JPS6130698Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はパチンコ玉貸装置に関し、特に例え
ばコインゲーム機等のようなパチンコ遊技機以外
の遊技機に用いられるコイン（メタル）で玉貸で
きるようなパチンコ玉貸装置に関する。

最近、パチンコ遊技店によつては、顧客の多様
化を図るとともにサービス向上の目的で、パチン
コ遊技機の近くの領域にパチンコ遊技機以外の遊
技機（例えばコインゲーム機）を設置している遊
技場がある。ところが従来では、コインゲーム機
で遊技して獲得したコイン（またはメタル）は、
コインゲーム機のみでしか遊技できないため、た
とえコインゲーム機で多量のコインを獲得して
も、コインゲーム機で遊技したのちパチンコ遊技
をしようと思えば、新たにパチンコ玉を購入しな
ければならなかつた。そこで、コインゲーム機の
ようなパチンコ遊技機以外の遊技機で獲得したコ
インのような価値物体であつてもパチンコ玉を払
出すことができれば、パチンコ遊技客以外の遊技
機で遊技している顧客にも新たに硬貨を投入して
パチンコ玉を購入することなくパチンコ遊技を行
なうことができる。

それゆえに、この考案の主たる目的はパチンコ
遊技機以外の遊技機で獲得した価値物体でパチン
コ玉を貸出しできるようなパチンコ玉貸装置を提
供することである。

この考案の上述の目的およびその他の目的と特
徴は図面を参照して行なう以下の詳細な説明から
一層明らかとなろう。

第１図はこの考案の一実施例のパチンコ玉貸装
置の前面パネルの図解図である。図において、こ
の実施例のパチンコ玉貸装置１０の前面パネルに
は、コインゲーム機等のようなパチンコ遊技機以
外の他の遊技機で獲得したその遊技機のみ使用可
能なコイン（またはメタル）を投入するためのコ
イン投入口１１と、コインによつて玉貸し可能な
ことを知らせる貸出中表示器１２と、コイン返却
用押ボタン１３と、不良コインまたは押ボタン１
３が押圧されたとき返却されるコインを返却する
コイン返却口１４と、前面パネルを鎖錠するため
の錠１５と、１枚の硬貨の投入または１枚の硬貨
との交換比率に基づいて定められる数（例えば２
枚）のコインの投入に応じて払出される所定数
（例えば35個）のパチンコ玉を取り出すための貸
玉取出口１６とが配設される。

第２図はこの発明の一実施例のパチンコ玉貸装
置１０の内部構造を示す。図において、パチンコ
玉貸装置１０は、パチンコ玉払出機構２０と投入
コイン処理機構３０とから成る。このパチンコ玉
払出機構２０を具体的に説明すると、パチンコ玉
貸装置１０の上方にはパチンコ玉を貯蔵するタン
ク２１が設けられる。このタンク２１の頂部に
は、パチンコ玉の供給を受ける玉供給口２２が形
成される。タンク２１の底面には、パチンコ玉を
順次落下させるための透孔が穿設される。この透
孔の下方には、落下するパチンコ玉を受けて後述
のパチンコ玉払出ドラム２３のパチンコ玉収納部
２３ａへ案内するための案内筒２４が配設され
る。この案内筒２４の下方には、それぞれが一定
個数（例えば５個）のパチンコ玉を収納できる円
筒孔から成り一定角度毎にパチンコ玉を収納する
収納部２３ａを複数個形成したパチンコ玉払出し
ドラム２３が設けられる。このドラム２３の底部
に相対して、固定された板状部材２５が設けられ
る。この板状部材２５は、一部にパチンコ玉より
もやや大きな径の透孔２５ａを有し、ドラム２３
の収納部２３ａと協働してパチンコ玉を収納す
る。この透孔２５ａの下方には、パチンコ玉を前
記貸玉取出口１６へ案内するパチンコ玉案内部材
２６が設けられる。従つて、ドラム２３が回動し
て、透孔２５ａの真上にパチンコ玉を収納してい
る収納部２３ａが来ると、該パチンコ玉は透孔２
５ａを通つて案内部材２６へ流出する。また、案
内筒２４の底面の一部（透孔２５ａと対応する位
置）には、案内筒２４に落下したパチンコ玉を直
接案内部材２６へ流下させないためのストツパ２
５ｂが設けられる。さらに、案内筒２４の中央部
の一部には、パチンコ玉の径よりも少し小さい孔
が穿設され、該孔にパチンコ玉の無くなつたこと
を検知する玉切れ検出スイツチ２７のレバーが挿
入される。このスイツチ２７は、パチンコ玉があ
るとき該パチンコ玉でレバーを押圧されている
が、パチンコ玉が無くなる（すなわちパチンコ玉
が供給されなくなる）と、レバーが押圧されなく
なるため、玉切れ検出出力（ハイレベル信号）を
発生する。

