JPS6139383B2 - - Google Patents

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JPS6139383B2
JPS6139383B2 JP8012884A JP8012884A JPS6139383B2 JP S6139383 B2 JPS6139383 B2 JP S6139383B2 JP 8012884 A JP8012884 A JP 8012884A JP 8012884 A JP8012884 A JP 8012884A JP S6139383 B2 JPS6139383 B2 JP S6139383B2
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silver
leaching
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copper
crude
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Tatsuichiro Abe
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Eneos Corp
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Nippon Mining Co Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、銅電解殿物からの銀の回収方法に関
するものであり、特には塩素ガス浸出法により生
成された塩化銀残渣から得られる銀粗メタルを原
料として銀電解工程を経由することなしに高純度
銀を回収する方法に関する。 銅の電解精製工程において電解槽底に沈積する
銅電解殿物(アノードスライム)には、銅製錬原
料中に存在した銅より貴な金属がすべて濃縮され
て存在し、更に銅陽極中に存在し銅電解液の主成
分である希硫酸に溶解しにくい元素が濃縮する結
果として、金、銀、白金族元素、セレン、テル
ル、ビスマス、鉛、銅及び脈石類が混在してい
る。この銅電解殿物から貴金属等の有価元素類を
短時日で収率良くしかも低コストで回収すること
は、その製錬所の収益の改善に役立つのみでな
く、資源に乏しい我国においてはきわめて望まし
いことである。本発明は上記有価金属のうち特に
銀の効率的回収を計るものである。 我国における従来からの銅電解殿物の処理方法
として、銅電解殿物から銅及びセレンを大部分除
去した殿物を乾式熔錬することによつて貴金属類
を粗銀メタルに収集し、分銀及び分金工程を実施
する方法が実施されているが、複雑な化合物の集
合体である殿物の溶錬であるため、直接採取率に
ばらつきがあり、繰返物の溶錬を不可避的に必要
とするので、収率及びコスト面からはもとより、
回収に長時日を要するため金利面から不利であつ
た。 近年、新たな注目すべき方法として、銅電解殿
物をスラリー状とし、そこに塩素ガスを吹込むこ
とにより金その他の有価金属が溶出した浸出液と
銀をAgClの形で固定した浸出残渣とに分離する
塩素ガス浸出法が提唱されている。塩素ガス浸出
法としては、銅電解殿物を水性スラリーとして塩
素ガスを吹込む方法、銅電解殿物を塩酸水溶液中
でスラリー状とし塩素ガスを吹込む方法及び周期
表第族及び族金属の塩化物(NaCl、MgCl2
等)を用いてスラリー化した銅電解殿物に塩素ガ
スを吹込む方法があり、中でも最後に挙げた方法
(Cl2/金属塩化物浸出法と表示する)は本件出願
人の提唱に係るものであり、殿物中の銀の99.5%
以上がAgClとして浸出残渣に固定でき、金その
他の有価金属も高収率で浸出液中に回収しうる点
で前2者の方法よりも優れている。 いずれにせよ、これら塩素ガス浸出法は、金、
銀等の早期回収という点から見て非常に簡単且つ
効率の良いプロセスであり、従来からの乾式法に
代替しうるものである。塩素ガス浸出法の浸出残
渣特にCl2/NaCl浸出法による浸出残渣には銀が
高濃度で濃縮されており、重要な銀回収源であ
る。しかしながら、この浸出残渣中には、AgCl
に加えて、通常、Pb、Sb、Bi等の化合物及び
SiO2が決して少くはない量共存している為に、
この浸出残渣から銀を高純度の形で収率よく回収
するのはそう容易ではない。これまで、次のよう
な方法が提供されている。 1 苛性蒸解;浸出残渣を濃厚アルカリ溶液
