JPS6138516Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電気掃除機の吸込口体に関するも
のである。

まず、従来の一般例を第１図ないし第４図に示
す。１は電気掃除機で、その集塵部２には吸込ホ
ース３と延長管４とが順次接続され、この延長管
４に接続される回転管５を回転自在に保持する本
体ケース６が設けられている。この本体ケース６
は前記回転管５とバンパ７とを挾み込みつつ上ケ
ース８と下ケース９とを組立てたものである。前
記本体ケース６の内部は、互いに上下の関係で縁
接合する仕切壁１０，１１，１２を下ケース９と
上ケース８とに形成することにより、ブラシ室１
３と吸込風路１４と伝動室１５とに仕切られてい
る。ブラシ１３の底は床面に向けて開口され、内
部にはブラシ１６が回転自在に収納され、前記吸
込風路１４に収納したタービン１７とブラシ１６
とは前記伝動室１５においてベルト１８により連
結されている。そして、前記仕切壁１０には前記
ブラシ室１３と前記吸込風路１４とを連通する通
風孔１９，２０が形成されている。一方の通風孔
１９は小さく吸込気流を絞つて前記タービン１７
に吹き当てるものであり、他方の通風孔２０は大
きく吸込気流を絞らずにタービン１７を迂回して
前記回転管５に向わせるものである。

ついで、仕切壁１０には風速調節板２１がスラ
イド自在に設けられている。この風速調節板２１
の操作部２２は前記下ケース９に形成したガイド
リブ２３にスライド自在に保持され、操作部２２
のつまみ２４は前記上ケース８に形成した窓２５
から突出されている。操作部２２には突起２６が
形成され、この突起２６と弾発的に係合する凹状
の係止部２７，２８を有する支持面２９が前記下
ケース９に取付けられている。

したがつて、絨毯を掃除する場合には、操作部
２２を中央寄りに引いて突起２６を一方の係止部
２８に係合し、風速調節板２１により大きい通風
孔２０を閉じて掃除する。すなわち、吸込気流は
通風孔１９に絞られて吸い込まれ、タービン１７
は風速の早い吸込気流により駆動されてブラシ１
６とともに回転し、ブラシ１６は絨毯の毛足に付
着する細塵を遊離させて吸塵作用を促進する。

絨毯以外の硬質の床は回転するブラシ１６によ
り細かい傷がつくのでブラシ１６の回転を止め
る。すなわち、操作部２２を外側寄りにスライド
して突起２６を係止部２７に係合する。これによ
り、通風孔１９と大きい通風孔２０とが開き、し
たがつて、吸込気流は風速が弱まり、しかもター
ビン１７を迂回して流通する空気流の方が圧倒的
に多いのでタービン１７は駆動されない。

しかしながら、係止部２７又は２８と突起２６
との弾発的係合力は仕切壁１０から風速調節板２
１を押し離す力として作用する。このため仕切壁
１０と風速調節板２１との間に隙間３０が生ず
る。したがつて、吸込気流に乗じてこの隙間３０
にゴミが詰り、風速調節板２１の作動が固くなり
ついには作動不良に至る恐れがある。また、通風
孔２０を閉じてタービン１７を駆動する場合に隙
間３０からも空気流が吸い込まれることになり、
タービン１７の回転効率が落ちる欠点を有してい
る。

この考案は上述のような点に鑑みなされたもの
で、風速調節板の作動を良好に維持してタービン
とブラシとを選択的に駆動させうる電気掃除機の
吸込口体をうることを目的とするものである。

この考案は、タービンが収納された吸込風路と
ブラシが収納されたブラシ室との間の仕切壁に沿
つて風速調節板をスライドすることにより、その
仕切壁に形成した通風孔の風路面積を可変し、こ
れにより、タービンを選択的に駆動するが、風速
調節板を所定の切換位置に保持するために風速調
節板と支持壁とを弾発的に係合させるその係合力
をもつて風速調節板を仕切壁に密接させ、これに
よりゴミの詰りとこれに起因する風速調節板の作
動不良とを防止しうるように構成したものであ
る。

