JPS6135617Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は天井野縁の取付金具、特に天井裏空間
が50mm以下と極めて狭い場合でも天井下地組を形
成できる天井野縁の取付金具に関するものであ
る。

一般に、天井野縁受１は第１図に示すように取
付ボルト２に図示しないナツトで装着されたハン
ガー３に支架され、この野縁受１に直交するよう
に、天井野縁の取付金具４を用いて野縁５が取付
けられる。

従来、上記取付金具４は、互に対向する係止片
６を有する帯状の金属板から成り、野縁受１の水
平部分両端に対応する２個所を折曲げることによ
り野縁受１に固定される。野縁５は端部に外曲り
の係止折曲片７を有し、この折曲片７を係止片６
に係止することにより固定される。

しかしながら、近時は居住空間をできるだけ大
きく形成する必要上天井裏空間は約50mm以下とき
わめて狭くなる傾向にあり、このため野縁受１に
ついてもスラブ面に著しく近接せしめなければな
らない。したがつて、野縁受１上部の作業空間は
きわめて狭くなり、このため取付金具４の曲げ作
業が困難となり、作業の遅延を招く。また、金具
４を野縁受１に沿つてスライド調整できない。

本考案の目的は野縁受の下部方向から操作する
ことにより野縁受に取着可能な天井野縁の取付金
具を提供するとともに、野縁を野縁受に密接可能
とし、野縁と野縁受との間に発生する余分な空間
を除去するとともに、野縁受に対しスライド自在
とするものであり、以下実施例を用いて詳細に説
明する。

第２図は本考案による天井野縁の取付金具の一
実施例を示す斜視図であり、同図において８は水
平片であり、この水平片８の端部からは２個の垂
直片９が垂直方向に折曲され、該垂直片９の下端
からは連結片１０が、水平片８とほぼ平行方行に
延在し、連結片１０における垂直片９の反対側か
らは垂直片１１が立上る。垂直片１１の上端には
舌片１７が設けられ、垂直片９と９との内側縁及
び垂直片１１と１１との内側縁には係止片１２が
突出し、さらに各垂直片９，１１の係止片１２が
設けられた側とは反対側には保持片１９が折曲さ
れる。

なお、水平片８と保持片１９との間は、断面ほ
ぼコ字状の野縁受１３の下方水平部分１３_１の肉
厚よりやや大き目に設定され、さらに、垂直片１
１，１１は水平片８の片側より外方にはみ出して
いる。このような構成において、立上り板１４端
部に外曲り係止折曲片１５を有する野縁１６を、
野縁受１３に取付けるには、まず金具全体を野縁
受１３方向に移動し水平片８の下面と保持片１９
の上部とで得られる空隙に野縁受１３の下方水平
部分１３_１がはまり込むようにし、ついで舌片１
７を垂直方向に押圧することにより、野縁受１３
の垂直部分１３_２に当接せしめる。これにより、
金具は野縁受１３の長手方向に沿つて移動自在で
あるが、その他の方向へは移動不可能である。つ
ぎに、野縁１６を垂直片９と９及び１１と１１と
の間に押圧する。これにより、係止折曲片１５が
内側に撓んだ後係止片１２に係合し、野縁１６は
保持される。

本実施例によれば単に下部方向から阻止部とし
ての舌片１７を押圧するだけで金具を野縁受１３
に取着でき、従来のように作業空間の極めて狭い
野縁受１３の上部側に手を回して作業を行う必要
がないので作業が簡単となり、天井裏空間が50mm
以下ときわめて狭い場合であつても天井下地組が
可能となる。また、野縁１６の上端は最大限野縁
受１３の下面に接触可能となり、野縁１６と野縁
受１３との両者間に余分な空間が発生せず、天井
裏空間の狭い天井下地組に対して最適となる。ま
た、野縁を簡単なスナツプイン方式で取付け出来
るとともに、取付金具と一体となつた野縁１６、
あるいは取付金具と一体となつた野縁１６の裏打
ちボードを、野縁受１３の長手方向に容易にスラ
イドでき、天井ボードの位置調整をしながら天井
ボードを貼ることができる。なお、上記係止片１
２は垂直片９，９と垂直片１１，１１の両方に設
けることに限定されず、いずれか一方に設けても
よく、野縁１６を保持できることはもちろんであ
る。

なお、本考案においては第３図に示すように、
舌片１７として野縁受１３の垂直部分１３_２と直
角となるように折曲げ可能とし、その側縁１８を
部分１３_２の背部に当接せしめて、背部を阻止す
るようにしてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の天井野縁の取付金具の一例を示
す斜視図、第２図は本考案による天井野縁の取付
金具の一実施例を示す斜視図、第３図は他の実施
例を示す斜視図であ。 ８……水平片、９，１１……垂直片、１０……
連結片、１２……係止片、１３……野縁受、１４
……立上り板、１５……外曲り折曲片、１６……
野縁、１７……舌片、１９……保持片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 野縁受１３の下方水平部分１３_１の上に当接
   する水平片８と、該水平片８の側部より折曲さ
   れて互いに対向する第１垂直片９と、該垂直片
   ９の下端より水平片８とほぼ平行方向に延在す
   る連結片１０と、該連結片１０の端部より立上
   る２個の第２垂直片１１と、水平片８の下面に
   対向する保持片１９と、第１垂直片９と第２垂
   直片１１とのいずれか一方又は双方の内側の側
   縁より突出し、野縁１６の立上り板１４端部の
   外曲り折曲片１５が係止する係止片１２と、第
   ２垂直片１１に設けられて、野縁受１３の垂直
   部分の背部に接する阻止部とを具備する天井野
   縁の取付金具。 (2) 阻止部は、第２垂直片１１の上端に設けら
   れ、その平坦面が野縁受１３の垂直部分の背部
   に接する舌片より構成されて成る実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の天井野縁の取付金具。