前記ドラム２３の軸は下方に延びてモータ２８
の回転軸２８ａに連結される。このモータ２８の
軸２８ａには複数の収納部２３ａに対応する位置
の円周上に透孔を有する円板２９ａが固着され
る。この円板２９ａの透孔に対応して、ドラム２
３の回転を検出するための光電センサ２９ｂが配
設され、この円板２９ａを光電センサ２９ｂとで
ドラム２３の回転位置を検出する位置検出手段を
構成する。

前記パチンコ玉貸装置１０のコイン投入口１１
に関連して、投入コイン処理機構３０が設けられ
る。この投入コイン処理機構３０は、コイン投入
口１１へ投入されたコインの良否を選別するコイ
ンセレクタ３１と、コインセレクタ３１で選別さ
れた使用可能なコインが硬貨との交換比率に基づ
いて所定の枚数（例えば２枚）投入されたことを
検出する投入コイン検出機構（後述の第３図Ａ〜
Ｃで詳細に説明する）３２と、投入された使用可
能なコインを収納するコイン収納箱３３と、投入
されたコインを計数するカウンタ３４とから成
る。

第３Ａ図ないし第３Ｃ図は前記コイン検出機構
３２の詳細図であり、特に例えば第３Ａ図は１枚
のコインを投入した状態を示し、第３Ｂ図は２枚
のコインを投入することによつてコイン検出スイ
ツチが作動した状態を示し、第３Ｃ図は先に投入
された２枚のコインが回収されかつ続いて投入さ
れたコインを係止させた状態を示す。

次に、コイン検出機構３２の具体的な構成を説
明しよう。前記コインセレクタ３１が使用可能な
ことを選別してコインを落下させる位置の下方に
は、径路３２１が設けられる。この径路３２１
は、図示のように、上方ではほぼコインの幅より
少し広くかつその厚さよりも少し厚い形状に選ば
れているが、下方の一方側（図示では右側）には
落下方向に沿つて長い凹部が形成され、下方の他
方側（図示では左側）には一方側の凹部に対向す
る部分が突出して形成されるとともに、該突出部
分から上方へ向つて傾斜部が形成されかつ比較的
大きな凹部が形成されている。そして、径路３２
１の通過するコインに対面する部分の下方には、
後述のレバー３２８の下方の爪を挿入することに
よつて１枚目のコインを停止させるための透孔３
２２が斜めに穿設される。この透孔３２２へレバ
ー３２８の下方の爪が挿入したとき、コインはそ
の外周が該爪と径路３２１の一方側凹部とに当接
して係止される。このようにして係止されている
コインの垂直方向の芯と径路３２１の上方の中心
とを偏芯させることによつて、径路３２１の上方
から落下してくる後続のコインが他方側の凹部側
へ転動するように構成される。また、径路３２１
の凹部より上方位置には、後述のレバー３２８の
上方の爪を挿入することによつて３枚目のコイン
を停止させるための透孔３２３が水平に穿設され
る。そして、径路３２１の他方側の凹部の面には
コイン検出スイツチ３２４のレバーの先端に形成
された鉤部分を挿入可能な長円３２５が穿設され
る。この径路３２１の裏側にはソレノイド３２６
が固定され、該ソレノイド３２６の軸３２７はレ
バー３２８の一方端を軸支する。このレバー３２
８は両端部に爪が形成され、中心が径路３２１に
固着されている突起片３２９に支承される。

