JPS6132149Y2 - - Google Patents

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JPS6132149Y2
JPS6132149Y2 JP7388581U JP7388581U JPS6132149Y2 JP S6132149 Y2 JPS6132149 Y2 JP S6132149Y2 JP 7388581 U JP7388581 U JP 7388581U JP 7388581 U JP7388581 U JP 7388581U JP S6132149 Y2 JPS6132149 Y2 JP S6132149Y2
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signal
ignition
circuit
capacitor
coil
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  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、内燃機関の回転速度に応じて点火位
置を電気的に制御する内燃機関用点火装置に関す
るものである。
一般に内燃機関においては、機関の回転速度に
応じて点火位置を制御する必要がある。例えば4
サイクル内燃機関においては第1図に示すよう
に、アイドリング回転N0(rpm)から設定回転数
N1(rpm)までは略一定の点火位置θで点火を
行ない、設定回転数N1(rpm)からN2(rpm)ま
での中高速回転領域では点火位置θiをθから
θまで角度θW(進角幅)だけ進める進角特性
が要求される。尚図中T.D.Cは機関のピストンの
上死点であり、B.T.D.Cは下死点である。このよ
うな進角特性を得る点火装置として、本出願人は
先に第2図に示したものを提案した。第2図にお
いてaは直流電源Vccから定電流回路b及び放電
阻止用ダイオードCを通して充電されるコンデン
サ、dはコンデンサaを一定の時定数で放電させ
る放電回路を構成する電流制限手段、eは充放電
区間制御用スイツチで、スイツチeの制御端子に
は機関の所定の回転角度位置で信号を発生する信
号コイルfの負方向出力がダイオードgを介して
入力されている。またhは電圧比較器で、この電
圧比較器にはコンデンサaの端子電圧と基準電圧
発生回路iから得られる基準電圧Vrとが入力さ
れ、コンデンサaの端子電圧が基準電圧Vr以下
になつたときに電圧比較器hから得られる信号が
点火位置を定める信号(点火信号)としてダイオ
ードjを介して点火回路Kに入力されている。信
号コイルfは第3図Bに示したように機関が1回
転する毎に1山の負方向信号Es1と1山の正方向
信号Es2とを出力するものであり、信号コイルf
に負方向の出力Es1が発生している期間放電区間
制御用スイツチeが導通するようになつている。
また信号コイルfの正方向出力はダイオードlを
介して点火回路kに点火信号として供給されると
同時に、コンデンサaの両端に並列接続されたリ
セツト用スイツチmの制御端子に供給されてい
る。尚信号コイルfに出力が発生していない区間
では、点火回路kに点火信号が与えられないよう
になつている。
上記点火装置において、コンデンサaの端子電
圧Vaの回転角θに対する波形は第3図Aに示す
通りで、信号コイルfの正方向出力Es2の立下り
位置θから次の負方向出力Es1の立上り位置θ
まで一定の勾配で上昇(定電流充電)し、角度
θから次の角度θまでの間一定の勾配で下降
(定電流放電)する波形になる。そしてこの点火
装置において設定回転速度N1以下の領域では、
信号コイルfの正方向出力Es2の立上り位置θ
で点火回路kに点火信号が与えられるためこの位
置θで点火が行なわれ、設定回転速度N1から
N2までの領域では第3図Aに示すようにコンデ
ンサaの端子電圧Vaが基準電圧Vr以下になる位
置θaで点火信号が与えられる。角度θにおけ
るコンデンサaの充電電圧は機関の回転速度の上
昇に伴つて低下していくため、この点火位置θa
は機関の回転速度の上昇に伴つて進んでいく。ま
た設定回転速度N2以上の領域では信号コイルf
の負方向出力Es1が立下る位置θで点火信号が
与えられる。
