JPS6133012Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は無杼織機における緯糸検出装置に関す
るものである。

従来技術 一般に、織機においては緯糸が正常に緯入れさ
れない場合、織布に織きずができて所望の織布を
得ることができないため、緯糸が正常に緯入れさ
れているかどうかを検出し、緯入れミスが生じた
とき織機を停止させることが行われている。

そのため、例えば第１図に示すように、主ノズ
ル１から噴射される噴射空気流により搬送される
緯糸Ｙを案内する案内部２ａを有し、かつ筬打ち
時に案内部２ａに緯入れされた緯糸Ｙを同案内部
２ａから脱出させるための脱出通路２ｂを有する
複数のガイド片２をスレイ３上に並設したエアジ
エツト方式の織機においては、第２図に示すよう
に前記ガイド片２とほぼ同様の形状をなして案内
部６ａ及び脱出通路６ｂを有し、かつ投光素子４
及び受光素子５を脱出通路６ｂを挾んで対向状に
設けた緯糸検出器６を前記ガイド片２間の適宜位
置に配設している。

そして、ロツキングアーム７上に装着されたス
レイ３がロツキングシヤフト８を中心にして第１
図の矢印方向に傾動して筬打ちを行うとき、緯糸
Ｙが正常に緯入れされた場合には、案内部６ａか
ら緯糸Ｙが脱出通路６ｂを通つて脱出する。この
とき、緯糸Ｙが投光素子４から受光素子５へ投射
されている光を横切り、その光量変化（減少）を
示す信号電流が受光素子５からリード線９を通つ
て制御部（図示略）へ送られ、織成動作が継続さ
れて織布Ｗが織られていく。反対に、緯入れミス
が起きて緯糸Ｙが案内部６ａに緯入れされない場
合には前記光量変化（減少）が起きず、織機が停
止されるようになつている。

このような緯糸検出器６からなる緯糸検出装置
は第３図に示す多数のガイド片２及び１つの緯糸
検出器６からなるガイドユニツト１０と同ユニツ
ト１０とほぼ同じ大きさの緯糸検出器６を有しな
いガイドユニツト（図示略）とをスレイ３上に装
着し、緯糸検出器６が捨耳付近に位置するように
ガイドユニツト１０を配設して構成されているの
が一般的であつた。しかし、織布Ｗの織巾変更に
対応して緯糸検出器６の位置を変更するにはガイ
ドユニツト１０と他のガイドユニツトとを入れ換
える必要があるが、緯糸検出器６の最小位置移動
量はほぼガイドユニツト１０の巾に等しくなるた
め、緯糸検出器６を適宜の検出位置に配設するこ
とがむずかしかつた。

又、織布Ｗの織巾変更のみならず、それほど高
い品質を要求されない織布Ｗの場合には、緯糸検
出器６を捨耳のところではなく織布Ｗの反緯入れ
側布端近傍内側に配置して、緯入れ長さが足りな
いが緯糸Ｙが前記布端まで到達していて、ほとん
ど問題ない緯入れミスを検出しないようにするよ
うな場合にも、ガイドユニツト１０の緯糸検出器
６を適切な検出位置に配設することが困難であつ
た。

目 的 本考案の目的は織布の織巾等に対応して最も適
切な緯糸検出位置を選択して緯糸の検出を行うこ
とができる無杼織機における緯糸検出装置を提供
することにある。

実施例 以下、本考案を具体化した一実施例を第４〜１
０図に基づいて説明すると、１１は第５図に示す
ように、スレイ３上に並設された緯糸検出器を有
しない複数のガイドユニツト、１２は反緯入れ側
のスレイ３上にボルト１３により装着された複数
のガイド用サブユニツトであつて、補助噴射流体
用の通路１４ａ及び同通路１４ａに連通する補助
ノズル１５用の透孔１４ｂを有するサブブロツク
１４と、同ブロツク１４上に並設され、前記ガイ
ド片２と同様の形状をなす複数のガイド片１６と
からなつている。

１７は前記ガイド用サブユニツト１２とほぼ同
様の形状をなす緯糸検出用サブユニツトである
が、１つのガイド片１６の代わりに前記緯糸検出
器６と同様の緯糸検出器６が配設されている点が
異なつている。そして、同検出器６の投光素子４
及び受光素子５から延出されたリード線９は同検
出器６の下部前側から取り出されて織機のフレー
ム（図示略）側へ導かれ、制御部（図示略）に接
続されている。

１８は補助噴射流体を供給する補助供給管１９
が接続されるガイド用サブユニツトである。な
お、必要に応じて補助供給管１９が接続される緯
糸検出用サブユニツトは前記サブユニツト１２，
１７，１８とは別に用意されている。

