JPS6144009B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、電気掃除機の吸込口体に関するも
のである。

従来、絨毯の如き軟質床面或いは量、板の間等
の硬質床面の両者を掃除するために床面を走行す
る本体ケースに吸込気流により回転するタービン
とブラシとを連結しブラシを回転させるように収
納した吸込口体が存する。そして、絨毯以外の硬
質な床面を掃除する場合は回転するブラシにより
床面に傷を付けることがないようにタービンを停
止させる種々の手段が構じられている。

一方、絨毯の毛足に付着する塵埃を効率よく吸
うためには、本体ケースの下面に形成した吸込開
口の周縁と床面との隙間を小さくしなければなら
ないが、前記隙間が小さいと逆に硬質床面では絨
毯の場合と異なり吸込気流に対する抵抗が小さい
こと、また、床面と塵埃との抵抗も小さいことか
ら本体ケースの吸込開口周縁と床面との隙間を大
きくしても充分に吸込が可能であり、そのように
することで掃除が効果的に行えるものでありなが
ら前記隙間が一定であることから掃除効率が阻害
され、また、硬質床上の大きなゴミを本体ケース
の前縁で押し出してしまう欠点を有している。

この発明は上述のような点に鑑みなされたもの
で、必要に応じてブラシを駆動するタービンを停
止させるとともに床面と吸込開口との隙間を調節
することにより、絨毯及び硬質の床の両者の塵埃
を効果的に吸込むことができ、掃除効率を向上さ
せるとともに硬質の床面に傷などを付けないよう
にすることができ、しかも、それらの両操作をワ
ンモーシヨンで簡単に行うことにより操作性のよ
い電気掃除機の吸込口体をうることを目的とする
ものである。

この発明は、ブラシを収納するブラシ室とター
ビンを収納する通風路との間を連通する通風孔に
調節弁を設けることにより、吸込気流を絞り流速
を高めてタービンを回転させる使用状態と、吸込
気流を拡散させてタービンを停止させる使用状態
とを選択的に得ることができ、また、連動体と間
隔可変体とよりなる風路調節機構を設けることに
より、床面と吸込開口との隙間を床面の種類に応
じ変え各々の床面に適した隙間とすることがで
き、これにより吸塵効果を高め、しかも、調節弁
と風路調節機構とを連動連結することにより、タ
ービンを止める操作と、吸込開口と床面との隙間
を広げる操作とをワンモーシヨンにより簡単に行
うことができるように構成したものである。

この発明の第一の実施例を第１図ないし第８図
に基いて説明する。電気掃除機１の集塵部２に延
長管３や吸込ホース４を介して接続される本体ケ
ース５が設けられている。この本体ケース５は上
ケース６と下ケース７とを組立てたものである
が、その組立時に前記延長管３に接続される回転
管８とバンパ９とが挾持されている。前記本体ケ
ース５には仕切壁１０，１１，１２により、ブラ
シ１３を収納するプラシ室１４と、タービン１５
を収納する通風路１６と、ブラシ１３とタービン
１５とをベルト１７により連結する伝動室１８と
が形成され、ブラシ室１４の下面には吸込開口１
９が形成されている。前記仕切壁１０の中央には
前記ブラシ室１４と前記通風路１６とを連通する
通風孔２０が形成されている。なお、前記仕切壁
１０，１１，１２は上ケース６と下ケース７とに
形成されて互いに上下の関係をもつて縁接合する
ものである。

ついで、前記下ケース７に前記仕切壁１０に沿
つて調節弁２１がスライド自在に設けられてい
る。調節弁２１の操作体としての操作ノブ２２は
下ケース７に形成したガイドリブ２３にスライド
自在に保持され、操作ノブ２２に形成したつまみ
２４は上ケース６の上面に設けた開口より突出し
ている。また、下ケース７の後方両側には車輪ハ
ウス２５が形成されている。しかして、吸込開口
１９と床面との隙間を変える風路調節機構２６が
設けられている。この風路調節機構２６は前記車
輪ハウス２５に収納された間隔可変体としての車
輪２７と、その車軸２８を保持する支持体２９
と、これらの支持体２９の上面を両端で押圧する
連動体としての連動ロツド３０とよりなる。すな
わち、車軸２８は車輪ハウス２５と前記下ケース
７に形成した筒状のガイド３１とに上下動自在に
保持されている。また、前記支持体２９はスプリ
ング３２により下方へ付勢されつつガイド３１に
上下動自在に保持されている。連結ロツド３０の
中央部は前記通風路１６の下をくぐり抜け、両端
付近は前記下ケース７に設けたヒンジ３３に回動
自在に保持されている。さらに、この連結ロツド
３０の一部は前記調節弁２１に連結されている。
すなわち、調節弁２１の操作ノブ２２には連結ロ
ツド３０を押圧する押圧部としての斜面３４が本
体ケース５の中央に寄るにつれ下方へ傾斜しつつ
形成されている。