上記した点火装置によれば、コンデンサaの充
電電流及び放電電流を回転数に応じて制御する必
要がなく、またコンデンサの充電及び放電の区間
の制御を1つのスイツチング素子で行なうので、
スイツチング素子の駆動回路も簡単にすることが
でき、複雑な回路を用いることなく精密な点火位
置制御を行なわせることができる。また制御回路
が簡単になるので点火位置の制御に要する電力が
少なくて済み、点火エネルギーを供給する磁石発
電機の出力の一部を利用して制御回路を動作させ
ても点火エネルギーへの影響が殆んどない等の利
点がある。しかしながら上記点火装置では、機関
の起動時に点火位置が正規位置よりも大幅に進む
場合があることが判明した。すなわち、上記の内
熱機関用点火装置において、角度θ〜θの区
間の途中の角度θ(第3図A参照)で点火装置
が起動されたとすると、コンデンサaの充電区間
θ〜θは前記した正規の動作における充電区
間θ〜θよりも短くなり、角度θでの充電
電圧が正規の充電電圧よりも低くなる。そのため
設定回転速度N1以下の領域において点火信号
は、第3図Aに示したように正規の点火位置θ
よりも大幅に進んだ位置θで与えられることに
なる。このように上記従来の点火装置では、機関
の起動時に点火位置が正規の点火位置よりも進む
ことがあるが、起動時に点火位置が進むとバツク
フアイアを生じることがあり、機関の損傷を招く
虞れがある。また2サイクル機関の場合には起動
時に点火位置が進むと機関が逆転する虞れがあり
安全上問題がある。
本考案の目的は、起動時に点火位置が進むのを
防止した内燃機関用点火装置を提供することにあ
る。
本考案は、第2図に示した如き内燃機関用点火
装置において、機関の起動時にコンデンサの充電
電圧に係りなく、信号コイルの後から発生する半
サイクルの出力により点火位置を定めるための信
号を発生させる起動時用点火位置決定回路を付加
することにより上記目的を達成したものである。
以下図示の実施例により本考案の内燃機関用点
火装置を詳細に説明する。
第4図は本考案の一実施例を示したもので、同
図において1は図示しない内燃機関により駆動さ
れる磁石式交流発電機の発電コイル、2は1次コ
イル2a及び2次コイル2bを有する点火コイル
であり、発電機としては4極以上のものが用いら
れる。発電コイル1の一端は接地され、他端は1
次コイル2aの一端に接続されている。1次コイ
ル2aの他端はサイリスタ3のアノードに接続さ
れ、サイリスタ3のカソードは接地されている。
1次コイル2aと発電コイル1との接続点にはダ
イオード4を介してNPNトランジスタ5のコレ
クタが接続され、トランジスタ5のエミツタは接
地されている。トランジスタ5のベースはダイオ
ード6のカソードに接続され、ダイオード6のア
ノードは抵抗7を介して1次コイル2aとサイリ
スタ3のアノードとの接続点に接続されている。
点火コイルの2次コイル2bは機関のシリンダに
取付けられた点火プラグ8に接続され、発電コイ
ル1乃至点火プラグ8の各部により、トランジス
タ5を1次電流制御用半導体スイツチとした電流
遮断形点火装置の基本回路が構成されている。
上記点火装置の基本回路は公知のもので、発電
コイル1に図示の実線矢印方向の一方の半サイク
ルの出力電圧が発生すると、発電コイル1から1
次コイル2a、抵抗7及びダイオード6を通して
トランジスタ5にベース電流が流れ、このトラン
ジスタが導通する。これにより発電コイル1から
トランジスタ5のコレクタエミツタ間を通して短
絡電流に近い電流が流れる。そしてこの電流が十
分大きくなる位置に設定された点火位置でサイリ
スタ3に点弧信号が与えられるとこのサイリスタ
が導通し、トランジスタ5のベース電位を略接地
電位まで低下させる。これによりトランジスタ5
が遮断し、発電コイル1を流れていた電流が遮断
されるため発電コイル1に高い電圧が誘起し、こ
の電圧が点火コイル2で更に昇圧されて点火プラ
グ8に印加される。したがつて点火プラグ8に火
花が生じ、点火動作が行なわれる。このように、
この点火装置においては、サイリスタ3の導通に
より点火動作が行なわれるため、サイリスタ3に
点弧信号を与える位相を制御することにより点火
位置を制御することができる。
本実施例においては、機関の回転速度に応じて
