JPS6137806A - ランダムスチレン−ブタジエン共重合体ゴム - Google Patents

ランダムスチレン−ブタジエン共重合体ゴム

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JPS6137806A
JPS6137806A JP15912384A JP15912384A JPS6137806A JP S6137806 A JPS6137806 A JP S6137806A JP 15912384 A JP15912384 A JP 15912384A JP 15912384 A JP15912384 A JP 15912384A JP S6137806 A JPS6137806 A JP S6137806A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分骨〕 本発明はその分子量分布が特定のbi −modelを
有し、かつその共重合体鎖中のスチレン単位が特定のス
チレン連鎖分布を有するランダムスチレン−ブタジエン
共重合体ゴムに関し、詳しくは湿潤路面での滑り抵抗性
(以下、ウェットスキッド抵抗・hと呼ぶ)、氷結路面
での滑り抵抗性(以下、アイススキッド抵抗性と呼ぶ)
、耐摩耗性および反発弾性のバランスが優れ、かつ加工
性が優れたその分子量分布が特定のbi −modal
を有し、かつその共重合体鎖中のスチレン単位が特定の
スチレン連鎖分布を有する比較的低スチレン含量のラン
ダムスチレン−ブタジエン共重合体ゴムに関するもので
ある。
〔従来の技術〕
従来、寒冷地では乗用車タイヤはアイススキッド抵抗性
の優れた冬用タイヤとウェットスキッド抵抗性、耐摩耗
性の優れた一般用タイヤが季節により使いわけられてき
た。しかし、冬用タイヤと一般用タイヤを使いわけるこ
とは使用者に不便さと経済的負担を強いることになって
いた。ところが、近年高速道路網の発達により2種類の
タイヤを使いわけることは困難となり、冬用タイヤにて
高速道路を走行することを余儀なくされた。しかし、冬
用タイヤにて高速道路を走行することはウェットスキッ
ド抵抗性の面で不適当であり、車を運転する人に危険を
もたらした。また、一般用タイヤにて除雪された高速道
路を走行することは可能であるが、高速道路から除雪さ
れていない一般道路に移るとアイススキッド抵抗性が不
足して、同様に車を運転する人に危険をもたらした。そ
れ故、一つのタイヤでいかなる路面をも走行できるタイ
ヤ、すなわちオールシーズンタイヤの出現が強く望まれ
ている。一方、近年省資源、省エネルギーに対する社会
的要請により自動車に対しても経済的要求が強くなり、
それに伴なって一般用タイヤの特性として、低燃費性が
強(望まれるようになってきた。このような状況下、ウ
ェットスキット抵抗性、アイススキッド抵抗性、耐摩耗
性および低燃費性が優れたオールシーズンタイヤ用ゴム
が望まれており、このためタイヤ用ゴムとして、ウェッ
トスキッド抵抗性、アイススキッド抵抗性、耐摩耗性お
よび反発弾性が優れているものが要求されている。更に
タイヤ製造に際して重要なロール加工性、押出加工性等
の加工性が要求されている。
しかしながら、ウェットスキッド抵抗性とアイススキッ
ド抵抗性、ウェットスキッド抵抗性と耐摩耗性、ウェッ
トスキッド抵抗性と反発弾性とはそれぞれ相反する特性
である。これらの相反する特性をバランスさせるために
、従来は異種ゴムのブレンド組成物が用いられてきた。
たとえば、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、高シス
ポリブタジェンや低シスポリブタジェン等のポリブタジ
ェン、天然ゴム等のブレンド組成物が主に用いられてき
た。しかし、どれらのブレンド組成物では、ウェットス
キッド抵抗性、アイススキッド抵抗性、耐摩耗性および
反発弾性を高水準に満足させ、かつ前記特性と加工性と