さらに、前記下ケース７の中央部から略前方へ
寄せた両側に前輪となる車輪３５が設けられてい
る。

このような構成において、回転管８を延長管３
や吸込ホース４を介して集塵部２に接続する。そ
して、電気掃除機１を駆動し、本体ケース５を床
面に沿つて走行させることにより掃除を行なう。
このとき、車輪２７，３５は床面に接合して本体
ケース５を支える支え体としての役を果す。絨毯
を掃除する場合はつまみ２４を持つて調節弁２１
を本体ケース５の中心寄りにスライドさせる。こ
れにより、通風孔２０の開口量は絞られ、吸込気
流の流速は早くなり、タービン１５は高速で回転
してブラシ１３を駆動する。このときの操作ノブ
２２の動作により連結ロツド３０が回動し、連結
ロツド３０はその両端部をもつて支持体２９を押
す。したがつて、車輪２７の本体ケース５の下面
からの突出量が増し、第８図ａに示すように本体
ケース５は前方の車輪３５を支点として前下がり
に傾斜し、床面３６と吸込開口１９の前縁との隙
間ｈが小さくなる。

硬質床において大きなゴミを吸うときは、調節
弁２１を外側に引いて通風孔２０の開口量を広げ
る。これにより、吸込気流の流速は遅くなりター
ビン１５は停止する。このとき、連結ロツド３０
は操作ノブ２２の斜面３４に押されて回動しその
先端が上方へ移動する。これにより、本体ケース
５を支える車輪２７は床面３６の抵抗によりスプ
リング３２の力に抗して支持体２９とともに上昇
する。すなわち、第８図ｂに示すように、本体ケ
ース５は車輪３５を中心として後方下がりに回動
し、吸込開口１９の前方縁と床面３６との隙間
h′は大きくなる。したがつて、大きなゴミも本体
ケース５によつて押し出されることなく吸い込む
ことができる。また、操作ノブ２２の操作により
調節弁２１の開閉繰作をしタービン１５の回転及
び停止と、床面と吸込開口１９との隙間調節とを
行うことができるので、操作ミスもなく操作その
ものをも簡単にすることができる。なお、車輪２
７の位置を変えずに車輪３５の位置を変えるよう
にしてもよい。

ついで、この発明の第二の実施例を第９図及び
第１０図に基いて説明する。前記実施例と同一部
分は同一符号を用い説明も省略する。下ケース７
の両側には後輪として車輪２７が設けられている
が、これらの車輪２７は位置が固定されている。
そして、支持体となるブラシ台３７ａを備えた支
えブラシ３７がスプリング３８により上方へ付勢
されてガイドリブ２３に上下動自在に保持されて
いる。前記支えブラシ３７は前記本体ケース５の
下面から床面３６に向つて出没する間隔可変体で
ある。

しかして、調節弁２１に連動する風路調節機構
３９が設けられている。この風路調節機構３９は
間隔可変体としての前記支えブラシ３７とこの支
えブラシ３７の上面を押圧する連動体としての連
結ロツド４０とよりなる。この連結ロツド４０の
中間部は通風路１６の下をくぐり抜け、両端が下
ケース７に形成したヒンジ部４１により回動自在
に支持されている。また、前記調節弁２１の操作
ノブ２２の一側に本体ケース５の中心に向うにつ
れ下方へ傾斜して前記連結ロツド４０を押す斜面
３４が形成されている。