(400g/NaOH)で長時間煮沸してAgClの90
%近くをAg2Oに変換し、これをフリーHNO3
で溶解してAgNO3溶液をつくり浄液を行つた
後で不溶性陽極を用いて電解採取にかける。 しかし、この方法では、極めて濃厚なアルカ
リを用いる為に、Ag2Oケーキのろ過性が悪
く、またろ布がかなり激しく侵食される。ま
た、Ag2Oケーキの水洗浄を徹底的に行う必要
があり、水バランス上不便も多い。更には、
Pb、Sb、Bi、SiO2等の不純物の一部がそのま
まケーキ中に移行する等から不純物除去対策上
問題も決して少くない。AgClからAg2O変換効
率も90〜92%どまりと低いことも重大な問題点
である。 2 チオ硫酸浸出;浸出残渣にチオ硫酸ソーダを
適当量添加してAgCl+2S2O3 2-→〔Ag
(S2O323-+Cl-の反応に従つて銀の錯イオン
の形で抽出し、この抽出溶液を有機還元剤を用
いて還元して銀粗メタルとし、この後1)の方
法と同じく、硝酸浸出、浄液及び電解採取の各
工程を経て銀を回収する。 しかし、この方法においては、有機還元で得
られた粗銀メタルの硝酸浸出の反応速度が遅
く、得られたAgNO3溶液中の最終HNO3濃度が
30〜40g/と高く、次の浄液や電解採取工程
に支障をきたしている。 こうした従来法の欠点や問題点に鑑み、本件
出願人は先に、次のような乾式法を開発した: 3 乾式法;AgCl残渣にコークスを代表とする
還元剤とソーダ灰を代表とする造〓剤を添加し
て、溶融還元し、次いで酸化吹きを行うことに
よつて銀粗メタルを回収し、次いで原銀板アノ
ードに鋳込んで、電解精製により高純度銀を回
収する。 この方法は、前記1及び2の湿式法による銀粗
メタルの生成に較べて銀回収率を格段に向上し、
最終製品銀の純度の安定確保を保証する点で有用
なものである。しかし、1および2の方法を含
め、この3の方法も銀電解工程を必要とし、その
ためプロセス銀保有量が多くまた停滞期間もかな
り長い。これは、現状では、電解工程を経由する
限り、不可避的な欠点である。 そこで、本発明は、上述したような銀粗メタル
から、電解工程を経由することなく高純度銀を回
収する方法を確立し、それにより銀回収工程のラ
ンニングコストを更に縮少し、プロセス銀保有量
を減じそして停滞期間を改善することを目的とす
る。 上記目的に沿つて鋭意研究を重ねた結果、銀粗
メタルを酸化吹きして不純物を除去した後、銀を
シヨツト化してHNO3溶解し、得られた硝酸銀水
溶液をキレート樹脂との接触によるか或いは
Ag2Oと添加反応されることにより浄液精製し、
しかる後ヒドラジン還元することにより、電解工
程を経由することなく99.995%を越える高純度銀
を回収することに成功した。銀粗メタルを直接硝
酸に溶解するよりもシヨツトの形で溶解すること
により溶解速度ははるかに大きくなる。キレート
樹脂或いはAg2Oを使用しての精製処理は不純物
除去にきわめて効果的である。 斯くして、本発明は、銅電解殿物或いはそれか
ら銅を浸出除去した脱銅殿物を塩素ガス浸出した
際に分離された塩化銀残渣から湿式法或いは乾式
法により得た銀粗メタルを原料として銀電解工程
を経由することなしに高純度銀を回収する方法で
あつて、該銀粗メタルの溶体に酸素含有気体を吹
込んで不純物を酸化除去した後、シヨツト化し、
生成シヨツトを硝酸水溶液で溶解し、得られた硝
酸銀水溶液を1)キレート樹脂と接触させること
により或いは2)Ag2Oを添加反応させることに
より精製し、然かる後にヒドラジンで還元するこ
とを特徴とする高純度銀回収法を提供する。 以下、本発明について詳述する。 本発明の対象は銅の電解精製工程において副生
する銅電解殿物であるが、これはまだかなりの銅
を含んでいるので脱銅処理を施すことにより脱
銅、併せて脱砒をも行つた脱銅殿物を用いること
が好ましい。脱銅処理としては様々の方法が確立
されており、硫酸浸出、硫酸化焙焼あるいは
Fe3+イオン添加および酸浸出等の方法いずれを
も使用しうる。脱銅殿物は、その出所源及び処理
方法に応じてAu、Ag、Cu、As、Se、Te、Pb、
Bi、Fe、Sb、S、SiO2等を様々の範囲で含んで
いる。これらのうち有価金属を回収するシステム
の一プロセスとして本発明は銀を回収することを
目的とする。 本発明の前提段階として、上記銅電解殿物或い
は脱銅殿物から塩素ガス浸出法により銀をAgCl
の形で固定した塩化銀残渣が分離され、次いでこ