のバランスを満足させるには到っていない。
先に、本発明者等は特願昭59−69139号にて、そ
の分子量分布が特定のbi −madamを有し、かつ
その共重合体鎖中のスチレン単位が特定のスチレン連鎖
分布を有するランダムスチレン−ブタジエン共重合体ゴ
ムはウェットスキッド抵抗性が優れ、かつ加工性に優れ
ることを見出した。しかし、この共重合体ゴムはウェッ
トスキッド抵抗性を改良するために結合スチレンが28
重量%ないし55重量%に高めた共重合体ゴムであって
アイススキッド抵抗性、耐摩耗性は必ずしも、十分では
なく、オールシーズンタイヤ用ゴムとしては不十分であ
った。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、優れた加工
性を有し、かつウェットスキッド抵抗性、アイススキッ
ド抵抗性、耐摩耗性および反発弾性のバランスが改良さ
れたランダムスチレン−ブタジエン共重合体ゴムを提供
することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、特定の構造を有する比較的低スチレン含量の
ランダムスチレン−ブタジエン共重合体ゴムがウェット
スキッド抵抗性、アイススキッド抵抗性、耐摩耗性およ
び反発弾性のバランスが優れ、かつ加工性が優れている
ことを見出したことに基づきなされたものである。
すなわち、本発明は少なくとも一種のルイス塩基を含有
した炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物を重合開始剤
として、スチレンとブタジェンとを共重合し、次いで少
なくとも3個の反応性部位を有する多官能性カップリン
グ剤を添加してなるムーニー粘度(ML]+4. 10
0’C)が40ないし]、 5. O、結合スチレンが
5重量%以上でかつ28重量%未満、分子量分布がbi
 −modalであるスチレン−ブタジエン共重合体ゴ
ムであって、分子量分布がbi −modalである共
重合体ゴムの重量平均分子量(Mw−bi)が、有機リ
チウム化合物を用いて前記共重合体ゴムと同様の条件下
共重合し、実質的に同一の構造因子を有し、かつ同一ム
ーニー粘度の分子量分布がmono −modalであ
る共重合体ゴムの重量平均分子量(Mw −r+H)n
o )との間にMw−bi / Mw −mono≧1
.3の関係を有し、かつスチレンモノマーが1個のスチ
レン単連鎖が全結合スチレンの75重量%以上であり、
スチレンモノマーが8個以上連なったスチレン長連鎖が
全結合スチレンの50重量%以下であることを特徴とす
るランダムスチレン−ブタジエン共重合体ゴムに関する
ものである。
本発明のランダムスチレン−ブタジエン共重合体ゴムは
優れた加工性と物性を示し、各種ゴム用途に用いられる
が、特にオールシーズンタイヤトレッド用ゴムとして有
用である。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明のランダムスチレン−ブタジエン共重合体ゴムは
有機リチウム化合物を用いて共重合され、その分子量分
布がbi −modalである共重合体ゴムであって、
その重量平均分子量(Mw−bi )が前記共重合体ゴ
ムと同様の条件下で共重合し、実質的に同一の構造因子
を有し、かつ同−人一二−粘度の分子量分布がmono
 −modalである共重合体ゴムの重量平均分子量(
Mw−mono )との間にMw−bi/Mw −mo
no≧1.3の関係を満足するものである。ここでいう
重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトダ
ラム(GPO)を用いて測定したポリスチレン換算分子
量であるが、本発明では具体的にはGPCはウォーター
社製(商品名:204コンパクト型)を用い、カラムは
昭和電工製(商品名:ショウデックスA30M、1本)
を用いた。GPCの更に詳細な測定法については後述す