点火位置を制御するため、点火位置制御回路10
が設けられる。この制御回路を構成するためサイ
リスタ3のゲートカソード間に抵抗11が並列接
続され、この抵抗11の両端にダイオード12を
介して信号コイル13が並列接続されている。信
号コイル13は発電コイル1が配置されている磁
石発電機に設けられるか、または別個の信号発電
機内に設けられ、機関の1回転当り1サイクルの
信号を誘起する。信号コイル13の非接地側の一
端はカソードをこの信号コイル側にしたサイリス
タ50を介してNPNトランジスタ15のベース
に接続され、トランジスタ15のエミツタは接地
されている。トランジスタ15のベースエミツタ
間には、アノードを接地(トランジスタ15のエ
ミツタ)側にしてダイオード16が並列接続さ
れ、ダイオード16のカソードとトランジスタ1
5のベースとの接続点は抵抗17を通してサイリ
スタ3のアノードに接続されている。またトラン
ジスタ15のコレクタは抵抗19を介してサイリ
スタ3のアノードに接続されている。抵抗19と
トランジスタ15のコレクタとの接続点に抵抗2
0の一端が接続され、抵抗20の他端はダイオー
ド21を介してサイイリスタ3のゲートに接続さ
れている。前記サイリスタ50のゲートカソード
間には抵抗51が、またゲートアノード間にはア
ノードを該サイリスタのゲート側にしたツエナー
ダイオード52がそれぞれ並列接続され、信号コ
イル13の負方向出力(接地側が正電位になる方
向の出力)がツエナーダイオード52のツエナー
レベル以上になつたときにサイリスタ3が導通す
るようになつている。
サイリスタ3のアノードにはまた抵抗23を介
して第1のコンデンサ24の一端が接続され、コ
ンデンサ24の他端はアノードを接地したダイオ
ード25のカソードに接続されている。コンデン
サ24のダイオード25側の端子にはダイオード
26のアノードが接続され、ダイオード26のカ
ソードと接地間にコンデンサ27が並列接続され
ている。コンデンサ27の非接地側の一端は定電
流回路29の一端に接続されている。定電流回路
29は例えば、電界効果トランジスタのゲートを
抵抗を介してまたは直接ソースに結合した公知の
回路からなり、この定電流回路の他端と接地間に
ダイオード28を介して第2のコンデンサ31が
接続されている。コンデンサ31の非接地側の一
端は定電流回路32を介してNPNトランジスタ
33のコレクタに接続され、トランジスタ33の
エミツタは接地されている。トランジスタ33の
ベースは抵抗34を介して接地されるとともに抵
抗35を介してトランジスタ15のコレクタに接
続され、トランジスタ33のコレクタはダイオー
ド28のアノードに接続されている。またダイオ
ード26のカソードと接地間に抵抗36とツエナ
ーダイオード37との直列回路が接続され、ツエ
ナーダイオード37の両端に得られる基準電圧
Vrが電圧比較器38のプラス側入力端子38a
に入力されている。電圧比較器38のマイナス側
入力端子38bにはコンデンサ31の両端の電圧
Vcが入力され、比較器38の非接地側の出力端
子38cはサイリスタ3のゲートにダイオード2
1を介して接続されている。また電圧比較器38
の電源端子38dはコンデンサ27の非接地側端
子に接続されたラインに接続されている。電圧比
較器38は出力端子38cと接地間に接続された
スイツチング素子を最終段に備えており、コンデ
ンサ31の端子電圧Vcが基準電圧Vrより高いと
きに出力端子38cを接地電位とし、端子電圧
Vcが基準電圧Vr以下になつたときに出力端子3
8cを非接地状態にするように構成されている。
したがつてこの電圧比較器38は、コンデンサ3
1の端子電圧Vcが基準電圧Vrより高いときにサ
イリスタ3のゲートカソード間を接地してサイリ
スタ3に点弧信号が与えられるのを阻止し、Vc
≦Vrとなつたときにサイリスタ3への点弧信号
の供給を許容する。
コンデンサ31の両端にはカソードを接地側に
してサイリスタ39が並列接続され、サイリスタ
39のゲートは抵抗40を介して接地端子に接続
されるとともに抵抗41を介して信号コイル13
の非接地側端子に接続されている。
上記の実施例においては、コンデンサ31が第
2図のコンデンサaに対応しており、発電コイル
1、ダイオード25,26、コンデンサ24,2
