JPS6129416Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、徴塵埃を捕集するメインフイルタと
粗塵埃を捕集するプレフイルタを具えた電気掃除
機に係り、メインフイルタとプレフイルタに付着
した塵埃を容易に除去できるようにすると共に、
その除塵動作を簡単に行なえるようにすることを
目的とするものである。

電気掃除機では従来、徴塵埃を捕集するメイン
フイルタに粗塵が侵入しないようにプレフイルタ
を設けて吸塵性能が長く持続されるよに構成され
ているが、メツシユ状に構成されたプレフイルタ
の表面に捕集された綿ごみのような粗塵が全面に
吸着されると、圧損が増し、目づまり状態になつ
て吸塵性能が著しく低下する欠点がある。そのた
め、プレフイルタの粗塵を除去する手段として、
プレフイルタの内面をばねのような弾性体で叩い
たり、メツシユ状の表面をプロペラ状のものを回
転させ、或はプレフイルタ自体を回転させ当てリ
ブで除去するなどの手段が用いられている。しか
しこれらの手段はいずれも多くの部品を必要と
し、価格が高くなる。

本考案は、波形に構成したメインフイルタの波
形のひだの間を広げてひだの谷間に奥深く入り込
んだ徴塵を除去すると同時に、この時のメインフ
イルタのひだの動きをプレフイルタに伝えてプレ
フイルタの除塵を効果的に行ない、且つこれらの
除塵動作をコードリールの回転に連動させて簡単
に操作できるようにしたものである。

次に本考案の一実施例を図面を参照して説明す
る。第１図は本考案の電気掃除機の全体の側断面
図、第２図は集塵装置と除塵装置の分解斜視図、
第３図はその組立断面図である。これらの図にお
いて、１は電気掃除機の外ケースを構成する本
体、２は前部弾性体３と後部弾性体４を介して本
体１内に保持された電動送風機、５は吸気口６を
有する集塵箱で、集塵装置７と除塵装置８を内蔵
し、尾錠９により本体１に着脱自在に装着されて
いる。１０はコードリールで、軸受１１に固定し
た軸１２を中心に回動するものである。コードリ
ール１０の外周縁にはギヤ１３が設けられ、この
ギヤ１３に中間ギヤ１４がかみ合い、更に中間ギ
ヤ１４にクラツチギヤ１５がかみ合つて回転が伝
えられる。１６はクラツチギヤ１５と共に回転す
る回転爪である。

集塵装置７は、第２図に示すように断面が波形
に折れ曲つて複数のひだを形成した紙等の材
から成るメインフイルタ１７と、このメインフイ
ルタ１７を支持する枠部１８と、気密保持用パツ
キング１９とより成り、枠部１８とパツキング１
９は軟質塩化ビニール等の軟質材料から成り、メ
インフイルタ１７と一体に形成されてたいる。更
にこの集塵装置７の吸気口６側を覆うようにプレ
フイルタ２０が設けられ、このプレフイルタ２０
には、粗塵を捕獲する網部２１が設けられ、この
網部２１に前記メインフイルタ１７の波形に形成
されたひだの間に挿入されて、メインフイルタの
除塵時の振動を網部２１に伝達する板状のリブ２
２から成る凸部が複数個形成されている。この凸
部２２はメインフイルタの振動をプレフイルタに
伝えるためのものであるので、板状のリブに限ら
ず棒状或はその他の形状のものでもよい。

２３は第３図に示すようにメインフイルタ１７
の各ひだの間に挿入され、両端にヒンジ部２３ａ
と一側端に被打撃部２３ｂが一体に形成された振
動板で、保持枠２４により各振動板２３が一体に
保持形成されている。この被打撃部２３ｂは、後
述の除塵レバー３１の打撃片３１ｃの軌跡上に配
設されている。２５は集塵装置７に取付けられた
軸受体で、振動板２３に対面して作動カム２６。
反対側に回転用ハンドル２７を回転自在に保持し
ている。２８は回転用ハンドル２７とかみ合つた
連結ギヤで、前述の回転爪１６の歯合するクラツ
チ２９及びクラツチ軸３０によりコードリール１
０と連動している。更に前記作動カム２６の回転
運動を左右の往復運動に変換するため、作動カム
２６の外周部２６ａに嵌合して摺動する摺動部３
１ａと打撃部３１ｃ及び動作支点３１ｂを有する
除塵レバー３１が設けられている。この除塵レバ
ー３１の動作支点３１ｂは、連結ギヤ２８及びク
ラツチ２９と同支点であり、クラツチ軸３０に回
動自在に保持されている。３２はコードリール１
０に巻取り自在に設けられた電源コードである。