る。また、ここでいう分子量分布がmono −mod
alである共重合体ゴムとは、その詳細は後述するが、
有機リチウム化合物を開始剤として用いて、bi−m□
da7化技術以外の重合方法、条件はできるだけ、その
分子量分布がbj −modalである共重合体ゴムに
一致させて重合したものであり、ゴムの構造因子、例え
ばブタジェン部のミクロ構造、結合スチレン、スチレン
連鎖分布等、かつムーニー粘度を実質的にその分子量分
布がbi −modalである共重合体ゴムと同一にし
たものである。
Mw −bi /Mw −monoの比が1.3未満で
は反発弾性や配合物ムーニー粘度低下の程度等の点で不
十分である。
一方、MW−bi/MW−monoの比が1.3以上に
おいては、その比が大きい程、物性、加工性共に優れた
ものになるが、上記比が極端に大きくなると若干異なっ
た現象がみられる様になる。すなわち、本発明者等の検
討結果によると上記比が約4までの分子量分布がbi 
−modalである共重合体ゴムが得られているが、加
工性の面から見た場合は、上記比が大きい程優れたゴム
となるが、物性面から見た場合は、上記比が2.5以上
になると特に破壊強度と耐摩耗性が徐々に低下してくる
。かかる意味あいにおいて、MW −bi /MW −
monoの比は、加工性と総合的物性とのバランスを考
えると、好ましくは3.0以下、特に好ましくは25以
下が良い。
更に本発明の共重合体ゴムは、その分子量分布がtri
 −modalであっても、bi −modalの場合
と同様に有効であることが判明した。
本発明の共重合体ゴムのムーニー粘度(ML1+4’1
ooOc)は40ないし15o1好ましくは5oないし
100、特に好ましいのは6oないし75である。ムー
ニー粘度が40未満では、MW −b i /MW−m
ono≧13であれば、物性、加工性の改良効果はもち
ろんであるが、その効果は十分ではない。
しかしながら、ムーニー粘度が高くなると相対的に配合
物ムーニー粘度が上昇してくるため、用いるゴムのムー
ニー粘度は150が限度・である。ムーニー粘度が15
0を超えると配合物のカレンダー加工性、押出加工性等
の加工性に問題が残る。
本発明の共重合体ゴムのブタジェン部のビニル結合含有
量は16%以上でかつ40%未満、好ましくは16%な
いし33%であり、ビニル結合含有量が16%未満では
、アイススキッド抵抗性、耐摩耗性は改良されるものの
、ウェットスキッド抵抗性が低下して好ましくない。一
方、ビニル結合含有量が40%を超えるとアイススキッ
ド抵抗性、耐摩耗性、破壊特性、反発弾性が低下して好
ましくない。
また、本発明の共重合体ゴムは共重合体鎖中におけるビ
ニル基の分布についても、分子鎖中に均一であっても、
また特公昭48−875号に示されるように分子鎖に沿
って、漸減的に変化するものでもよく、更にはブロック
的に分布していても(USP3301840 )よく、
要するに使用目的によって決めるとよい。
本発明の共重合体ゴムの結合スチレンは5重量%以上で
かつ28重量%未満、好ましくは7ないし24重量%、
特に好ましくは10ないし20重量%である。結合スチ
レンが5重量%未満では、ウェットスキッド抵抗性が低
下して好ま、シ<ない。
一方、結合スチレンが28重量%以上では、アイススキ
ッド抵抗性、耐摩耗性が低下して好ましくない。
本発明の共重合体ゴムのスチレン単位が1個のスチレン
単連鎖(以下S□と呼ぶ)は結合スチレンの75重量%
以上、好ましくは80重量%以上、かつスチレン単位が
8個以上連なったスチレン長連鎖(以下88〜と呼ぶ)
が結合スチレンの5.0重量%以下、好ましくは2.5
重量%以下でなげればならない。Slが結合スチレンの
75重量%未満でも、88〜が5重量%を超える場合で
も、アイススキッド抵抗性、反発弾性、耐摩耗性が低下
して好ましくない。
本発明の共重合体ゴムの重量平均分子量(Mw −bl
)と数平均分子量(MN−bi )の比MW −b i