したがつて、タービン１５を回して絨毯を掃除
するために、調節弁２１を中央寄りにスライドさ
せて通風孔２０を絞ると、連結ロツド４０が操作
ノブ２２の斜面３４から解放され、支えブラシ３
７は床面３６の抵抗により押圧されてスプリング
３８の力に抗して第１０図ａのように上昇し、吸
込開口１９の前縁と床面３６との隙間ｈを小さく
する。

逆に、調節弁２１を外側にスライドさせる通風
孔２０が広がりタービン１５が停止する。このと
き、連結ロツド４０は操作ノブ２２の斜面３４に
押され、第１０図ｂに示すように支えブラシ３７
を下方へ押し出しつつ回動する。したがつて、本
体ケース５は車輪２７を中心に後方下がりに傾
き、吸込開口１９の前縁と床面３６との隙間h′を
広げる。

この発明は上述のように、ブラシを収納するブ
ラシ室とタービンを収納する通風路との間を連通
する通風孔に調節弁を設けることにより、吸込気
流を絞り流速を高めてタービンを回転させる使用
状態と、吸込気流を拡散させてタービンを停止さ
せる使用状態とを選択的に得ることができ、ま
た、風路調節機構を設けることにより、床面と吸
込開口との隙間を床面の種類に応じて変えること
ができ、これにより、硬質床面、絨毯面の各々に
適した吸込隙間とすることができ、吸塵効果を高
めることができ、しかも、調節弁と風路調節機構
とを操作体を介して連動させることにより、ター
ビンを止める操作と、吸込開口と床面との隙間を
広げる操作とをワンモーシヨンにより簡単に行う
ことができ、また、風路調節機構の間隔可変体を
本体ケースに設けた車輪や支えブラシ等により構
成したので、別個の部材を必要とすることなく風
路調節機構を構成できる等の効果を有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の第一の実施例を示す全体を
縮小した側面図、第２図はその本体ケースを一部
を切欠して示した斜視図、第３図はその下ケース
の平面図、第４図はその第３図におけるＡ−Ａ線
部の縦断側面図、第５図はその第３図におけるＢ
−Ｂ線部の縦断側面図、第６図はその調節弁と車
輪との連結状態を拡大して示した一部の斜視図、
第７図はその第６図におけるＣ−Ｃ線部の縦断側
面図、第８図はその掃除形態を示す側面図、第９
図はこの発明の第二の実施例を示す要部を切欠し
た斜視図、第１０図はその内部構造を示しつつ掃
除形態を示した縦断側面図である。 ５……本体ケース、１３……ブラシ、１４……
ブラシ室、１５……タービン、１６……通風路、
１９……吸込開口、２０……通風孔、２１……調
節弁、２２……操作ノブ（操作体）、２６……風
路調節機構、２７……車輪（間隔可変体）、３０
……連結ロツド（連動体）、３４……斜面（押圧
部）、３６……床面、３７……支えブラシ（（間隔
可変体）、３９……風路調節機構、４０……連結
ロツド（連動体）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 床面を走行する本体ケースに電気掃除機の集
   塵部に接続される吸込風路と床面に向けて開口す
   るブラシ室とを仕切壁によつて区画形成し、前記
   吸込風路にタービンを収納するとともに、前記ブ
   ラシ室に前記タービンによつて駆動部材を介して
   駆動される回転ブラシを収納し、前記仕切壁に通
   風孔を形成するとともに前記本体ケースの外部に
   突出させたつまみと押圧部とを有する操作体を前
   記本体ケースに設け、この操作体に連結されその
   操作体の操作によつて作動し前記通風孔を開閉し
   て開口量を調節させる調節弁をスライド自在に前
   記仕切壁に設け、前記調節弁の前記通風孔の開閉
   動作時、前記操作体の押圧部に押圧されて動作す
   る連動体と支持体を介して前記連動体の動作に追
   従して前記本体ケースの下面から床面に向つて出
   没する間隔可変体とからなる風量調節機構を前記
   本体ケースに設けたことを特徴とする電気掃除機
   の吸込口体。 ２ 間隔可変体を本体ケース下面から床面に向け
   て進退する車輪により形成したことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の電気掃除機の吸込口
   体。 ３ 間隔可変体を本体ケース下面から床面に向け
   て進退する支えブラシにより形成したことを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の電気掃除機の
   吸込口体。