次に動作を説明する。吸気口６より吸入された
塵挨は、まずプレフイルタ２０により紙くず、綿
ごみ等の粗塵が捕獲され、次にメインフイルタ１
７により過され、清浄な空気が本体１に向つて
放出される。電動送風機２を停止し、電源コード
３２を引き出すと、コードリール１０が回転し、
その回転は中間ギヤ１４、クラツチギヤ１５、回
転爪１６、クラツチ２９、連結ギヤ２８と伝達さ
れる。連結ギヤ２８の回転により、回転用ハンド
ル２７が回転し、作動カム２６が回転運動を行な
う。この時、作動カム２６に嵌合された除塵レバ
ー３１は摺動部３１ａに回転力を受け、第４図に
示すように動作支点３１ｂを中心とした左右の往
復運動に変換される。同時に１対の打撃片３１ｃ
は左右に移動力を得て、振動板２３の被打撃部２
３ｂにそれぞれ当接し、ヒンジ部２３ａを中心に
して振動板２３を回動さし、メインフイルタ１７
の先端部を大きく押し広げ、くさび状のメインフ
イルタの谷部が大きく広がり、谷部に入り込んだ
徴塵埃を容易に離脱させることができる。同時に
メインフイルタ１７のひだの間に挿入されたプレ
フイルタ２０のリブ２２が振動してプレフイルタ
２０の網部２１が波状に変形、振動し、網部２１
に捕獲された粗塵が振り落され、或は叩き落され
る。又集塵箱５内にたまつた塵埃を排除する際に
行なわれる手回しの場合についても同様な効果が
得られる。

以上のように本考案は、プレフイルタに突部を
設け、この突部を波形に形成したメインフイルタ
のひだの間に挿入する、という非常に簡単な構造
により、メインフイルタの除塵と同時にプレフイ
ルタに吸着した粗塵を除去することができるもの
で、メインフイルタのひだの谷間に入り込んだ徴
塵も良く除去されて網部の目づまりがなく、吸塵
性能を長く維持することができ、又これらの除塵
動作が電源コードの出し入れと連動して行なわれ
て取扱いが簡単で使い勝手が良い、等の優れた効
果が得られる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図は本考案の
電気掃除機全体の側断面図、第２図は集塵装置と
除塵装置の分解斜視図、第３図はその組立断面
図、第４図は動作説明図である。 １……本体、２……電動送風機、５……集塵
箱、７……集塵装置、８……除塵装置、１０……
コードリール、１３，１４，１５……ギヤー、１
７……メインフイルタ、２０……プレフイルタ、
２２……リブ、２３……振動板、２６……作動カ
ム、２７……回転用ハンドル、３１……除塵レバ
ー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電気掃除機の電源コードを巻取るコードリール
   と、断面が波形に折れ曲つて複数のびだを形成し
   たメインフイルタと、前記メインフイルタの吸気
   側にあつてメインフイルタの前面を覆い且つメイ
   ンフイルタに面する側に先端がメインフイルタの
   ひだの間に挿入された複数個の凸部を有するプレ
   フイルタと、一端が前記メインフイルタの反対側
   の面のひだの谷間に入り込み前記コードリールの
   回転に連動してメインフイルタのひだの方向に直
   角な方向に振動する振動板とを具え、コードリー
   ルの回転に連動して前記振動板を振動させてメイ
   ンフイルタに付着した塵埃を除去すると同時にメ
   インフイルタの振動をプレフイルタに伝えてプレ
   フイルタに付着した塵埃を落下させることを特徴
   とする電気掃除機のフイルタ。