/ MN −b iは特に限定するものではないが、優
れた物性を有する共重合体ゴムを得るためにはMw−b
i /MN −biは1.5〜3.0が好ましい。更に
本発明の共重合体ゴムの高分子量部と低分子量部の共重
合体の各々の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(
MN)の比Mw/MNについても特に限定するものでは
ないが、MW/MNが1.1〜2.5であれば十分であ
る。
本発明のランダムスチレン−ブタジエン共重合体ゴムは
、少なくとも一種のルイス塩基を含有する炭化水素溶媒
下、スチレンの全量とブタジェンの一部とを有機リチウ
ム化合物で共重合開始せしめた後、最終的に得られる共
重合体の重合転化率が特定範囲内において、重合系中の
モノマー組成におけるスチレンモノマー含有量が特定の
濃度範囲になるように、残部のブタジェンを重合系に連
続的、または断続的に供給し、共重合が終了後、次いで
少なくとも3個の反応性部位を有する多官能性カップリ
ング剤を添加することにより得られる。
本発明において重合系中のモノマー組成におけるスチレ
ンモノマー含有量は、少なくとも最終的に得られる共重
合体ゴムの重合転化率が98重量%に到る迄は、常に9
2重量%以下であり、かつ残部のブタジェン供給終了時
には1.5 X +7.5重量%以下であることを必要
とする。(但し、Xは最終的に得られる共重合体ゴムの
結合スチレンである)また、残部のブタジェン供給終了
は最終的に得られる共重合体ゴムの重合転化率が−0,
5Y+102重量%に到達した後に行なう必要がある。
(但し、Yは最終的に得られる共重合体ゴムのビニル結
合含有量である)この重合系中のモノマー組成における
スチレンモノマー含有量が上記濃度を超える場合でも、
残部のブタジェン供給終了時期が上記重合転化率未満の
場合でもSlが減少し、一方、88〜が増加して物性上
好ましくない。
また、本発明における分子量分布がbi −mOdal
であるランダムスチレン−ブタジエン共重合体ゴムのM
w −bi/1Mw −monOの比(Mw−bi/M
w−mono )を決定するために対象となるその分子
量分布がmono−mOdalである共重合体ゴムとは
、有機リチウム化合物を開始剤として用いて、その分子
量分布がbi −rooda!である共重合体ゴムと同
様の条件下で共重合し、実質的に同一の構造因子を有し
、かつ同一ムーニー粘度を有するものである。ここでい
う同様の条件下で重合とは、その分子量分布がmono
 −modalである共重合体ゴムの重合法がbi −
modaj化技術、すなわち多官能性カップリング剤に
よるカップリング反応以外の重合方法、条件はできるだ
けその分子量分布がbi −modalである共重合体
ゴムの重合方法と一致させたものであることを意味する
。例えば、その分子量分布がbi −modalである
共重合体ゴムがバッチ重合、或いは連続重合で得られた
ものならば、その分子量分布がmono −modat
である共重合体ゴムも夫々対応した重合法で得なげれば
ならない。また、ここでいう実質的に同一の構造因子と
は、その分子量分布がmono −modalである共
重合体ゴムのゴム構造がその分子量分布がbi −mo
dalである共重合体ゴムのbi −modalである
こと以外のゴム構造と実質的に一致させたものであるこ
とを意味する。例えば、共重合体ゴムの結合スチレン、
ミクロ構造、スチレン連鎖分布等を実質的にその分子量
分布がbi −modalである共重合体ゴムと一致さ
せなげればならない。
本発明に使用される有機リチウム化合物としては、n−
プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチル
リチウム、5ec−ブチルリチウム、tert−ブチル
リチウム等のモノ有機リチウム化合物、ジリチオメタン
、1.4−ジリチオブタン、1.4−ジリチオ−2−エ