動作について、初期状態においては、第３Ａ図
の側面図ｂに示すように、ソレノイド３２６が消
勢されているため、軸３２７が押し出されて、レ
バー３２８の下方の爪が透孔３２２に挿入されて
突出している。今、一枚目のコインが投入される
と、該コインは第３Ａ図の正面図ａに示すように
径路３２１に沿つて落下し、レバー３２８の下方
の爪にひつかかり停止する。このとき、コイン検
出スイツチ３２４は押圧されていないため、オフ
状態である。続いて、２枚目のコインが投入され
ると、２枚目のコインはレバー３２８の下方の爪
で係止されている１枚目のコインの真上に位置し
ようとする。しかしながら、この１枚目のコイン
は径路３２１の一方側の凹部とレバー３２８の下
方の爪とで保持されているため、１枚目のコイン
と２枚目のコインとの芯が偏芯し、２枚目のコイ
ンは径路３２１の他方側の凹部へ転動する。そし
て、第３Ｂ図の正面図ａに示すように他方側凹部
と１枚目のコインの円周とに当接して保持され
る。このとき、２枚目のコインがコイン検出スイ
ツチ３２４のレバーを押圧するため、該スイツチ
３２４がオンとなる。このスイツチ３２４の出力
が１枚の100円硬貨と同様のパチンコ玉を払出す
のに要する交換比率のコイン数検出出力となるた
め、パチンコ玉払出し指令信号として利用され
る。また、このスイツチ３２４のコイン検出出力
に応じてソレノイド３２６が付勢されるため、ソ
レノイド３２６は第３Ｃ図の側面図ｂに示すよう
に軸３２７を吸引する。このため、レバー３２８
の下方の爪が矢符ｘ方向に引かれ、上方の爪が透
孔３２３に挿入されて突出する。応じて、１枚目
および２枚目のコインの係止状態が解除されるた
め、１枚目および２枚目のコインは矢符ｙ方向へ
落下して前記コイン回収箱３３へ回収される。こ
のようにして、硬貨との交換比率に基づく所定の
枚数（この実施例では２枚）のコインが検出され
る。なお、このとき、３枚目、４枚目のコインが
投入されても、レバー３２８の上方の爪が突出し
て、コインの落下するのを防止する。

第４図はこの考案の一実施例のパチンコ玉を放
出制御するパチンコ玉払出制御回路図である。次
に、第１図ないし第４図を参照して、制御回路の
構成とともにこの実施例によつてパチンコ玉を貸
出す場合の動作を説明しよう。

計数回路４１は前記光電センサ２９ｂからの出
力を受けて歩進されるカウンタであつて、数値
「０」から予め定める数値のとき計数出力を導出
するための端子が設けられる。この予め定める数
値（例えば７）は、１個の硬貨（例えば百円）に
対して貸出されるパチンコ玉数（例えば35個）を
払い出すために、前記ドラム２３の収納部２３ａ
に収納される玉数（例えば５個）に基づく収納部
２３ａの列数（例えば７列）に相関する。この計
数値「０」を特定する出力端子は、インバータ
INを介してフリツプフロツプFF１のセツト入力
端に接続されるとともに、直接リセツト入力端に
接続される。この計数回路４１は初期状態ではリ
セツトされて数値「０」であるため、フリツプフ
ロツプFF１がリセツトされたままである。この
リセツト出力はタイマ４２に与えられる。このタ
イマ４２はデイレイオフタイマであつて、リセツ
ト出力が与えられなくなつた後、１個の硬貨に対
して貸出されるパチンコ玉数が払出される時間
（すなわち、計数回路が数値７を計数する時間）
だけ遅れてオフとなるものである。従つて、初期
状態においては、タイマ４２はハイレベル信号を
ANDゲートＧ１の１つの入力として与える。ま
た、ANDゲートＧ１には前記玉切れ検出スイツ
チ２７の出力が反転されて与えられる。例えば、
玉切れ検出スイツチ２７は、前記案内筒２４にパ
チンコ玉が供給されている場合にローレベル（以
下「Ｌ」）信号（玉有り検知信号）を導出するた
め、ハイレベル（以下「Ｈ」）信号がANDゲート
Ｇ１の１つの入力として与えられている。

