、
反応焼結とも呼ぶべき脱水縮合が関与しているこ
とである。すなわち、シリカゲルは良く知られて
いるように、表面および内部に多量のSi−OHボ
ンドを含んだ極めて微細な多孔体(孔の大きさは
10〜200Å)から成つている。これを加熱してい
くと、Si−OH,HO−SiからH2Oが除かれてSi−
O−Siの結合が形成され、これが焼結の駆動力に
なつていることである。この脱水縮合反応は、
300℃付近から始まり、温度の上昇とともに急速
に進展する。シリカゲル中の細孔は前述した如く
10〜200Åと極めて小さい。このため、脱水縮合
によつて解放されたH2Oが、焼結の進展によつて
細孔が閉じるため、細孔内にとり残されることが
起る。このまま、温度を上昇させながら焼結を続
行すると、とり込まれたガスが膨張して発泡した
り、ときにはガラス体の破裂を引き起し、目的と
するガラスを得ることは難かしい。また、焼結ガ
ラス化に成功しても、ガラス内のOH含有量は一
般には1000ppmを越え、本製造法の用途には向
かない。 本発明は、上述したような欠点を解消するため
になされたもので、シリカゲルを適当な塩素含有
雰囲気で加熱処理を施すことにより、ガラス化を
極めて容易に進行させ、目的とする低OH含有量
のガラスを製造することにある。 塩素(Cl2)が脱OHに有効であることは、例え
ばドラカ(特開昭50−149356)やエルマー(特公
42−23036)に詳述されている。ドラカは、火炎
加水分解で作成したスス堆積物の焼結に対して、
5%程度のCl2を含んだHe雰囲気を用いている。
エルマーは分相ガラスの作成に対して、10%以上
のCl2濃度で脱OHが容易に進むことを述べてい
る。 本発明では、Cl2処理がシリカゲルの焼結の進
行を阻害し、これが解放されたH2Oの除去を容易
にするという事実に着目し、シリカゲルをガラス
化すると同時にOH濃度のガラスが可能になるこ
とを述べるものである。 Si(OCH3)4に適当量の水を加え、加水分解を
起し、得られたシリカゲルを真空中250℃で充分
脱水する。シリカゲルには、水分と同時に加水分
解の生成物であるアルコールが吸着しているの
で、この有機物を除去するため、その後400℃か
ら500℃で酸化を行ない残留有機物を除く。この
ようにして得たゲルをCl2含有のHe又は酸素雰囲
気で500℃から1100℃の温度条件で処理する。し
かる後、He雰囲気または真空中でさらに高温で
処理することによつて該ガラスを得る。 第1図は、当該ゲルとCl2処理を行なつたゲル
の比表面積の違いを示したものである。無処理の
ゲルは、400℃以上の処理で次第に比表面積が減
少し850℃でほぼ零となる。比表面積が減少する
のは、細孔がつぶれること、あるいは開細孔が閉
細孔に変わつて、いわゆる焼結が進んだことを意
味する。したがつて無処理ゲル焼結は900℃では
完全に終了していると考えてよい。一方、各温度
でCl2処理したゲルは、対応する無処理ゲルの比
表面積より大きく、1000℃以上に加熱してもなお
開空孔がかなり存在する。すなわち、Cl2処理に
よつてゲルの焼結性が低下することがわかる。こ
れは、Si−OHがCl2処理によつてSi−Clに変わる
ことによつて、脱水縮合が阻害されることに起因
する。このように塩素化によつて焼結が阻害され
たゲルも、その后さらに高温、例えば1200℃の
He中又は真空中で処理することにより完全に空
孔のないガラス化が可能である。無処理ゲルは
900℃でほぼ細孔が閉じるため、その后の加熱に
より遊離されてくるH2Oガスを除くことができ
ず、発泡したり破裂したりするが、本発明のCl2
処理によりこれを除くことができる。 以下、本発明を具体的実施例によつて説明す
る。 実施例 1 厚さ1mmのシリカゲルを3ケ用意し、真空中
250℃で10h熱処理後、O2中で450℃で5h酸化す
る。しかる後に、3ケの試料のうちの1つをその
まま真空中で30℃/hの昇温速度で1050℃まで昇
温し2h保持する。又、他の2つをCl2を10%含ん
だHe雰囲気で、それぞれ、650℃および800℃の
温度で2hずつ処理をした。しかる後に真空中
1050℃で2h処理をして焼結した。このような試
料の赤外分光を行ない、2.7μ付近の吸収ピーク
から含有OH量を求めた。この結果を第1表に示
す。
【表】
この第1表の結果から、Cl2処理により含有OH
量が急激に減少することは明白である。 実施例 2 厚さ3mmのゲル試料2ケを一方を無処理のま
ま、他方を800℃で例1に示されるようなCl2処理
を行ない、その后真空中で1100℃に加熱した。無
処理のゲルは内部が発泡し白濁したが、Cl2処理
をしたゲルからは透明なガラスが得られた。 実施例 3 厚さ3mmのゲル試料を250℃の脱水、450℃の酸
化行なつたのち、直ちにCl2を8%含んだO2雰囲