チルシクロヘキサン、1.2−ジリチオ−1j2−ジフ
ェニルメタン、■、3゜5−トリリチオベンゼン等の多
官能性有機リチウム化合物等があるが、これらは単独で
、または二種以上の混合物で使用される。
また、本発明に使用される多官能性有機リチウム化合物
としては、上記のモノ有機リチウム化合物と他の化合物
を反応させることによって、実質的に多官能性有機リチ
ウム化合物となり得るものも使用される。例えば、モノ
有機リチウム化合物とポリビニル芳香族化合物との反応
生成物(特公昭55−6652号)、モノ有機リチウム
化合物と共役ジエン、および/またはモノビニル芳香族
化合物を反応させた後、ポリビニル芳香族化合物を反応
させた反応生成物、或いはモノ有機リチウム化合物、共
役ジエン、および/またはモノビニル芳香族化合物、お
よびポリビニル化合物の王者を同時に反応させた反応生
成物(西独特許2003384)等である。
本発明において用いられる炭化水素溶媒としては、脂肪
族、脂環式、および芳香族炭化水素を使用することがで
きる。例えば、炭化水素溶媒はプロパン、イソプクン、
n−ヘキサン、イソオクタン、シクロベンクン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン等であり、特に好ましい
溶媒はn−ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンである
。これらは1種、または2種以上の混合物として用いて
も良い。
本発明において用いられるルイス塩基としては、ジエチ
ルエーテル、エチレンクリコール・ジメチルエーテル、
エチレングリコール・ジ−n−ブチルエーテル、エチレ
ングリコール・n−ブチル−tert −7’チルエー
テル、エチレングリコール・ジー tert −ブチル
エーテル、ジエチレングリコール・ジメチルエーテル、
トリエチレンy +J :17− k 。
ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、α−メトキシ
テトラヒドロフラン、2−メトキシメチルテトラヒドロ
フラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシベンゼン、ト
リエチルアミン、N、N、N’、N’−テトラメチルエ
チレンジアミン、ボタシウムーtert−アミルオキサ
イドなどが挙げられる。これらの化合物は単独、または
2種以上の混合物として用いられる。
本発明において使用される多官能性カップリング剤とし
ては、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキ
シ化液体ポリブタジェン、テレフタル酸ジメチル、テレ
フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、イソフタル酸ジ
メチル、アジピン酸ジエチル、テレフタル酸ジクロライ
ド、フタル酸ジクロライド、イソフタル酸ジクロライド
、アジピン酸クロライド、フタル酸無水物、マレイン酸
無水物、四塩化ケイ素、メチルトリクロルシラン、ヘキ
サクロロシラン、テトラメトキシシラン、四塩化炭素、
塩化第二スズ、メチル) IJジクロロズ、臭化第二ス
ズ、ドデシルトリクロロスズなトカ挙げられる。これら
のうち特に好ましいものは四塩化ケイ素、塩化第二スズ
である。塩化第二スズでカップリングされた共重合体ゴ
ムはカーボンブラック、プロセスオイル等と混練される
と、カーポンゲルが増大し、またその加硫物は優れた反
発弾性を示す。一方、四塩化ケイ素でカップリングされ
た共重合体ゴムは優れた加工性、特に優れた押出特性を
示す。従って、より優れた加工性を有する共重合体ゴム
を得ようとする場合には、四塩化ケイ素をカップリング
剤として用いるのが好まし℃・。
これらの多官能性カップリング剤の添加方法については
特に限定はないが、通常はスチレンとブタジェンとの共