この考案の一実施例を第５図に基づいて説明す
る。第１図ないし第４図に基づいて説明した部分
と同一部分は同一符号を用い説明も省略する。風
速調節板２１の操作部２２の前面側には突起３１
が突出形成されている。また、下ケース９には前
記操作部２２の前面側と仕切壁１０との間に位置
する支持面３４を有する板ばね等の弾性板による
支持体３４ａが風路調節板２１を仕切壁１０に圧
接する方向に付勢できるように両端に位置する取
付部３４ｂにより取付けられている。この支持面
３４には前記突起３１と弾発的に係合する係止部
３２，３３が形成されている。

このような構成において、操作部２２をスライ
ドし突起３１を支持面３４の係止部３２又は３３
のいずれか一方に係合させることにより通風孔２
０は選択的に開閉される。このとき、係止部３
２，３３と突起３１との係合力は操作部２２を後
方へ押し風速調節板２１を仕切壁１０に圧接する
力として作用する。したがつて、風速調節板２１
と仕切壁１０との間にゴミが詰ることがなく、風
速調節板２１と円滑に作動させることができる。

第６図に示すように、支持面３４を操作部２２
の後面側に対向する位置に位置させた場合には、
操作部２２に支持面３４をまたぐ支片３５を形成
し、この支片３５に支持面３４の後面側に係合す
る突起３１を形成しても風速調節板２１を仕切壁
１０に圧接することができる。

この考案は上述のように構成したので、風速調
節板の一部と支持面とを係合させて風速調節板の
切換位置を定めるが、その係合力により風速調節
板を仕切壁に圧接して両者の間にゴミが詰ること
を防止し、風速調節板の作動を円滑に維持し、ま
た、リークによるタービンの回転効率の低下を防
止しうる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は使用状態の全体構成を縮小して示した
側面図、第２図は従来例を示す一部を切欠した本
体ケースの斜視図、第３図はその上ケースを外し
て本体ケースの内部を示した平面図、第４図はそ
の本体ケースの一部の縦断側面図、第５図はこの
考案の一実施例を示すもので上ケースを外して本
体ケースの内部を示した平面図、第６図はその風
速調節板と支持面との係合手段の変形例を示す一
部の平面図である。 ２……集塵部、６……本体ケース、１０……仕
切壁、１３……ブラシ室、１４……吸込風路、１
６……ブラシ、１７……タービン、１９〜２０…
…通風孔、２１……風速調節板、２２……操作
部、２４……つまみ、２６……突起、３１……突
起、３２〜３３……係止部、３４……支持面、３
４ａ……支持体、３４ｂ……取付部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床面上を走行する本体ケースに、負圧状態とな
   る集塵部に接続されるとともにタービンが取付け
   られた吸込風路と前記タービンに連結されたブラ
   シが収納された下面開口のブラシ室とを仕切壁に
   より仕切つて形成し、この仕切壁に前記吸込風路
   と前記ブラシ室とを連通する一つ又は複数個の通
   風孔を形成し、前記仕切壁の前記ブラシ室側の面
   に接触して摺動するとともに前記通風孔の風路面
   積を可変する風速調節板を設け、この風路調節板
   に前記本体ケースの外部に突出するつまみを有す
   る操作部を一体的に形成し、この操作部に形成さ
   れた突起に係合してその位置決めをする複数の係
   止部を備えた弾性板による支持体を設けた電気掃
   除機において、前記支持体による前記操作部に対
   する押圧力の付与方向と前記仕切壁に対して前記
   風路調節板が接合する方向とを一致させて前記支
   持体を前記本体ケースに取付ける取付部を形成し
   たことを特徴とする電気掃除機の吸込口体。