今、前記コイン投入口１１へ２枚のコインが投
入された場合を想定すると、コイン検出スイツチ
３２４がオンとなり「Ｈ」信号を導出してフリツ
プフロツプFF２をセツトするとともに、前記ソ
レノイド３２６を付勢して２枚のコインを落下さ
せてコイン収納箱３３へ回収する。このFF２の
セツト出力がANDゲートＧ２を能動化させると
ともに、ANDゲートＧ１の残余の入力として与
えられる。従つて、ANDゲートＧ１は「Ｈ」信
号を導出して、該「Ｈ」信号をモータ駆動制御回
路４３に、与えるとともに、タイマ４５に与え
る。応じて、モータ駆動回路４３は電源Ｅをリレ
ーRyの常閉接点４４ｂを介して前記モータ２８
に供給制御し、該モータ２８を駆動制御する。こ
のため、モータ２８が回転駆動し、連設される前
記ドラム２３を回動させる。このとき、ドラム２
３に形成された収納部２３ａが前記透孔２５ａに
相対すると、それまで収納されていた複数のパチ
ンコ玉（５個）が案内部材２６を介して貸玉取出
口１６まで落下される。このとき、モータ２８の
軸に固着されている円板２９ａが、ドラム２３の
回動と同期的に回動するため、前記光電センサ２
９ｂは１個のパルス出力を発生して計数回路４１
へ与える。従つて、計数回路４１は数値「１」を
計数する。さらに、モータ２８が回動すると、同
様にして隣接する収納部２３ａに収納されている
複数のパチンコ玉が貸玉取出口１６まで落下され
るとともに、光電センサ２９ｂがパルスを発生し
て計数回路４１の計数値を歩進させる。このよう
にして、２枚のコインが投入されると１枚の硬貨
（百円）に対して払出される予め定める数（35
個）のと同数のパチンコ玉が貸玉取出口１６まで
落下される、このとき計数回路４１は予め設定さ
れた数（例えば７）を計数してカウントアツプ出
力を導出する。このカウントアツプ出力がAND
ゲートＧ２に与えられると、ANDゲートＧ２は
フリツプフロツプFF２および計数回路４１をリ
セツトさせる。このフリツプフロツプFF２のリ
セツトに応じてANDゲートＧ１が出力を導出し
なくなるため、モータ駆動制御回路４３はモータ
２８を停止制御する。

なお、パチンコ玉が前記タンク２１へ供給され
ず、前記案内筒２４のパチンコ玉が無くなると、
前記玉切れ検出スイツチ２７が作動して「Ｈ」信
号を導出し、ANDゲートＧ１を不能動化する。
また、前記計数回路４１が何らかの故障によつて
計数動作しなくなり、光電センサ２９ｂが７回パ
ルスを発生したにもかかわらずカウントアツプ出
力を導出しない場合は、計数回路４１が数値
「１」を計数したときから一定時間遅れて、タイ
マ４２がデイレイオフする。従つて、ANDゲー
トＧ１は計数回路４１の異常時においても一定時
間後不能動化される。