7及び抵抗23により、コンデンサ31を充電す
る直流電源が構成されている。またダイオード2
6、抵抗36及びツエナーダイオード37により
第2図における基準電圧発生回路iが構成されて
いる。更に、定電流回路29及びダイオード28
により、前記電源の出力でコンデンサ31を一方
の極性に定電流充電する充電回路が構成され、
こゝでダイオード28は、第2図に示した放電阻
止用ダイオードcに対応している。更にまた、こ
の実施例では前記第2図の電流制限手段dとして
定電流回路32が用いられ、この定電流回路32
とトランジスタ33及びトランジスタ15からな
る放電制御用スイツチとによりコンデンサ31の
放電回路が構成されている。またトランジスタ1
5、抵抗19,20、及び電圧比較器38によ
り、コンデンサ31の端子電圧を基準電圧Vrと
比較してコンデンサ31の端子電圧が基準電圧
Vr以下になつたときにサイリスタ3(点火回路
の半導体スイツチ)に与える導通信号を発生する
導通信号発生回路が構成されている。即ち、トラ
ンジスタ15は、放置制御用スイツチのオンオフ
を制御するスイツチと導通信号発生回路の制御ス
イツチとを兼ねている。更に詳細に述べると、ト
ランジスタ15が遮断状態にあるときに発電コイ
ル1から1次コイル2a及び抵抗19,20を通
して供給される信号のサイリスタ3への供給が許
容され、トランジスタ15が導通状態にあるとき
にはこの信号の供給が阻止される。またトランジ
スタ15が導通したときにトランジスタ33が遮
断してコンデンサ31の充電を許容する。更にト
ランジスタ15及び33によりコンデンサ31の
放電を制御する放電制御用スイツチ回路が構成さ
れ、トランジスタ15が遮断したときにトランジ
スタ33が導通してコンデンサ31を放電させ
る。同時にコンデンサ31の充電用電流はトラン
ジスタ33によりコンデンサ31から側路され
る。またサイリスタ39及び抵抗40,41によ
り、コンデンサ31を放電させるリセツト回路が
構成されている。そして本実施例では、サイリス
タ50、抵抗51及びツエナーダイオード52に
より起動時用点火位置決定回路が構成され、信号
コイル13に先に発生する負方向出力Es1がツエ
ナーダイオード52のツエナーレベル以上になつ
てサイリスタ50が導通したときに始めてトラン
ジスタ15が遮断状態になるようになつている。
上記の点火装置においては、電圧比較器38の
出力端子38cが非接地状態にあつて信号コイル
13に図示の実線矢印方向の信号(以下正方向信
号という。)が誘起したときに信号コイル13か
らダイオード12を通してサイリスタ3に点弧信
号が供給される。また電圧比較器38の出力端子
38cが非接地状態にあつてトランジスタ15が
遮断状態にあるときには、発電コイル1から1次
コイル2a、抵抗19,20及びダイオード21
を通してサイリスタ3に点弧信号が供給される。
尚抵抗17はトランジスタ15にベース電流を流
すためのもので、この抵抗の抵抗値は十分大きく
設定され、抵抗17、ツエナーダイオード52、
抵抗51及びダイオード12の回路または抵抗1
7、サイリスタ50及びダイオード12の回路を
通してはサイリスタ3に点弧信号が供給されない
ようになつている。
上記点火装置において、発電コイル1が設けら
れている磁石発電機が4極に構成されているとす
ると、発電コイル1には機関の1回転当り2サイ
クルの電圧が誘起し、発電コイル1に図示の実線
矢印方向の電圧(以下正方向電圧という。)が誘
起する各半サイクルにおいて発電コイル1からダ
イオード4及びトランジスタ5を通して電流Iが
流れる。第5図Aはこの電流Iの波形を機関の回
転角θに対して示している。また信号コイル13
は、第5図Bに示すように、発電コイル1に正方
向の電圧が誘起している間に先ず負方向信号(図
示の破線矢印方向の信号)Es1を発生し、次いで
正方向信号Es2を発生する。そして正方向信号
Es2が立上る角度θは第1図に示した進角特性
の設定回転数N1以下の点火位置に合せてあり、
負方向信号Es1が立上る角度θは進角が終了す
る回転数N2以上での点火位置に合せてある。し
たがつて信号コイル13が発生する負方向信号
Es1の幅が進角幅θWに相当する。
今第5図の角度θよりも前の位置で発電コイ
ル1に負方向の半サイクル(図の破線矢印方向の