れが湿式法或いは乾式法により銀粗メタルに変換
される。 先ず、塩素ガス浸出工程について説明してお
く。銅電解殿物、好ましくは脱銅殿物はここでは
スラリー状態で塩素ガス浸出される。殿物をスラ
リー化する媒体としてはこれまで水、塩酸溶液及
び周期表第族乃至族の金属の塩化物水溶液が
提唱されていることは前述したが、水や塩酸溶液
を使用した場合、銀の固定化率が悪いため、本発
明においてはNaClやMgCl2に代表される周期表
第族乃至族の金属の塩化物水溶液を使用して
殿物のスラリー化を計るのが好都合である。例え
ば、Cl2/HCl浸出法では塩化銀のかなりの量が
再溶解してAgCl残渣としての銀の回収率が最大
限でも98.2%どまりとなるのに対し、Cl2/NaCl
浸出法では残渣中に99.5%以上の銀をAgClとし
て固定することができる。 上記金属塩化物を使用しての塩素ガス浸出法に
おいて、金属塩化物としてはNaClやMgCl2が代
表的に使用されるが、この他KCl、CaCl2
BaCl2、BeCl2も好適に使用しうる。金属塩化物
濃度は一般に1〜5N、好ましくは2.5〜3.5Nとさ
れる。開放或いは密閉型の容器において、上記ス
ラリーが60〜80℃の温度の下で塩素ガスを吹込ま
れる。スラリーは容器に設置された撹拌羽根によ
つて例えば200〜1000rpmの撹拌速度で撹拌され
ることが好ましい。塩素ガス吹込量は所定の金溶
出をもたらすに適当量とされるが、200〜1500
c.c./分/スラリーの割合で5〜7時間の吹込み
で99.5%以上の銀の残渣への固定化と99%以上の
金その他の有価金属の溶出が可能である。好まし
い吹込方法として前半の方を後半より1.5〜3倍
多量に吹込むのが有益であることが判つた。例え
ば、最初の2〜4時間を400〜600c.c./分/スラ
リーとし、残る1〜4時間をその半分量とするの
がよい。スラリー濃度は200〜400g/とされ
る。スラリー濃度が低すぎると、液PHが下り、銀
や鉛が溶出しやすくなる。 こうして所定期間塩素ガスを吹込まれた殿物ス
ラリーは、金が99%以上溶出した浸出液と銀を99
%以上AgClとして保持した残渣とに変換され、
固液分離後、それぞれに含まれる有価値元素回収
の為爾後処理に供される。塩素ガス浸出法は、工
程の早期において、殿物から銀をAgClの形で高
純度の浸出残渣として入手しうる点で優れた方法
である。浸出残渣中の金含量の低いことも特筆す
べき利点である。 こうして得られたAgCl残渣は、一般に40〜43
%の銀含量及び10%前後のPb含量を有し、他に
Sb、Bi、SiO2等を含んでいる。 この後、塩化銀残渣中に含まれる鉛の除去を行
つておくことが爾後処理上好都合である。脱鉛操
作は、NaCl法、HNO3洗浄法、酒石酸―KI―
KOH洗浄法等で行いうるが、もつとも簡便で効
果的な方法は温湯洗浄によつて塩化鉛を溶解除去
する方法である。 次いで、塩化銀残渣は湿式法或いは乾式法によ
り銀粗メタルに変換される。湿式法の代表的方法
は、チオ硫酸浸出及び還元工程を経るものであ
る。チオ硫酸ソーダ浸出を行う場合特に上記脱鉛
操作を行つておくのがよい。塩化銀中の船の存在
はチオ硫酸ソーダの浸出効果を妨害する。チオ硫
酸ソーダ浸出段階においては、AgCl+2S2O2−
〔Ag(S2O323-+Cl-の反応に従つて銀が錯イオ
ンの形で抽出される。還元段階は、Fe粉、Zn
粒、Mg粉等の金属還元剤やデキストローズ又は
アスコルビン酸等の有機還元剤を用いて実施され
る。一番好ましい還元剤はデキストローズであ
る。乾式法の代表的方法は、適宜の還元剤と造〓
剤の添加の下でAgCl残渣を溶融還元するもので
ある。1100〜1250℃の温度に1〜4時間溶解が行
われる。還元剤としては、コークスのような炭素
粉が一般に使用されそして(Ag+Pb)量に対し
て1〜2当量使用される。造〓剤としては、
Na2CO3、Ca(OH)2、CaCO3等が使用される
が、銀の回収を効率的に行うにはNa2CO3の使用
が好ましい。Na2CO3は(Ag+Pb)量に対して1
〜3当量使用される。 こうして生成された銀粗メタルを原料として電
解工程を経由することなく高純度銀を回収するの
が本発明の主眼である。銀粗メタルは、その生成
方法に依存して、Pb、Sn、Mg、Si、Fe、Ni、
Bi、Al、Cu、Te等を含んでいる。本発明に従え
ば、先ず、銀粗メタルは酸化吹きにより99%以上
