JPS6130109Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、可変風量方式の空気調和装置に関
し、特に、風量低下を可変とすることにより、省
エネルギーおよび暖房運転時の安定運転を期する
ようにしたものである。

第１図は従来の風量可変方式のヒートポンプの
空気調和装置を示す系統図である。この第１図に
おいて、符号の添字ａはNo.１回路、ｂはNo.２回路
のものを示し、１ａ、１ｂはそれぞれ圧縮機、２
ａ、２ｂはそれぞれ冷房時に凝縮機となり、暖房
時に蒸発器となる熱源側熱交換器である。また、
３ａ、３ｂは減圧装置であり、４ａ、４ｂはそれ
ぞれ冷房時に蒸発器となり、暖房時に凝縮機とな
る使用側熱交換器である。

この使用側熱交換器４ａ、４ｂと熱源側熱交換
器２ａ、２ｂとの間にそれぞれ減圧装置３ａ、３
ｂが設けられており、この使用側熱交換器４ａ、
４ｂと熱源側熱交換器２ａ、２ｂおよび圧縮機１
ａ、１ｂ間に四方弁５ａ、５ｂが設けられてい
る。

また、６は送風機を示し、この送風機６は送風
機用電動機８で駆動されるようになつており、送
風機６の風量は風量制御装置７により制御される
ようになつている。

なお、図中、実線の矢印は冷房時の冷媒の流れ
を示し、破線の矢印は暖房時の冷媒の流れを示し
ている。

次に、第１図の空気調和装置の動作について説
明する。空調室の温度制御装置により、圧縮機の
運転台数の制御、すなわち容量制御を行う。空調
室の負荷が減少すると、風量制御装置７が送風機
６で送られる空調用風量を低下させるように作動
する。

従来の可変風量方式のヒートポンプ式空気調和
装置は風量の制御と圧縮機の容量制御がそれぞれ
独立していたため、暖房運転時には負荷の低下と
ともに風量を低下させると、圧縮機１ａ、１ｂの
容量制御が働かず、冷媒の高圧圧力が上昇し、高
低圧圧力差が大きくなり、圧縮機電動機の負荷が
増大して、入力が増加する欠点があつた。

また、冷房または暖房運転の場合において、風
量低下時に圧縮機の運転台数が減らないので、圧
縮機が不必要に運転される欠点があつた。

この考案は、上記従来の欠点を除去するために
なされたもので、冷房または暖房運転時、容量制
御運転時のみ空調用風量を低下させることによ
り、省エネルギなどを図ることができる空気調和
装置を提供することを目的とする。

以下、この考案の空気調和装置の実施例につい
て図面に基づき説明する。第２図はその一実施例
におけるNo.１、No.２圧縮機用電動機の制御回路を
示し、圧縮機用電動機は図中にそれぞれ符号１
０、１１で示されている。これらの圧縮機用電動
機１０、１１はそれぞれ第１図における圧縮機
１、２を駆動するためのものであり、それぞれ電
磁接触器１２、１３（第３図）の接点１２ａ、１
３ａを介して図示しない３相交流電源に接続され
ている。

また、第３図はこの考案の空気調和装置におけ
る制御装置の回路図である。この第３図におい
て、Ｘ、Ｙはそれぞれ電源ラインであり、電源ラ
インＸ、Ｙ間には、補助継電器１５の接点１５ｂ
（常閉接点）と補助継電器１６との直列回路が接
続されている。この補助継電器１６は容量制御運
転時に風量制御可能の信号を第１図に示した風量
制御装置７に送るように構成されている。

また、電源ラインＸ、Ｙ間には、No.１電磁接触
器１２、冷房、暖房の切換スイツチ１７、温度調
節器１４のサーモスタツト１４ａとの直列回路が
接続されている。温度調節器１４はサーモスタツ
ト１４ａ、１４ｂを有しており、サーモスタツト
１４ｂ、冷房、暖房の切換スイツチ１８、No.２電
磁接触器１３の直列回路が電源ラインＸ、Ｙ間に
接続されている、No.２電磁接触器１３に並列に補
助継電器１５が接続されている。

次に、以上のように構成されたこの考案の空気
調和装置の動作について冷房時を例にして述べる
ことにする。第１図に示す空気調和装置における
圧縮機１ａ、１ｂが２台とも運転中に空調室内の
負荷が低下すると、次第に空調室内の温度が下が
り、温度調節器１４のサーモスタツト１４ｂが開
となる。

これにより、電磁接触器１３が消磁され、その
接点１３ａ（常開接点）が開放される。したがつ
て、No.２圧縮機用電動機１１が停止する。その結
果、No.１圧縮機１ｂ（第１図）の運転が停止し
て、容量制御が行われる。

また、電磁接触器１３と同時に補助継電器１５
が消磁され、その接点１５ｂが閉成される。これ
により、補助継電器１６が励磁され、風量制御可
能の信号を第１図の風量制御装置７に与え、送風
機６の風量を低下させることが可能となる。

なお、上記実施例のような圧縮機の台数制御に
よる装置の容量制御方式の代りに、圧縮機自体に
容量制御機構を有して行うものでもよく、あるい
は圧縮機用電動機の回転数制御によるのでもよ
い。

また、第３図の補助継電器１５、１６の代りに
半導体を利用した論理回路によつて同等の制御を
行うようにしてもよい。

さらに、上記実施例では、ヒートポンプ式冷暖
房装置について述べたが、冷房専用または暖房専
用の空気調和装置であつてもよい。

以上のように、この考案の空気調和装置によれ
ば、冷房または暖房運転時、容量制御運転時にの
み空調用風量を低下させるようにして、風量の制
御より容量制御を優先させるようにしたので、負
荷減少時に確実な入力の減少を図れ、暖房運転時
には冷媒の高圧圧力の上昇を防止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は可変風量方式のヒートポンプ式空気調
和装置の系統図、第２図はこの考案の空気調和装
置における制御装置の圧縮機用電動機含む回路
図、第３図はこの考案の空気調和装置における制
御装置の回路図である。 １ａ、１ｂ……圧縮機、２ａ、２ｂ……熱源側
熱交換器、３ａ、３ｂ……減圧装置、４ａ、４ｂ
……使用側熱交換器、５ａ、５ｂ……四方弁、６
……送風機、７……風量制御装置、１０、１１…
…圧縮機用電動機、１２、１３……電磁接触器、
１４……温度調節器、１５、１６……補助継電
器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の圧縮機、この圧縮機をそれぞれ駆動する
   複数の圧縮機用電動機、上記各圧縮機ごとに設け
   られ冷房時には凝縮機となりかつ暖房時には蒸発
   器となる複数の熱源側熱交換器、上記各圧縮機ご
   とに設けられ冷房時には蒸発器となりかつ暖房時
   には凝縮器となる使用側熱交換器、この使用側熱
   交換器の近傍に配設された送風機の風量を調節す
   る風量制御装置、冷房または暖房運転時能力の容
   量制御を行う場合に空調室内の負荷が所定以下に
   低下すると作動して容量制御を行う圧縮機の圧縮
   機用電動機を消勢する電磁接触器、この電磁接触
   器の作動と同時に消勢される第１の補助リレー、
   上記送風機の風量を低下させるために上記第１の
   補助リレーの消勢により付勢されて容量制御可能
   の信号を上記風量制御装置に送る第２の補助リレ
   ーを備えてなる空気調和装置。