重合が終了後、多官能性カップリング剤が添加される。
しかし、多官能性カップリング剤の使用量が重合を停止
させないような量であり、かつ重合系中のモノマー組成
におけるスチレンモノマー含有量が前記濃度範囲内であ
れば、重合の途中、好ましくは最終的に得られる共重合
体ゴムの重合転化率が90重量%以上で、多官能性カッ
プリング剤を添加しても良い。或は、共重合終了後、少
量のブタジェンを添加した後、多官能性カップリング剤
を添加しても良い。要するに、多官能性カップリング剤
の添加方法については使用目的によって決めると良い。
本発明における重合温度は20〜130 ’Cの範囲で
ある。バッチ重合方式では35〜87℃で重合が開始さ
れ、最高温度が90〜125℃に到達するように上昇温
度下で行なうことが推奨される。
本発明の共重合体ゴムは溶液状態でプロセス油と混合し
、混合波溶媒を除去せしめて油展ゴムとして使用しても
良い。
本発明の共重合体ゴムは単独、または天然ゴムもしくは
他の合成ゴム、例えばポリブタジェン、ポリイソプレン
、乳化重合スチレン−ブタジエン共重合体等とブレンド
して使用することができる。
天然ゴムもしくは他の合成ゴムとブレンドして使用する
場合、本発明の共重合体ゴムは一般的に言われるように
30重量%以上ブレンドすることが通例である。更に本
発明の共重合体ゴムは公知の配合剤、例えばカーボンブ
ラック、プロセス油等と配合し、混合、加硫した後、製
品として、例えばタイヤトレッド、カーカス、サイドウ
オール等のタイヤ用途、或いは押出製品、自動車窓枠、
工業用品等の用途に使用することができるが、特にオー
ルシーズンタイヤトレッドとして使用できる。
以下、実施例によって本発明を説明するが、これらの実
施例は本発明を限定するものではない。
なお各種特性の測定は以下の方法にて実施した。
スチレン−ブタジエン共重合体コムのスチレン連鎖分布
は、最近田中らによって開発された方法で分析される。
具体的には、スチレン連鎖分布はブタジェン単位の二重
結合をすべてオゾン開裂して得た分解物のゲルパーミェ
ーションクロマトクラム(GPC)によって分析される
(高分子学会予稿集 29巻 9号 2055頁)。ム
ーニー粘度は通常の方法にてLローターを使用して10
00Cにて測定した。結合スチレンは紫外線吸収スペク
トル法により、262 nmのフェニル基ニ基づく吸収
から算出した。ブタジェン部のミクロ構造は赤外分光光
度計を用いて、ハンプトン法により計算した。重量平均
分子量はウォーター社製のGpO(商品名=204コン
パクト型〕を用い、カラムは昭和電工製(商品名:ショ
ウデツクスA30M。
1本)を用いて、テトラヒドロフラン100 CCにゴ
ム0.59を溶解したゴム溶液(15ccを注入時間的
0.5秒、流速1007分、測定温度室温にて測定した
GPO曲線から、ポリスチレン換算重量平均分子量とし
て表現した。加硫物の硬さ、引張強度、300%モジュ
ラス、伸びはJIS K6301によって測定した。反
発弾性はダンロップトリプソメーターを使用して試験温
度70℃にて測定した。耐摩耗性はピコ摩耗試験機を用
いて測定した。ウェットスキッド抵抗性は英国道路研究
所製装置にて測定した。アイススキッド抵抗性は一8℃
の低温実験室にて上記と同様の装置および路面としては
表面を平滑にみがいた氷結路面を用いて測定した。
重合系中のモノマー組成におけるスチレンモノマー含有
量および重合転化率は重合器内より抜き出したサンプル
を島原製作所製のガスクロマトグラフィ(GO−7A 
)を用いて分析して得られたモノマー転化率を用いて計
算した。
実施例1〜3.比較例1 窒素雰囲気下、内容積101!のステンレス製の攪拌機
付の重合器に表−1に示すように所定量のシクロヘキサ
ン、テトラヒドロフラン、スチレン、一部の1,3−ブ
タジェン(以下第1ブタジエンと呼ぶ)を仕込み、重合
器内の混合物を激しく攪拌しながら、この混合物の温度