半サイクル)の電圧が誘起すると、発電コイル1
→ダイオード25→第1のコンデンサ24→抵抗
23→1次コイル2a→発電コイル1の経路で第
1のコンデンサ24が図示の極性に充電される。
次に角度θにおいて、発電コイル1に正方向電
圧が誘起すると、トランジスタ5のコレクタエミ
ツタ間を通して電流Iが流れ、同時に1次コイル
2a及び抵抗17を通してトランジスタ15にベ
ース電流が流れる。したがつてトランジスタ15
が導通してトランジスタ33が遮断する。トラン
ジスタ33が遮断するため、第1のコンデンサ2
4の電荷がダイオード26、定電流回路29及び
ダイオード28を通して第2のコンデンサ31に
放電し、これにより第2のコンデンサ31が図示
の極性に定電流で次電される。したがつて第2の
コンデンサ31の端子電圧Vcは第5図Cに示す
ように直線的に上昇する。発電コイル1に負方向
の電圧が誘起する角度θ〜θの区間において
は第1のコンデンサ24が発電コイル1の負方向
電圧により再充電される。またθ〜θの区間
においてはトランジスタ15及び33にベース電
流が流れないため、トランジスタ15及び33が
遮断状態にあり、コンデンサ31の放電が阻止さ
れ、充電だけが行なわれている。次に角度θ
おいて再び発電コイル1に正方向電圧が誘起する
と、発電コイル1からダイオード4及びトランジ
スタ5を通して電流Iが流れるとともにトランジ
スタ15が導通し、トランジスタ33が遮断状態
になる。トランジスタ33が遮断状態にあるため
第2のコンデンサ31の充電は続けられる。次い
で角度θにおいて信号コイル13に一方(負方
向)の半サイクルの信号Es1が発生し、この信号
がツエナーダイオード52のツエナーレベル以上
になつてサイリスタ50が導通するとトランジス
タ15が遮断状態になり、トランジスタ33を導
通させる。したがつて第2のコンデンサ31への
充電電流はトランジスタ33により該コンデンサ
31から側路され、コンデンサ31の充電が停止
される。このとき同時に定電流での放電が開始さ
れ、第2のコンデンサ31の端子電圧Vcは第5
図Cに示すように直線的に下降していく。このコ
ンデンサ31の端子電圧Vcが基準電圧Vrより高
いときには、電圧比較器38の出力端子38cが
接地電位にあるため、トランジスタ15が遮断状
態にあつてもサイリスタ3には点弧信号が供給さ
れない。端子電圧Vcが角度θiで基準電圧Vrに等
しくなると電圧比較器38の出力端子が非接地状
態になる。このとき信号コイル13に負方向信号
Es1が誘起していてトランジスタ15が遮断して
いると、発電コイル1→1次コイル2a→抵抗1
9→抵抗20→ダイオード21→サイリスタ3の
ゲートの経路でサイリスタ3に点弧信号が与えら
れ、サイリスタ3が導通する。これによりトラン
ジスタ5が遮断し、電流Iが遮断されて点火動作
が行なわれる。第5図Dは電圧比較器38の出力
端子38cの電位の変化を示し、同図Eはトラン
ジスタ15のコレクタの電位変化を示している。
こゝで第2のコンデンサ31の充電電流をi1
放電電流をi2とし、このコンデンサ31の静電容
量をCとする。また機関の回転数をN(rpm)と
し、θ〜θiの幅をα゜としてβ゜≡360゜−θ
wとおくと、コンデンサ31の端子電圧の最大値
Vcoは、 Vco=(i1/C)(1/6N)β゜ ……(1) で与えられる。一方トランジスタ15が遮断して
コンデンサ31の放電が開始されると、コンデン
サ31の端子電圧Vcは、 Vc=Vco−(i2/C)(1/6N)α゜ ……(2) で表わされる。(2)式に(1)式を代入すると、 Vc=(i1/C)(1/6N)β゜ −(i2/C)(1/6N)α゜ ……(3) (3)式からα゜を求めると、 α゜=(i1/i2)β゜ −(VrC/i2)6N ……(4) したがつて角度θ〜θの間で電圧比較器3
8の出力端子38cが非接地状態になる角度θi
は、 θi=θ−α゜ =θ−(i1/i2)β゜ +(VrC/i2)6N ……(5) (5)式から明らかなように、角度θiは回転数N
の関数となり、回転数の上昇に伴つてθiが進
む。機関の回転数がN1に達し、 θ=θ−(i1/i2)β゜ +(VrC/i2)6N1 ……(6) の関係が満されると、それ以上の回転数に対して
