JPS6145132Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、太つた人などのための帯板の改良に
関するものである。

従来の帯板は平板のみであつて、帯板の裏面が
身体の曲線に添つて帯と共に巻き付けられるの
で、第５図に示すように太つてお腹の出ている人
は帯がずり上がり、胸高に帯を締めてしまうこと
になる。特に、着物を着慣れない人や素人の人が
着付けをした場合などに多く見られる。

しかも着物の据が拡がらないように据をすぼめ
て着ると、お腹が突き出たようになり、スマート
に見えません。

本考案はこれらに鑑み、太つた人でもスマート
に着物が着られ、帯が結べるように体形補正をも
兼ねる帯板を提供することを目的とする。

これを図面に基づき説明すると、 第１図、第２図は本考案の一実施例で、横長状
の平板からなる帯板本体１は、従来から市販され
ている厚紙に布地を覆つたものであつても良く、
或は合成樹脂板、或は皮のようなものであつても
良い。

２は前記帯板本体１を前方に彎曲させ、しかも
彎曲の大きさを調節させる調節支えベルトで、前
記帯板本体１の裏面上部の左右両側近傍にそれぞ
れ上辺に沿つて取付けられている。

調節支えベルト２の調節の仕方は、左右２本の
ベルトを結んで適当寸法に連結させる方法でも良
く、或は左右のベルトに面フアスナーを装着して
係止させて適当寸法に連結させる方法でも良く、
或はボタン・スナツプなどの連結方法であつても
良い。

３は胴体に巻付け固定させるための胴ベルト
で、前記帯板本体１の下端両側に取付けられてい
て、この胴ベルト３の素材はゴム帯が一番好まし
いが、伸縮しない素材のベルトであつても良い。

胴ベルト３の寸法調節の方法は左右のベルトと
を結んでも良く、或は左右のベルトに面フアスナ
ーを装着して係止させる方法でも良く、その他公
知技術であつても差支えない。（図面では調節金
具が取付けてある） 以上のような構造の本案帯板の使い方は、ま
ず、帯板１の裏面に取り付けられている左右の調
節支えベルト２，２を引張りぎみに連結させて帯
板本体１を彎曲させ、弓のつる状にする。この場
合、お腹が大きく出ている人は調節支えベルト２
を短めに連結して帯板１の彎曲を強くさせ、調節
支えベルト２と帯板１の上辺１ａとの間隔Ａを広
くさせ、あまりお腹が出ていない人の場合は、調
節支えベルト２連結させ、間隔Ａを狭くする。

間隔Ａをつくつた帯板本体１を胴に当てると、
調節支えベルト２が胸部に当たり、帯板の下辺１
ｂが腹部に当つて、帯板本体１は前方に傾斜す
る。そのまま胴ベルト３，３を胴に巻き付けて固
定させると、胴ベルト３が帯板本体１の下端両側
に若干斜め下方に向けて取付けてあるので、第３
図示のようになり、帯板本体１を傾斜させるの
で、胴に巻きつけ固定させると、自然に帯板本体
の上辺１ａが前方に傾斜する。但し、帯板本体下
辺１ｂに対して平行に胴ベルト３を取付けた場合
でも、調節支えベルトで胸部を支えているので使
用が可能である。

このようにして帯板を身体に装着させ、その上
から帯を巻きつけ、結び終つてのちに、胸部を支
えていた調節支えベルト２，２をゆるめ帯板本体
の上辺１ａと胴との間隔Ａの空間を周囲全体にゆ
とりを廻し、そのゆとり内に帯あげを挿込んでお
くと、胸部をきつく締めつけることなく、楽に着
られると共にお腹の出つ張りもかくれてスツキリ
とした着付けをすることができるものである。
尚、調節支えベルトをゆるめないままで着付けて
おくと、長時間を経ても着くずれを防止する効果
がある。

又、本考案の他の実施例として、帯板本体の裏
面にポケツトを設けると（図面省略）もつと太つ
た人の場合、そのポケツトの中へスポンジ或はタ
オルを入れて体形補正をすることができる。

以上説明したように本考案は、横長状の平板な
帯板と、その帯板の裏面に上辺に沿つて帯板を前
方に彎曲させるための調節自在な調節支えベルト
と、前記帯板の下端両側に、帯板が前方に傾斜さ
せて胴に固定されるように取付けた胴ベルトとか
らなる帯板なので、お腹の出た体形の人に、その
体形の欠点を補正して帯結びが簡単にでき、スマ
ートに着付けられる帯板である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例裏面図。第２図は同
上の斜視図。第３図は本考案帯板の前方へ傾斜し
ていることを示す側面図。第４図は本考案の帯板
を使用して帯を締め着付けをした使用図。第５図
は本考案の帯板を使用しないで帯を締め着付けを
した使用図。 １は帯板本体、２は調節支えベルト、１ａは帯
板の上辺、１ｂは帯板の下辺、３は胴ベルト、Ａ
は帯板の上辺と調節支えベルトとの間隔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横長状の平板である帯板本体と、その帯板本体
   の裏面上部の両側に、上辺に沿つて帯板本体を前
   方に彎曲させるため調節自在に取付けた調節支え
   ベルトと、前記帯板本体の下端両側に、帯板本体
   の上部が前方に傾斜した状態で胴に固定されるよ
   うに取付けた胴ベルトとからなることを特徴とす
   る帯板。