の品位に高められる。 酸化吹きは、1100〜1300℃の温度において10〜
30/分/Kg銀粗メタルの割合で空気に代表され
る酸化剤を1〜4時間吹込むことによつて実施さ
れる。酸化剤としては空気、酸素富化空気及び純
酸素が使用される。酸化吹きにより大部分の不純
物が除去されるが、空気酸化では主にPbが除去
される。純酸素を用いて酸化することによりTe
が<0.0001%まで除去される。しかし、Biは完全
には除去しえない。添付グラフは、後に実施例で
示すチオ硫酸浸出後デキストローズ還元された銀
粗メタル360gを1100℃で3.5h空気を吹込んだ場
合の不純物品位の経時変化の一例を示したもので
ある(空気吹込量8/分)。こうして、溶湯銀品
位は99%以上に高められ、発生スカムが除去され
る。 次いで、この溶湯はシヨツト化される。シヨツ
ト化は、例えば溶湯を冷水中に落下させることに
より簡便に行いうるが、その他噴霧法、衝突法等
粉体作製技術として知られる任意のものを採用し
て差支えない。シヨツト化しておくことにより次
工程の硝酸溶解速度がはるかに大きくなり、プロ
セス時間の著しい短縮をもたらす。 シヨツトは、硝酸溶液により溶解される。銀量
に対して少過剰の当量分のHNO3を用いて60℃〜
沸騰状態の温度で実施される。 硝酸溶解即ち硝酸浸出工程後にも随伴する不純
物はTeとBiである。しかしTeは前述したように
純酸素吹きを行うことによつて<0.0001%まで低
下させうる。いずれにせよ、Bi或いはBi及びTe
を除去することを主目的とする浄液段階が必要で
ある。浄液は、本発明に従えば、キレート樹脂を
用いる方法及びAg2Oを添加する方法という2つ
の方法によつてもたらされる。キレート樹脂とし
ては、下記一般式を有するホスホメチルアミノ型
のものが好ましいが、Biの吸着効果をもつもので
あればいずれも使用しうる。 (式中Rは樹脂の基体をなす高分子化合物を示
す)TeとBi除去効果を確認する為AgNO3結晶
(試薬特級)を溶かしたPH=2の水溶液に0.0956
g/Te及び0.10g/Biを添加した液を調製
し、これに対して浄液効果を確認する試験を行つ
た結果を以下に示しておく。尚、試験は60℃にお
いて2時間行つた。 1 ホスホメチルアミノ型キレート樹脂 (MX―2,ミヨシ(株)製) 100g/
【表】 本キレート樹脂はBiに対しては完全なる浄液を
達成するが、Teは残る。しかし既に述べたよう
に、O2を用いた酸化吹きを行えば溶湯Ag中のTe
を1ppm以下に低下させられるので、この乾式+
湿式処理を行えば、最後のヒドラジン還元では銀
中のTeとBi含有率ともに1ppmオーダーとなるは
ずである。 2 Ag2O(3g/添加)
【表】 このように強塩基性Ag2Oを用いると、本発明
のプロセスの最後の難関であるTe、Biが完全に
浄液される。 こうして浄液されたAgNO3溶液は最後にヒド
ラジンを用いて還元される。還元剤としてヒドラ
ジンを用いるのは、弱酸性溶液に対して有効で強
力な還元剤だからである。 実施例 1 銅電解殿物を塩素ガス浸出した後の塩化銀残渣
を2回水洗して得られたもの(組成%;
0.0062Au、41.2485Ag、2.81Pb、0.86Se、
0.18Te、<0.0001Pt、<0.0001Pd、0.66As、
0.64Sb、0.05S)をチオ硫酸浸出後デキストロー
ズ還元をして、次のような発光分光分析結果を得
た。
【表】 引き続きこの還元粗銀360gを1100℃で3.5h空気
を吹き込んで酸化吹きを行つた。この酸化吹きに
おける不純物品位の経時変化が先きに示した添付
グラフである。この試料の発光分光分析結果は次
の通りである。
【表】 この試料を冷水に落としてシヨツトとなし、これ
を銀量に対して1.4当量のHNO3(boil)を用いて
浸出を行つた。最終AgNO3溶液中のHNO3濃度は
1.4g/であつた。 このAgNO3溶液をホスホメチルアミノ型キレ
ート樹脂(MX―2,ミヨシ(株)製)を用いて60℃
で2h浄液した。 その後、ヒドラジン還元を行い、再溶解して型
銀を作製した。その化学分析値を下表に示す
(%)。
【表】 空気による酸化吹きを行つたため、Te値が少
し高いが99.99%以上の高純度銀が回収しえた。 実施例 2 実施例1と同条件で空気による酸化吹きに代え
て純酸素を用いて試験を行つた。その結果、Te
は<0.0001%に低下した。 実施例 3 Cl2/NaCl浸出で得られたAgCl残渣(738.6