は(5)式の角度θiが負方向信号Es1の発生区間θ
〜θに入るため、角度θiにおいてトランジス
タ15が遮断しているようになり、この角度θi
においてサイイリスタ3に点弧信号が与えられて
点火動作が行なわれる。(5)式の角度θiは回転数
Nの増大に伴つて直線的に増大するため点火位置
は回転数の増大に伴つて直線的に進角する。回転
数がN2以上になると、コンデンサ31の充電時
間が短くなつてコンデンサ31が基準電圧Vr以
上に充電されることがなくなるので、電圧比較器
38の出力端子38cは常に非接地状態になり、
角度θにおいて負方向信号esが発生してトラ
ンジスタ15が遮断すると同時にサイリスタ3に
点弧信号が与えられる。したがつてN2以上の回
転数では点火位置がθ(一定)となる。一方
N1以下の回転数では、トランジスタ15が遮断
しているθ〜θの区間で電圧比較器38の出
力端子38cが非接地状態になることがない。
こゝで角度θにおいて信号コイル13に正方向
信号Es2が誘起するとサイリスタ39に点弧信号
が与えられてサイリスタ39が導通するため第2
のコンデンサ31がこのサイリスタ39を通して
放電する。これにより電圧比較器38の出力端子
38cが非接地状態になり、信号コイル13から
ダイオード12を通してサイリスタ3に点弧信号
が入る。これらの動作は角度θで瞬時に行なわ
れるため、N1以下の回転数における点火位置は
θ(一定)となる。
上記のように、第4図の実施例によれば、第1
図に示したような進角特性を得ることができる
が、こゝで進角の傾き、進角開始回転数N1及び
進角終了回転数N2は充電電流i1、放電電流i2、基
準電圧Vr及びコンデンサN31の容量を適当に
選ぶことにより自由に選定することができる。し
かもこの場合N1及びN2を検出回路等、複雑な回
路を一切必要とせずに精度の高い点火時期の制御
を行なわせることができる。
そして上記実施例においては、サイリスタ5
0,抵抗51及びツエナーダイオード52からな
る起動時用点火位置決定回路が設けられているた
め、ツエナーダイオード52のツエナーレベル
を、起動時の回転速度における信号コイル13の
負方向信号レベル以上で且つ進角動作が始る設定
回転速度N1における信号コイル13の負方向信
号レベル未満の値に設定しておくことにより、起
動時に信号コイル13に負方向信号が誘起した場
合にトランジスタ15が遮断するのを阻止するこ
とができる。したがつて起動時には、コンデンサ
31の端子電圧には無関係に信号コイル13の後
から発生する半サイクルの出力Es2によつてサイ
リスタ3に点弧信号が与えられ、点火動作は必ら
ず正規の点火位置θで行なわれる。
尚起動時用点火位置決定回路には種々の変形を
考えることができる。第6図はその一例を示した
もので、第4のツエナーダイオード37と並列に
遅延回路を構成するコンデンサ60を接続したも
のである。このように構成すると、起動時に電圧
比較器38のプラス側入力端子38aの電圧が基
準電圧Vrの規定値に達するまでに時間がかゝる
ため、起動時の基準電圧を下げることができる。
したがつて起動時に電圧比較器の出力が高レベル
になる位置を角度θ以降に遅らせることがで
き、起動時には必らず信号コイル13の正方向出
力が立上る角度θで点火動作を行なわせるよう
にすることができる。
起動時用点火位置決定回路としては、上記した
ものの外、機関の起動が完了するまでの間基準電
圧Vrが電圧比較器38に供給されるのを阻止す
るスイツチ回路を用いることができる。例えば第
4図の実施例において、抵抗36と電圧比較器3
8の入力端子38aとの間に機関の回転数
(rpm)の検出値が設定値以上になつたときに導
通するスイツチ回路を設けることによつても本考
案の目的を達成することができる。
本考案において点火装置の基本回路の構成は、
導通信号(サイリスタの場合は点弧信号)により
導通する半導体スイツチにより点火位置が定まる
ものであれば任意であり、例えば上記実施例にお
いてサイリスタ3に代えてトランジスタスイツチ
等の他の半導体スイツチを用いる回路を用いても
よい。また電流遮断形の回路に代えてコンデンサ
放電式の回路を用いることもできる。
以上のように、本考案によれば、起動時用点火
位置決定回路を設けて、機関の起動時に点火位置
