JPS6016342Y2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電気掃除機に関するものである。

一般に、電気掃除機においては吸塵能力を維持するため
に集塵ケースの集塵室内に集塵された塵部を圧縮するよ
う圧縮装置が設けられている。

そして、圧縮装置の圧縮板による塵部の圧縮の際、ネッ
トフィルター面に付着した締部等をも落下させるように
しているものも多い。

ところが、このような手段ではネットフィルターの後面
側に配置されたウレタンフィルター等に付着した細塵を
落すことはできないものである。

この考案は、このような点に鑑みなされたもので、塵部
を圧縮する圧縮装置の動作によりウレタンフィルター等
に付着した細塵をも落下させることができ、これにより
吸塵力を維持しうる電気掃除機を得ることを目的とする
ものである。

この考案は、フィルター装置が装着された集塵ケースを
設け、この集塵ケースの集塵室内に集塵された塵部を圧
縮する圧縮板を有する圧縮装置を設けたものにおいて、
前記フィルター装置におけるフィルター枠の外壁の一部
に前記圧縮板の摺動の際その一部が係脱する凹凸列をこ
の圧縮板の摺動方向にそって形成したことを特徴とする
ものである。

したがって、フィルター枠の一部に圧縮板が係脱する凹
凸列を形成することにより、圧縮装置の動作の際フィル
ター枠に振動を与えることができ、これによりウレタン
フィルター等に付着した細塵を落下させることができる
よう構成したものである。

この考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

まず、１は電動送風機２が内蔵された本体ケースで、こ
の本体ケース１の前面は通気孔３が形成された前面壁４
とされているとともにその後段側には通気孔５が形成さ
れた中間壁６が設けられ、上部にはこれらの前面壁４、
中間壁６間を通る吸気量により集塵能力を表示するダス
トメータ７と本体スイッチ８とが設けられた把手９が形
成されている。

また、本体ケース１の後壁には排気孔１０が形成され、
内部においては前記電動送風機２の下方に位置させて電
源コード１１が巻回されるコードリール１２がその軸１
３を垂直にして設けられている。

このコードリール１２に対シブレーキつまみ１４が設け
られているとともに、コードリール１２の一部に歯車１
５が形成され、この歯車１５に噛合する伝達歯車１６が
が前記中間壁６の一部に回動自在に設けられている。

そして、この伝達歯車１６に噛合して回転する大径の歯
車１７が前記前面壁４に支持されつつ設けられている。

そして、１８はクランプ１９により前記本体ケース１に
着脱自在に取付けられる集塵ケースで、この集塵ケース
１８の前面には集塵室２０に通ずる吸込口２１が形成さ
れ、底部には開口２２が形成されてこの開口２２を閉塞
しつつクランプ２３により開閉自在とされた底蓋２４が
設けられている。

また、上部においては把手２５が形成され、後面側には
通気孔２６が形成された後面壁２７が設けられている。

そして、この後面壁２７の前面側には前記開口２２側よ
りフィルター装置２８がフィルターバッキング２８ａに
より気密性を維持しつつ取付けられている。

すなわち、このフィルター装置２８は下方に向けて開口
した略コ字状でポリエステル等により形成されたフィル
ター枠２９とこのフィルター枠２９の前面側に取付けら
れるネットフィルター３０とその後段に配置されスポン
ジ状のウレタンフィルター３１とさらに後段に配置され
た襞状フィルター３２とから構成されている。

また、前記後面壁２７には前記歯車１７の軸部に着脱自
在でこの歯車１７の回転に従動する軸部を有するハンド
ル部３３が回動自在に設けられ、このハンドル部３３に
は前記襞状フィルター３２の背面を回転摺動する除塵子
３４が連設されている。

したがって、本体ケース１に集塵ケース１８を連結した
状態では電源コード１１を出入させてコードリール１２
を回転させれば、この動力が歯車１５、伝達歯車１６、
歯車１７を介してハンドル部３９が回転して除塵子３４
が回転するので襞状フィルター３２の除塵が行なえ、集
塵ケース１８を取外した状態ではハンドル部３３を手で
回転させれば除塵子３４が回転するので襞状フィルター
３２の除塵が行なえる。

さらに、前記集塵ケース１８の上部には前記集塵室２０
内に集塵された塵部を圧縮装置３５が設けられている。

すなわち、この圧縮装置３５は前記吸込口２１とネット
フィルター３１の前面との間を上下に摺動して塵部を圧
縮する圧縮板３６払この圧縮板３６と一体的な連結軸３
７と、この連結軸３７の上端に取付けられた圧縮側３８
と、復帰用のスプリング３９とから構成されている。

