JPS6141875Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は天井板保持構造、特に野縁受と野縁取
付金具との関係に関するものである。

従来、天井板１は第１図に示すように裏面にほ
ぼＵ字状の野縁２を有し、この野縁２の折曲部３
を野縁受４に取付けられた野縁取付金具５の係止
部６に係止することにより固定される。上記金具
５は帯状となり、その上部を２個所折曲して野縁
受４の上方水平部分４_１に固定される。

しかしながら、このような構成によると、天井
板１とスラブ面との間の距離が50mm以下ときわめ
て狭い場合、必然的に野縁受４の上部作業空間も
狭くなり、金具５を取付けるのが困難となる欠点
を有する。

本考案は野縁受の下方水平部分に野縁取付金具
を取付けることを基本となし、野縁受の下部方向
から操作することにより野縁取付金具を固定可能
とし、しかもこの野縁取付金具を野縁受に沿つて
スライド自在とするものであり、以下実施例を用
いて詳細に説明する。

第２図は本考案による天井板保持構造の一実施
例を示す斜視図であり、同図において７は野縁受
であり、これは上方水平部分７_１、垂直部分７
_２、下方水平部分７_３より成る断面コ字状部分８
と、このコ字状部分８の背部下端より水平方向に
突出する突出部分９とより成り、突出部分９の後
端には立上り部分１０が設けられる。当該野縁受
７は一枚の金属板をロール成形して成るもので、
垂直部分７_２以外の部分は折り返しにより２重板
となつている。１１は野縁取付金具であり、これ
は水平板１２の側壁中央部より下方に折曲され、
下部に係止部１３を有する垂直片１４と、水平板
１２の一方の側壁端部より上方に折曲され、かつ
水平板１２の上面と対向して、野縁受７の下方水
平部分７_３が挿入される程度の間隙１５を有する
挾持片１６と、水平板１２の他方の側壁端部より
突出する阻止片１７とより成る。阻止片１７は水
平板１２側に野縁受７の立上り部分１０の高さｌ
とほぼ等しい長さの細状部分１８を有している。

このような構成において、第１図で説明した天
井板１を固定するには、まず野縁受７を、他の取
付具を用いて天井スラブ面に取付け、つぎに野縁
取付金具１１を移動して挾持片１６と水平板１２
の上面との間で得られる間隙１５に野縁受８の下
方水平部分７_３を挿入する。つぎに、阻止片１７
を下方より上方に押出し、細状部分１８の立上り
部分１０の下端に対応する部分１９を折曲げ、つ
ぎに阻止片１７の頭部を内側に押圧して立上り部
分１０の上端に対応する部分２０を折曲げる。つ
ぎに、天井板１に取着された野縁２を上方に移動
し、野縁２の開口部に垂直片１４を嵌入して垂直
片１４の係止部１３に野縁２の折曲部３を係止す
る。

以上の構成によれば、阻止片１７を下方から押
圧して立上り部分１０において折曲げることによ
り、野縁取付金具１１を取着でき、従来のように
野縁受上部の狭い空間に手を差し入れて金具５の
端部を折曲げるという必要がないので、取付が容
易となる。また、野縁取付金具１１は野縁受７の
下方水平部分７_３及び突出部分９の両方に取着さ
れるので、野縁取付金具１１に比較的大きな荷重
が加わつても金具１１が野縁受７より脱落すると
いう危険性を防止できる。また、立上り部分１０
を設けたので、阻止片１７と突出部分９との結合
を大きくできる。すなわち、細状部分１８が部分
１９と２０との２個所で折曲され、部分２０がＵ
字状となつて立上り部分１０の上端にしつかりと
係合するので、水平板１２に下部方向の大きな力
が作用しても阻止片１７がはずれにくくなる。ま
た、野縁受７はその主要部分が２重板となり、し
かも立上り部分１０を設けたことにより機械的強
度が大きくなる。また、取付金具１１と一体とな
つた野縁２あるいは取付金具１１と一体となつた
野縁２の裏打ち天井板を野縁受７の長手方向にス
ライドでき、天井板の位置調整をしながら天井板
を貼ることができる。

なお、本考案において突出部分９は第４図に示
す如く傾斜させてもよい。また、垂直部分７_２に
第５図に示すリブ２１を設けてもよい。また、垂
直片１４を水平板１２の両縁に設けることなく、
いずれか一方に設けてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の天井板保持構造の一例を示す斜
視図、第２図及び第３図は本考案による天井板保
持構造の一実施例を示す斜視図及び断面図、第４
図、第５図は本考案による天井板保持構造の他の
実施例を示す図である。 １……天井板、２……野縁、３……折曲部、７
……野縁受、７_１……上方水平部分、７_２……垂
直部分、７_３……下方水平部分、９……突出部
分、１０……立上り部分、１１……野縁取付金
具、１３……係止部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天井板１の裏部に位置され、上側開口部に係止
   折曲部３を有する野縁２と、当該野縁２の係止折
   曲部３に係止する係止部１３を両縁に有する垂直
   片１４から成る野縁取付金具１１と、当該野縁取
   付金具１１を保持する野縁受７とを具備し、上記
   野縁受７を、垂直部分７_２とこの垂直部分７_２の
   下端から両側方向でかつほぼ水平方向に突出する
   水平部分７_３及び突出部分９とから成り、逆Ｔ字
   状部分を含む如く形成し、上記野縁取付金具１１
   を、上記水平部分７_３及び突出部分９の下面に対
   向する水平板１２とこの水平板１２の一端縁左右
   から上記水平部分７_３の上面側に対向する如く折
   返された２個の挾持片１６と上記水平板１２の他
   端縁左右から上記突出部分９の上面側方向に折曲
   される２個の阻止片１７とから形成して、垂直片
   １４を水平板１２の一端縁と他端縁の少なくとも
   一方の中央側から垂下させたことを特徴とする天
   井板保持構造。