気に変え、700℃で1h保持した。この間、脱OH
を容易にするためCl2雰囲気と真空状態を交互に
くり返す。この方法を用いることにより、脱OH
は比躍的に改善され、含有OH量は用いない方法
の1/3程度になつた。 以上の例の如く、金属アルコキシド又は金属塩
化物の原料に加水分解によつて得られたゲル中の
OHを減少せしめ、かつ発泡や破裂のない透明ガ
ラス体を得るためには、塩素雰囲気で適当な温
度、時間を瀑らし、しかるのち真空中又はHe雰
囲気で高温で処理することが有効である。 雰囲気としての塩素は塩素ガスはもちろんのこ
と、熱分解して塩素ガスを発生するもの、例えば
SOCl2,CCl4なども効果をもつことは当然であ
る。
量が急激に減少することは明白である。 実施例 2 厚さ3mmのゲル試料2ケを一方を無処理のま
ま、他方を800℃で例1に示されるようなCl2処理
を行ない、その后真空中で1100℃に加熱した。無
処理のゲルは内部が発泡し白濁したが、Cl2処理
をしたゲルからは透明なガラスが得られた。 実施例 3 厚さ3mmのゲル試料を250℃の脱水、450℃の酸
化行なつたのち、直ちにCl2を8%含んだO2雰囲
気に変え、700℃で1h保持した。この間、脱OH
を容易にするためCl2雰囲気と真空状態を交互に
くり返す。この方法を用いることにより、脱OH
は比躍的に改善され、含有OH量は用いない方法
の1/3程度になつた。 以上の例の如く、金属アルコキシド又は金属塩
化物の原料に加水分解によつて得られたゲル中の
OHを減少せしめ、かつ発泡や破裂のない透明ガ
ラス体を得るためには、塩素雰囲気で適当な温
度、時間を瀑らし、しかるのち真空中又はHe雰
囲気で高温で処理することが有効である。 雰囲気としての塩素は塩素ガスはもちろんのこ
と、熱分解して塩素ガスを発生するもの、例えば
SOCl2,CCl4なども効果をもつことは当然であ
る。
第1図はシリカゲルの焼結処理温度と比表面積
との関係を示すグラフである。
との関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 有機金属化合物もしくは金属塩化物の加水分
解により得られるゲルを加熱・焼結する工程を有
するガラス製造法において、該加熱により該ゲル
中の細孔が完全につぶれる前に、該ゲルを塩素含
有雰囲気において500℃〜1100℃に加熱して塩素
処理を行ない、しかるのちに該塩素処理温度より
高い温度で焼結することを特徴とする光学ガラス
の製造方法。 2 前記塩素処理において、塩素含有雰囲気と真
空とを交互にくり返す雰囲気を用いることを特徴
とする特許請求の範囲第1項記載の光学ガラスの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7466379A JPS55167143A (en) | 1979-06-15 | 1979-06-15 | Manufacture of optical glass |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7466379A JPS55167143A (en) | 1979-06-15 | 1979-06-15 | Manufacture of optical glass |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS55167143A JPS55167143A (en) | 1980-12-26 |
JPS6150886B2 true JPS6150886B2 (ja) | 1986-11-06 |
Family
ID=13553691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7466379A Granted JPS55167143A (en) | 1979-06-15 | 1979-06-15 | Manufacture of optical glass |
Country Status (1)
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JP (1) | JPS55167143A (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1979
- 1979-06-15 JP JP7466379A patent/JPS55167143A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS55167143A (en) | 1980-12-26 |
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