が正規位置よりも進むのを防止したので、起動時
にバツクフアイアが生じたり、機関が逆転したり
するのを防止できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は機関に必要とされる進角特性の一例を
示した線図、第2図は先に提案した点火位置の構
成を示す接続図、第3図A及びBは第2図の装置
の各部の信号波形図、第4図は本考案の一実施例
を示す接続図、第5図A乃至Eは第4図の実施例
の各部の信号波形図、第6図は本考案の他の実施
例の要部を示す接続図である。 1……発電コイル、2……点火コイル、3……
サイリスタ、4……ダイオード、5……トランジ
スタ、6……ダイオード、7……抵抗、8……点
火プラグ、10……点火位置制御回路、11,1
4,17,19,20,23,34,35,3
6,40,41……抵抗、12,16,21,2
5,26,28……ダイオード、13……信号コ
イル、15,33……トランジスタ、29,32
……定電流回路、24……第1のコンデンサ、3
1……第2のコンデンサ、37……ツエナーダイ
オード、38……電圧比較器、39……サイリス
タ、42,45……ダイオード、44……コンデ
ンサ、50……サイリスタ、51……抵抗、52
……ツエナーダイオード、60……コンデンサ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 点火コイルの1次電流を制御する半導体スイ
    ツチと、内燃機関の回転に同期して1回転当り
    1サイクルの信号を出力する信号コイルと、前
    記信号コイルの出力を制御信号として前記半導
    体スイツチを導通させるための導通信号を出力
    する点火位置制御回路とを備え、前記半導体ス
    イツチの導通により前記点火コイルの1次電流
    を急変させて点火動作を行なわせる内燃機関用
    点火装置において、前記点火位置制御回路は、
    コンデンサと、直流電源から放電阻止用ダイオ
    ードを通して前記コンデンサを一方の極性に定
    電流充電する充電回路と、前記信号コイルの先
    に発生する一方の半サイクルの期間導通する放
    電制御用スイツチを有し該放電制御用スイツチ
    を通して前記コンデンサを放電させる放電回路
    と、前記コンデンサの充電電圧の最大値より低
    い基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、前
    記コンデンサの端子電圧を前記基準電圧と比較
    して該端子電圧が該基準電圧以下になつたとき
    に前記導通信号を発生させる導通信号発生回路
    と、機関の起動時に前記コンデンサの充電電圧
    に係りなく前記信号コイルの後から発生する他
    方の半サイクルの出力により前記導通信号を生
    じさせる起動時用点火位置決定回路とを具備し
    たことを特徴とする内燃機関用点火装置。 (2) 前記起動時用点火位置決定回路は、前記信号
    コイルと前記放電制御用スイツチとの間に設け
    られて前記信号コイルの先に発生する一方の半
    サイクルの出力が設定値以下のときに前記放電
    制御用スイツチの導通を阻止するスイツチ回路
    からなつていることを特徴とする実用新案登録
    請求の範囲第1項に記載の内燃機関用点火装
    置。 (3) 前記起動時用点火位置決定回路は、機関の起
    動時に前記基準電圧が規定値に達するのを遅ら
    せる遅延回路からなつていることを特徴とする
    実用新案登録請求の範囲第1項に記載の内燃機
    関用点火装置。 (4) 前記起動時用点火位置決定回路は、前記基準
    電圧発生回路と前記導通信号発生回路との間に
    設けられて前記機関の起動が完了するまでの間
    前記基準電圧が前記導通信号発生回路に供給さ
    れるのを阻止するスイツチ回路からなつている
    ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1
    項に記載の内燃機関用点火装置。
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