また、何らかの異常によつてモータ２８が所定
のパチンコ玉を払出するための回転数（または角
度）以上に回転する場合は、次のようにして防止
される。すなわち、前記モータ駆動制御回路４３
の出力がANDゲートＧ３の一方入力に与えられ
るとともにタイマ４５に与えられる。このタイマ
４５は駆動制御回路４３から出力を受けた時点よ
り２枚のコイン投入に対して所定のパチンコ玉を
払出すためにモータ２８が或る回転数（または角
度）だけ回転するのに要する時間を設定してい
る。このタイマ４５のタイムアツプ出力がAND
ゲートＧ３の他方入力として与えられると、該
ANDゲートＧ３はリレーコイルRyを付勢する。
応じて、リレーRyの常閉接点４４ｂが開成され
て、モータ２８への電源供給を遮断して該モータ
２８を停止させるとともに、常開接点４４ａが閉
成される。このため、電源＋Ｖが接点４４ａを介
してブザーBZを付勢し、該ブザーBZが警報を発
する。

上述のごとく、この実施例によれば、次のよう
な特有の効果が奏される。すなわち、パチンコ遊
技機以外の遊技機を獲得したコインのような価値
物体でパチンコ玉を貸出すことができるため、パ
チンコ遊技機以外の遊技機で遊技していた人もパ
チンコ遊技でき、顧客の多様化を図かれるととも
に、顧客にとつてはコインゲーム機からパチンコ
遊技機へ変えることができ、サービスの向上を図
かれる。また、予め定められた硬貨との交換比率
に基づく数の価値物体を簡単な構成で安価にして
検出できる。

以上のように、この考案によれば、パチンコ遊
技機以外の遊技機で獲得した価値物体の所定数に
つき予め定める数のパチンコ玉を貸出すことがで
き、所定数の価値物体を簡単な構成でありかつ安
価にして確実に検出することができる等の効果が
奏される。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例のパチンコ玉貸装
置の前面パネルの図解図である。第２図はこの考
案の一実施例のパチンコ玉貸装置１０の内部構造
を示す。第３Ａ図ないし第３Ｃ図はコイン検出機
構の詳細図である。第４図はこの考案の一実施例
のパチンコ玉払出制御回路図である。 図において、１１はコイン投入口、１２はコイ
ン貸出中表示器、１３は返却ボタン、１４はコイ
ン返却口、１６は貸玉払出口、２０はパチンコ玉
払出機構、２８はモータ、２９は位置検出手段、
３１はコインセレクタ、３２はコイン検出機構、
３４はカウンタ、３２１は径路、３２４はコイン
検出スイツチ、４１は計数回路、４２，４５はタ
イマ、４３はモータ駆動制御回路、Ｇ１〜Ｇ３は
ゲート、FF１，FF２はフリツプフロツプを示
す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 パチンコ遊技機以外の遊技機に用いられる或る
   価値物体の投入に応じてパチンコ玉を貸出すパチ
   ンコ玉貸装置であつて、 前記価値物体を投入する価値物体投入口、 前記価値物体投入口の裏面位置から下方に至る
   ように設けられかつ投入された価値物体を下方へ
   導く通過径路、 前記通過経路に関連して設けられ、先行して投
   入された価値物体を通過径路の中心に対して偏芯
   する位置に係止する係止手段、 後続して投入された所定個数目の価値物体を前
   記係止手段で係止されている先行する価値物体の
   斜め上方向の所定位置に貯留させる価値物体貯留
   部、 前記価値物体貯留部に価値物体が貯留されたこ
   とに基づいて、前記価値物体投入口へ投入された
   価値物体が予め定める数のパチンコ玉を払出すの
   に要する所定数だけ投入されたことを検出する価
   値物体所定数検出手段、 前記価値物体所定数検出手段出力に応答して前
   記係止手段で前記価値物体を係止するのを解除さ
   せて該価値物体を回収させる係止駆動手段、 前記パチンコ玉貸装置の上部位置に設けられか
   つ多量の玉を貯留する玉貯留手段、 前記玉貯留手段に貯留されている玉のうち予め
   定める数の玉を払出すための定量払出機構、およ
   び 前記価値物体検出手段出力に応答して、前記定
   量払出機構を駆動させて予め定める数の玉を払出
   させる玉払出駆動制御手段を備えた、パチンコ玉
   貸装置。