を85℃に調節した後、所定量のn−ブチルリチウムを
添加して共重合を開始した。重合器内の温度が上昇し、
最終的に得られる共重合体の重合添加率が約20重量%
に到達した時点で所定量の残部1,3ブタジエン(以下
第2ブタジエンと呼ぶ)を定量ポンプにて重合系に連続
的に一定の速度で供給を開始した。
第2ブタジエンの供給を終了し、重合温度が最高温度に
到達して共重合が終了した後、所定量の塩化第2スズを
加え約10分間反応させ、このようにして得られた共重
合体溶液に安定剤として、2.6−シーtert−ブチ
ル−4−メチルフェノール5gを加え、溶剤を加熱除去
して分子量分布がbi −modaJであるランダムス
チレン−ブタジエン共重合体ゴムを得た。重合系中のモ
ノマー組成におIre−ルスチレンモノマー含有量は上
記共重合体ゴムの重合転化率が0〜98重量%では常に
92重量%以下であった。また第2ブタジェン供給終了
時の重合転化率は約95重量%であり、その時の重合系
中のモノマー組成におけるスチレンモノマー含有量は約
20重量%であった。得られた共重合体ゴムの基本特性
を表−1に示す。また、これらの共重合体ゴムを表−2
の配合処方に従って、小型加圧ニーダ−にて混練混合し
て、加工性、物性を測定した。加工性は配合物ムーニー
粘度の大小にて判断した。また、物性評価は未加硫ゴム
組成物を145℃にて加硫した後実施した。測定結果を
表−3に示す。
比較例2 Mw−bi /MW−mono比を求めるために実施例
1と同様の!合方法で、但し、n−ブチルリチウムの使
用量、および多官能性カップリング剤をメチルアルコー
ルに変更して共重合を実施し、ムーニー粘度が実施例1
と同じで、かつ他のポリマー構造が実施例1と同一であ
る分子量分布がmono−modaJであるランダムス
チレン−ブタジエン共重合体ゴムを得た。重合系中のモ
ノマー組成におけるスチレンモノマー含有量は上記共重
合体ゴムの重合転化率が0〜98重量%では常に92重
量%以下であった。また第2ブクジエン供給終了時の重
合転化率は約95重量%であり、その時の重合系中のモ
ノマー組成におけるスチレンモノマー含有量は約20重
量%であった。得られた共重合体ゴムの基本特性を表−
1に示す。また得られた共重合体ゴムを実施例1と同様
の要領にて配合、加硫した特性を表−3に示す。
比較例3〜5 実施例1と同様の方法で、但し、残部の1,3−ブタジ
ェンを重合系に連続添加することな(n−ブチルリチウ
ム添加前に全量の1,3−ブタジェンを重合器に添加し
、表−1に示す重合条件にて共重合を実施し、分子量分
布がbl−mOdalである共重合体ゴムを得た。また
比較例5は新たにカリウム−tert−ブチルオキシド
(KTE)を0.042,9重合系に添加した。
更に、上記共重合体ゴムのMw −bi /Mw −m
onoの比を得るために、上記と同様の重合方法で、但
し、n−ブチルリチウムの使用量、および多官能性カッ
プリング剤をメチルアルコールに変更して共重合し、ム
ーニー粘度および他のポリマー構造が夫々の上記共重合
体ゴムと同一の分子量分布がmon。
−modaJである共重合体ゴムを得た。
上記要領にて得られた分子量分布がbi −modaJ
である各種共重合体ゴムの基本特性を表−1に示した。
また表−3には実施例1と同様の要領にて配合、加硫し
た特性を示す。
表−3かられかるように、実施例1〜3は配合物ムーニ
ー粘度が低く、加工性の優れていることを示唆している
。また物性面では、ウェットスキッド抵抗性、アイスス
キッド抵抗性、耐摩耗性、反発弾性が優れている。比較
例3.5は配合物ムーニー粘度は低いが、ウェットスキ
ッド抵抗性、アイススキッド抵抗性、反発弾性が劣る。
比較例1..2.4は配合物ムーニー粘度が高く、加工
性が劣ることを示唆している。
実施例4〜8.比較例6〜9 実施例1と同様の方法で、但し、塩化第二スズをテトラ
クロロシランに変更して、表−4に示す重合条件にて共