g)を脱Pbせずにそのままソーダ灰3当量(Pb
+Ag量に対し)+コークス1当量を用いて1200℃
で3h還元し、447gの銀粗メタル(貴鉛)と約
180gのスラグを得た。夫々の化学組成を下表に
示す。
【表】 次に、この貴鉛(437g)をO2吹き込みで、1200
℃、3h酸化吹きし次の化学組成に示す様な3―
Nに近い品位の粗銀を得た。なお発生スカムの量
は約60gであつた。
【表】 この溶湯粗銀を冷水に落としてシヨツト化したも
のを80℃で硝酸浸出し、得られたAgNO3水溶液
(〔Ag+}=104.3g/、PH約2)に3g/Ag2O
スラリーを添加して1h浄液を行つた。この浄液
によつてPb、Bi、Cu、Te等の各種不純物は全て
0.0001g/以下のレベルに低下した。なおPd、
Auは硝酸浸出の際に未溶解残渣の方へ移行し
た。 この浄液後液にヒドラジンを徐々に添加し(室
温)Ag+イオン全てをAg0へと還元した。得られ
た還元銀を再溶解して型銀にしたものの化学組成
は次に表すように99.995%を楽に越す高純度のも
のであつた。
【表】 参考例 1 チオ硫酸浸出→デキストローズ還元で得られた
粗Ag粉末をそのままHNO3浸出したところ、浸出
速度が非常におそく、一例として90℃で浸出して
〔Ag+〕=95.37g/のAgNO3水溶液をつくるの
に、この溶液中にフリーHNO3が35.9g/残こる
程に多量のHNO3を加えなければならなかつた。 一方、粗Ag粉末を一旦溶解(1100〜1200℃)
してシヨツト化しそのものの浸出は非常に活発で
何ら問題は観察されなかつた。 参考例 2 銅製錬所において副生される銅電解殿物を
Fe3+イオンで脱銅処理して表1の化学組成の脱
銅殿物を得た。
【表】 この脱銅殿物をスラリー元液として3N NaClを
用いて375g/のスラリー濃度にスラリー化し、
ここに塩素ガスを吹込むことにより塩素ガス浸出
を行つた。浸出温度は、60℃としそして浸出時間
は6時間と固定した。塩素ガス吹込量は最初の3
時間に500c.c./分/スラリーとし、残りの時間
をその半分量とした。処理後の浸出液の化学組成
を表2に示す。浸出液中のAg濃度は非常に低
く、それだけAgがAgClとして浸出残渣中に固定
されていることを示す。
【表】 以上説明した通り、本発明は銅電解殿物から得
られる銀粗メタルを出発原料として、酸化吹き→
シヨツト化→HNO3浸出→浄液→ヒドラジン還元
という各工程を実施することにより電解工程を経
由することなく高純度銀の回収を可能としたもの
であり、プロセス銀保有量をかなり低減し、停滞
期間も改善して、ランニングコストの縮減された
銀回収法を確立したものである。
【図面の簡単な説明】
図面は酸化吹き工程における不純物品位の経時
変化を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 銅電解殿物或いはそれから銅を浸出除去した
    脱銅殿物を塩素ガス浸出した際に分離された塩化
    銀残渣から湿式法或いは乾式法により得た銀粗メ
    タルを原料として銀電解工程を経由することなし
    に高純度銀を回収する方法であつて、該銀粗メタ
    ルの溶体に酸素含有気体を吹込んで不純物を酸化
    除去した後、シヨツト化し、生成シヨツトを硝酸
    水溶液で溶解し、得られた硝酸銀水溶液をキレー
    ト樹脂と接触させることにより精製し、然る後に
    ヒドラジンで還元することを特徴とする高純度銀
    回収法。 2 銅電解殿物或いはそれから銅を浸出除去した
    脱銅殿物を塩素ガス浸出した際に分離された塩化
    銀残渣から湿式法或いは乾式法により得た銀粗メ
    タルを原料として銀電解工程を経由することなし
    に高純度銀を回収する方法であつて、該銀粗メタ
    ルの溶体に酸素含有気体を吹込んで不純物を酸化
    除去した後、シヨツト化し、生成シヨツトを硝酸
    水溶液で溶解し、得られた硝酸銀水溶液にAg2O
    を添加反応させることにより精製し、然る後にヒ
    ドラジンで還元することを特徴とする高純度銀回
    収法。
JP59080128A 1984-04-23 1984-04-23 銅電解殿物からの高純度銀の回収法 Granted JPS60224720A (ja)

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