又、サブユニツト１２，１７，１８の通路１４
ａ間には補助噴射流体の漏洩を防止するＯリング
２０が配設されている。さらに、両側端に位置す
るガイド用サブユニツト１２の通路１４ａ開口部
には補助噴射流体をストツプする密栓２１が嵌入
されている。

２２はスレイ３上に立設された筬である。

次に、前記のように構成した実施例について、
その作用を説明する。

さて、緯糸Ｙが第４，５図の矢印Ｐ方向に正常
に緯入れされ、緯糸検出器６まで到達した場合、
筬打ち動作に伴つて緯糸Ｙが前記緯糸検出器６の
案内部６ａから脱出通路６ｂを通つて脱出する。
このとき、緯糸Ｙが投光素子４から受光素子５に
投射される光を横切り、その光量変化（減少）を
示す信号電流が受光素子５からリード線９を通つ
て制御部へ送られて織成動作が継続される。

反対に、緯入れミスが生じて緯糸Ｙが前記緯糸
検出器６に到達しない場合には前記光量変化（減
少）が起きず、織機が停止される。

次に、例えば織巾が前記織布のものよりも大き
くて第４図の左側から第５番目のガイド用サブユ
ニツト１２のところが最適の緯糸検出位置である
場合、ボルト１３を取り外して同サブユニツト１
２と緯糸検出用サブユニツト１７とを入れ換え、
再びボルト１３で固定すればよい。

さらに一層の織巾変更がなされる場合には、ス
レイ３からサブユニツト１２，１７，１８をすべ
て取り外し、これらのサブユニツト１２，１７，
１８と最も適した検出位置にあるガイドユニツト
１１とを入れ換える。そして、前述したように、
最も適した検出位置に緯糸検出用サブユニツト１
７を配設すればよい。

又、補助噴射流体の噴射による緯入れに支障が
なければ、緯糸検出用サブユニツト１７のみをガ
イドユニツト１１間に配設したり、あるいはガイ
ド用サブユニツト１２間にガイドユニツト１１を
配設してもよい。

又、織巾変更の場合だけではなく、それほど高
い品質を要求されない織布を織るとき、緯入れ長
さが足りないが、緯糸Ｙが反緯入れ側の布端まで
到達していてほとんど問題ない緯入れミスを検出
しないようにするため、織布の反緯入れ側布端近
傍内側を検出位置とするような場合にも、前述の
ように緯糸検出用サブユニツト１７を入れ換えれ
ばよい。

なお、本考案は前記実施例のみに限定されるも
のではなく、例えばガイド用サブユニツト１２及
び緯糸検出用サブユニツト１７のガイド片１６の
数を適宜増減したり、緯糸検出用サブユニツト１
７を複数配設する等、本考案の趣旨を逸脱しない
範囲で任意に変更具体化することも可能である。

効 果 以上詳述したように、本考案は織布の織巾等に
対応して最も適切な緯糸検出位置を選択して緯糸
の検出を行うことができる効果を有するので、無
杼織機における緯糸検出装置として産業利用上優
れた考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は流体噴射式織機の緯入れ側付近を示す
要部斜視図、第２図は流体噴射式織機に使用され
る緯糸検出器を示す側面図、第３図は同じく従来
のガイドユニツトを示す背面図、第４図は本考案
を流体噴射式織機に具体化した一実施例を示す要
部斜視図、第５図は同じく略体正面図、第６図は
サブユニツト付近の略体縦断面図、第７図はガイ
ド用サブユニツトを示す平面図、第８図は同じく
一部破断側面図、第９図は緯糸検出用サブユニツ
トを示す平面図、第１０図は第９図のＡ−Ａ線断
面図である。 緯糸検出器……６、ガイド用サブユニツト……
１２，１８、ガイド片……１６、緯糸検出用サブ
ユニツト……１７。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 緯糸を案内する複数のガイドからなるガイド
   ユニツトがスレイ上に並設された無杼織機にお
   いて、スレイ上に対し、緯糸の有無を検出する
   緯糸検出器を有し、緯入れ方向の長さが前記ガ
   イドユニツトよりも短い緯糸検出用サブユニツ
   トと、同じく緯入れ方向の長さが短いガイド用
   サブユニツトとを取付位置の入れ換え可能に配
   設したことを特徴とする無杼織機における緯糸
   検出装置。 ２ ガイド用サブユニツトはスレイに取着される
   サブブロツクと、同サブブロツク上に並設され
   た複数のガイドとからなる実用新案登録請求の
   範囲第１項に記載の無杼織機における緯糸検出
   装置。 ３ 緯糸検出用サブユニツトはスレイに取着され
   るサブブロツクと、同サブブロツク上に並設さ
   れた複数のガイドと、同じく緯糸検出器とから
   なる実用新案登録請求の範囲第１項に記載の無
   杼織機における緯糸検出装置。