重合を実施し、分子量分布がbi−mOdalである共
重合体ゴムを得た。
更に上記共重合体ゴムのMw −b i/Mw −mo
nO比を得るために、上記と同様の取合方法で、但し、
n−ブチルリチウムの使用量、および多官能性カップリ
ング剤をメチルアルコールに変更して共重合を実施し、
ムーニー粘度およびポリャ・−構造が夫々の上記共重合
体ゴムと同一の分子量分布がmono −modaJ 
 である共重合体ゴムを得た。
上記の各種共重合体ゴムの歌合系における夫々の重合系
中のモノマー組成比におけるスチレンモノマー含有量は
上記共重合体ゴムの重合転化率が0〜98爪量%では常
に92重量%以下であった。
また第2ブタジェン供給終了時の重合転化率は、−,0
=lY + 102 取量%以上であり1その時の重合
系中のスチレンモノマー組成におけるスチレンモノマー
含有量は1.5 X + 7.5取量%以下であった。
(但し、Xは最終的に得られる共重合体ゴムの結合スチ
レンであり、Yはビニル結合含有量である)上記要領に
て得られた分子量分布がbi −madalである共重
合体ゴムの基本特性を表−4に示した。
また表−5には実施例1と同様の要領にて配合、加硫し
た特性を示す。
表−5かられかるように、実施例4〜8はウェットスキ
ッド抵抗性1アイススキツド抵抗性、耐摩耗性および反
発弾性のバランスが優れている。
一方、比較例6,9は反発弾性、耐摩耗性、アイススキ
ッド抵抗性が優れる反面、ウェットスキッド抵抗性が劣
る。また、比較例6は引張強度も劣る。比較例7,8は
ウェットスキッド抵抗性が優れる反面、反発弾性、耐摩
耗性、アイススキッド抵抗性が劣る。
〔発明の効果〕
本発明のランダムスチレン−ブタジエン共重合体ゴムは
、上記のように、比較的低スチレン含有であり分子量分
布が特定のbi −moda/を有し、かつ1その共重
合体鎖中のスチレン単位が特定の連鎖分布を有するとい
う特定の構造に基き、ウェットスキッド抵抗性、アイス
スキッド抵抗性、耐摩耗性および反発弾性のバランスが
優れ、優れた加工性を有する。従って、特にオールシー
ズンタイヤトレッドへの使用に最適である。また1その
他に、カーカス、サイドウオール等のタイヤ用途、押出
製品、自動車窓枠、工業用品等の用途にも使用すること
ができ、工業的意義は大きい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 少なくとも一種のルイス塩基を含有した炭化水素溶媒中
    で有機リチウム化合物を重合開始剤として、スチレンと
    ブタジエンとを共重合し、次いで少なくとも3個の反応
    性部位を有する多官能性カップリング剤を添加してなる
    ムーニー粘度(ML_1_+_4、100℃)が40な
    いし150、結合スチレンが5重量%以上でかつ28重
    量%未満、ブタジエン部のビニル結合含有量が16%以
    上でかつ40重量%未満、分子量分布がbi−moda
    lであるスチレン−ブタジエン共重合体ゴムであつて、
    分子量分布がbi−modalである共重合体ゴムの重
    量平均分子量(Mw−bi)が、有機リチウム化合物を
    用いて前記共重合体ゴムと同様の条件下共重合し、実質
    的に同一の構造因子を有し、かつ同一ムーニー粘度の分
    子量分布がmono−modalである共重合体ゴムの
    重量平均分子量(Mw−mono)との間にMw−bi
    /Mw−mono≧1.3の関係を有し、かつスチレン
    モノマーが1個のスチレン単連鎖が全結合スチレンの7
    5重量%以上であり、スチレンモノマーが8個以上連な
    つたスチレン長連鎖が全結合スチレンの5.0重量%以
    下であることを特徴とするランダムスチレン−ブタジエ
    ン共重合体ゴム。
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