しかして、前記圧縮板３６の一部には前記フィルター枠
２９の外壁４０に対応させて２゛っの係止片４１が延長
されている。

そして、前記フィルター枠２９の外壁４０にはこの係止
片４１の先端が係脱する凹凸列４２．４３が両側に形成
されている。

これらの凹凸列４２，４３は前記圧縮板３６の摺動力向
にそうとともに圧縮方向に抵抗性を有する鋸刃状に形成
されている。

また、これらの凹昂列４２．４３を比較した場合第３図
に示すようにそれぞれの凸部４４，４５が寸法ｄだけ摺
動方向に偏位されつつ形成されている。

このような構成において、電動送風機２を駆動させると
吸込口２１側から集塵室２０内へ塵部が集塵されて堆積
する。

そして、集塵が進むとダストメータ７により集塵力の低
下が表示されるので、圧縮装置３５を動作させる。

すなわち、圧縮側３８を押して圧縮板３６を下降させる
ことにより、堆積した塵部の圧縮が行なわれる。

この圧縮動作は通常数回行なわれる。

しかして、この圧縮動作の際のフィルター装置２８の状
態をみると、圧縮板３６の上下摺動に伴なってその係止
片４１がそれぞれ凹凸列４２，４３に係脱するので、フ
ィルター枠２９が振動する。

したがって、このフィルター枠２９の振動ニよりネット
フィルター３０に付着した細塵はもちろんウレタンフィ
ルター３１に付着した細塵も落下される。

この圧縮操作の際、係止片４１が凹凸列４２．４３を弾
いている間その弾き音を生ずるので操作者に圧縮操作を
している感じを強めることもできる。

また、この実施例では凹凸列４２．４３の形状を圧縮方
向に抵抗性を有する鋸刃状としたので、圧縮板３６を圧
縮方向に摺動させる際には凹凸列４２．４３の凸部４４
．４５を強く弾き、復帰方向への摺動の際には凸部４４
．４５を乗り越える抵抗性が少なく圧縮板３６に働く荷
重が少ないというように、圧縮板３６に働ふ荷重が往路
ε復路とで異なることにより、スプリング３９を強くす
るような必要な（フィルター枠２９に十分な振動を与え
ることができる。

さらに、この実施例では２列の凹凸列４２，４３が設け
られているので、フィルター枠２９に強い振動を与える
ことができ、またその凸部４４゜４５が摺動方向に偏位
しており係止片４１が凸部４４と凸部４５とを交互に弾
くことになるので、圧縮板３６の摺動を滑らかにするこ
とができる。

なお、圧縮動作をみた場合、係止片４１が凹凸列４２．
４３を弾くことにより圧縮板３６と圧縮側３８を連結す
る連結軸３７を支点として圧縮板３６を回転させようと
する力が加わり、摺動性が悪くなったり集塵ケース１８
と連結軸３７との摺動部が摩耗し易くなる場合もあるが
、これを防止するためには連結軸３７の位置を圧縮板３
６の中心よりネットフィルター３０側とすればよいもの
である。

この考案は、上述した上うにフィルター枠の一部に圧縮
板の一部が係脱する凹凸列を摺動方向にそって形成した
ので、圧縮動作とともにフィルター枠に振動を与えるこ
とができ、これによりウレタンフィルター等に付着した
細塵をも落下させることができ、また圧縮方向に抵抗性
を有する鋸刃状の凹凸列としたので、フィルター枠に強
い振動を与えることができるとともに圧縮装置における
復帰力を強くする必要がなく、また複数の凹凸列とし、
その凸部を摺動方向に偏位させたので、フィルター枠に
強い振動を与えることができ、同時に圧縮板の摺動を滑
らかにすることができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図は全体
の縦断側面図、第２図は要部の側面図、第３図は正面図
、第４図はその斜視図である。 １８・・・・・・集塵ケース、２８・・・・・・フィル
ター装置、２９・・・・・・フィルター枠、３５・・・
・・・圧縮装置、３６・・・・・・圧縮板、４０・・・
・・・外壁、４２〜４３・・・・・・凹凸列、４４〜４
５・・・・・・８部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ フィルター装置が装着された集塵ケースを設け、こ
   の集塵ケースの集塵室内に集塵された塵部を圧縮する圧
   縮板を有する圧縮装置を設けたものにおいて、前記フィ
   ルター装置におけるフィルター枠の外壁の一部に前記圧
   縮板の摺動の際その一部が係脱する凹凸列をこの圧縮板
   の摺動力向にそって形成したことを特徴とする電気掃除
   機。 ２ 圧縮板の圧縮方向に抵抗性を有する略鋸刃状の凹凸
   列としたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の電気掃除機。 ３ 複数の凹凸列を設け、それぞれの凹凸列の凸部を圧
   縮板の摺動方向にそって偏位させたことを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の電気掃除機。