JPS6130584B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は燻蒸により室内の悪臭を消去する線香
に関するものである。 本発明者らは先に、茶樹、山茶花、椿、サカ
キ、ヒサカキなどのツバキ科植物の葉中に含有さ
れる成分であつて、その1000倍水溶液の紫外線吸
収スペクトル276±2nmに極大吸収を示す成分を
単離精製し、この成分が強力な脱消作用を有する
事をみい出し、その作用機構がフラバノール、フ
ラボノール構造ないしは有機高分子化合物等に基
づく悪臭源の包接、中和、付加作用等の複合した
ものである事を推定し、この有効成分の利用につ
いて鋭意研究を続けた結果、本発明に達した。 即ち、本発明は白檀、丁字及び桂皮から選ばれ
た粉末香料兼燃焼持続剤Ａ、タブ粉、支那粉、カ
ルボキシメチルセルロースから選ばれた成型剤Ｂ
及びツバキ科植物より分離精製されたる消臭剤Ｃ
より成型してなる燻蒸用消臭線香を骨子とするも
のである。 すなわち、本発明により該消臭有効成分の有効
量、たとえば0.1〜10重量％なかんづく、１〜10
重量％量を燃焼持続剤及び成型剤に混じて線香に
成型し、このようにして得られた成型物に着火し
て燻蒸した場合には該消臭成分を単に、放置、散
布した場合より、隅々まで均一な空気中への拡散
がなされ且長時間持続揮散せしめる事が出来、一
層有効に脱臭目的を達成する事が出来る。また、
後記するように単に加熱蒸散させた場合に比して
も尚、且、一層有効に脱・消臭することが出来
る。従来の受動的消臭手段に対し、本発明は能動
的消臭手段であり、脱・消臭効果が優れる事は容
易に理解できるものである。 本発明の燻蒸用消臭線香は一般の線香類製造の
常法に従い、例えば下記の配合例をもつて製造で
きる。 実施例 １ タブ粉（成型剤） 50部 支那粉〔成型剤（粘結剤）〕 25部 カルボキシメチルセルローズ （粘結助剤） 0.5部 粉末香料（白檀、丁字及び桂皮） （香料兼燃焼持続剤） 24.5部 上記配合物に茶葉から分離された消臭有効成分
の５重量％を均一に混合し、温水にて混練し、所
期の線香に成型し、乾燥して仕上げた。 実施例 ２ 木炭粉（燃焼持続剤） 50部 支那粉（成型剤） 40部 カルボキシメチルセルロース 〔成型剤（粘結助剤）〕 0.5部 粉末香料（白檀、丁字及び桂皮） （香料兼燃焼持続剤） 9.5部 上記配合物に茶葉から分離された該消臭成分の
10重量％量を均一に混合し、熱水で混練し、所要
の線香状に成型後、乾燥して仕上げた。 本発明の燻蒸用消臭線香の消臭効果は、つぎの
実験により示される： 実施例１で取得した線香（有効成分含量：0.06
ｇ） ………線香Ａとする。 実施例２で取得した線香（有効成分含量：0.12
ｇ） ……線香Ｂとする。 消臭成分0.5ｇを厚紙小平に含浸させたもの ……厚紙Ａとする。 消臭成分1.0ｇを厚紙小片に含浸させたもの ……厚紙Ｂとする。 線香Ａ及びＢは点火により、厚紙Ａは150℃で
厚紙Ｂは100℃の鉄板上に置き、発生する４検体
の煙を各１分間に500cm³の割合で各個にトリメチ
ルアミンを入れた500ml容の密閉容器中に導入
し、トリメチルアミン臭が完全に消失するまでの
各煙消費量を測定した。 なお、トリメチルアミン臭の消失は嗅覚法によ
り、その最小感知濃度は0.005ppmとされてい
る。

【表】 これにより、本発明の線香は、これを燻蒸する
ことにより、単なる熱蒸散方式に比して、その消
臭効率が格段に向上することがわかる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 白檀、丁字及び桂皮から選ばれた粉末香料兼
   燃焼持続剤Ａ、タブ粉、支那粉、カルボキシメチ
   ルセルロースから選ばれた成型剤Ｂ及びツバキ科
   植物より分離精製されたる消臭剤Ｃを成型してな
   る燻蒸用消臭線香。